仮面ライダーゲート   作:YOPPY1031

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『マヴェリックゲート(完全体)』
実はシュンガ達が見たマヴェリックゲートは完全ではなく、力を制御出来ず、暴走してしまいます。しかし、鍵が「梓を救う」という決意を固めた事で、「紅いライドキー」として思いが具現化します。さしずめ「マヴェリックライドキー」というところですね。
マヴェリックライドキーで変身する事で自らを制御し、ゲートとしての強さや姿も変わります。「仮面ライダー」という概念を捨てた事で、あの強力な技も制御できるようにしました(FFを知ってる人は、FF15のノクトのファントムソードを想像して下さい)。
※今回出てくるライダーの事はあまり知らないので、おかしい所があったら指摘して下さい!


時空をかけるライダー

「うーん······」

 

「どうしたんだい鍵?そんな妙な顔をして」

 

「いや、よーく考えればあの世界って俺の管轄外だよな?どっちかっつーとあの手の世界ってシュンガの担当だよなって思って。今度会った時文句言っとこ」

 

「そうかい。そういえば鍵、早速で悪いがまたライダーの世界だ」

 

「最近多くね!?ライダーの世界に現れるインベイダー!何なの!?舐められてんのかな俺ら!」

 

「それを嘆いていたって仕方ない。悔しかったらやるしかないだろう?」

 

「そんな事分かり切ってるけどね!」

 

「なら行こう」

 

 

 

「クソッ!コイツらは一体なんなんだ!ワームとは違う、でもクロックアップを使ってくるな、しかも通常のクロックアップより速い。加えて変な奴らも出してくるし······!」

 

おぉさっすがー、現場にはもう青い二本角の仮面ライダーとアリの兵隊さんの皆さんが手早く対処してる。でも正体不明の敵にはやっぱり為す術もないか。周りはコンクリートの壁と床と柱に囲まれており、非常に戦いにくい。

 

「コイツらはインベイダーだ!この大量にいるインベイダーはハーフインベイダー、雑魚だ。ただ厄介なことに、コイツらワームのサナギ体の力を持っている、でもアンタらの力なら苦になる相手ではない。ハーフインベイダーはリーダー格のやつを倒さない限り延々と湧き続ける。この世界の場合コイツらのリーダーは······アイツか!」

 

「な、なんだお前は!?」

 

まぁそりゃそうなるよな。

 

「俺は仮面ライダーゲート、世界の門番だ」

 

「世界の門番?」

 

「おいアンタ、ZECTなんて大層な組織持ってんだから、少しは独学で弱点とか性質とか調べて俺に楽させてくれよもう!これじゃ体がいくつあってもインベイダーの対処追いつかねぇっつの!」

 

「な、なんかゴメンな······。で?アンタはアイツをなんとか出来んのか?」

 

「問題ないな!」

 

俺は右腰からドライブライドキーを取り出し、ドライバーの二番目の鍵穴にそれを刺した。

 

[Ride Cross!]

 

タイプチェンジ時の待機音声が流れ出し、俺はドライブライドキーに手をかける。

 

「なんだかんだ言ってコイツはまだ使ってなかったからな。試運転も兼ねて、ひとっ走り付き合ってやるよ!グレードアップ!」

 

ライドキーを回し、新たな姿へとタイプチェンジする。

 

[World gate keeper!KamenRider Gate!Type Drive!]

 

タイプスピードの変身音と共に、俺はドライブの要素が合わさった新たな姿、「仮面ライダーゲート タイプドライブ」へと変身した。

 

「ふぅん?相手は常時クロックアップ発動中か。俺の体持つかな?」

 

文句を言いながら俺はどこからともなくガンブレードキーを取り出し、アビリティライドキーを刺してそれを五回ひねり、シフトアップした。

 

[Ride Ability!Drive!Drive!Drive!Drive!Drive!]

 

「アンタ、クロックアップが見えるのか!?」

 

「変身中に限るけど、クロックアップほど常に隣接した世界なら目視は出来る」

 

「マジか······」

 

「マジだ」

 

俺はその場から走り出し、クロックアップ中のインベイダーに攻撃を仕掛ける。インベイダーの姿はカッシスワームに似ている。さしずめカッシスインベイダーというところだろう。

 

「でぇあっ!って危ねっ!?」

 

······非常に言いにくいのだが、今何があったかを説明させてもらう。カッシスインベイダーをガンブレードキーで斬撃しようとしたところ、シフトアップのスピードに慣れていないためか、コンクリートの床に転がった石に足をかけ、つまずきそうになったのだ。非常にかっこ悪い。だから見なかったことにして貰えると助かる。

 

「クソッ!カッコわりぃ!」

 

「貴様、俺のクロックアップに追いついていると言うのか!?そもそもクロックアップは見えないはずなのに、なぜ!?」

 

「またそのくだり?さっき言ったぞ〜。俺はクロックアップほど常に隣接した世界なら目視は出来るってなっ!」

 

「グォッ!?」

 

カッシスインベイダーは俺の足かけで見事にすっ転び、クロックアップが強制的に終了する。

 

「おかえり、こっちの世界へ」

 

「貴様、さっきのその言い方、貴様のあのスピードはクロックアップでは無いというのか!?」

 

「そういう事!」

 

シフトアップが解除され、俺は通常のスピードに戻る。しかしそこに二つの不運が重なってしまった。ひとつはクロックアップの世界に「赤いライダー」が現れた事、もう一つは同時のタイミングで青いライダーがキャストオフしてしまった事だ。

 

「あのライダーは······!クッ、最悪のタイミングで現れたな······!」

 

「青い瞳に赤い一本角、あのライダーはまさか······!」

 

「こうしちゃいられない!よし、俺も!」

 

「えっ?」

 

[Cast off!Change Stag Beetle!]

 

「待って待って待ってマジすかマジすか今しちゃいますかぁぁぁぁぁっ!?」

 

赤いライダーが現れたことによる混乱と、青いライダーの急なキャストオフで銀色のアーマーパーツが俺にジャストアタックしてしまったのだ。俺はそのせいで目標を見失い、ついでに建物も建物の柱に当たったアーマーパーツによって建物の柱が破壊され、その建物は崩壊。これは駄目だと思ったのか、ウワサのその赤いライダーも姿を消した。カッシスインベイダーもそれに乗じてクロックアップで姿を消す。

 

「チッ、ここは退くしかないな······!」

 

「うそーん······」

 

「マジか······!」

 

青いライダーはクロックアップを、俺は再度シフトアップして建物から脱出した。アリの兵隊たちは自分たちにアーマーパーツが当たるのを防ぐためか、既に撤退していた。全員が無事建物から脱出し、その場から離れた頃にはその建物は全壊していた。どうやら工事現場だったようで、建物の跡地には鉄柱がいくつも落ちていた。後でZECT隊員に教えてもらったが、建物の中心から半径100メートル以内に人が居なかったことが不幸中の幸いだそうだ。

 

「おいーっ!」

 

「ごめーん!」

 

 

 

「大丈夫かアイツら?」


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