終電にはまだ早い   作:緋影真央#無印

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第三話

そう、すがるように呟いたところ

先輩はキョトンと瞬きを繰り返す、

それから少し考えこんで

あぁ!悩み!と笑いかけた。

相手が相手だから、笑い事じゃないのだけれど

 

「で、なによ彼女?彼女とうまく行ってないわけ?」

「居ませんよ、そんなの」

「ふーん。じゃあ何よ、言ってみなさいよ」

 

つんつんも肩をつっつく先輩に、未送信のメールを突き付け下を向く。

先輩はそれを読みきったのか呆れたように名前を呼んだ

 

「もしかして、あんた初恋もまだなわけ」

「それは.........」

「やだ、なにそれ寒いわよ!三十路の男が!まぁ、けどこれは完全に恋だわ。良かったわね、好きな人じゃないの」

 

恋、恋、......え、恋?

 

わかっていた。

もしかしたら、とは思っていたのだけれど、

でもこれは。

 

口にされることではっきりと形を作る想いに何故か無性に虚しくなった。

おめでとうとは言うけれど、相手が相手じゃ喜べない

そんな自分を察したのか

先輩はその綺麗な顔を嫌味たっぷりに歪ませて

 

ま、初恋は叶わないなんて言うけどね? と

私にトドメを差して足早に去っていった

 

「はぁ......」

 

ため息をつくと幸せは逃げるのだと幼い頃に母に聞かせられたのだが

こんな状況になってしまえば、ため息しかつけないのが現状だ。

 

どうもドラマや映画のようにはいかないらしい。

当然と言えば当然だけど、なんと言うか。

 

「......」

 

考えてもどうしようもないことは仕方ない、今は今日の大仕事のことだけ考えていよう。

 

羽矢から貰った缶コーヒーを飲み干して資料を片手に席を立つ。

目があった羽矢はピースサインと口パクの頑張れ。

応えるように頷くと、綺麗に皺の取れたスーツが手元に投げられた

 

「.........頑張れ」

「......やだ、あんた彼氏みたいなんですけど」

「うわ先輩」

「うわって何よ失礼ね......いいの?なんかあの子、恋しちゃってるみたいよ?」

「......、いいじゃないですか、親友の初恋ですよ」

「平気そうな顔すんの下手くそね、あんた」

「......」

「別に私には関係無いけど」

「......別にいいんですよ、いいんです あいつが幸せならそれで」

 

* * * *

 

羽矢は主人公に片想いをしています

主人公は勿論知りません

主人公に名前はありますが、あえて出していません

先輩も結構なキーメンなので出しています

すこしづつ頑張って書いて行きますのでこれから

よろしくお願いいたします!

.....すみません区切り良いところで終えたいため

こんな見苦しいものをしています

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