仲良くなりたいっていう気持ち、忘れちゃダメだよね 作:雨降り
また、本編とかなり世界観が異なるので、本編を楽しみにしてくださっている方は読み飛ばしてもらって結構です。結構ふざけて書いています笑。
それでもいい方はどうぞ!
ジリリリリリリ
うるさいなぁ…。
そう思って、目覚ましの音を止める。
まだまだ夕立さんは眠いのだ。
ジリリリリリリ
…!
どうやらうまく止まらなかったらしい。
先程より力を込めて、目覚ましを止める。
ガツン
ふぅ、これでまた眠れるっぽい。
目が覚めると、そこは異世界…ではなかった。
いつもの私の部屋。
「うぅ、最近は冷えるっぽい…」
私はまだまだ眠い目を擦りながら、トイレに行こうと布団から這い出て、ヨロヨロと歩き出す。
全く!どうしてこう冬は寒いのか…。
そんなどうしようもないことにイライラする夕立だったが…。
イタッ!
…どうやら私は何かを踏んづけたようだ。
その痛みのあまり私の眠気は一気に吹き飛んだ。
「イタタタタ…」
足の裏を押さえながら、一体何を踏んだのかと目を凝らす。
へ?
そこにはたくさんの金属片が散乱していたのだ。
おまけにカチッカチッと規則的な音まで聞こえる。
あ、やばいっぽい…。
血の気が引いていく。寝起きは血圧が下がるものだが、決してそういう意味で言っているのではない。
夕立の目の前には無惨な姿の目覚まし時計があった。
しかもこの目覚まし時計、買い直せばいいじゃん!と一重には言えないのである。
~夕立の回想~
「あぁ、最近は寒くてなかなか起きれないっぽい!」
「そうですね!私もなかなか起きれなくて…」
「朝潮もっぽい!?意外~!」
今、私は公園のベンチに座って親友の朝潮と楽しくお喋りをしている。
で、『最近話題のドラマ』だとか『気になる人』はいるのだとかそんな他愛のない話をしていたのだ。
そしてそんな中、ふとした拍子に話は『朝起きれない』という話題になった。
「目覚まし時計とかはないのですか?」
「うーん、ウチ目覚まし無いっぽい!」
「え…じゃあ、今までどうやって起きていたのですか!?」
「勘!」
「…す、すごいですね」
「えへへ…」
なんか朝潮が目を細めて私のことを見つめてきたけど、そんなに尊敬しないでほしいっぽい!
…そんなことを思っていると、朝潮は何かを思い付いたような顔になる。
「あ!もし良かったら、私の目覚まし時計をあげましょうか?」
「へ?」
「使い古した物なのですが、ちゃんと動きますし、もし夕立ちゃんが貰ってくれるなら…の話ですが」
「それはもちろん欲しいっぽい!あ、だけど朝潮のが無くなっちゃう…」
「フフ、心配ご無用です!私はもう一台目覚まし時計を持っていますし…ですから貰ってくれるなら私も嬉しいです!」
「それならすぐにでも貰うっぽーい!」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!
ど、どうしよー!!
なんでこうなったっぽい!?
夕立は何もしてないのにー!!!
その時、ピンポーンとインターホンが鳴る音が部屋の中に響き渡る。
「ゆ~うだ~ちちゃ~ん!あ~そ~ぼ~!!!」
あ、朝潮ォォォォォォ!!!!!
なんでこんなタイミングで家に来たっぽいぃぃぃ!
あ、今日遊ぶ約束してたっぽい…。
コンコン、コンコン
ドアをノックする音がこだまする。
アレェ、ユウダチチャンイナイノカナー…。
ま、まずいっぽい!早くこの目覚まし時計を片付けるっぽい!
私はとにかくこの『目覚まし時計だったもの』を見られるわけにはいかないと、急いで箒と塵取りで金属片を集め、ビニール袋の中に入れると、押し入れの中に放り投げる。
そして、寝間着姿のまま玄関へと走る。
「お、おおおまたせっぽい!」
「あ!夕立ちゃん!お早うございます!」
「おはようっぽい!」
「…寝てたのですか?」
「え、いやぁ、その…」
しどろもどろになる私。
それをジッと見つめる朝潮。
「…メザマシドケイ」
「へ?」
「使わなかったんですか?」
ぽ、ぽいいいぃぃぃぃっ!!!
朝潮の目が怖いっぽい!!!なんて冷たい目!
「も、もちろん、つ、使ったっぽい!」
「それは良かったです!」
「ぽ、ぽい~」
「じゃあ、なんでパジャマを着ているんですか?」
「そ、それは…夕立は朝はパジャマで過ごしてるっぽい!」
「そうでしたか」
「と、とりあえず上がるっぽい」
「はい!お邪魔します!」
「着替えてくるから、そこに座ってて!」
夕立ちゃんはそう言って、隣の部屋に行ってしまった。
どうやらこの部屋は夕立ちゃんの寝室らしい。
私は夕立ちゃんが寝ていたであろう布団の上に座り、部屋の中を見渡す。
水玉模様が素敵な壁紙に、可愛らしい家具。
うん、夕立ちゃんらしい部屋だ。
でも…なんで…。
メ ザ マ シ ド ケ イ ガ ナ イ ン ダ ロ ウ?
「おまたせっぽい!オレンジジュースでいいっぽい?」
私はオレンジジュースを手に持って、朝潮の待つ部屋に入る。
「………」
「あ、あれ?」
朝潮が目を伏せ、ジーっと部屋の隅を見ているっぽい。
ど、どうしたのかな?
「あ、あさし…」
「夕立ちゃん」
「な、何?」
「目覚まし時計はどうしたんですか?」
「え…目覚まし時計?そ、それは………ッヒイ!」
朝潮が今までに見たことのない濁った目で私を見る。
やめて!
朝潮のハイライトのない瞳で、「目覚まし時計はどこですか?」なんて言われたら、怯えきった夕立の目が泳ぎまくってついつい押し入れの方を見つめちゃう!
お願い、死なないで夕立!夕立が今ここで〆られたら、村雨や春雨との約束はどうなっちゃうの?
『ブツ』まだは見つかっていない。ここでシラを切り続ければ、朝潮を騙せるんだから!
次回、「夕立死す」。デュ◯ルスタンバイ!