東方悠久録   作:ビックマック

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第8節 ~2人の関係~

 幻想郷に戻ってきた勇斗と、共に行動する映姫。二人は今、川の傍で一服をしていた。

「そういえば勇斗には何か能力はないのですか?」

ふと思いついた疑問を映姫は投げかける。

「能力ですか?」

「えぇ、各々には何か一つ程度の能力があるはずです。あなたのことは浄玻璃の鏡で見てきましたが今まで能力らしきことは見れませんでした」

「そうですか、まぁ今まで自分の能力を使ったことはありませんね。でもありますよ、あえて言うなら『姿や形を自在に変える程度の能力』ですかね」

「『姿や形を自在に変える程度の能力』ですか、それは一体?」

「そのままの通りですよ、例えば…ほら」

そう言うと勇斗の姿が変化していく、そしてものの数秒で小町とそっくりに姿を変えてみせた。

「なるほど…瓜二つですね、それにしても小町を見ていると説教したくなってくるわね…」

「あの、俺勇斗ですからね?説教はゴメンですよ汗」

勇斗の能力は自分にのみ有効である、能力の原理は自分自身を造り出している物質単位で形を変える。よって細かい部分まで姿を変えることができる、また形を留めない物や生きているもに以外には姿を変えることができないのである。

もしかしたらこの能力のお陰であの『フェアシュメルツング』のリスクを乗り越えたのかもしれない。

「あなたは『姿を留めぬ人間』と言ったところですかね」

「あ、それって二つ名ってやつですか?」

「そう受け取ってもらって結構ですよ」

そんな話をしながら勇斗と映姫は一服を満喫する、傍から見れば『小町』と映姫なのだが。

 

 しばらくして2人はそろそろ場所を移動することにした、もちろん勇斗の姿は元に戻っている。

「なんだかんだで一服している内に日が暮れてきましたね」

「丁度近くに人里があるみたいですよ、宿があると思いますよ」

「それはいい案ですね、早速人里へ行きましょう」

2人は人里の方へ足を進める、しばらくして映姫は勇斗にちょっともじもじしながらこう言った。

「あの…お互い呼び方とか話し方とか堅苦しいのやめません?ほ、ほら!これからしばらく一緒に行動する関係ですし少しでもそういうほうが良いかなって…」

「う、うん別にいいけど、(なんかいつもの映姫と様子がおかしいな、なんていうかとっても女らしい仕草っていうか…普通に可愛いな)」

そんな空気になりながら無事人里についた2人は宿を取り、一段落着いた。

夕食の時間になり、宿の方から食事が出た

「とても美味しいです」

映姫は宿の人に感想を言う

「ありがとうございます、この宿自慢の山菜揚げですので」

と宿の人が嬉しそうに返した

夕食を終えて部屋でしばらくすると宿の人が来た、「温泉の準備が出来ましたので」とのこと。

「じゃあ温泉に入ろっか映姫」

「そうですね、入りましょうか」

そう言って2人はそれぞれ入浴の準備をし、温泉の方へ足を運ぶ。勿論男湯と女湯のある温泉だ。

「じゃあまた部屋で」

「そちらも」

そう言ってそれぞれ温泉に入る、勇斗は軽く体を流した後、湯船に入る。

「映姫の方から堅苦しい話し方やめようって言いながら映姫の方は敬語が抜けてないなー、まぁ閻魔っていう立場に長年立ってきたんだし敬語が抜けないのかな」

「そんなにあの閻魔が気になるの?」

後ろの方から突然紫がスキマの中から身を乗り出し話しかける、いきなり話しかけられた勇斗は慌てた拍子に頭まで一回沈み、慌てて態勢を立て直す

「ちょっ、いきなり脅かさないでくださいよ!しかも此処男湯ですよ!?」

「別にいいじゃない、それでどうなの、あの閻魔のこと気になってるの?」

「そ、それはまぁ自分男ですし、異性に興味を持たない訳が無いですし…って俺何言ってるんだ!?」

「なるほどね…、なら傍に居てあげなさい。どうやらあちらの方もあなたに気があるみたいよ?」

「は、はぁ」

「じゃあ、私はこれで失礼するわ」

そう言って紫は消えていった、勇斗はしばらくなんとも言えない状態が続いた。

 

 30分ほど経ってようやく温泉から上がった勇斗は浴衣に着替え部屋へ戻る

ガラガラ

麩を開け部屋に入る

「結構長風呂でしたね」

「うん、ちょっとのぼせそうになったけど…」

勇斗は映姫の方を見た、自分と同じ浴衣姿に加え帽子を外し濡れて下におろした髪、ありのままの女姿の映姫を見て勇斗はたまらず視線を逸らす。

「…どうしました?勇斗」

「い、いやちょっと…映姫が可愛いなってさ…」

「…!!いきなり何を言うんですか!?」

「ご、ごめん、気に障ったんなら謝るよ」

「い、いえ正直嬉しいです…」

そうしてしばらく無言の間が空く

「そ、そろそろ夜も更けてきたし!布団を用意…」

布団の準備は2人が温泉に入ってるうちに宿の人が用意を済ませている。

「じゃあ、そろそろ寝よっか」

「そうですね、そろそろ寝ましょうか」

そう言って2人はそれぞれ布団に入る。

「ねぇ、勇斗」

「何?映姫」

「勇斗は私がいてどうですか?」

「楽しいよ、これからも映姫と一緒にいれたらなって思う」

「そうですか、それは嬉しいです…」

「じゃあお休み…」

「はい、お休みなさい…」

 




なんで2人の好感度こんなに上がってんの…(゜д゜)
もうこりゃ映姫がメインヒロインだね、しょうがないね。
というわけで今回は勇斗の程度の能力が明らかになりました、少しマミゾウやぬえと似ているかもしれませんが根本的に違うところはまず、ぬえとは人の認識を捻じ曲げるということとの違い。一方マミゾウの自分以外の者の姿を変えられるのに対して勇斗は自分にのみ有効、その分細部まで化けることができるというところです。あとは本文中の通りです。
生物上であれば大抵は大丈夫なので元の姿から手を増やしたりするのもOK、ドラゴンなどの神話生物もOKって訳です(多少なれる生物にも限度があります、あと姿が変わっても戦闘力等は勇斗自身の依存という感じです)。要は人を騙したりではなく戦闘スタイル向けの能力ですね。
そんなこんなで物語は続いていきます!ここまでご愛読ありがとうございました、ではまた次回お会いしましょう!
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