仮面ライダーゲート   作:YOPPY1031

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ライダーの居ない世界

戸島 鍵(とじま けん)だ。今はゲートとしての仕事をしている最中だ。ひたすら世界駆け回ってインベイダーの殲滅(せんめつ)、ただこれの繰り返し。気が遠くなるような作業だが、これが仮面ライダーとしての俺の仕事だ。それにフィリップが居る。どうやら俺を導く仕事が与えられたらしく、基本的に俺のサポートや、向かうべき世界までの案内などをしてくれる。また、暇な時などは雑談相手になったりもする。フィリップは色々知っているので、話を聞いていると面白いことが聞けたりする。因みに、戦闘で俺がどうしても勝てない相手が居たりすると「仮面ライダーサイクロン」として助太刀してくれたりもする。

 

「フィリップ!次どこ!?」

 

「次はこの世界だ!この世界は移動時間がかなりかかる上に、もうインベイダーによる侵略も始まっている!<アビリティライドキー>を使って時間短縮するんだ!」

 

「分かった!」

 

俺は素早く左腰からアビリティライドキーを取りだし、自分の乗っているバイクの鍵穴に刺しこんで右に回す。

 

[ライドアビリティ!ワープ!]

 

走行中のバイクの前に大きな扉が現れ、その扉がゆっくりと開く。俺はフルスロットルで駆け抜け、バイクごとその扉の中へ飛び込む。

 

 

 

「おっし到着!ってうわっ、これは酷いな······」

 

「どこかにリーダー格のインベイダーが居るはずだ、急いで探し出してソイツをたたいてくれ!」

 

「分かった!」

 

俺は再びバイクのアクセルを回し、近くを走り回る。辺りにはもうハーフがはびこっていて、しかもハーフに限らずインベイダーは全員同色の黒と灰色構成なので分かりづらかったが、遂に見つけた。絶対アイツだ。

 

「おーいそこのー、蜘蛛(くも)っぽい奴ー、お前何してる!」

 

「あら?まだ人間が残って······仮面ライダー!?この世界には存在しないはず、一体どうして!?」

 

「お前らは他の奴らと全く同じ事しか言えないのかよ!少しは勉強しろよ!ったく······。俺は仮面ライダーゲート、世界の門番だ。いくつも存在する世界の中には仮面ライダーが居ない世界がある、そんな世界にお前らみたいな奴がそこに入り込んだ時に速やかに殲滅するのが俺の仕事なんだよ」

 

「ググググググ······!私の侵略、ここで終わらせてたまるものですか!子供たち、行きなさい!」

 

このインベイダー、スパイダーインベイダーと呼ぶことにしよう。スパイダーインベイダーは地面に大量の卵を産みつけ、そこから大量のハーフインベイダーを呼び出した。ハーフインベイダーが俺に接近してくる。しかしやはり子供という事か、ハーフインベイダーの動きはヨロヨロで、まともに動くことが出来ていない。

 

「うーん、なんか、こういうの、弱い者、いじめ、みたいで、嫌、なんだよな!」

 

ガンブレードキーでハーフインベイダー達を一切りで切り伏せ、ハーフインベイダーを一掃した。

 

「いやぁぁぁ!私の、私の可愛い子供達が!」

 

「じゃぁ出さなきゃいいだろ!俺だって弱い者いじめみたいで嫌だったんだぞ!」

 

「うるさい!この忌まわしき仮面ライダーめ!」

 

スパイダーインベイダーは自分の尻からいくつもの糸を出し、俺を身動き取れないようにしようとするが、

 

「正論言われたからって逆ギレしてんじゃねぇよ!」

 

俺はガンブレードキーをガンモードに切り替え、その糸を全て撃ち落とす。スパイダーインベイダーは更に糸を出して来るが、エネルギーをまとった状態のブレードモードのガンブレードキーに跳ね返されるどころか、幾つかの糸が自分に返ってきて自分に絡まった。

 

「なっ!?流石私の糸、全然ほどけないわ!」

 

「言ってる場合かよ!悪いけど終わらせてもらうぞ」

 

俺はベルトのゲートライドキーを引き抜き、ガンブレードキーに刺し変えて必殺技を発動させた。

 

[Ride Atack!Gate!World Break!]

 

目の前に何枚もの扉が現れ、エネルギーをまとったガンブレードキーを鍵にしてつき出す。ガンブレードキーを右に回すと全ての扉が開いた。俺はこの中を地面を一蹴りして駆け抜け、スパイダーインベイダーに突き刺す。突き刺したガンブレードキーを背にし、足で地面を回しながら削り、力の限り思い切り右へ振った。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

スパイダーインベイダーは悲鳴と共に切り裂かれ、やがて爆発の炎に飲まれて消えた。

 

 

 

「って事があってさ、本当にいろんな意味で大変だった。まさか自分が弱い者いじめする日が来るとは思わなかったよ······」

 

「そ、そうなんだ······。お疲れ様戸島君!」

 

「なんか、仮面ライダーってのも大変そうだな。ほれ、コーヒーだ。今回は特別におごってやる」

 

「おっ、やりぃ!」

 

「お前さんもほれ」

 

「あっ、ありがとうございます!」

 

 

 

フィリップは仮面ライダーになれば二度と元の日常には戻れないとは言っていたが、それで悲しい思いをすることはなかった。ゲートの能力のおかげで、いつでも自分のいた世界に戻れるからだ。確かに仮面ライダーになって元の日常には帰れなくなったが、新しい日常を迎えることは出来た。仮面ライダーとしての活動で辛いことがあれば夏川とオヤジさんに相談して、ありがたい言葉を貰える。そしてそれを糧にまた明日も頑張ろうと思える。フィリップも居る。俺を支えてくれる人たちのためにも、これからもライダーの居ない世界を守り続けよう。仮面ライダーゲートとして。

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