クロスアンジュ トライブブラザーズ   作:マシンクーガー

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Another08【A組との再会①】

【鳳凰院】ーーー皇女として通っていたアンジュリーゼと筆頭侍女のモモカ・荻野目、フェリシアとエミリアが学籍を置いていた高等学院。本来ならアンジュがこの学院のマドンナでもあったが、今ではミリーナが校舎の立場に任していた。そして鳳凰院にはアーサーにとって、かけがえのない唯一無二の“先生”がいた。かつてトリト村でA組の担任、今ではエアリア部の顧問を務める眼鏡を掛けた女教師【キョウコ・林】であった。

 

「先生、久しぶりで〜す!」

 

「エミリアちゃん!?」

 

「先生も相変わらず変わってませんね〜、ところで“彼氏”はもうできたのですか〜?」

 

キョウコ・林の唯一の悩み事…30代間近であるのに彼氏がいない事だ。キョウコはその事でコンプレックスを抱いており、その事を口にするエミリアの頭に空手チョップをした。

 

「痛っ!」

 

「それは言わないで。」

 

キョウコがそう言うと、アーサーを見る。

 

「っ!!?」

 

「キョウコ先生…。」

 

「アーサー!!」

 

「あなた今まで何処にいたの!?あの悲劇の日に皆んなで散々探したのよ!」

 

キョウコがアーサーを見て泣き崩れる。

 

「まぁ!髪の色までも白く、右目のも無くなっちゃって、でも貴方が無事で良かった。見つけられなくてごめんね!」

 

キョウコが嬉しそうにアーサーを優しく抱きしめる。

 

「先生…。」

 

アーサーも今まで優しく接してくれた教師を優しく抱きしめる。

 

 

 

 

その後、アーサーとエミリアはキョウコに事情を話し、生徒会室にいるリクの許嫁“ミリーナ・ディン・メッシーナ”と話していた。

 

「え〜っと…あなたがリクの幼馴染?」

 

生徒会長を務めているミリーナがアーサーに問う。

 

「はい。アルトリウス・コールブランドと申します。アーサーと呼んでも良い。」

 

「あ、どうも…。(あれ?“アルトリウス”…何処かで聞いたことあるようなぁ…。)」

 

ミリーナはアーサーの名前に何か、疑問に思うと、アーサーがリクの件を問う。

 

「さっそくだがすまない、リクはどうしてこんな事を?」

 

「“フェリシア”ちゃんが…連行されたことなの。」

 

「……」

 

「フェリシアちゃんにはノーマの妹がいて、二人の弟のクレインとランス、そしてそのミントと子がそうだったの。“誰か”によってミントちゃんがノーマだって言う事が皆んなにバレてしまって、フェリシアちゃんはミントと弟達を連れて…。」

 

「そうか…。」

 

「リクとリリーちゃん、フェリスちゃんの事で悩んでいた私の事を思いながら各国の法律に反旗を翻したの。あの日にアンジュリーゼ様が絞首刑にされそうになった時、変な反乱分子の人達が彼女を助け出した後、“赤い人”がジュリオ陛下の顔に火傷を負わせた事で…。」

 

「自分達もやれると反乱組織を…?」

 

ミリーナは首を縦に動かし、頷く。アーサーは深刻な表情になる。

 

「……(俺のせいか…俺がアンジュの無能兄貴の顔面に一撃を喰らわせてやったのがそもそもの間違いだったんだな…。)」

 

あの処刑場での出来事がリクとリリーの歪んだ勇気の着火剤になった事に後悔するアーサー。

 

「所で…アーサーさんはエミリアさんの事どう思ってる?」

 

その言葉にエミリアは顔を真っ赤にすると、アーサーは答えた。

 

「……大切な“許嫁”です♪」

 

「「「!!!」」」

 

「許嫁って言っちゃったよ!うわ〜!

 

「ちなみにアーサー君、魔法が使えるの♪」

 

「え?」

 

アーサーはミリーナに水魔法、火魔法、土魔法、風魔法、光魔法、闇魔法、雷魔法、氷魔法を見せる。

 

「マナの光よりも凄い!」

 

ミリーナが驚く。

 

「え!?どうやったの?アーサーさん!手から水や火や砂や風が出てきたんだけど!?!?」

 

「魔法使いですから。」

 

「凄い!この人材は欲しいわ!」

 

「ダメよ、アーサー君は私の将来の旦那様なの…フフフ♪」

 

「///…。」

 

エミリアはそう言いながらアーサーに抱き付き、大好きアピールをする。

その後、ミリーナはマナの光を使い、ミリーナの親友であったリクの妹【リリー・マッケナー】との通信を開く。

 

「出れると良いが…。」

 

「大丈夫よ…アーサー君ならきっと…。」

 

二人がそうこう言っていると通信が開かれた。ノイズが多く発生する映像が晴れ、“彼女”が映し出される。昔と変わらない小麦色の褐色肌、私服の上に防弾ベストを着た美少女…12年前、リクと共に穢れボスキート化した仲間によって喰われたリクの妹…リリーであった。

 

「ミリーナちゃん、どうしたの?」

 

「ごめんなさい、急な電話で。本当だったら通信はダメだって言われちゃうね。」

 

「それで…どうしたの?」

 

「実は…リク君やリリーちゃんに会わせたい人がいるの…私の近くにいるけど。」

 

「近くに?」

 

「やっほ〜!リリーちゃん!」

 

「エミリアさん!?」

 

「久しぶりだね!」

 

「どうして!?」

 

「訳は後。会わせたい人は私じゃないの。」

 

エミリアはそう言うと、アーサーが顔を見せる。

 

「久しぶりだな…リリー・マッケナー。12年ぶりだ…。」

 

「この人が?会わせたい人がいるって言ったのに……言ったのに…。」

 

リリーはアーサーの顔を見ながら12年前の事を思い出す。そして…彼女は半泣き状態になり、目玉が飛び出る。

 

「えぇぇぇぇぇ〜〜〜〜っ!!!!ア〜〜〜サ〜〜〜お兄ちゃ〜〜〜んッッッ!!!???」

 

リリーは泣きながら確かめる。

 

「嘘だ!12年前に亡くなったはず!」

 

「……13年前、良く西十郎から怒られたり、森の中で迷子になってリクと一緒に見つけたら小便漏らしてただろ?」

 

その言葉にリリーは顔を真っ赤にする。だがそれを知ってるのは紛れもなくあの場にいた兄ともう一人の義兄的な存在であった人物……。

 

「ア〜サ〜お兄ちゃんだぁ〜〜〜〜っ!!!!」

 

リリーが号泣する。

 

「久しぶりだな、リリー。」

 

「本当にアーザーお兄ぢゃんなの!?」

 

「俺じゃなかったら何だよ?」

 

「あぁ〜〜!!!」

 

リリーはさらに号泣する。っと、泣き声に気付いたのか扉が開き、現れた影。

 

「リリー!お前!」

 

「お兄ちゃ〜〜ん!!」

 

「お前!もう切れって……え!!?」

 

「やっほ〜リク。久しぶりだな…。」

 

「……アーサー、か?」

 

「13年前…西十郎さんからバリバリ怒られただろ。そして森の中で俺と一緒にリリーを探しに行った。」

 

「!!!」

 

リクは13年前の事を思い出すと同時に、それを知っているのが他の誰でもないアーサーだって事を。

 

「お前…今更だが顔見せるなよ…。」

 

リクは泣き顔を見せないつもりなのか、顔を下へと向けるのであった。

落ち着きを取り戻し、リクとアーサーは映像での面会をする。

 

「落ち着いた?」

 

「すまん、お前に恥ずかしいとこを見せてしまって。」

 

「率直に言おう…ジャスティスを直ぐにその基地から逃げろ。」

 

「何…?」

 

「本当に倒すべき敵は人間でもない…。今から話すことは絶対な事だ。良く聞いて、この世界の諸悪の根源はゼノムだ。ゼノムは俺達の想像を遥かに越えた本物の“怪物”達なんだ…。」

 

「「ゼノム……?」」

 

「……やっぱり、そっちへ行った方が良いか?」

 

「え?」

 

「ちょっと待ってくれ…。」

 

アーサーはそう言うと、懐から【ラプラスの図書館】へと通じる扉を取り出し、その場で開き、中へと入る。

 

「「え!?」」

 

生徒会室の筈なのに、扉の向こうには大量の本棚がある空間に驚くエミリアとミリーナ。アーサーは探したい能力を言う。

 

「検索開始…【GATE】。内容“瞬時に移動できる魔法”、追記“記憶によってできる魔法”。」

 

すると本棚からある2冊の本が飛び出し、アーサーの元へ来た。本のタイトル名に【GATE】と【RECALL】と言う文字が浮き出る。アーサーは無属性魔法の一つ【GATE】と【RECALL】と言う魔法を学習する。

数分後、扉が開き、アーサーが出てくる。

 

「覚えたよ。」

 

アーサーは余裕満々な表情でミリーナに頼み、リクとの通信を開かせた。

 

「アーサー、急に通信してきて一体何を?」

 

「ちょっとお前達の基地の外観を見せろ。」

 

「え?」

 

「良いから。」

 

「え!?分かった…。」

 

リクは言われた通り、基地の外観を移す。

 

「山の中にあるのか?」

 

「あぁ、フィラデルよりも離れた場所で、古の民の隠れ家でもあるんだ。」

 

「そうかそうか…良し。把握できた。今そっちに向かう。【RECALL】。」

 

「リコール?」

 

「【GATE】。」

 

アーサーがそう言うと、リクの背後からワームホールが現れ、中からアーサーが出てきた。

 

「やぁ!」

 

「「っ!!?」」

 

「…アーサーか?」

 

「うん、そうだよ。」

 

「今、どうやって?」

 

「“魔法”と言ったら?」

 

アーサーはそう言うと指先から火を着火させたり、水や旋風、石を出現させる。

 

「…ヤバッ。」

 

リクは突然の事に放心してしまう。数分後、我に戻ったリクはアーサーを接待室へと案内させた。勿論、エミリアとミリーナも連れて。

接待室の椅子に座るアーサーは目の前にいるリクと話していた。

 

「…つまり、ゼノムっていう本当の化け物達がお前の本当の両親を殺した連中が本当の敵であり、他の世界を遊び道具にしているって事なのか?」

 

「そうだ。」

 

アーサーは掌からソルの光を使ったゼノムのホロ映像を出現させる。それに映るのは青白く輝きながら透き通るクラゲの様な化け物。

 

「何だ…この化け物は!?」

 

「これがゼノムだ。」

 

「俺たちは…こんな奴らに良い様に振り回されていたのか!?」

 

「…そうだ。」

 

「冗談じゃない!じゃあ今までノーマが化け物って罵られていたのは!?」

 

リクが怒りながらアーサーにその事を聞くと、アーサーは真実を悟った。

 

ノーマの正体、マナの光や人間、世界の情勢や闇を聞いたリクは頭を抱える。

 

「なんて事だ…俺たちは…俺たちジャスティスはこんな奴等の為に良い様に使い捨ての如く弄ばれていたのか…?」

 

「マナの光が…そんなシステムだったなんて…。嫌…こんなの高度社会化システムでも平和でも理想郷でもなんでもない!どうして私達はこれを平然として使ってたの!!?」

 

ミリーナも叫ぶ。

 

「全部が嘘だったんだ…マナの光は恩恵でもなんでもない…人の意思を完全に狂わせる手錠で呪いだったんだ…。」

 

「マナの光は真実の地球で戦っているドラゴンの声とノーマの接触よって、精神干渉を破壊し、マナの光が使える人間の本性やゼノムによる精神支配を破壊できる。だがエンブリヲはそれを利用し、マナの光に“ノーマ”を嫌悪をさせる様にプログラミングさせた…。」

 

「それってつまり……。」

 

「この世に生を受け、産まれてきたノーマを…ゼノムの為の生贄としてだ。」

 

アーサーから放たれた真実に動揺し始めるミリーナとリクとリリー…。

 

「そんな…!!」

 

「酷い…あまりにも酷すぎるわ!」

 

「そしてマナの光の事でもう一つ伝えたい事がある。マナの光はーーー。」

 

アーサーはその事を話した。話が終わるとリクとリリーが泣いていた。

 

「ごめん…アーサー…。俺、何にも知らなかった…。」

 

「あ〜ざぁ〜お兄ぢゃん!!本当にごべん!!ぞんなことになっでだなんて〜!!!」

 

リクとリリーの他にミリーナも泣いていた。

 

「気にしなくても良いんだ。俺で何とか解決策を見つけてみるから。」

 

「そうはいかん!お前、そんな身体でずっと皆んなのために!」

 

「良いんだ。時間がないから手短に言う。“第一…この反乱はお前達では勝てない。俺と組むかこの世界の人達の権力によって殺させるか”。“第二…お前…許嫁を困らせた事。絶対に許さない”。“第三…12年前に俺がいなくなったあの後、テツジ達に全員連絡する事(具体的内容は俺が呼んでいる事)。”」

 

「…無茶苦茶だ。(手短って言ってたけど結構長いぞ、オイ。)」

 

「心配するな。お前達の安全は保障してやる。知り合い…B組メンバーが連邦軍や研究員、ジャーナリストとして活躍している。」

 

「B組!?と言う事は…。」

 

「オルト達がいる。ネーラにアイン、ナツキ、ナタリア、ポーラ、ネス、ニック、ツカサに皆んなも。」

 

「アイツらも!?」

 

「あぁ。」

 

「そうか…行方不明となっていたが、そうだったのか。」

 

「それともう一つ、大事な話がある。」

 

「大事な話?」

 

「ミリーナさん、リリー、あなた方も含めて。」

 

「え?」

 

「私も?」

 

「率直に言おう…“フェリス”は生きている。」

 

「「「っ!!?」」」

 

「フェリスちゃんが!?」

 

「生きてる…。」

 

「フェリスさんは何処に!!?」

 

「……ゼノムの手中だ。」

 

「何だって!!?」

 

「え!?どうしてそんな事を!?」

 

「……俺がフェリスの旦那だからだ。」

 

「「「旦那!!?」」」

 

「って事は…アーサーお兄ちゃん!結婚したの!?」

 

リリーが驚くと、アーサーは白無垢姿と披露宴の写真を見せる。その事に3人は驚く。

 

「マジか!」

 

「あぁ!フェリスちゃん!こんなに綺麗で羨ましい!」

 

「アーサーお兄ちゃん…まさかフェリスさんをたらし込んだの?」

 

「違うわ!助けた時に彼女が熱愛したんだ!」

 

「ふぇぇ〜〜っ!!??」

 

「それに…フェリスは俺の子供を身籠っているから。」

 

「「「なぁ〜〜〜〜〜っ!!!!!?????」」」

 

フェリスの結婚、妊娠報告に3人一同は勢いよく叫ぶ。

 

「こ!コイツとんでもない野郎だ!!」

 

「え!?でも身籠るにしては何か判明するの短くない!?」

 

「それなんだけど俺の細胞に…お前達にとってはトラウマものだけど…ボスキートによる活性細胞によって受精率が高くなってるし、それに胎児の成長がやや上がっているって向こうにいる医学に詳しいスペシャリストからその情報が分かったんだ。」

 

「え!?因みに…伺うぞ。それ…エミリアの前でーーー。」

 

「知ってますよ。」

 

「「「「えぇっ!!??」」」」

 

「アーサー、お前が驚いてどうするんだ?」

 

「いや…初耳。」

 

「嘘だろ。」

 

エミリアはそう言うと懐からある日記を取り出す。それはボロボロだが紛れもなくアーサーの日記であった。

 

「俺の日記!!?」

 

「これに書かれているのを見て、アーサー君のお嫁さんが私も含めて“12人”の事も書かれているの。」

 

「「「「12人!!!???」」」」

 

「アーサー君って結構『家族想い』でしょ。それだと思うの。」

 

「12人って…。これ史上最大の一夫多妻制の家族構成になるなぁ、異母兄弟や姉妹、従兄弟姉妹、さらには義兄弟の契りをしたタスクやライド、エクエス…さらにはフェリスの遠い親戚でもあるアンジュを含めた皇帝陛下と皇后陛下も…。」

 

「おい、考え過ぎだ。全く、お前のその仲間意識と重度の家族想いは変わらないようだな。」

 

「言ってろ。お前もリリーも俺の家族の一員でもあるから。めちゃくちゃ頼りにしてる。」

 

「「……///」」

 

「何んで黙るんだ?」

 

「いや!別に!」

 

「(照れてるね。)」

 

「(リク君のあんな顔…初めてかも。)」

 

その後、アーサーはエミリアとミリーナを先に返すと、基地の中を見て回る。

 

 

基地内には色んな物質とジャンクパーツ、数人の子供やノーマの子達がいた。こんな人数にはしっかりとした人数分が必要じゃないかと思われたが、リクは言う。

 

「テツジの奴からの支援だ。」

 

「テツジからの!?」

 

「あぁ。アイツは凄いぞ…父親が管理する大企業【渡月】と大富豪の連盟組織である未来派共同体を取り仕切っているんだから。」

 

「それじゃあ…ジャスティスの支援者って事か!?」

 

「それだけじゃない…渡月のCEOでありながら凄い功績を成し遂げた事で、ローゼンブルム王国国王にとんでもない要求をした…。」

 

「どんな?」

 

「…“お嬢様を私に下さい”っと。」

 

「……はぁっ!!?ミスティ・ローゼンブルム王女にお付き合いの許しぃ〜っ!!?それで!?」

 

「国王からの返事は……OKだと。」

 

「マジか!!アイツ…玉の輿狙いじゃなかろうなぁ!?昔っから金銭的な夢を持っていたからなぁ…本当に夢を叶えるなんて…。」

 

「アイツがローゼンブルム王国に引っ越した後、高等時代に“彼女ができた”って報告され、相手は“中等学院のミスティ”って聞いた時はびっくりしたよ。」

 

「え!?中等生だった頃の王女様を?」

 

「あぁ。」

 

「……やるな、テツジの奴。」

 

「それとまだある。ヴェルダ王朝にいるアリサもまた、功績を成し遂げた。彼女は昔、ゴスロリ服が趣味だった為かイラストデザイナーの社長にまで昇りつめようとしてやがるんだ。」

 

「スゲェ…。テツジとアリサの奴…功績上げるねぇ。」

 

「それとスゥとカツキも功績を上げてやがるぞ。」

 

「スゥとカツキも?」

 

「スゥは看護師として頑張っているし、カツキは弁護士。他にもーーー。」

 

リクはA組メンバーの現在を話し始める。

 

・『シュン』は王国時報社に就職し、記者として務めているとの事。

 

・『ユキ』は王国の介護福祉団体に就職。

 

・『ムツミ』は老舗百貨店「ローテリアコーポレーション」の責任者となっており、ライバル店の登場で落ち込んだ経営の立て直しに奔走しているとのこと。

 

・『ルリ』は自身が書き綴っていた作品が受賞されたことにより、作家デビューが決まったとの事。 デビュー作がその手の愛好家には非常に好評で、「先生」と呼ばれている。

 

・『チエ』は世界中で神出鬼没・都市伝説かの如く現れ、謎めいた占い師をしており、彼女に占った人達は絶対にその運命が当たると言う事実。(マジかよ…。)

 

・『ロミオ』はエンデラント連合とマーメリア共和国との交渉や輸送機などを運搬をする海運局に就職。

 

・『マコト』はロミオと同じく、エンデラント連合とマーメリア共和国の海運局に就職。

 

・『モモ』は細かい作業が得意分野だった為、宝石店を営んでいるとの事。アラシと結婚しており、愛娘がいるとの事。

 

・『アラシ』はモモと結婚し、夫婦で宝石店を経営している。

 

・『シズク』はヴェルダ王朝で放送局に就職。現在はダラーナ支局に配属され番組作りに励んでいるとの事。

 

・『ケイ』は大の料理好きだった為、両親が経営しているヴェルダ王朝風中華料理店で手伝いをしているとの事。(チキンカツのせ麻婆カレーがまた食べたい♪)

 

・『サアヤ』は帝国時報社に就職。ローゼンブルム王国にいるシュンとは凄く競い合っているとの事。

 

・『アレン』は世界各地を旅をし、芸術家として頑張っているとの事。

 

A組メンバーのその後の人生にアーサーは感動していた。

 

「皆んな…それぞれの夢を叶えたんだ。あ、そう言えばサヨリは?」

 

「サヨリか。彼女は普通だよ。幼稚園の先生として活躍している。」

 

「そうか…。」

 

「俺は防衛大臣になりたかったが…今じゃレジスタンスのリーダーだ。おまけにアーサーは軍の特務大佐…比較できないよ。」

 

リクが比較的な言葉にアーサーは言う。

 

「じゃあなれよ。諦めるな。ゼノムを倒せば真実の地球でその名が轟く。連邦と共に加勢してくれた者として、上層部が考えてくれるぞ。その為には…!」

 

アーサーは立ち上がり、交渉・要求・条件を言う。

 

「“俺の傘下に入ること”、“ジャスティスの解散の発表”(俺直属の部隊になる事)そして“入隊した分きっちりと腕と脚や自分の脳を動かし、皆んなに迷惑かけた分働く事。”…良いか?破ったら軍法裁判にかけられ、軍刑務所に送られるからな!!」

 

アーサーは腕を組み、途轍もない威圧でリクを圧迫感で上から見下ろし、そして仁王立ちする。

 

「は…はい。」

 

リクは思わず腰を抜かしてしまう。さらには背後にいたジャスティスの皆さんも含めて…。

 

基地内を見て回ったアーサーはリクに連れられ、格納庫へと辿り着く。

 

「ここが格納庫だ。」

 

格納庫は広く、ハンガーには寄せ集めのジャンクパーツで装甲板で装備されたパラメイルがあった。すると一つのハンガーにあるパラメイルにアーサーら驚く。それはリクが使っている黒いカラーリングが塗られ、主翼部と頭頂部のアンテナが改造が施されていた。グレイブであった。問題はそれではなく、その“グレイブ”であった。

 

「そのグレイブは打ち捨てられていたのを直して、リク様にカスタマイズしたんだ。」

 

「このグレイブ…“あの人”のか?」

 

「あの人?」

 

「最初見た時、装甲が黒く、赤いカラーリングもあったか?」

 

「え?あぁ…。」

 

「やっぱり…。これイシュトバーン…古の民の一人で俺の義兄弟であるタスクの父親のグレイブだ。」

 

アーサーは12年前、モーガンと共に彼を手厚く看病し、さらには三ヶ月間のサバイバル知識を身につけさせてくれた恩師の一人……イシュトバーンがフラッシュバックの如く、思い出す。

 

「飛べるのか?」

 

「あぁ、テツジが秘密裏に整備してくれていたからな。」

 

「アイツにも感謝しないとな。この機体は今は亡きイシュトバーンの機体でもある。リク、大切に扱ってくれ…。」

 

「分かった。」

 

アーサーはそう言うとGATEを開く。

 

「もう行くのか?」

 

「できればゆっくりと話したかったが、生憎俺には時間がない…でもお前が勇気を出して皆んなに俺の事を連絡してくれたら、それはそれで助かる。」

 

「…待ってくれ。それだったら良いものがある。」

 

リクは別の部屋へと移動し、棚から各国に関する資料や街の写真が貼られた地図を出す。

 

「皆んなと会うなら、これを持って行け。俺はお前のように魔法が使えない…でも、お前のおかげでやっと自分を取り戻せた。良いぞ…ジャスティスの解体、改めて【義勇軍】として、エンブリヲとゼノムを倒し、フェリシアの救出に専念する。」

 

アーサーは地図を受け取るり、GATEの先へと進む。そしてGATEが閉じ、その場で消える。

鳳凰院の生徒会長室に待たせていたエミリアとミリーナがいた。

 

「どうだった?」

 

「解決。そして…。」

 

するとミリーナからマナの光での通信が入る。相手はリクであり、ミリーナは掛ける。

 

「もしもし?あ、リク君!ーーーうん、分かったわ!」

 

通話を切り、ミリーナが報告する。

 

「リク君が君の両親や彼の両親と話がしたいって。」

 

「そうか…俺もいてやろうか?弁護する為に。」

 

「いや、良いって。これは自分の問題でもあるからって。」

 

「そうか、分かった。」

 

その後、アーサーとエミリアは鳳凰院から出ていく。夕陽の光で照らされるミスルギ皇国の都市の中を歩くアーサーとエミリア。するとアーサーがある事を言い出す。

 

「さてと、俺は疲れた…エミリア、お前の“家”に止まって良いか?」

 

その言葉にエミリアがもう一度聞き直そうと返事をした。

 

「……ほえ?」

 

「…ほえって何だよ。いずれは“嫁”になるお前の家に泊まってちゃ悪いか?」

 

「…あ!いやいや!全然!!(こんな展開ずるいよ〜!!)」

 

エミリアの両頬がリンゴのように真っ赤になり、両手で両頬を抑え、首を横に振るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ある会社にてーーー。

 

「わかった?この男の子の居場所…」

 

「それが…まったくわからなくて…」

 

マナの光で映し出されたアーサーの写真。ある高貴なスーツを着た女性とスタッフが何かを話していた。

 

「何者なんだろう?」

 

「本当に素人なのかな?」

 

デスクでそれぞれの仕事をしているスタッフ達がマナの光での通信をしながら、彼の情報を探ろうとしていた。

 

「こんな子が埋もれてたなんてねぇ、シュン!」

 

「はい!」

 

女性が言った男の名前ーーー12年前、超星寮にて穢れボスキートとなり、アーサーによって祓われ、何者かの手によって生き返った友の一人【シュン・貝塚】。現在の彼はローゼンブルム王国時報社に就職し、記者として務めていた。そんな彼はマナの光でミスルギ皇国で話題となっている“超絶美系の青年”の事で雑誌に掲載されていた。シュンは頑張るぞっと言う雰囲気を出す。

 

「絶対に捕まえるわよ。どこの事務所よりも先に。彼にコンタクトを取って」

 

「わかりました!」

 

シュンは社長の命令を従い、直様ミスルギ皇国へと向かうのであった。

 

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