ハイスクール ワン×パンチ   作:アゴン

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えー、この度私の携帯が故障し、今までのデータがアボンした為、暫くマトモに更新できません。

故にこれが今年最後の更新になるかもです。


お知らせ+番外編

 

 

 

 

 

 

 

学園都市。人口の凡そ七割近くが学生で構成された巨大都市。

 

超能力の開発、科学の発展を命題に表の世界の中心的舞台になりつつあるこの場所で、一人の男が存在した。

 

男は能力を持たなかった。無能力と呼ばれ、学生の大半を占めるレベル0の……そんな、ありふれてどこにでもいる唯の人間だった。

 

そう、唯の人間の筈だった。

 

「 ……何もンだ。テメェ」

 

夜。人気のない廃工場の跡地で、白髪の少年は目の前の人間らしき人間に問うた。

 

少年にとって日々は退屈な毎日の連続だった。学園の頂点に君臨しながらもその座を狙って様々な輩が仕掛けた来た。

 

潰しては現れ、潰してはまた現れる。撤退的に潰しても尚現れる連中に少年は呆れを通り越して退屈だった。

 

如何なる兵器も通じず、如何なる攻撃も反射する彼の能力。レベル5

 

学園都市の序列1位。『一方通行』それが彼の名を冠するものだった。

 

今日も、性懲りもなく学園最強の名を狙って色んな輩が仕掛けた来た。この日は買い溜めておいたコーヒーが切れ、それを買い足しにくる予定だったのだが、それを邪魔された事により少年は普段よりも過激だった。

 

素手で殴り掛かってきた奴は勝手に腕が折れた事に喚き、喧しと思ったのでソイツの顎に向けて蹴りを一撃。

 

鉄パイプや木刀、武器を持って仕掛けた来た奴には逆に折れ曲がり、その武器と同じ命運を辿った。

 

最後に拳銃を向けてきた輩にはご褒美にその拳銃よりも多目の弾で蜂の巣にしてあげた。その辺に落ちてある小石などで代用して。

 

そこからはいつも通りの展開だ。自分から仕掛けておいておめおめと命乞いをする連中にどう料理をしてやるか悩んでいた時だ。

 

「 その辺にしてやれよ。そいつら、もう泣いてんじゃん」

 

珍しい日もあるものだと、少年は思った。事情も知らない癖に率先して人助けをする人間が現れるなんて……。

 

そこから先は、あまり覚えてない。気が付けば少年は男に対し殺意を抱き、場所を変え、処刑紛いな事をやろうとしていた。

 

自分はレベル5でこの学園の最強者。故に、雑魚の分際で自分に構うな。

 

そう、思っていた。

 

気が付けば、少年は大の字になって空を仰いでいた。左頬は赤く腫れ上がり、それは片眼を塞いでしまう程である。

 

動けない。地を這いつくばって周囲を見渡す少年の眼には先程彼に無自覚ながら喧嘩を売ったジャージ姿の禿げた男がいた。

 

漸く起きたか。そんな少年を案じた台詞に少年はその赤い眼に殺意を滲ませ、冒頭のように問うた。何者だと。

 

そんな少年に男は……

 

「 俺? 俺は……趣味でヒーローをやっている者だ」

 

そう、得意気に口にする。

 

月の光が、男の頭に反射した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アレイスター。いいのか? アイツ、今度は学園最強様をノシチまったぜぃ?」

 

窓のないビル。部屋の中心にあるフラスコに浮かぶ人物に土御門は報告する。

 

統括理事会。学園を纏める組織の長であるアレイスターは……。

 

「 私知ーらない」

 

そんな、投げ槍に返すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園都市には、幾つかの噂が流れている。

 

「巨人に苦痛の贈り物!!」

 

「 このくそ暑い日に火なんか出してんじゃねぇよ。火事になるだろ」

 

曰く、理不尽の塊。

 

「 七閃!」

 

「 糸で何しようっての?」

 

曰く、人の理解から外れた者。

 

「 貴方は余りにも理不尽過ぎます。と、ミサカはミサカはジト目で訴えたみます」

 

「何故動物と戯れただけでそこまで言われるの?」

 

曰く、ドラゴン○ールからの使者。

 

「 アオヤマさーん! 不幸な私めに晩御飯の提供を!」

 

「別にいいけどよ。お願いする度に拝むのいい加減止めろよ。土御門といいお前といい、ホント泣くぞ」

 

「やったー! ありがとハゲの人! これで今晩はお腹一杯にして眠れるかも!」

 

「 うん。そしてそこのシスターもいい加減遠慮って言葉を覚えような」

 

曰く、『絶対無能力者』

 

原石でもなければ聖人でもなく、能力者でもなければ魔術師でもない。ごくごく普通の人間である筈の男は……いつしか、世界の中心になろうとしていた。

 

「師匠! 俺ッス、軍覇ッス! 今日も師匠のパトロールにご一緒するッス!」

 

「だから、師匠は止めろ」

 

あるものは彼の強さに憧れ、学ぼうとする。

 

「なぁアオヤマ。いい加減アタシ等アイテムに入れって、今ならフレンダが良いことしてくれるからさ」

 

「お前、勧誘の仕方がドンドンオヤジ臭くなってくな」

 

あるものはその強さを取り入れ、利用するのを計る。

 

あるものはその力を試す為に大規模組織を動かし、またあるものは見下したまま男の事を謀ろうとする。

 

だが、その悉くが彼等にとって予期せぬ終焉へと向けられる。

 

何故なら。

 

その男、理解不能。

 

その男、解析不能。

 

その男、予測不可能。

 

その男、一撃男。

 

 

 

 

 

科学と魔術、そしてハゲが交差する時。物語は始まる。

 

 

 

 

 




と言うわけでとあるとワンパン(オリ主)のクロスでした。

次回更新は携帯が直ってからなので暫くは無理です。


それでは皆さん。良い年末を。

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