仮面ライダーゲート   作:YOPPY1031

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怪盗ライダー

「予告状、仮面ライダーゲート様。本日24時30分より、「クローズライドキー」を頂戴するため、あなた様のもとへ向かいます。仮面ライダーアイン。ふむ、ライドキーの存在を知る者と来たか、しかも文の最後には仮面ライダーアインと書かれている。名前が異なるが、僕の知ってる怪盗ライダーだと「仮面ライダーディエンド」というライダーがいる。正体を知られない為にわざわざこのような事をしたと考えられなくも無いが······」

 

「ディエンドがこんなまわりっくどいことをするか?」

 

「やはりその結論に至るか······」

 

戸島 鍵(とじま けん)だ。早速だが俺達は今、オヤジさんの経営する喫茶店に届いた、新聞の文字を切り抜いて白い紙に貼って作られた、予告状なる物に頭を悩まされている。俺がいつものようにインベイダーの侵略を止め、そして全ての仕事を終わらせて店に戻った頃には、それはもう届いていた。

 

「おう鍵、お前宛てに手紙が届いてるぞ」

 

オヤジさんのその一言と共に火蓋は開かれ、門番と怪盗の戦いが始まったのだ。

 

「うーん、どうしたもんかなぁこれ······」

 

「取り敢えず今夜は睡眠せずに何が起きてもいいように備えておこう」

 

「そうだな」

 

 

 

「ねぇアイン、本当にやるの?」

 

電気もなく、解体後のようなコンクリートの壁と床で(おお)われた廃墟(はいきょ)の中で、少年はおどおどと、いないはずの誰かに話しかける。

 

「当たり前です、Mr.アラタ。何を今さら聞くのです?」

 

「だ、だってさ!今まで盗ってきた”ライドキー”って、本当はあの仮面ライダーに変身する人の物になるはずだったやつじゃん!」

 

「そうですね、だからなんだと言うのです?」

 

「え?」

 

「私は、私の信じる正義の為に行っている、ただそれだけです」

 

少年の腰に巻き付いたベルトは、力強くそう言った。しかし、ベルトの言う正義に納得出来ない少年は······

 

「これのどこが正義なんだよ······!」

 

と口にこぼさずにはいられなかった。

 

 

 

「そろそろだね、24時29分だ」

 

「そうだな······。あぁもうなんか急に緊張してきた!こうなったら開き直ってやる!どっからでも来い、仮面ライダーアイン!」

 

そしてついにその時が来た。予告状に書いてあった時間となった。

 

「奴がどのようにしてやって来るか分からない。警戒は(おこた)らないようにしよう」

 

「分かってる······!」

 

すると突然、俺達が緊張ではりつめているときに玄関のチャイムが鳴った。

 

「なんだよ急に、こんな時間になんだ?」

 

インターフォン越しの映像を見ると、そこには帽子を深く被り、大きな段ボール箱を持った男が立っていた。

 

「宅配便のようだね、どうする?」

 

「一応出る。フィリップは何があってもいいようにクローズライドキーを見といてくれ」

 

「分かった」

 

俺は玄関に向かい、そしてその扉を開ける。

 

「宅配便です、ハンコをお願いします」

 

(俺なんか注文したっけ?まぁいっか······)

 

「ちょっと待ってて、ハンコを取ってきます」

 

 

 

「はぁ~、心臓に悪いよこれマジで······!」

 

「よくやったMr.アラタ、後は私がやる。時間が惜しい、代われ」

 

上着の下に隠れたベルトは、「アラタ」という少年の脳内に直接話しかける。ベルトはアラタの体の主導権を代わり、一時的にベルトが操る事となった。

 

(さて······、クローズライドキーはどこだ!)

 

深く被った帽子のツバの下で目を見開き、能力を発動させ、それと同時に瞳が赤く光る。彼の目には今自分が見ている物ではなく、配達先の相手の家の全体像が写っている。整った部屋の中のどこかにあるであろうクローズライドキーを探し出すべく、彼は部屋全体をくまなく見ていた。そしてついに······。

 

(見つけた······!)

 

彼は口角を吊り上げ、獲物を捕らえたと言わんばかりの笑顔でにやける。さらに能力を発動し、クローズライドキーを盗りにかかる。

 

(クローズライドキー、私の元へ来い······!)

 

 

 

(特に何も起こる様子は見受けられないな、仮面ライダーアイン、どう出る?)

 

フィリップはクローズライドキーの近くの壁に寄りかかって立ち、クローズライドキーを見張る。すると突然クローズライドキーが赤く発光し、光の粒子を出してその形を崩していく。

 

(クローズライドキーが······!)

 

フィリップは慌ててクローズライドキーを手に取り、盗らせまいと必死に両手で覆い隠す。しかし、それにはもう遅すぎた。フィリップがその手を再び開いた頃にはクローズライドキーは消えており、そこにはもう何もなかった。

 

「そんな······!」

 

フィリップはあまりの衝撃に、その言葉を口にせずにはいられなかった。

 

 

 

「盗った······!」

 

 

 

「いやぁすいません、ハンコがなかなか見つからなくて、本当に申し訳ない」

 

「いえ、大丈夫ですよ」

 

「しかし大変ですね、こんな時間に宅配なんて?」

 

「自分は夜勤なので、仕方がないですよ」

 

「頑張って下さい!」

 

「はい、失礼します」

 

 

 

「フィリップ、どうだった?······フィリップ?」

 

明らかに様子がおかしい。その事に気づいた俺は、うつむくフィリップの顔を覗く。眉を吊り上げ、顔をしかめたフィリップのその顔は、怒りと悔しさが入り交じったような表情になっていた。この時点で察してしまっていた俺は、フィリップにたずねる。

 

「おいフィリップどうした?何があった?」

 

そう聞くとフィリップは、ようやく口を開く。

 

「すまない鍵、仮面ライダーアインに”盗られた”······!」

 

盗られた。消えたでもなく、無くなったでもなく、盗られた。フィリップは確かにそう言った。これがどんな意味を持つか、俺はまだ分かっていなかったのかもしれない。もしクローズライドキーを盗った仮面ライダーアインが悪人(盗みをしてる時点でもう悪人だが)なら、もしかしたら再びドラゴンインベイダーという強敵の復活などに、使用されてしまうかもしれない。ライドキーを盗まれた後の俺は、それが容易に想像出来てしまった。

 

(仮面ライダーアイン。俺達にとって、相当な驚異になりそうだな······!)

 

 

 

[Ride Change!]

 

「変身······」

 

[World Treasure Hunter!KamenRider Eyne!fuhahahahahaha!]

 

「仮面ライダーアイン、ここに推参······!」

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