終末日誌   作:木刀超好き

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九月一日

 排泄物の問題は近所のコンビニエンスストアから借用してきたビニール袋とティッシュペーパーによって解決を見た。その数およそ150枚。なので一日一枚使うと、単純計算で五カ月は持つということになる。ただ、そんな面倒なことをしないで地面を掘って埋めてを繰り返せばいいと思ったのだが、尻の穴が縮みあがってそんなことは出来なかった。

 それから市内の火災がようやく収まりつつある。この火災はゾンビ発生とほぼ同日に起きたようだ。原因は色々と考えられるがまずコントロールを失った車両による交通事故、次いで昼御飯の準備に使用していた家庭用コンロなどが発生源と言えるかもしれない。

 一部では原因不明の山火事が発生しているとの投稿がSNSで見られる。僕の考えでは恐らく航空機の墜落が原因だと思うのだが。

 ところでSNSの投稿や未だに息のある個人ブログなどを見ていると、どうも今回のゾンビハザードは変だと思うのだ。

 なんというか、僕の考えていたゾンビハザードとは違うというか。そうゾンビハザードというとイメージとしてはまず、街中に感染者が現れそれを知らない人間に噛みつくことで感染が拡大していくという風な感じだ。そういうタイプの感染ならば、社会機能が停止するまでにタイムラグがなければおかしいことになる。すくなくとも僕の住むような田舎の県、にまで感染が到達するのに時間がかかるはずなのだ。

 何よりおかしいのは自動車同士の事故だ。一つや二つならばまだしも、道行く車の全てが、火災の原因になるほどの事故を起こすというのは感染型のゾンビハザードでは考えにくい。ここに来るまでに少し観察してみたが、ゾンビが車と並行して走れるほどの走行能力を手に入れているようにはとても見えなかった。というか老人のような動きだった。そうでなければ気軽にコンビニに出かけて、物資を補給するなんてことが出来るはずがない。

 また某ブログによれば自衛隊基地もまたゾンビと化した隊員で溢れていたという。残念ながら軍事力による鎮圧や解決といった方法は出来そうにないのが現状だ。

 話がそれた。そんな程度の走行速度しか出せないゾンビが車に追いついて中の人間に噛みつくというのはどうにも考えにくい。

 さらに言えば自衛隊と言えども軍隊だ。抵抗の様子もなく基地内の人間全てがゾンビと化したかのようだ、と某ブログにはあるが、彼らがそこまで簡単に感染型ゾンビに制圧されるだろうか。

 このゾンビハザードは感染型ではないのではないか。

 ミネラルウォーターと缶詰は三日ほど持つだろう。それにしても暑い。風呂に入るか、服を着替えたいが……。

 話は変わるが金属バットでゾンビを倒せるだろうか。SNSの投稿によれば、人間を殺すように殺せるとあり、刺突も有効だがまず斬撃で筋肉を切断して動きを止めてから急所を攻めろとある。なるほど、日本刀は刺突攻撃がメインなるネット上の風聞も、ここに一つの回答を得たわけだ。いや問題はそんなことではなくて、金属バッドでどうやって行動不能にするかということなのだけれども。

 もう一つ、ゾンビ達は何を頼りに人間を追うのだろう。階段は塞いであるし、脱出用のロープと荷物も準備してあるが、睡眠中に襲われることが一番の心配だ。

 SNSに現在地とメールアドレス、氏名、年齢ぐらいは乗せておこう。近くの人間が見ていたならば運よく巡り合えるかもしれない。人間は怖いが感染型である可能性が低いようなので、恐怖は以前ほどでもない。

 

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