クロスアンジュ トライブブラザーズ   作:マシンクーガー

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Another09【A組との再会②】

その頃、ある施設にてーーー。

 

『緊急事態!ラボ02にてハザードレベル05が発生した!!首謀者は【ジオット】と判明!』

 

施設内でアナウンスが聞こえる中、別の通路から銃声が鳴り響く。アルザード帝国警備兵達がサブマシンガンを乱射していた。銃撃によるフラッシュに写る巨大な影、銃声が段々と静かになって行き、そして…。

 

「あ…あぁ〜!!!やめろぉぉぉ〜〜〜!!!!!」

 

一人の警備兵が悲鳴を上げながらサブマシンガンを乱射するも…。

 

グシャリッ!!

 

肉が抉れる音が聞こえた。通路に転がるのは警備兵達の無惨な姿と血の海となっており、監視室も何者かによって監視員が殺されていた。そして研究所が爆発し、巨大な開閉ハッチが吹き飛び、それは爆炎の中から現れた。

 

「フンッ!どうやら実験は成功みたいだな…。」

 

炎の灯りで写る巨大な影の形が変貌を遂げ、小さくなる。それは眼鏡を掛け、奇妙なインナースーツを着用した男性であった。

 

「最初から私に射てば良かったんだ。じゃなければアルザード帝国のケーニヒスやエンブリヲ、ゼノムの女王たるザリマンにこき使われずにすんだ。だが、それも終わりだ。」

 

男はそう言うとある者に通信をする。

 

「おい、ユリウス。命令がある。」

 

『このユリウスにお任せを!』

 

発声られた陽気な雰囲気をした機械音声、彼の人工知能にして側近【ユリウス】が会話する。

 

「よく聞け、これより私はゼノムを叩き潰す。その為にはある男の接触、誘導し、3年前の過去へと行くぞ。」

 

『承知しました!このユリウス、必ずや目的を果たします!』

 

「期待しているぞ。」

 

男はそう言うと、ユリウスとの通話を終える。そして男はデバイスからある青年の顔写真が映る。

 

「ミスルギ皇国で話題となった謎の美青年……ユリウスよ、私の目的の為に励んでくれよ。」

 

男は不適な笑みを浮かべ、森の中へと消えた。それと同時に燃え盛る研究所の下から巨大な箱が引き上げられ、光学迷彩で隠すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

一方、アーサーは寝床確保の為、エミリアの家に泊まることとなった……。

 

「……マジか。」

 

アーサーは驚く。エミリアの家はなんと……“豪邸”であった。池に大庭、ミスルギ邸に負けないくらいの広さでもあった。ドアが開き、中にはメイド達がズラッと整列していた。

 

《おかえりなさいませ、お嬢様。》

 

「お、お嬢様!?」

 

エミリアがこの邸のご令嬢だと言う事に驚くアーサー。そしてエミリア

の元に紳士な御老人が近づく。

 

「おかえりなさいませ、エミリアお嬢様。」

 

「暫く留守にしてごめんなさい。爺や。」

 

エミリアは謝罪する。彼の名は【ラムズリー】ーーーエミリアの充実な執事として務めており、エミリアの服を外出用から邸内での礼装な服へとマナの光で変わらせた。

 

「あなたがエミリア様が仰っていたアルトリウスですね。」

 

「え、はい。」

 

「この度は長旅でお疲れ様です。そして…。」

 

《エミリアお嬢様をどうか末永くよろしくお願いします。》

 

「///!?」

 

「も〜!爺や!」

 

「ホッホッホッ♪そうでした♪まだご結婚なされてなかったのですね♪」

 

ラムズリーが笑う中、エミリアは顔を真っ赤にしながら説教する。アーサーはエミリアの邸内のお風呂に入っていた。

 

「にしても広いなぁ…俺の邸の2倍もある大浴場だ。」

 

大浴場と言うより、真実の地球にあったとされる古代ローマの“スーパー”銭湯そのものであった。石造りでできた階段や柱、石壁、その光景にアーサーを驚かせる。

 

「偽りの地球の文明も悪くないな…。」

 

アーサーはそう言うと、辺りを見渡す。

 

「誰も……見ていないな。」

 

っとアーサーはソルの光でトリト廃村に改修されている方舟の状況を知る。

 

「着々と作られているな…。それに今の時間帯だと…丁度トリト廃村に来ている俺とフェリスがイチャイチャしている頃だな。」

 

アーサーはそう言いながら改修されている方舟にある設定を組み込んでいく。

 

「(後はこうして…)良し!」

 

「何が良しなの?」

 

「俺の船のシステム設定だよ…ん?んんっ!!??」

 

っと彼の横にタオルを覆い隠し、髪を束ねたエミリアが一緒に入っていた。

 

ニコッ♡

 

エミリアはアーサーにウィンクすると、アーサーの顔が真っ赤となり、そして…。

 

「ぶぅーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

アーサーは思わず鼻血を噴き出してしまい、気を失う。エミリアは慌てながらアーサーを運び、扇風機でアーサーを冷やすのであった。

 

意識を取り戻したアーサーはソルの光で和服に着替えたアーサーはエミリアに呼ばれ、横長いテーブルの上には豪勢な料理が置かれていた。フルコースの定理になっており、前菜、スープ、魚料理、肉料理、ソルベ、ローストの肉料理、生野菜、甘味、果物、コーヒーなどが置かれていた。アーサーは料理を味わうのであった。メイドに自身が泊まる部屋へと案内されたアーサーは豪華な内装がされた部屋のベッドの上で横になり、夕食の事を考えていた。

 

「(西洋料理とか久しぶりだな……東洋料理の日本料理に中華料理、インド料理、ベトナム料理系は知っていたけど。第三の地球に戻される前に考えとこ。)」

 

アーサーがそう考えていると、ドアの向こうからノック音が聞こえてきた。

 

「アーサー君」

 

「ん?鍵なら開いてるよ。」

 

入ってきたのはエミリアであった。

 

「どうした?」

 

「今度は何処に行くのかなって。」

 

「あぁ、その事。」

 

アーサーはリクから貰った世界地図とパンフレット、さらには観光地の写真を取り出す。

 

「次に行くのは…ここ。」

 

アーサーが指差した国……【ローゼンブルム王国】であった。

 

「テツジ君達がいる場所ね。」

 

「あぁ。向こうではリクが皆んなに電話していると思う。それに…。」

 

アーサーは12年前の事を思い出す。

 

「アイツに…どうしても謝りたくて。助けられなくてごめんって。」

 

「大丈夫よ、皆んながアーサーを許してくれる。絶対に!」

 

「そう願おう…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、リクは責任を持って皆んなに電話していた。話し相手はヴェルダ王朝にいる【アリサ・リ・アトラルカ】であった。そんなアリサは不機嫌そうな表情をする。それもそうだ…相手はテロリストとなった友との対面でもあるのだから。

 

「何の様?間抜けなテロリストさん…。」

 

「……」

 

「何とか言ったら如何なの?」

 

「…すまない。」

 

「それだけ!?ふざけるにも大概にしなさいよ!!アンタねぇ、前まではできる男なのに今はガキでもする様な野蛮な事をして!御両親に迷惑かけてんじゃねぇよ!!」

 

アリサはリクに怒鳴る。

 

「……言い訳はしない。本当にすまない。」

 

「……それで?私に話があるのは?」

 

「…アーサーが帰ってきた。」

 

「……はぁっ!!?」

 

その言葉にアリサは驚く。

 

「帰ってきたんだ…俺の前に。」

 

「冗談はやめて…もうあの頃の事は思い出したくないの…!」

 

「嘘でもない…あの悲劇は序盤に過ぎなかったんだ。」

 

「序盤に?」

 

「ユーマも……生きてやがった。」

 

「っ!!!」

 

「ユーマ…!!」

 

アリサは12年前…あの悲劇の事を思い出す。ユーマが提案したもっと強くなれる力の習得方法。アリサは胡散臭い話かもしれなかったが、人気者になれるなら、得ようとした結果。彼女は穢れボスキートになり、アーサーに襲い掛かり、そしてアーサーに祓い殺された。

アーサーとユーマが生きている事に恐怖を露わにしていた。

 

「私は関係ないわ……関係ない…関係ない…関係ない…関係ない…!!!」

 

映像に映る恐怖に怯えたアリサの哀れな姿にリクは言う。

 

「アーサーが言っていた。」

 

「?(まさか恨んでいるの!?そんな筈ない!そんな筈ない!ノーマと同じ化け…)」

 

「……“生きてたなら、謝りたい”って。」

 

「……え?」

 

「アイツ…12年前の事でかなり後悔してたんだ。幸いにもマイラが生きてた事で何とか…それでもアーサーにとってはトラウマとしてたった一人で抱え込んでいたらしいんだ。俺はそんな彼を助けたい…頼む、皆んなと電話して、連絡を取り合おう。アーサーが戻って来てくれたって。」

 

「…証拠は?」

 

リクはある情報をアリサに送信した。内容はミスルギ皇国で今話題となっている美青年の事であった。

 

「これが……アーサー。」

 

外見は変わってもアリサには分かる。瞳の色、顔立ち、間違いなくアルトリウス・コールブランド本人であった。

 

「連絡してみれば?」

 

「……。」

 

アリサはリクから送られてきた情報と一緒にエミリアのメールアドレスが入っていた。

 

「アーサーの奴…エミリアの家に泊まってるとの事だ。」

 

「泊まって……はぁっ!!?」

 

リクの言葉にアリサの中にある何かのスイッチがオンになった。

 

 

 

 

アーサーとエミリアはヴェルダ王朝で次に何をするのかを企画していた。だがエミリアは翌日には仕事の都合で来れないとの事。アーサーが困っているとエミリアから通信が来た。

 

「あ!アリサちゃんからだわ!」

 

「お、リクの奴が上手くやったみたいだな。」

 

アーサーの祈りが届き、エミリアは回線を開く。映像に映る凛々しく美しくなったアリサ。アリサも美少女になったエミリアに驚く。

 

「アリサちゃん!」

 

「エミリア!」

 

「「久しぶり〜!!」」

 

感動の再会と共に、エミリアは隣にいるアーサーを映す。

 

「…アーサー?」

 

「そうだけど。ゴスロリ服大好きだったアリサ。」

 

「やっぱりアーサーだった〜〜〜!!!!!!」

 

アリサは号泣し、それを見ていたアーサーが笑う。落ち着きを取り戻したアリサはアーサーの話を聞く。12年間の事、これからやろうとしている事、真実も含めて…。

 

「そんな事が…。」

 

「あぁ、頼む。他の皆んなと話がしたい。今、リクとリリーが世界中にいるA組メンバー全員に話している。でもリクとリリーだけじゃ心細い…お前も割り込んで説得してくれ。」

 

「……分かったわ!」

 

アリサはそう言い、電話を切る。

 

 

 

 

数時間後…エミリアに何件ものメールとメッセージが届く。

 

「わわわっ!?こんなにも!」

 

「任せて…ソルの光よ。」

 

アーサーはエミリアさんマナの光を強化する。すると映像に映るのはリクとリリー、アリサ、そしてテツジ、カツキ、アレン、…そして…。

 

「アーサー君!!」

 

二人の幼馴染ーーーいや、家族の一員。マイラと同じ金髪、背まで綺麗に伸びた長髪、やっぱり幼い頃からなのか、癖毛が治らず、今でもお下がりのベレー帽を被ったアーサーの許嫁の一人『サヨリ・コールブランド』と黒髪のポニーテール、12年前から呪力が低くコンプレックスを抱いていたが、アーサーに励まされ、それからアーサーに好意を持ちながらあの悲劇によって穢れボスキート化したアリサによって喰われ、その彼女が今生きている事ーーーもう一人の許嫁『スゥシィ・三木閉』であった。

 

「サヨリ…スゥ…!!」

 

二人の許嫁が生きている事にアーサーは涙を流す。そして親友である【テツジ・金井】がアーサーに言う。

 

「アーサー!俺は?」

 

「テツジだろ…その変なピアスしてるの、お前だけだぞ。」

 

アーサーの言葉にテツジは涙を流す。

 

「本当にごめん…あの時、ユーティスの野郎に騙された挙句、お前の右腕を俺は…。」

 

「もう良いんだ。昔の事は。」

 

「それでも謝りたいんだ…俺は!」

 

泣き喚くテツジ。アーサーはGATEを使い、テツジのオフィスへと行き、テツジを励ます。

魔法が使える事でテツジ達は驚いており、記者であるシュンとサアヤは突如ミスルギ皇国に現れた謎の美青年がまさかの幼馴染であった事に驚いていた。

 

「いやぁ…見違えたな!アーサー!」

 

「12年…そりゃ変わるよ。」

 

「でも本当の事よ!あんなにやんちゃで皆んなの人気者がまさか!……“◯⬜︎△*”になった感じ。」

 

サアヤの変な発言にアーサーは思わず「?」となる。

 

「何?」

 

「ごめん、上手く言葉で表せないほどのイケメンになってて。」

 

「あぁ、これ?これ3年前まで若返ってしまったんだ。」

 

その言葉に皆んなは驚く。

 

《若返った!!??》

 

「本当ならもっとイケメンだよ。」

 

《もっとイケメン!!??》

 

「ちょっと待ってよ、俺達今20歳だよな!?と言う事はアーサー…君…。」

 

「現在17歳だ。」

 

「美青年じゃなく“美少年”!!??」

 

「一体何がどうなってそんな事に?」

 

「詳しい事は…俺の話を聞いてくれ、俺が12年間何処で…何をしているのか。」

 

アーサーは正直にこれまでの経緯を話すーーートリト村での悲劇の最中に起こった力の暴走、それを何者かの手によりサヨリ達は蘇生され、自分は別の島へと流され、唯一生き残っていたマイラも含め、古の民によって救出されるも、古の民達はこの世界で暗躍するエンブリヲと彼の本当の両親や一族を滅ぼした異次元人ゼノム、島を襲ったゼノムの配下的集団アルザード帝国によって滅ぼされた。だが希望が絶ったわけでもなかった…ノーマや古の民の生き残りでもあるタスクやライド、エクエス、堕とされし元皇女のアンジュや本当の地球にいるアーサーの婚約者の一人でもあるサラマンディーネや地球連邦が抗っていた。そして自分が数週間前、三年前、そして1000年前の事と真実も全て…。

 

アーサーの話に号泣するテツジ達。

 

「お前…そんな使命を?」

 

「あぁ、神様…どうして…どうして!?」

 

「アーサー…あなた、今そんな事になってたなんて……全然、気付けなかった。ごめん…アーサー…。」

 

「いや、良いんだ。謝るのは俺の方だ。もし生きていたら俺はお前らを巻き込む形で大戦に巻き込むかもしれなかった事もあるし…。でも気付いたんだ…これは俺の“問題”だって事。」

 

「いやいや!そうはいかん!」

 

「そうよ!流石にあなたの話を聞いたら落ち着いて、はいどうぞご遠慮なくって訳にはいかないよ!」

 

カツキとモモも泣きながら疑問もなく答える。

 

「信じられるの?」

 

「だってアーサー、“嘘が下手すぎるもん”。」

 

アレンの言葉にアーサーは…。

 

「…マジ?」

 

「お前忘れたのか?っと言っても、嘘ついていたら絶対に顔に出やすいからなぁ。」

 

「どんな風に?」

 

アレンがアーサーの嘘をついた時の顔を真似する。

 

「プフッ!」

 

あまりにも変顔過ぎたのか、アーサーは思わず笑ってしまう。アレンの変顔は可笑しかった。

 

「あ!そうだ!まだ言ってなかった事があった!アーサー…結婚、おめでとう。」

 

「あ、いや……ありがとう。でも、俺…これから嫁…12人も作らないと…いけないらしい。」

 

アーサーの問題発言に皆は驚く。

 

《12!!??》

 

「おまっ!!お前!!とんでもねぇアーサーだ!!」

 

「この野郎!か弱い17歳の女の子を娶るなんて〜!!オマケに妊娠させておいて!!」

 

「……殺す。」

 

皆んなの罵声とサヨリからの怖い発言にアーサーは仰天する。

 

「何で!!?」

 

《黙れ!アーサー!!》

 

「そこに正座!」

 

テツジ達の圧にアーサーはその場で正座する。

 

「は…はい。」

 

その後、彼はこっぴどくテツジ達からの説教を喰らうのであった。

 

 

ーーー「◯月◯◯日 金曜日ーーー、エミリアから聞かされたリクの事、彼の婚約者であるミリーナと言う少女の友達が連行されたフェリスの為に反乱活動していたとのこと。俺は何とかエミリアに連れられ、ミスルギ皇国にある鳳凰院に行き、そこでミリーナと接触。ミリーナと共にリクとリリーの説得に成功した。その夜、リクがA組メンバーに俺の生還報告した事により、テツジ達が泣いて笑っていた。まぁ、その後は色々あって皆んなからお説教されたが、皆んな無事で元気だったのが良かった。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、トリト廃村がある島ではとても凄い事になっていた。“あの二人”は気づいていなかったが、島の周りの海域から黄金の柱…否、【黄金の浮遊城塞】が浮上し、島が変異し始める。

 

そしてかつてアーサーを乗せた方舟付近の湖の中央から巨大な物が突き出た。それは隻眼のゴジラであった。ゴジラは湖から上がると、ゴジラの尻尾から頸まで生えた背鰭が青白く発光し始めて、そして…。

 

「ガァァァァァァァァァァァァッッ!!!」

 

大咆哮を上げると共に、口から最大の放射熱線を天空へと放った。さらに島が地割れし、変形し始める。湖の水が地下奥深くにある遺跡へと流れ落ちる。そこには純白のプレートと黄金のナノメタルに満ちた巨大な建造物があった。その奥に“ある棺”が翠色に発光し、棺の蓋が開いた。中に入っていたのは古の服装をした少女のミイラであった。するとミイラの肌が段々と膨れ上がり、痩せ細った体系が元の姿に、そしてミイラが目を覚ますのであった。

 

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