「良かったのかフィリップ?あのまま自分の世界に帰っても良かったんだぞ?」
「確かに君は強くなった。でも、君には······、っ!やっぱり君には僕の力が必要だ。君に敵の逆探知なんて出来るのかい?」
「うぐっ······!で、で何処にいるんだよインベイダーは?」
「連続ですまない、また仮面ライダーの世界だ。今度は仮面ライダーブレイドの世界だ」
「ブレイドか、こりゃまた骨が折れそうだな······。よし、行こう!」
「あぁ!」
「グラアァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」
「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」
「剣崎落ち着け!」
「始さんもお願いします!気を確かに!」
俺達が世界に到着した頃にはもうライダーバトルが始まっており、まさしくなんとも言えない状況だった。
「な、なぁフィリップ、コレってさ、俺たちが割り込む余地なんてあるのかな?」
「すまない、こればかりは僕にも分からない······」
「そうか······」
そんな会話をしていると、仮面ライダーギャレンと、仮面ライダーレンゲルがこちらを見る。
「おい一般人!早く逃げろ!死ぬぞ!」
「お願いします、逃げてください!あなたを巻き込みたくありません!」
うん、どっかで見たような光景だな。いや、光景と言うよりは状況か。そんなことを考えてると、仮面ライダーギャレンが俺のドライバーを見て、頭に電球マークが付きそうな勢いでいい反応をしてくれた。
「そのベルト、まさか新しいライダーシステムか!?丁度いい!おい、こっちを手伝ってくれ!」
どうやらギャレンは俺のゲートドライバーを新しいライダーシステムだと勘違いしているようだ。あながち間違いではないが、ブレイド達の使うライダーシステムとは根本的に違う。
「フィリップ、やっぱり俺が入り込む余地あったわ」
「僕も行こうか?」
「頼む、暴走してる奴が二人いる。フィリップはそのもう片方を頼む」
「分かった」
【サイクロン!】
【Ride Change!】
俺達の意見が合致したところで、フィリップはサイクロンメモリを起動してドライバーに刺し込み、俺はゲートライドキーをドライバーに刺し込み、それぞれ同時に変身した。
「「変身!」」
【サイクロン!】
【World gate keeper!KamenRider Gate!foooo!】
それぞれの変身音声が流れ、俺達は仮面ライダーサイクロンと仮面ライダーゲートに変身完了した。変身したフィリップは水色がかった白い空間から出てきて、サイクロンとしてのその姿を現した。
「行くぞフィリップ!」
「あぁ!」
俺達は走り出し、それぞれ仮面ライダーブレイド、仮面ライダーカリスの元へ向かった。
「仮面ライダーがもう一人!?一体どうなってるんだ今日は!」
「大丈夫、コイツは味方です!一緒にこの状況を何とかしましょう!」
「分かった!」
俺はギャレンと組んでブレイドを、フィリップはレンゲルと組んでカリスを抑えることにした。二人のライダーの力は思ってたよりずっと強く、とても手こずった。
「うわっ、かったっ!何これ!?」
「くっ、全然効かない、恐ろしいな······!」
俺は二人の立場を知っていたが、あえて知ってる人に聞くことでなるべく怪しまれないようにした。
「赤い人、この二人はなぜ暴走を!?」
「この二人は『ジョーカー』って奴なんだ!ジョーカー同士が出会ってしまうとジョーカーとしての本能が働いて暴走してしまう!」
「だと思ったよ······。分かりました!フィリップ、戦闘は避けてベルトを無理矢理引き剥がして二人が戦えないようにしよう!」
「分かった!」
「おい、無茶はよせ!危険すぎる!」
「でも橘さん、無茶でもやらないとこの二人争った果てに死にますよ!?」
「選んでくれ仮面ライダー!安全第一でこの二人をずっと抑えとくか、危険をおかして二人を助けるか!二つに一つだけだ!」
レンゲルの一言でギャレンの心が揺らぐ。俺はレンゲルに心の中でナイスと言いつつも、二つに一つと言うことでギャレンを追い詰めた。
「分かった!でも危険と判断したら即辞めるぞ!?」
「任せろ!フィリップ、やろう!この人はなるべく危険は避けたいらしいから、手早く済ませよう!」
「了解だ!」
俺はガンブレードキーを虚空から取り出し、左手に逆さにして持ち、鍵穴にアビリティライドキーを刺した。
【Ride Ability!Speed Form!】
フィリップもドライバーからサイクロンメモリを引き抜き、右腰のホルダーに差し替えた。
「おい、何する気だ!?」
「俺はこうしないと自分を強化出来ないんだ見逃してくれ!大丈夫、足のスピードを上げてベルトをキャッチして引き剥がすだけ!フィリップ行くぞ!」
「あぁ!」
俺達は必殺技を発動し、それぞれその場から全速力で走り出す。
【サイクロン!マキシマムドライブ!】
【Gate!World Break!】
ギャレンとレンゲルに二人を後ろから取り押さえてもらい、身動き出来ないようにする。俺は目の前に現れた何枚もの扉をくぐり抜け、フィリップも自身に風をまとって走る。やがて二人とも右手にベルトをキャッチし、見事引き剥がすことに成功した。二人とも変身が解けて、ほぼ同時に気を失って地面に倒れた。
「······」
「······」
「二人とも気を失ってるな、手伝ってくれてありがとう」
「本当に助かりました」
そう言うと二人とも変身を解き、ギャレンの変身者が手を出してきた。
「俺は橘朔也、仮面ライダーギャレンだ。よろしく」
それに続くようにして、レンゲルの変身者が手を出してきた。
「上城睦月、仮面ライダーレンゲルです。よろしくお願いします」
俺達も二人にならって、簡単な自己紹介をした。
「戸島鍵、仮面ライダーゲートだ!よろしく!」
「フィリップ、仮面ライダーサイクロンだ。よろしく」
俺達はそれぞれ二人と握手をして、取り上げたベルトを二人に返した。
「しかし最新のライダーシステムは凄いな、あっという間に二人を抑えたし」
「そうですね、僕達だけじゃ抑える前にやられるところでした、本当にありがとうございます」
「実は二人が言ってることなんだけどさ、俺たちが使ってるのってライダーシステムじゃないんだよ」
「そうなのか?」
「あながち間違いでも無いけどな。俺達はこの世界とはまた違う世界から来たライダーでさ、俺はこのライドキーの力で、フィリップはこのガイアメモリの力で変身して戦うんだ」
「なるほどな。そのガイアメモリってのもライドキーってのも初めて見たな」
「あの、お二人さえ良ければ、もっとお二人の事を教えてくれませんか?」
「元からこの世界に用があって来たんだ、色々聞いてくれ」
俺達はそれぞれの事を話し、共通の目的を見つけ、それを達成するためにしばらく共同戦線を張ることになった。