「誠か!リザーディア!」
『はい、大巫女様。神聖ミスルギ皇国 アケノミハシラにて、アウラを発見しました。』
「よくぞやってくれた!これより我等は連邦軍の総戦力と共に、全能の母 アウラを奪還する!リザーディア、手筈通り特異点を。」
『仰せのままに…。』
「クラウドブルース、否、連邦総司令【アリマ・ガリバー】よ。」
『要件は分かっている。一度滅んだ文明にて、面白い兵器の復元であろう?』
「“機動巨艦”かつて古の人類が開発した万能巨大戦艦。」
『それを元に様々な改良と追加武装も行なっている。』
「良し。早急に進めておくれ。」
『仰せのままに。』
「これは、この星の運命を掛けた戦い!アウラと地球に勝利を!」
「《勝利を!!!》」
祭りが終わり、アーサーはアンジュとタスクを連れて家へ帰っていった。タスクは兎も角、アンジュはアーサーの屋敷を見て驚く。
「ここがアンタの…家!?」
「前よりも大きくなってないか?」
「あ…やっぱり、タスクも思うか。」
屋敷と言うより和風の城であった。(分かりやすく例えると『サマーウォーズ』陣内家の敷地と平安時代の貴族の屋敷、そしてその横に大きな湖を改良させた大庭を持つ屋敷です。)
大きな城門を抜け、長い坂を歩き、屋敷に着く。
「ただいま〜」
「おかえり〜!」
帰ってきたアーサーを待っていたのは義妹のミントであった。
「お子さん?」
「嫌、俺の嫁の妹だ。」
アーサーがミントを紹介していると、そこへ夕食の支度をしていたフェリスが来る。
「あ、アル!」
「おう、帰ったよ。」
するとフェリスは横にいる金髪の女性を見る。
「あの、タスクさんと一緒にいる女性は?」
「分からないかな?元皇女アンジュリーゼだ。」
「えぇっ!?」
彼女も驚く。容姿端麗、才色兼備で、スポーツ万能で、高貴で礼儀正しく、国民から愛され、同級生からも多く慕われていた皇女の風貌に。そして彼女にとっては…。
「何?」
「…握手してもよろしいでしょうか?」
「え?」
そう…フェリスは今も尚、ノーマだったアンジュのファンでもあった。アンジュは突然の事に首を傾げ、フェリスと握手をする。フェリスは思わずはしゃぎ、その場を後にする。そして…。
「「アンジュリーゼ!」」
突然の呼ぶ声の二人。それはもう会えないと思っていたアンジュの両親であった。
「っ!!」
アンジュは余りの出来事に、両親の元へ駆け上がり、二人に抱きつく。
「お父様…お母様…!!」
その後、大きな広間、長いテーブルの上にはアーサーとフェリス、焔が作った料理が置かれていた。そんなアーサーはアンジュとタスクにアイン達を紹介する。
「じゃあ紹介する。先ずは俺の奥さんと義弟、義妹達だ。」
「フェリシア・朱鷺・コールブランドです。」
「クレインです。」
「ランスだ!」
「ミントです!」
「“私は焔。アーサーの式神にして誠実で忠実なる侍女です。”」
「続いて超星寮のB組の可愛い娘大好きアインだ。」
「何で通り名が付いた名前!?」
「え?違うの?」
「ちか…まぁ良いや。アインです。」
「私はナツキです。」
「オルトだ。そして妻のネーラだ。」
「よろしく♪」
そして他のB組メンバー、そしてオリヴァルトとシェレザール、セレスティアと二人の甥っ子達を紹介していく。
「覚えた?」
「あ…いや…。」
「覚えられないよ。こんなにいたんじゃ。」
「と思ってお前達の為に作ったよ。」
アーサーがアンジュとタスクにコンタクトレンズを渡す。
「何それ?」
「コンタクト式スカウター。これなら皆んなの名前が表示される。」
「ま、取り敢えず!」
「《よろしく。》」
一同は頭を下げ、料理を食べる。するとアーサーはある事を思い出し、堂々とした姿勢でタスクの方を向く。
「あ、それとタスク。」
「ん?」
「俺、父になります。」
「え!?と言うことは…」
「フェリスが俺の子を妊娠した♪」
「おぉ!フェリス、おめでとう!」
「タスクさん、ありがとうございます。」
フェリスはタスクに祝いの言葉にお礼すると、アーサーはアンジュとタスクを連れ、ある話をする。
「それと二人に話したい事がある。」
「「?」」
二人は首を傾げると、席を外され、アーサーがフェリスの事について説明する。
「それって本当!?」
「あぁ…彼女のホームネームはお前と同じ、ミスルギ皇家の名だ。もしかしたらだけど、フェリスはお前の従姉妹にあたるかも知れない。だから…彼女と親しくしてくれ。彼女には唯一の友達が必要なんだ。俺からの願いだ。頼む。」
「……分かったわ。」
話を終えた三人は席に着き、料理を楽しみながら食べる。アンジュはアーサーの言われた通りに話してみる。彼女も色々な事を話していくうちに、アンジュとフェリスの仲がより深く良くなった事にアーサーはホッとする。アーサーはそう考え、庭の桜を見に。
「ゴホッ!!」
突然の咳に、手で口を覆う。その手には赤くドロッとした液体が付いていた。
「……(最悪過ぎる頃合いだ……。)」
アーサーは自身の寿命が数ヶ月だと言う事に気づき、化粧室内で誰にも見られてないか確認し、血を吹き取り、洗い流す。アーサーは顔を洗い、鏡を見ると、目が七色に輝き、ある物が映る。それは燃え盛る邸、人形のような顔を持つ禍々しい機体が血のように真っ赤な色をした鋭利の爪で襲い掛かり、自分の全身を切り裂き、胴体を貫く。その時、白い影が現れ、何かを呟く。
『君は明日に死ぬ。死んだ時…君はある世界で真実を知る。そして死ぬ日に君の友人は悪から解放され、善の心を取り戻すだろう。』
『……貴方は一体?』
『運命は自分で掴み取り、変える物……ユーティスは何かに取り憑かれ、体を操られている。奴からユーティスを解放してやってくれ、彼は今も苦しんでいる。』
『どうして?』
謎の言葉に影は呟く。
『火のドライブを継ぐ者……彼だからだ。』
『え?』
『お前は火ではない……だけど君はあるドライブの力を持っている。理由は至って簡単な事。君はーーー。』
影はアーサーに真実を告白する。
『だから…穢れボスキートに適合できたんだ。』
『あぁ…。』
『明日…死ぬんだろ?』
『あぁ…。』
『そっか…。』
運命を受け入れたのか、影は手を伸ばし、アーサーの頭に触れる。
『だが、この未来を見ろ…。』
影がそう言うと、目の前の光景が具現化し、未来を見せる。
『行く先々、お前は運命に導かれ、正しい方向へと進み続ける。その矢先が…お前を更なる高みへと昇るだろう。乗ってみるか?』
影の言葉にアーサーは決意する。
『良いよ、あんたの計画…賛同しようじゃないか。』
『フフフ…よく言った。さすが……。』
すると影の姿が分かりやすくなる。その影の正体にアーサーは驚くのであった。何故なら…その影の正体はーーー。
“年老いたアルトリウス・コールブランド”……つまり未来の自分だったから。
未来のアーサーは微笑み、彼の前から姿を消すのであった。