東方悠久録   作:ビックマック

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霊夢と共に人里を襲う妖怪を退治するべく出発した勇斗、その人里で上白沢慧音と出会う。
慧音が言うには「今回の異変の妖怪はそこらへんの野良妖怪よりもはるかに戦略的かつ戦闘に長けている」と勇斗達は耳にする。


第3節 ~怒り~

 そろそろ日が落ちる時刻になった、俺と霊夢は妖怪退治に向けて準備をしていた

「今後霊夢とまたこのように行動するかもしれないし、今回の異変は戦闘はまぬがれそうにない、霊夢の戦闘スタイルもよく見ておこう。足を引っ張らないように」

俺は人に合わせるのには結構慣れてる、それにもしかしたらこのスペカを使う事になるかもしれないし…。

実際に霊夢が戦っているところは見たことがない、だが霊夢が戦闘に関して相当の腕前ということは紫をはじめ今まで会った人達から聞いている、正直それなら霊夢一人だけでもいいんじゃないかと思う。だが紫が俺を霊夢と同行するよう指示した、何か俺がいるということで力になれればいいが…。

「何しかめた顔してるのよ、安心しなさい私も慧音から今回の妖怪のことを聞いて少し警戒してるけどそんなに思い詰めてるとうまく戦えないわよ」

「あぁごめん」

「それにあなたは華扇の修行を終えている、私にとってあなたは相当頼りになる存在だわ、よろしく頼むわよ?」

霊夢からそう一声掛けられ安心した。なら期待に応えるまでだ、平常心で。

 

 日が沈み、しばらくした時だった

「…来るわよ」

「はい…」

向こう側から何か来る、2人は瞬時に察知した。正体は紛れもなく妖怪だ。

「あぁ?何だァおまえら、まさかこの俺を退治しに来たってのかァ?」

「ご名答、何か問題があって?」

「気ィ付けなァ、俺はそう簡単に倒せねぇぜェ!」

妖怪は前方にいる2人に向かって攻撃する、2人は難なく攻撃をかわした。

「ここだと里に害を与えるかもしれませんまずは外に誘導しましょう」

「そうね、そうしましょう」

俺と霊夢は悟られないように里から妖怪を引き離す

「相手が好戦的で助かったわこんなに簡単に離れてくれるなんて」

何かおかしいこんなに簡単に…もしかしたらこっちが誘導されてるとしたら。

「霊夢!周りに気をつけて!」

「えっ」

周りを見ると四方から妖怪の群れが迫ってくる、その群れは2人を攻撃しようという体勢に入っている。

あの数では一撃で攻撃される前に一掃できない…

「ハッハァー!きえちまいなァ!!」

「霊夢!こっちに!」

「え、えぇわかったわ!」

俺は霊夢を自分の方へと呼び戻す

「攻撃でダメなら…防御で凌ぐ!亀守『強固なる二重結界』!!」

勇斗がスペルカードを宣言する、すると勇斗と霊夢の周りに結界の壁が出現し攻撃を次々と弾き返してゆく。

「よし!防ぎ切った、霊夢迎撃頼む!」

「任せなさい、霊符『夢想封印』」

霊夢が放った無数の弾幕が次々と妖怪を撃ち落としてゆく、そして主犯と見られる妖怪一人を残してすべて撃ち落とした。

「やっぱりあいつだけは一筋縄ではいかないようね」

「気をつけて戦おう」

2人は気を引き締める

「さっき言ったろォ?俺はそう簡単に倒せねぇってなァ!」

「あいつは弾幕を避けるのに慣れているみたいだな、俺がアイツの動きを封じるから霊夢はアイツに攻撃を頼む」

「りょーかい!」

勇斗は攻撃しながら間合いを詰める

「(ただ捕まえようとしてもよけられてしまうだろう、ならばどうにかして隙を作れれば…)」

勇斗は模索する、そこで一つの手段にたどり着いた。妖怪がこちらを向き距離を詰めてくる

「…今だっ!!」

勇斗は妖怪が目の前に来た時に瞬時に両手に弾幕を一つずつ作り出すそして打ち出すのではなく目の前で弾幕同士をぶつけ合わせ炸裂させる。

そして弾幕は炸裂と同時に眩しい閃光を放った。

「グッ…目がァァ?!」

「よし見えてない今がチャンスだ!禁縛『リストレイントチェイン』!」

霊力で構成した鎖を作り出し妖怪を巻きつける

「今だ!霊夢」

「任せなさい!とっておきを打ち込んであげるわ『夢想転生』!!」

凄まじい威力の弾幕は一直線に妖怪の方へ放たれる、そして激しい轟音と共に妖怪に直撃する。

「やったわね…?!」

確かに霊夢の夢想転生はあの妖怪に直撃したはずだ。しかし今、目の前にその妖怪が平然としている。

「うっ?!」

無防備になった霊夢の横腹に妖怪の拳が入る、そのまま霊夢は勇斗の方へふっとんだ。

「霊夢!」

勇斗は霊夢を受け止める、見るからに霊夢はもう戦えそうにない状態だ。

「霊夢、しっかりしろ!!」

辛うじて意識があるようだ、しかし肝心の妖怪はどうする。あの夢想転生が効かない相手にどう立ち向かう?

それでも勇斗は希望を捨てなかった、勇斗は霊夢に語りかける

「霊夢、君は俺が守る…だから君の力を貸してくれ!!」

霊夢は勇斗の語りかけにわずかな意識を振り絞って頷いた。

「いくぞ!『フェアシュメルツング』!!」

2人をまばゆい光が包み込む、そして光がおさまったかと思えばそこには勇斗でも霊夢でもない、いやむしろその間を取ったかのような姿をした人間が1人立っていた。

「フン、そんなことしたって俺は倒せねぇぞォ?」

「…それはどうかな?」

妖怪の前方にいた勇斗が視界から消える、妖怪が気づいた時には首に重い蹴りが入っていた。

妖怪は声にならないほどの痛みで悶えている。

勇斗は妖怪を拘束しこう言った

「何故人里に危害を加えようとした?」

「俺はなァ、あそこにいる人間を殺そうとしただけだ。妖怪が人を殺す…当然のことだろォ」

「許さない…お前の都合なんかの為に誰かが死ぬだなんて絶対許さない!悠久『夢想封印 絶』!!」

怒りで我を失った勇斗は全力の一撃を放った。地面が捲れ、空気が揺れる。

勇斗が我に返ったとき既に妖怪は跡形も残らず吹き飛んでいた。

 

 

 「遅いな二人共…」

慧音は里で二人が帰ってくるのを待っていた、そろそろ日が顔を出そうとした時に慧音は霊夢を担いでこちらに戻ってくる勇斗を発見した。

「だ、大丈夫か?」

「俺は大丈夫です、それより霊夢が…」

「確かに酷い痛手を負っているな…でも大丈夫だ知り合いに腕すぐりの医者がいる、私が搬送しよう。君もそこで治療してもらうといい」

「ありがとうございます」

「いや、礼を言うのはこっちだよ勇斗。里を守ってくれてありがとう」

こうして一つの異変が解決された…。

 

 




今回は異変解決までという訳で…長いですね、字数的に1、2話の約2倍です(^_^;)
今回は戦闘もあり勇斗君のオリジナルスペルカード出てきました!オリジナルスペルカードについては後日番外編として説明を兼ねての話を書こうかと思います。
今回は色々とトンデモハプニングが多いと思いましたがどうでしたでしょうか?
面白いと思っていただけれは嬉しいです!
さて次回は話の最後の会話の通りあの場所でのほのぼのエピソードを書きたいと思います!
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