クロスアンジュ トライブブラザーズ   作:マシンクーガー

34 / 54
長らく大変お待たせしました!
遅れた理由と申し上げますと、設定の変更、新たな小説(トライブラザーズ外伝)を投稿するか、文章及び展開の改善です。
単純な事もまともに出来ない事に自分を許さなかったです。
話を変えます、どうぞ、暖かい目でご覧下さい。では…。


チャプター32 共鳴前線・後編

突如現れた500前の戦争の遺物【デバステーター】、地中から現れし巨艦。

クラウドブルース司令センター内でアリマはその巨艦に驚く。

 

「馬鹿な!!?誰が機動巨艦の発進を許可したのだ!?直ぐにシステムのシャットダウンをしてくれ!!」

 

『それが!巨艦から見たこともない暗号が流出し、システムのシャットダウンを妨害されました!』

 

「そんな!じゃああの巨艦は一体誰が動かしているのだ!?」

 

アリマやオペレーター達は驚く。

 

 

 

機動巨艦【ヴィルサルディア】かつて500前に起こった終末大戦末期に開発途中されていた戦闘巨艦。対空システム、砲撃システム、防御システムの凡ゆる戦術を組み合わせたそれは攻守一体の存在。ヴィルサルディアは前進翼に装備されているに装備されている副砲“110cmニ連装ホーミングカノン”をアーサーとサラに目掛けて砲撃してきた。サラは迫り来るレーザーに防御体制を取ると、アーサーが前に出て光波バリアでホーミングレーザーを拡散・無効化させる。するとフラドーラと焔龍號、全ての通信がジャックされ、モニター画面が映る。そこに映っていたのは……。

 

「只今より、本計画の為、本当の地球種に向けて宣言します。人類はその外使徒たる射手座のグランセイザー『アルトリウス・コールブランド』の敗北を見る事です。自ら復元した武力を思い知る事ができるでしょう。」

 

「フェリス…!?」

 

「え!?ちょっとこの子!?」

 

「フェリスちゃん!?」

 

「姉さん…何を言ってるの?」

 

皆んなが映像を見る中、フェリスは話を続ける。

 

「その手段として、我々は最も相応しい方法を決めました。それは…“愚かで無意味な地球人類の守護者をヴィルサルディア級で滅ぼす。”」

 

突然の宣告に、司令塔にいるアリマが怒鳴る。

 

「馬鹿な!!他の電脳巨艦もジャックしただと!?君は一体!!?」

 

「我々は『【アルザード帝国】。神聖ミスルギ皇国正当な後継者『フェリシア・朱鷺・ミスルギ』の目を通して、あなた方に話しています。地球連邦、評議会、アウラの民は我々と対等に話す資格などない。貴方方に許される唯一の行為は、これからお見せする我々の新しいおもちゃに恐怖し、我々の障害であるアルトリウス・コールブランドの死に、絶望するだけです。」

 

するとヴィルサルディアの艦体が強く発光し始める。っとヴィルサルディアそのものが変形し始める。副砲だった兵装がスライド移動され両腿部に、80mm対空自動バルカン砲塔システム『Mk XIマルチタレット:ヒドラ』と『120mm 滑腔砲』が指に、主砲『225cm連装高エネルギー収束直撃砲:サラマンダー』4基がそれぞれの両肩部に並ぶ。さらには尻尾、そして龍の様な頭部が完成すると艦体の変形が終わる。

 

「あれは!?」

 

古代竜を思わせる風貌、複数の武装、全身ナノメタルで覆われた巨大な機械獣はゆっくりと地面に着地し、左右の両眼が赤く発光し、不気味な機械音を鳴らす。

 

『これこそ!ヴィルサルディアの真の姿!これが…これが!!超古代機械獣【メカゴジラ】だ!!!』

 

強大な敵『メカゴジラ』。アーサーは体制を立て直し、攻撃に備え、ガルクローを展開する。メカゴジラも手甲部からナノメタルでできた両刃の斬撃兵装『KX-P.MarkII 高周波ソード』を展開し、アーサーに襲い掛かる。フラドーラの爪とメカゴジラの剣がぶつかる。しかし、メカゴジラのパワーがフラドーラを圧倒し、フラドーラを吹き飛ばす。更なる追い討ちに両手の指に搭載されているナノメタル製フィンガーミサイルを乱射し、フラドーラの走行を剥がしていく。アーサーは負けないと思い、フラドーラを全速力で上昇し、太陽の真ん中で止まる。アーサーはフラドーラをライブモードへと変形させると、炎を纏った体当たり【ダイブブレイザー】で仕掛ける。

 

「甘い!」

 

メカゴジラの巨大な尻尾が動き、構える。そして尻尾に搭載されている複数のバーニアから火が噴射し、高速でアーサーのフラドーラごと薙ぎ払う技【プラズマテイルブレード】がフラドーラの左翼を溶接した。被弾したフラドーラは螺旋状に回転しながら墜落。

 

「アーサー!」

 

「サラ!異空間は任せた!俺はコイツを自力で何とかする!!」

 

アーサーはそう言い、脱出システムを作動させる。フラドーラの機体が二つに別れ、内部からグランビークルが飛び出し、無事に脱出した。しかし、デバステーターがテンタクルアームの唸らせ、アーサーのグランビークル目掛けて薙ぎ払う。右翼に直撃し、そこから火を噴くアーサーのグランビークル。コックピット内では額から血を流すアーサーが操縦桿を必死に握りしめ、体制を立て直そうと踏ん張る。しかし、グランビークルは体制を立て直すどころか、逆に燃料を大幅に消費する一方であった。

 

「クソ!!」

 

アーサーはここまで来て、この有り様と思ったその時、彼の左腕の痣が光だし、ある文字に変わる。

 

【Ω】

 

「何?」

 

その時、アーサーの体が白く輝き、墜落するグランビークルから消失する。アーサーのグランビークルはそのまま森の中へ墜落した。

 

だがこの時、別の方角にある森林の中……何かがあった。空間が歪み、そして何かが割れ、その風景だった場所が変わって行く。赤黒く発光する全てが肉塊でできた生命体が蠢き、アーサーが戦っているアウラの都へ…巨大な触手が伸びる。

 

その頃、サラは謎の異空間を止めようとバスターランチャーのトリガーを弾いていた。

 

「どうすれば良いのですか!?」

 

サラが戸惑っている中、大巫女が通信して来た。

 

『撤退するのじゃ、サラマンディーネ。』

 

「大巫女様!?」

 

『龍神器はアウラ奪還に必要な中心戦力、万が一があっては。』

 

「ですが!」

 

『リーベルの民が其方へ向かっている。後は彼等に任せるのじゃ。』

 

「それでは間に合いません!」

 

「撤退せよ。」

 

「民を見捨てるなど…私には!」

 

「これは命令じゃ。」

 

大巫女の命令に従うか、命令に背いて民を守るか…。その時、横からエアリアに使われるタンデム式のエアバイクが飛んで来た。

 

「ッ!!」

 

その時、アンジュが乗ったヴィルキスが飛んで来たエアバイクを破壊してくれる。

 

「何をボケッと突っ立ってるのよ!“サラマンドリル”!!」

 

「アンジュ!」

 

その時に皆の目に異変の空間が人々を飲み込んで行く様子にアンジュはくぎ付けとなる。

 

「何…あれ!?」

 

「間違いない!エンブリヲの仕業だ!」

 

「「え!?」」

 

後から来たタスクの放った言葉に驚く二人。

 

「エンブリヲは時間と空間を自由に操る事ができる。俺の両親も仲間も…石の中に埋められ融合されて死んだ。あんな風に!」

 

その時、エアバイクで下敷きになっているラミアと母を助けようとするヴィヴィアンが映る。

 

「……あ!ヴィヴィアン!」

 

 

自分を庇ってくれたラミアを心配していた。

 

「どうして、こんな危ない事をしたのさ! アタシだったら訓練を受けてるからへっちゃらだったのに!」

 

「子供を守るが…お母さんのお仕事だからよ」

 

その事にヴィヴィアンは目に涙を浮かばせてしまう。

 

「お母さん…さん。」

 

ラミアはそっとヴィヴィアンの頬に触れる。

 

「ヴィヴィアン!」

 

タスクは急いでヴィヴィアンの元へ駆け付ける。そんな中、アンジュとサラは迫り来る異空間に考え込んでしまう。

 

「どうするのよ!サラマンド!」

 

「事態の原因が分からない以上、どうする事も!」

 

「……そうよ!アレがあるじゃない!」

 

「え!?」

 

「アルゼナルをぶっ飛ばしたあの兵器!アイツであの竜巻や空間を消してしまえば!」

 

アンジュが言うあの兵器“収斂時空砲”(ディスコード・フェイザー)の事であった。

 

「……ダメです。」

 

「どうして!?」

 

「収斂時空砲の破壊力では、都は愚か、神殿ごと消滅してしまいます!」

 

「そんなの!三割り引きで撃てば良いじゃない!」

 

「そんな都合良く調節する事はできません!」

 

「様子を聞かないんだから!もうっ!!」

 

迫り来る異空間、タスクとヴィヴィアンは下敷きになっているラミアを助けようと必死になる。

 

「早く逃げなさい、ミィ!」

 

「行かない!お母さんと一緒じゃなきゃ、行かない!」

 

「ミィ…!」

 

ヴィヴィアンがラミアの事をお母さんと言った瞬間、ラミアは思わず嬉し涙を流す。

 

 

アンジュとサラはどうにかして謎の異空間の止め方を考えると、アンジュがある提案を思い付く。

 

「っ!そうよ…別に三割り引きでじゃなくても良いじゃない。」

 

「え?」

 

「あなたが撃った奴を私が撃ち消せば良いじゃない!あの時みたいに!」

 

「ぶつけ合う!?そんなやり方!」

 

「どんなやり方でも、それしかないならやるしかないでしょ!」

 

「ですが…!」

 

「あなた!お姫様なんでしょ!サラマンマン!危機を止めて、民を救う!それが人の上に立つ者の使命よ!!」

 

「っ!!……分かりました、やりましょう!」

 

アンジュとサラは異空間を止めるべく、それぞれの歌を唄う。

 

「♪〜♪〜」

 

「♪〜♪〜」

 

ヴィルキス、焔龍號の両肩部が露出展開し、全身が黄金に染まり、収斂時空砲発射シーケンスを開始する。そしてサラの収斂時空砲が先に発射される。

 

「アンジュ!」

 

「「♪〜♪〜」」

 

アンジュもヴィルキスの収斂時空砲を発射しようとした瞬間、左腕部が爆発し、コックピットが露出し、墜落して行く。

 

「っ!?」

 

『墜ちてますわよ!アンジュ!』

 

「見ればわかるわよ!」

 

『早く立て直しなさい!』

 

「この大事な時に!あなた!世界を滅ぼした兵器なんでしょ!?気合入れなさい!ヴィルキス!!」

 

その時、アンジュの指輪が光り輝く。それと同時に、破損したコックピットハッチ、左腕部が自己修復され、アンジュは収斂時空砲を発射する。互いの収斂時空砲がぶつかり合い、謎の異空間を掻き消す。

 

「何とかなった見たいね!」

 

「えぇ、ですがまだ…。」

 

サラの言葉の続き、それは目の前に立ち塞がるデバステーターであった。二人は武器を構え、此方へ向かってくるデバステーターに警戒すると。機体からアラーム音が鳴る。

 

「上空より飛行物体!?」

 

天空の彼方から光が射し込む。するとデバステーター並みの全長を持つ巨人が光の中から現れ、デバステーターを蹴り飛ばした。

 

「何あれ!?」

 

上空より落下したもの……全身が機械、黄金のフレーム、白と赤を基調とした装甲をした人型のロボットであった。ロボットはデバステーターを睨むと、手を差し伸べる。

 

「アポート…」

 

っと、ロボットは奇妙な言葉を呟く。その直後、デバステーターが機能を停止し、倒れる。するとロボットの差し伸べた手に、デバステーターの心臓部と思われるパーツを持っていた。

 

「え!?何が起こった!?」

 

ロボットはゆっくりとメカゴジラの方を向き、ゆっくりと歩いていく。だが、このロボットの中では世にも恐ろしい事になっていた。紅蓮の炎で燃え盛る超星寮、泣き叫ぶ子供達の泣き声、穢れボスキートとなってしまった候補生達、その中にサヨリ、テツジ、リクの死体で白眼のまま血を流すアーサーが叫んでいた。

 

「俺の人生と幸せを返せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

彼の周りには焼け爛れた焼死体、強姦され絶命した死体、首が無い死体、臓器を抉り取られた死体、穢れボスキートになってしまった候補生、村人達の怨念がアーサーを侵食する。ロボットの正体はアーサーであり、ロボットが咆哮を上げ、口から怨念を放出する。

 

「あれって…まさかアーサー!?」

 

「でも…あの姿はまるで…」

 

「「悪魔!!」」

 

誰もがアーサーの姿に恐怖していたその時、彼方から肉塊でできた触手がアーサーに巻き付き、引きずり始める。

 

「ッ!!?」

 

とてつも無い力がアーサーを締め付ける。すると触手に触れてたのか、謎のビジョンが視界に入り込む。そこは研究所であった。その研究所に奇妙なカプセルで横になっているある患者と目の前に金髪の少年、赤髪のツインテールの少女が映る。

 

「これは…俺?」

 

すると、別のドアから研究者達が走って来た。その時、入って来たドアから肉塊が溢れ出し、研究者達に襲い掛かる。研究所の至る所へ肉塊が行き渡り、研究者達を喰らい尽くして行く。研究者と走る少年と少女の姿が見えた。何処かのホールに辿り着くが、ついに肉塊に呑み込まれた…かと思いきや、肉塊が変異し始め、二人を包み込み、液体の入ったカプセルの様な形状をした肉塊の容器に取り込まれる。さらに驚くべき事に、少年と少女の髪も長くなる。そしてビジョンがここで終わると、触手が生えている場所…そこは峡谷であり、下流から上流まで肉塊に埋め尽くされていた。アーサーの巨体が激しく引き摺られ、ついに触手が生えている肉塊に取り込まれる。その時、彼の視界にまたしてもビジョンが映る。そのビジョンとは……。

 

 

 

 

 

 

急いで駆けつけて来たタスク達、取り込まれて行くアーサーに驚く。

 

「アーサー!」

 

「今助けるぞ!」

 

「何なんだあれは!?」

 

アインとナツキがビームガンを構えて撃つ。しかし、肉塊は増殖を止めず、ビームの熱ですら焼かれなかった。

 

「クソ!どうすれば!?」

 

「聞け!皆んな!!」

 

「《!?》」

 

アーサーは取り込まれながらも、先に見たビジョンを伝える。

 

「皆んな…落ち着いて…聞いてくれ。12年前のあの日…トリト村で起こったあの悲劇……あそこで運良く生き延びたのは…………“マイラ”だけだったんだ。俺はあの時…海から落ちて既に亡くなってたんだ!!」

 

「《えぇっ!!??》」

 

「この肉塊が…教えてくれた。俺の死体は…何処かの誰かに拾われ、そして何かの蘇生治療されていた。そして、俺の本当の身体は……この肉塊…これが出来た場所…上流の奥にある研究所に!!もうすぐ俺は死ぬ!だから、試してみたい事がある!!もし失敗すれば、その時は……」

 

アーサーはそう言うと、目を閉じ、何かを集中する。

 

「……見えた!」

 

アーサーが意識の中で集中していた物……それは胎児の様な異形の生命体として眠っている自分であった。アーサーは生命体に意識をリンクさせると、彼の身体が透け、そして粒子になる。肉塊から解放されたアーサーに皆んなが大声で叫ぶ。

 

「《アーサー!!!!》」

 

解放されたアーサーが粒子となって消えて行く光景に、泣き崩れるタスク達。すると皆んなの頭の中でアーサーの声が響く。

 

『万全の装備と体制で上流へ向かえ![黒部ダムの時沢生命工学研究所】!!そこに俺がいる!本当の真実がある!未知のテクノロジーも存在する!戦争の元凶もある!この事は……東護ノ介さんとアリマ司令、そして連邦政府が知っている!1000年前の大事故を隠し通していた事実を…その目で見て確かめろ!!俺の名は…【アルス・エクシリアス】!!アルファリオンの双子の弟!!俺は今からやらないといけない事がある!!』

 

真実の世界から消えゆく意識、アーサーは最後の伝言を伝える。

 

『未来で待ってる!!そして……!!』

 

 

 

 

 

ーーー《A組メンバー全員……サヨリ、テツジ、リク達は……上流にある研究所で……アルファリオンと共に…生きて眠っている!!》ーーー

 

 

 

 

 

アーサーの言葉にタスクやオルト達、通信で聞いていた東護ノ介やアリマも驚く。

 

 

 

 

 

ーーー《ケーニヒス!!後で覚えておけよ!!お前達が隙を出したその時!!俺は復活し、貴様の顔の皮を剥がし!!抉り出し喰らい!!首を取る!!!!》

 

「ほぉ、ならばその宣告…叶わない様にしてやる♪」

 

ケーニヒスはフェリスを使って高笑いを上げ、メカゴジラを巨艦へ変形し、特異点を開きフェリスごとヴィルサルディア級電脳巨艦艦隊を引き連れ、偽りの世界へと戻って行く。最後の光景を己の眼に映るユーティスも笑っていると。

 

「“お前を…絶対に許さないぞ!!”」

 

「っ!!?何だ…今のは!?」

 

突然の頭痛と共に聞こえて来た自身の声にユーティスは頭を抑え付けながら、帰って行く。

 

夕暮れが沈む…一人の若者であるアルトリウス・コールブランドの物語が別の方へと行くのであった……。




さてさて、どうですかな?誤字や脱字に問題がありましたらご報告をお願いします。

アーサーが語った真実の先…1000年前の事件とは…一体。深まる謎ばかりですが、この謎は【日ノ鳥戦記】そして新たに投稿予定の外伝作品【生体黙示録】の話の内容用語として出ます。
乞うご期待下さい!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。