オラリオで暗躍するのは間違っているだろうか   作:チョウハジメ

22 / 23
ゴブニュ

シン「うぃーす、ゴブニュの爺さん」

 

 

ゴブニュ「あぁ、お前か」

 

 

シンは今、【ゴブニュ・ファミリア】のホームに来ていた。

 

 

シン「鍛冶場を借りに来たよー」

 

 

ゴブニュ「またか、そこを使え」

 

 

シン「ありがとー」

 

 

シンはゴブニュが指差した方へ移動し、ポケットから黒刀を取り出し、整備しだした。

 

 

シン「いつもありがとね。俺お尋ね者だから、中々こういう施設用意できなくて」

 

 

ゴブニュ「あぁ。……それにしてもその黒刀──妖刀『村正』。その刀から()()()()()が聞こえるが……また斬ったのか?」

 

 

シン「今さっき斬ったばかりだよ。安心して、その神も闇派閥の残党だから。それに居なくなったことすらも分からないようにしといたから。それにしても、ほんとこの刀神の血や肉、魂が好きだよなぁ」

 

 

ゴブニュ「末恐ろしい刀だな。それを打ったお前も恐ろしいが……」

 

 

妖刀『村正』……この刀は斬った者の血や肉、魂を吸い、切れ味・強度などが上がる刀である。究極的に言うと吸血属性を持つ刀である。装備者すら喰おうとする刀で並みの者には扱えない。

溜め込んだものを“飛ぶ斬撃”として使うことができ、刀自体を修復することもできる。

斬られた者は刀に吸われるようにして消滅し、神を斬った場合は真珠のような玉を残す。この玉は『神の力』の一部がつまっている。

 

 

シン「酷いな~。もしかして打って欲しいの?」

 

 

ゴブニュ「そんな呪われた刀などいらん。……しかしお前、普通の武器は打たんのか?お前がまだブラックリストに載る前にヘファイストスが打った武器を斬ったと聞いたが……」

 

 

そう、シンはブラックリストに載る前、【ヘファイストス・ファミリア】の主神ヘファイストスの武器をシンが打った武器で斬ったのだ。その時のヘファイストスの表情は今までに無く驚いていた。

 

 

シン「あ~、そんなことあったねー。たしかあの武器ヘファイストスにあげたんだっけ。そんなことより、なんで普通の武器を打たないかは、まぁ飽きたからだよ」

 

 

ゴブニュ「……お前らしいな」

 

 

シン「妖刀ってロマンがあるしね!あとこの刀」

 

 

シンは整備し終わった黒刀をポケットにしまい、もう一つの刀を取り出した。

 

 

シン「俺の新作、『正宗』」

 

 

シンは『正宗』と呼ばれる刀をゴブニュに手渡した。ゴブニュは『正宗』を持ち、見る。

 

 

ゴブニュ「…………この刀、凄まじい切れ味をもっているな……」

 

 

シン「その刀は不殺属性という特殊武装(スペリオルズ)を持つ刀なんだよ。どんなにこの刀で殺そうとしても掠り傷つけれない。

その変わり精神力(マインド)を奪うけどね。首や心臓などの急所に当てれば一発で精神疲弊(マインドダウン)させられる。

勿論溜め込んだ精神力(マインド)を魔力として装備者に与えることもできる。それにこの刀に魔力を流すと自動修復してくれるんだよね。

正直、この刀は鋭さなんていらないんだけどなんか鋭くなっちゃってね」

 

 

ゴブニュ「斬った時、この刀は身体をすり抜けるのか?」

 

 

シン「まぁ間違っちゃいない。本当はここじゃない別空間に刀が自動的にいき、そこで精神体を斬って、精神力(マインド)を奪う。だけど精神体だから人体には影響が無い。だから掠り傷つけれない。まぁ時間が経てば自然に精神体は回復するから問題ないけど」

 

 

ここじゃない「……わしには理解できんな」

 

 

シン「まぁゴブニュの爺さんの言ってることも間違っちゃいないから、すり抜けるって思って構わないよ」

 

 

ゴブニュ「あぁそうだな。それでこの刀がどうしたんだ?」

 

 

シン「その刀を『英雄(ヒーロー)』にあげようと思ってね」

 

 

ゴブニュ「ほーぅ。お前が前から言っていた『英雄』にか」

 

 

ゴブニュは『正宗』をシンに返す。シンはその刀をポケットにしまい、立ち上がる。

 

 

シン「あともう少しだからね、時代が動くのは。『正宗』は『英雄』に持つに相応しい武器だ。なんていったって殺せない武器だからね」

 

 

シンは青白いロングコートを着直し、出口に向かう。

 

 

シン「覚えときなよ『ベル・クラネル』、歴史に名を刻む名を」

 

 

シンはそう言い転移魔法で消えた。

 

 

ゴブニュ「『ベル・クラネル』、か」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。