仮面ライダーゲート   作:YOPPY1031

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龍騎回、後編です。どうぞ!


仮面ライダー龍騎

「······なぁ、アンタの名前は?」

 

危ない危ない、普通に名前で呼ぶところだった。俺は仮面ライダーになる前から仮面ライダーを知っている。だからこそ下手な行動は出来ない。もしも俺の素性を隠さずに行動しようものなら全てのライダーを敵にまわしかねない。だから言葉には気をつけているが······

 

「あぁ悪い!名乗りもせずに色々聞いたりして。俺は『城戸真司』、仮面ライダー龍騎だ。本当はそのカードデッキで変身して戦うんだけど、まぁ······。周りを見る限りだとだいぶ時間が経ったみたいだな、俺が死んでから」

 

「やっぱり死んでるのか······」

 

「えっ、なんだって?」

 

「何でもない。そうか、アンタが龍騎なのか。勝手にカードデッキを使ってすまない。本当は自分のベルトがあるんだが、今は諸事情で手元に無くてな」

 

「ベルトって、アンタ仮面ライダーなのか!?」

 

「まぁな。仮面ライダーゲート、戸島鍵だ、よろしくな。なぁ、カードデッキは返した方が良いか?返さないとドラグレッダーが怒りそうだし、変身できてももう力を貸してくれそうに無い」

 

「そうか、なら受け取っておくよ」

 

俺は龍騎のカードデッキを城戸真司に渡す。真司が受け取ったカードデッキをズボンのポケットにしまったところで俺はある話を切り出す。

 

「なぁ真司、お前は死んでるんだろ?『この世界にいたら』色々とまずいんじゃないか?」

 

「その言い方が気になるけど、まぁそうだな」

 

「込み入った話も色々とある。『俺の世界』に来ないか?」

 

そう言って俺は自分の後ろに扉を出現させ、直接俺の世界に繋がる扉を開いた。

 

「なんだ、これ······」

 

「俺と一緒にいる間は世界から除け者にされたりはしない。だから俺から離れないでくれ」

 

俺は扉の中へと歩きだし、元の世界へと戻っていく。真司は戸惑いながらも俺の後を着いてくる。しばらく歩くとやがて到着し、周りの景色が変わる。

 

「嘘だろ······」

 

「ようこそ、俺の世界へ」

 

 

 

「おう、帰ったか」

 

「お帰り鍵くん!」

 

「鍵さん、お帰りなさい!」

 

「やぁ鍵、お帰り。随分苦労したようだね?」

 

「全くだよ······。おいフィリップ、お前俺を助けてくれても良かったんじゃないか?え?」

 

「そうだね。でも、君自身も楽しんでいたんじゃないかい?」

 

「ま、まぁな······」

 

「鍵、この人達は?」

 

「俺の仲間。一般人だけど、俺が仮面ライダーだと知った上で支えてくれる人もいるし、仮面ライダーになって一緒に戦ってくれる奴もいる。紹介する、コイツは城戸真司、仮面ライダー龍騎だ!」

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

俺の言葉と共に店にいる四人は真司に向き直り、一人ずつ自己紹介していく。

 

「七瀬祥太だ、この店のマスターをやっている。ここの連中からは『オヤジさん』って呼ばれている。お前も気軽にそう呼ぶといい」

 

「夏川梓です。鍵くんの恋人です」

 

「恋人いたのかお前······」

 

「まぁな」

 

「快条アラタ、仮面ライダーアインです。コイツは相棒兼ベルトのアインです」

 

「兼とはなんだMr.アラタ!?まぁいい。アインだ、よろしく頼む、『Mr.真司』」

 

「み、Mr 真司か······」

 

「フィリップ、仮面ライダーサイクロンだ。よろしく頼むよ『城戸真司』」

 

「こっちはフルネーム!?」

 

「俺はここを拠点に仮面ライダーゲートとして活動している。もっとも、今は休暇中だけどな。現にさっきまで真司のカードデッキを勝手に使って変身してた。真司、その辺に適当に座ってくれ、俺の事を話す。あの世界で、あの状況で話すのは流石に無理だったからな」

 

「分かった」

 

真司は店に設けられたテーブル席に腰を落とし、その向かい側に俺は座る。

 

「さて、どこから話したものか······。どこから聞きたい?」

 

 

 

「つまり、そのブレイク?とかって奴と戦った時に二重人格みたいになったって事か?すげぇな······」

 

「あぁ。アラタに「疲れてるだろうから休もう」という提案を貰って、絶賛旅行中だったんだ、そしてあの状況だよ」

 

必要な事は大方説明し終わった。さぁ、どんな質問が飛んでくるのだろうか?

 

「なぁ鍵、お前のその話だと、ゲートってのは大昔のライダーなんだろ?自分の力を後世に継ぐためにベルトに魂を封印したって。さっき聞いたもう一つの人格の喋り方からすると、そいつ実は昔のゲートなんじゃないか?」

 

「昔のゲート?」

 

なるほど、確かにそうだ。一人称は「俺」ではなく「私」。それに自分で自分を年寄りと言い、若者に未来を託すと言っていた。彼が初代で俺が二代目、一体何が目的だろうか?ただ単に二代目の俺が心配だったから、という理由だとは思えない。それにアインの話では初代ゲートは自分の魂をベルトに封印する際に失敗して消滅しているはずだ。どういう事だ······

 

「鍵!」

 

「うぉっ!?びっくりしたぁ、驚かせるなよ」

 

「さっきからずっと名前呼んでたから」

 

「あぁ、悪い。いや、お前がさっき言ってた事について考えてた。もしその通りなら一体何が目的なんだろうってな」

 

「ふぅん?」

 

なんて話してると突然フィリップとアラタが並んでこちらに近づいてくる。

 

「城戸真司、頼みがある。すまないが、君のカードデッキを見せてもらえるかい?」

 

「俺のカードデッキ?別に良いけど······」

 

真司はズボンのポケットに手を突っ込み、黒いカードデッキを取り出し、テーブルに置く。フィリップはそれを手に取り、自身もズボンのポケットに手を突っ込んで緑色の何かを取り出し、それを見比べる。

 

「やっぱり······!快条アラタ、君も見てみるといい」

 

フィリップはカードデッキをアラタに手渡し、アラタも自身が持つ紺色の何かとそれを見比べる。

 

「間違いないですね。真司さん、僕達が持ってる「コレ」って、あなたが持ってるカードデッキと同じものですよね?」

 

二人はそれぞれ持っていたものをテーブルに置き、真司に確認させる。

 

「コレって、カードデッキじゃないか!?しかも蓮と秀一の······!」

 

「やっぱりそうなんですね······」

 

「僕なりに色々考えてみた、僕達の手元にこのカードデッキがある理由をね。まず、龍騎の世界において本来死んだはずの君が生き返った事、そしてそれと共に蘇った君のカードデッキを鍵が手に取ったこと、そして、やむを得ないとはいえ君が「この世界にやって来た」という事。このカードデッキが存在する理由、充分すぎるほどあるね。そして最大の要因になるであろうものが一つある。城戸真司、君の世界にインベイダーが出現した」

 

「イ、インベイダー?なんだそれ?」

 

「俺たちが相手にする侵略者だ。さっき話しただろ?」

 

「あぁ、インベイダーって言うのか。それかなりまずいんじゃ無いのか!?」

 

「君の言う通りだ城戸真司。あの世界を守れるはずのミラーライダー達が全員死んだおかげで、君の世界は今守れる者が誰一人いない。13ライダー居る君の世界にライダーになれるのは死んだはずの君だけだ。ここで君が変身して戦えば矛盾が生じてまた君が消滅しかねない。それでもいいと言うなら城戸真司、僕達を手伝ってくれないかい?」

 

俺たち三人は真司に目を向ける。真司はしばらく沈黙した後ついに口を開き、そしてこう言った。

 

「······分かった、こちらこそよろしく頼む。元々、俺は死んでる人間だ。一度死んでるんだ、二度死ぬのだって怖くないよ」

 

「お前がそう言ってくれて本当に助かった。一緒に世界を救おう!」

 

「あぁ!」

 

 

 

俺と真司は、アラタとフィリップを連れて再びこの世界に戻ってきた。見てみるとミラーワールドからのモンスターの侵食が始まっており、周りを見てみるとどこを見てもモンスターしか居ない。

 

「クソッ、早いな······!」

 

「なんだよこれ······!モンスターはこっちの世界には居られないはずだ!なのになんで!?」

 

「アレはモンスターの力を持ったインベイダーだ。インベイダーは他から力を吸収することが出来る、こっちに居ようがミラーワールドに居ようが関係ないんだ!」

 

「そんな······!」

 

「早く何とかしましょう!」

 

アラタとフィリップはズボンのポケットのカードデッキを取り出し、それを地面の水溜まりにかざすと、Vバックルが出現する。

 

「お前ら、実はその状況結構楽しんでんだろ?」

 

「まぁそれなりに!」

 

「せっかくの他のライダーに変身できる機会なんだ。逃す手はない」

 

「お前らのそういう所結構好きだよ······。さて、そろそろやるか!」

 

俺は下腹部にゲートドライバーを当て、腰に巻き付ける。真司も足元の水溜まりにカードデッキをかざし、Vバックルを腰に出現させる。

 

「「「「変身!」」」」

 

俺は『マヴェリックライドキー』をゲートドライバーに刺してマヴェリックゲートに、真司は龍騎に、アラタはナイトに、フィリップはゾルダにそれぞれ変身した。俺は変身するなりガンブレードキーを取り出してウェポンライドキーをセットする。

 

《Ride Weapon!Riders Weapon!》

 

「ザコが邪魔だ!レジェンドライダーの武器達よ、俺に従え!」

 

俺達の真上に光の粒子が出現し、直後、今まで出会ったレジェンドライダー達の武器が出現する。「本来の龍騎」とも出会ったので、その中には龍騎の武器も追加されている。

 

「行け!」

 

俺の一言で武器達はその場から動き出し、ミラーモンスターの力を持つハーフインベイダーに攻撃を開始する。開始して20秒くらいだろうか、バカみたいに居たあのハーフインベイダーの大群を一掃し、侵食を阻止した。

 

「あぁ、アレですか······」

 

「鍵、また使える武器が増えたんじゃないかい?」

 

「お前すげぇな······」

 

「こんなヤツらを相手にしている暇はない、早くミラーワールドに行こう!」

 

俺達は近くにあった店の窓ガラスを入口に、ミラーワールドへ飛び込んだ。と思いきや······

 

「あだっ!?」

 

ゴォン、といい音を立ててそのままダイレクトアタックしてしまった。

 

「鍵さんwww何やってるんですかwww」

 

「っ〜ブフッwww」

 

「悪い鍵、コレはwww」

 

上から順にアラタ、フィリップ、真司、三人が俺が窓ガラスにただタックルしただけの光景を見て笑い出す。本当は俺もライダーなのだから入れるはずなのだが······。

 

「お前らなぁ!いくらミラーワールドに入れなかったからって、人の失敗を笑いやがってぇ!」

 

そう、入れないのだ。『ミラーライダーではない』から。逆に本来の龍騎である真司や、今限定でナイトとゾルダのアラタとフィリップはミラーライダーなのでミラーワールドに入る事が出来る。

 

「悪い悪いwほら、肩掴んでてやるからさ」

 

俺は真司に肩を掴まれることで一緒にミラーワールドに入った。

 

 

 

「はぁ、大恥かいた······」

 

「過ぎたことを言っても仕方ないですよ鍵さん」

 

「うるせぇっ!だいたいお前ら笑いすぎなんだよ!」

 

「まぁ落ち着きたまえ鍵、前を見るんだ。ほら、どうやらお待ちかねらしい」

 

ゾルダの姿をしたフィリップに促され、前を見てみると今回の主犯と思われるインベイダーが居た。姿からして、どうやら吸収したのは『仮面ライダーオーディン』の力のようだ。さしずめ『オーディンインベイダー』というところだろう。

 

「ゲート、か。私が聞いていた姿とは随分と違うようだが?」

 

「これも一つの力ってことだ。この世界から消えてもらうぞインベイダー······!」

 

俺はゲートドライバーからマヴェリックライドキーを引き抜き、新しく水色のライドキー、『ナイトゲートライドキー』を刺し込む。

 

「アップデート!」

 

《World of Guardian Knight!!!KamenRider Knight Gate!!!fooooooooo!!!》

 

この変身音声を聞く度に「うるさい」とつっこみたくなかったので完全に無視し、右腰から新たに『ブレイドライドキー』を取り出し、それをゲートドライバーの二つ目の鍵穴に刺し込み、それを回す。

 

「グレードアップ!」

 

《World of Guardian Knight!!!KamenRider Knight Gate!!!Type Braid!!!》

 

『仮面ライダーブレイド ジャックフォーム』の要素を強くとり入れた新たな姿、『仮面ライダーナイトゲート タイプブレイド』に変身した。更にゲートメモリのスイッチをオンにして、『ゲートガイアソード』を召喚する。ガンブレードキーとゲートガイアソードの二刀流だ。

 

「全て吐いてもらうぞ、インベイダー!」

 

「ふんっ」

 

《SWORDVENT》

 

通常とは異なる、低い音声で機械音声が鳴り、空から二つの黒い剣が降ってくる。オーディンインベイダーは、地面に突き刺さったそれらを両手に持ち、戦闘態勢に入る。どうやらベントカードを使えるらしい。厄介な能力を吸収してくれたものだ。

 

「そんなものまで吸収出来るのかインベイダーは?仮面ライダーの能力まで吸収している辺りもうなんでもありだな。いや、過去にライダーの力を吸収した奴が何体か居たが、ここまで本物には近くなかったよな······」

 

オーディンインベイダーはベントカードが使えるだけでなく、容姿もかなり仮面ライダーオーディンに近い。もはやスーツと装甲の色以外に違いが見えないまである。しかし、よく見ると腰に巻かれたベルトがかなり歪んでいる。これが奴がインベイダーだという事の何よりの証拠となった。

 

「流石にこの人数を相手にするのはフェアじゃない、こちらも出させてもらいますよ」

 

オーディンインベイダーはそう言うと自身の体を発光させ、そこから数多のハーフインベイダーを召喚する。しかし、どうにも違和感を感じる。今までのインベイダーの召喚方法からして、元からストックしていたハーフインベイダーをその場に出すといった感じだった。だが今回のオーディンインベイダーは違う。ストックしていたハーフインベイダーを「出す」のではなく、自身が「生み出している」のだ。これは違和感を感じざるを得ない。

 

「鍵さん、コイツ······!」

 

「どうやら、今まで通りには行かなそうだね?」

 

「あぁ。おいインベイダー、お前、「何を吸収した」?」

 

「クククッ、やはりそう来ますか。何を吸収したと思います?」

 

「てめぇっ!!!」

 

「クハハッ!良いですねその反応。良いでしょう、教えて上げますよ。私が吸収したものは、『コアミラー』です」

 

「コアミラーだと!?」

 

「······コアミラーって何?」

 

「しーっ!」

 

「静かにしたまえ城戸真司」

 

「わ、悪い······」

 

真司は『コアミラー』という単語を聞いても何も分からないらしい。つまりこの真司は『仮面ライダー龍騎本編の城戸真司』という事になる。そもそも、コアミラー自体『あったかもしれない世界線のもの』であり、本編にはまったく登場していない。つまりif設定のものだ。それが今オーディンインベイダーの能力として実在している。一体どういうことだろうか?

 

「······なるほどそういう事か。そうだよな、お前らだって世界を超えられるんだよな!?だが、なぜこの世界なんだ!?」

 

「どうやら、私がコアミラーのある世界を訪れた影響で物語が変化し、二つの世界線が一つに交わったようです」

 

「なんだと!?それじゃぁ、お前が吸収したオーディンは······!」

 

「いえ、私が吸収したオーディンは紛れもなくコアミラーが存在する世界線のオーディンです。こちらの世界と融合したあとの、ね」

 

融合か。なら納得出来る。いや、何一つ納得出来ないが今はこれで納得するしかない。オーディンインベイダーが言うには、進化する前のインベイダーが世界が融合した直後にコアミラーが存在する世界線のオーディンを吸収したらしい。そしてその後コアミラーを見つけ、それも自分の能力として吸収した。という事らしい。

 

「お前が能力を手に入れた経緯は分かった。真司が生き返ったのも、大方お前の影響だろう。でも他のライダー達はどうしたんだ?なんで真司だけなんだ?」

 

「他の方々は、この世界の融合の圧力に耐えきれず、蘇生に失敗してしまったのでしょう。しかし彼はそれに耐え切って蘇生に成功した、それだけの事です」

 

なんだよそれ······!オーディンインベイダーのあまりにも無感情な物言いに俺は腹を立てて心の中でこう言った。ここで怒りに任せて戦おうものならオーディンインベイダーの思うつぼだ。何とか心の声が自分の口から漏れるのを耐えたが、真司は我慢出来なかったようだ。俺の心の声を代弁している。

 

「なんだよそれ······!それじゃぁまるで、皆が弱いって言ってるみたいじゃないかっ······!」

 

「おや、気づかなかったのですか?遠回しにそう言っているのですよ♪」

 

「てめぇっ!!!」

 

ついに堪忍袋の緒が切れた真司。カードデッキから新たなカードを引き、それをドラグバイザーに近づける。するとバイザーの形状が変化し、進化した召喚器『ドラグバイザーツヴァイ』となった。

 

「俺を馬鹿にするのはいいよ、実際馬鹿だからな······。でも、死んだ戦友(なかま)を笑うのは、絶対に許さねぇ······!!!」

 

真司は力強く言い捨て、バイザーの口の部分を開くとそこにカードをセットし、再び口の部分を閉じる。

 

《SURVIVE》

 

「サバイブ」という機械音声と共に、真司は怒りの炎をまとって「仮面ライダー龍騎サバイブ」となった。

 

「っしゃっ!」

 

真司はドラグバイザーツヴァイの刀身を展開し、オーディンインベイダーを切りつける。真司がオーディンインベイダーを切りつけることで戦いの火蓋が開かれた。さぁ、『殲滅開始』だ。俺は両手にガンブレードキーとゲートガイアソードを持ち、二刀流による連撃を繰り出す。アラタは左腰にたずさえた細剣、『ダークバイザー』を引き抜き、正確な一撃を当てていく。フィリップも、『マグナバイザー』による後方からの射撃攻撃で正確にハーフインベイダーを撃ち抜き、確実に数を減らしていく。

 

「グッ!?やりますね、仮面ライダー龍騎、仮面ライダーゲート······!」

 

「アンタもな。同じミラーワールドで戦う者としては、尊敬できる。だが、この世界を侵略するって言うのは尊敬出来ないな!」

 

真司は変色した赤いカードデッキから新たなカードを取り出し、それをドラグバイザーツヴァイにセットする。

 

《FINALVENT》

 

「必殺技か、なら俺も······!」

 

《Gate!!!Knight World Break!!!》

 

真司の方には虚空から現れたドラグレッダーが炎をまとって進化し、ドラグランザーとなり、バイクに変形して姿を現した。俺もガンブレードキーをコントローラーにしてマシンゲーターを呼び出す。それぞれバイクにまたがり、ドラグランザーは口から大きな火球を、俺はガンブレードキーに収束させたエネルギー弾をそれぞれ撃ってオーディンインベイダーをダウンさせる。ダウンした事でオーディンインベイダーは大きな隙を作り、その隙に俺達は全速力でオーディンインベイダーに突進する。

 

「グッ、グアァァァァァァァァァァァァッ!!!」

 

俺達が同時に突進するとオーディンインベイダーは大爆発を起こして世界を終わらせた。同時に、融合した世界が光りだし、元の二つの世界に戻った。しかし、光りだしたのは世界だけで無かった。変身を解いた真司だ。

 

「真司お前、体が······!」

 

「城戸さん······」

 

「大丈夫だって!世界が元に戻ったんだ、俺も元の状態に戻るだけだろ?」

 

「だけって、そんなんで······」

 

そんなんで良いのか?と真司は言わせてはくれず、俺の言葉を言葉でさえぎる。

 

「良いんだよ!これで、本当の意味でライダーバトルが終わったんだ。ほら、周りを見てみろよ」

 

真司の言葉に促され、俺達は周囲を見渡す。

 

「な、なんなんだこれは?」

 

「ミラーワールドが、崩れていく······!」

 

周囲の風景にガラスに入るようなヒビが入り、その部分からパラパラと崩れていくミラーワールド。俺はミラーワールドのこの状況と真司の考えを瞬時に理解し、真司にこう叫ぶ。

 

「おい真司!ここから出るぞ!出ないと、お前が······!」

 

「ここを出たところで俺が消えるのは、多分変わらない。それに世界を元に戻せた。それで良い」

 

「良くない!消えたら元も子も······」

 

しかし真司はやはり言わせてくれず、俺の言葉をさえぎる。

 

「これ!お前に渡しとくわ。きっとお前の役に立つ!アラタ、フィリップ、お前らもそれを持ってくといい。お前らはそれを正しく使えるからな、きっとアイツらも喜ぶ······」

 

真司は俺達にカードデッキを託し、光の粒子となって消滅した。

 

「······行こう、鍵、快条アラタ。もうすぐこの世界は消滅する」

 

「行きましょう、鍵さん······」

 

「あぁ······!」

 

俺はフィリップとアラタに肩を掴まれながら、崩れゆくミラーワールドを後にした。

 

 

 

「戻ってきたな」

 

俺達はミラーワールドから元の世界に戻り、同時に変身を解いた。

 

「城戸さん、消えてしまいましたね」

 

「っ!?二人とも、見たまえ!」

 

フィリップはそう言うがいったい何を見ればいいのか分からず、とりあえず前を見る。すると視界に入る全ての窓ガラスや鏡にヒビが入り、そしてそこから光の破片飛び散る。

 

「ミラーワールド、本当に消滅したのか」

 

やがてその光の破片は青白く変色し、光の粒子となり、ゲートドライバーの左側に設けられたホルダーにあるアビリティライドキーに全て吸収された。

 

「これは······。行こう。この世界での用事はもう済んだ」

 

俺はフィリップとアラタと共に、龍騎の世界を後にした。カードデッキから姿を変えたそれぞれのライドキーを手にしたまま。




このたび、himaginさんの仮面ライダーオリスとのコラボを再びする事になりました。今回はhimaginさんが書いてくれます。投稿され次第またご連絡します。
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