仲良くなりたいっていう気持ち、忘れちゃダメだよね 作:雨降り
「なんか、ドッと疲れたな~」
僕はあの空き部屋に再び戻ってきていた。なんか艦娘たちに見られないように過ごそうとしてる割には、執務室に運び込まれたり、川内の部屋に行ったりと、結構大胆に動いているな…。
「長門にその内部屋から一歩も出るなって言われるかもな…」
僕はフッと笑いながら、そう呟く。
とりあえず、煎餅布団に横になる。久々の静寂。
しばらくすると眠気が僕を襲う。心身共に色々あって疲れていたのだろうか、とても眠い…。zzz
???「・・・」
???「寝て…いるのでしょうか?」
???「恐らくね…。ただ慎重にいきましょう。罠かもしれないわ」
???「人間め!こうしてやるっ!」
艦娘の一人が大きく足を振り上げる。
???「待ちなさい!ここでやるのは抑えて。バレたら一貫の終わりよ」
???「くぅぅ、早く運びましょう!運び終わったら痛い目に遭わせてやるんだから!」
???「その通りですね。ではこの麻袋に…」
川内「まったく、勝手に出ていっちゃうんだから!」
那珂「もぉ~、川内ちゃん歩くの早いよ~!!」
神通「気を遣って下さったのかもしれませんよ?」
私達はあの人を探し歩いていた。どこいったのかな?妹たちを紹介するって言ったのに、ふと見たら居なくなってるんだもん!執務室には居なかったみたいだし…。
那珂「あの人、提督じゃないんでしょー?」
川内「ま、まあね」
神通「なぜ彼を探しているんですか?」
川内「二人を紹介するって言ったの!せっかくだから仲良くなってもらいたいと思ってさ…」
那珂「へぇぇ~!!川内ちゃん、あの人のこと好きなの~!!?」
川内「な!なんでそうなるの!!??///」
神通「やはりあの男…」ギリッ
川内「違う!そういう意味での紹介じゃないの!」
前に彼が私に話してくれたことを私は妹たちに話した。
神通「…仲良くなれるのでしょうか?」
川内「大丈夫だよ!私だって最初は人間となんてって思ったけどさ…。アイツは……。とにかく!いいやつなんだって!」
那珂「あ~!川内ちゃん、顔真っ赤か~!!」
川内「うるさーい///」
神通「姉さん…」
あ、そういえば、あの部屋はどうだろう?彼に迫った、あの部屋は…。そこになら居るかもしれない。
あの部屋は確か…。
あ、あれ、なんか息苦しい?なんだ?
僕は目を開ける。なッ!?
暗ッ!夜か!?というか、なんだこれ!?
え、狭いよーー!なんか密閉されてる!?
…………。なんか話し声が……。
???「ふぅ、やっと入れ終わりました…」
???「ご苦労様」
???「入れるためとは言え、人間に触るなんて……吹雪一生の汚点です!!」
???「もう少しの我慢よ。早くあそこへ連れていきましょう?あそこへ行くのは、正直嫌なのだけど…。ただ、防音もされていて、閉じ込めるのには打ってつけの場所だけどね」
吹雪「雲龍さんもあの牢に入れられたことあるんですね…」
雲龍「忌々しい場所…ね。あの部屋が存在している時点で吐き気を催すわ」
吹雪「朝潮ちゃんは?」
朝潮「私ですか?私は牢に入れられたことはありませんが、妹たちは何度か入れられています。牢から出て、部屋に戻った妹たちの顔を見たら……うぅ」
吹雪「ご、ごめんね!?嫌なこと思い出させちゃったね?」
朝潮「大丈夫です!この程度、妹たちの苦しみに比べたら微々たるものです!」
雲龍「さぁ、そろそろ運びましょう。人間が起きるのも時間の問題だわ」
ぇ、え!えええええええええええ!?
なんか凄くまずい状況だよ!?
ああ、なんでこの艦娘たちは僕がここにいるって知ってるんだ……ってそんなことよりも助けを呼ばなきゃ…。
あ、無線は………。あれ!?どこだ!?
吹雪「この人間、一丁前に無線なんて持ってましたよ?提督でもない癖に」
おい!無線持ってたって悪くないだろう!!
ということは…無線は取り上げられているのか。
長門、全体に伝えたんだな…。あれ?なら人間はいないことになるはず…。
僕の頭は色々起こりすぎてパニック寸前になっていた。
ど、どうしよー!?