〈秋葉原某所〉
「は、ハックショビッチ!」
「うぉ!バカ、クシャミするなら手ぇ使えよ!」
「しゃーねぇだろ、仕事終わって深夜の二時から並んでんだから寒びぃんだよ」
「いや関係なくね?てかハックショビッチて…」
「まるでハ○ショ○大魔王がビッチになったみたいだなwww」
「それな!」
とあるグループが長い列の割りと前の方でそんな会話していた。歳は二十歳前後の四人組。右からメガネ、小太り、ネクラぽいの、ノッポである。四人組は仲良く肩を
「てか開店まだ?もう水筒の○AXコーヒー無いんだけど」
「いや何で水筒に○AXコーヒー!?普通はお茶とか間をとっても豚汁とかだろ!」
「家に段ボールであって」
「どんだけ糖分欲しいんだよ!糖尿病になるぞ!」
「それな!」
「バカ野郎!糖尿病になる未来しか見えないから今飲んでんじゃん!」
「逆ギレ!からの自己完結!?」
「むしろ潔し」
まるで打ち合わせでもしたかのような見事なボケとツッコミである。これが彼らの日常だと言うのだから凄い。ちなみに先程からツッコミをしてるのが小太りの男。○AXコーヒーを水筒に淹れていたのがメガネの男。「それな!」を連呼しているのがノッポの男である。ネクラぽいのは先程からスマホをいじっている。
「開店なら今日は臨時開店で六時かららしいぞ」
とネクラぽいのが答える。どうやらスマホで店の開店時間を見ていたようだ。
「え~と、今五時五十分だからもうすぐか」
「ならあと十分これで耐え忍ぼうぜ」
メガネの男がバッグからトランプを取り出す。
「何やる?」
「ババ抜き飽きたから他のにしくれない」
「七並べでよくね?」
「十分じゃ終わねーよ。大貧民でいいだろ」
そんなこんなでトランプを始める四人組。だが彼らは知らない。この後彼らを含む一万人の人間が地獄に叩き込まれることを。彼らが楽しみに待っている「ソードアート・オンライン」によって
「列が移動しまーす。ご協力をお願いしまーす」
「だああぁ!革命起こした直前にぃ!!」
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〈浮遊城アインクラッド 第一層 始まりの町〉
そして時は過ぎ[ソードアート・オンライン]の正式サービス開始時間。
多くの人が新時代をその身で実感するなか一人のプレイヤーがログインしてきた。
「お~、ここがVRか!スゲー全然現実と同じじゃん!」
VRが初めてらしいこの男は先程のメガネの男。アカウント名
チャタはあっちこっち落ち着くことなくキョロキョロしながらVRの世界観を堪能していた。すると一人のプレイヤーがチャタに近づいてきた。
「よぉ!ちゃんとログイン出来たみたいだな!」
「…」
「…?おい、どうした?」
「すみません、どちら様ですか?」
「お前な~…、買ったときに打合せしたろログイン直後の広場で合流って」
「さては貴様ダー○ユニ○ンの刺客だな!おのれ、俺の左手に封印されし黒龍王の力を奪わんと
ちなみに
「湯ざ…間違えたえ~とチャタ、ここだとリアルの名前呼びは禁止だからな。リアル割れの問題があるから」
「あ~分かったよ。で、残りの二人は?」
「どーせすぐ来るだろ。アイツらのこ「おーい!」噂をすれば」
チャタとルリのところに手を振りなが走ってくるプレイヤーが一人。その様はまるで彼女とのデートの待ち合わせの場所に来る彼氏のようだ(野郎ばかりでなければ)。
「いや~凄いわ!講義でVRの技術進歩については知ってたけどやっぱり聞くのと実感は別物だな!」
「…」
「ん、どした?」
「すみません。どちら「その流れもういいから」え~」
「たく。で、どうだVRの感想としては?え~と、リスモ?」
「やっぱり身体的な設定はリアルよりも軽いな。これならこの町の端から向かい端までダッシュできそうだ」
「だろうな。脳の全神経こっちに持ってきてるって言ってもやっぱリアルと比べるとゲームの方が…チャタ何してんだ?」
「いや、ふと思ったんだがここがゲームの中なら[か○はめ波]が撃てるんじゃないかと」
「やめろ。ジャンルが違うから」
「一理あるな」
「リスモ!?」
「いやだってVRだよ?そう言った非現実的な事をするためにあるような世界だろマ○ルリ?」
「そりゃわかるけど…、てか人をポ○モンの名前で呼ぶな!」
「もしかしたらスタッフサービスでそんな機能がついてるかもしれないだろ!何事もまず実験からの結果からの改善、世界はそうやって回ってきた!」
「よし、やるぞリスモ!」
その場で[か○はめ波]のあのポーズをとるチャタとリスモ。出来るかどうかはともかくポーズ自体は完璧なのでリアルで練習したのが伺える。
「「かー○ーはーめー波あぁ!」」
「やめろ!お前ら!」
「よーす!お前らちゃんと来れたみたいだな!」
そこえ四人組最後の一人であるネクラぽい男こと
「いやーちょっと探し…何してんだ?」
「あぁ、山岡か!頼むこのバカ二人を止めてくれ!」
「う~ん、なんか違うな」
「きっとあれがあれであれだ」
「なるほど、じゃあ改めて!」
「「かー○ーはーめー波あぁ!!」」
「お前らな…」
この光景にリンネは呆れ顔をし、一呼吸整えてから…
「おい!二人とも俺の話を聞け!」
「そうだ言ってやれ山…リンネ!」
「「ん、なんだ?」」
「なんでそんな楽しそうなこと俺抜きでやってんだ!俺も混ぜろ!」
「そうそうだ…ええぇー!!」
「ふ、しゃねぇな!」
「友達特権とゆうやつだ。一緒にやろう!」
「よしいくぞ!せーのっ!」
「「「かー○ーはーめー波あぁ!」」」
サービス開始のこの日、初日にも関わらず[始まりの町]で最も大きな広場のど真ん中で何故か[か○はめ波]をしている三人のプレイヤーとそれをまるで自分はコイツらとは無関係の見物人ですと主張してそうな顔でそっぽを向いているプレイヤーが注目を集めたとかなんとか。
ちなみに三十分粘ったが[か○はめ波]は出なかった。
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その後[か○はめ波]が出なかった一行は適当に武器を買い[始まりの町]からそう離れていな草原でモンスターと戦闘することになり、唯一βテスターで経験のあるリンネの教えに従ってソードスキルの使い方を覚えていった。
途中先生気取りで油断していたリンネの
そしてその時がきた…
「あれ?ログアウトどうやんの?」
「どうって、メニューにあるだろログアウトボタン」
「無いんだけど?」
「ゑ?」
デスゲームを告げる晩鐘の音が響いた。
続くかどうかも怪しい…
書けたら投稿するかも