謎の浮遊大陸 クラウドブルースに連れてこられたアーサーは、そこでライド、エクエス、マイラと再会し、さらにこのクラウドブルースの司令官である“アリマ”とアーサーの二番目の師匠と名乗る人物“風澄 東護ノ介”と出会ったのであった。
「俺の師匠?」
「そう、12年前……お前がサヨリとマイラの両親に拾われた場所“トリト村”での悲劇から生き残った唯一の生存者でもあるんだ。」
「トリト村?」
トリト村という言葉にアーサーの頭の中で何かが引っかかる。しかし…。
「その村……何だろう?(サヨリとマイラ…姉妹?……トリト村……悲劇?……生き残り?)」
アーサーは頭に触れ、思い出そうとすると、東護ノ介がやめさせた。
「そうか、無理に思い出さそうとしてすまなかった。私はトリト村や超星寮の候補生達を助ける事が出来なかったから、何とか君の記憶の回復を優先してしまった。それと、このクラウドブルースが何なのか教えてやる。ライド、エクエス、マイラ…アーサーを案内してやれ」
「「「はい!」」」
ライドとエクエス、マイラは浮遊大陸クラウドブルースのトライブ使い養成軍事組織『“黄昏の王君”』の内部と校内を案内させる。黄昏の王君の校舎は各世界でマナを持つ男性やノーマ達を拉致し、真実を教え、正しい教育を施したり、トライブ使いにしている。学園にはそれぞれのトライブに合わせた学生寮があるとの事。さらにトライブと昔にあった陰陽師の呪術を組み合わせた訓練もある。校舎には食堂、中庭、学生会館、学生寮、図書館、グラウンド、講堂、教会、技術練、ギムナジウム、公園、質屋、書房店、雑貨店、服屋などの購買店が並んでいた。
「ライドとエクエス、マイラは島を離れて10日後にここの存在を知ったのか?」
「そうだ!そしてお前がここへ来る10日間、このクラウドブルースの学園で勉強や基礎を学んでいたんだ。」
ライドはそう言いながら、教室の中を見せる。
「ここがライド達の?」
「そうだ。俺の専門トライブである大地のトライブ科は皆んな屈強な連中ばっかだからな。肉体と精神を鍛え、さらには大地の波長を感じさせる事が出来る。」
「そして私の水のトライブ科は知識、名誉、水の波長を学ぶ専門科だ。大地と風と違って、エリートの部でもあるから、ライドのような筋肉頭の様にはなるなよ。」
「エクエス!オメェ!」
「まぁ、まぁ、二人とも。今は今はアーサーを見学させてやってるんだから。あ、因みに私のトライブは“空のトライブ”待機中の酸素を色んな物質に変換させて、四大元素のトライブの支援をする役割を持っているの。」
「へぇ〜、マイラのトライブはそんな事にも使えるんだ。」
アーサーはマイラの能力に感心していると、東護ノ介がやって来る。
「さて、案内は済ませたか?お前達に紹介しておきたい8人がいる。」
すると教室に8人、それぞれのトライブを使う物が二人組になって入ってきた。
「お前達、自己紹介しろ!」
「はい!炎のトライブ!獅子座のグランセイザー 『セイザーリオン』“トウジ”です!」
「炎のトライブ 牡羊座のグランセイザー 『セイザーミトラス』“ミクモ”よ。トウジは私の双子の弟だから、よろしく。」
「風のトライブ 水瓶座のグランセイザー 『セイザーヴェルソー』“ミュリエーナ” よろしくね、射手座の転入生さん。うちはまだリーダーである双子座がいないけど、連れてきたら教えて♡」
「風のトライブ 天秤座のグランセイザー 『セイザーダイル』“ガイ”だ。姉貴の言う通り、リーダーを連れてきたら報告してくれ。」
「大地のトライブ 山羊座のグランセイザー 『セイザートラゴス』“クサビ”です。私は学生に見えますが、実はもう既婚者です♪」
「大地のトライブ 乙女座のグランセイザー 『セイザーヴィジュエル』“ヨーコ”だよ!よろしく〜!」
「水のトライブ 蟹座のグランセイザー 『セイザーギャンズ…自分は“マナコ”と言います。」
「水のトライブ 魚座のグランセイザー 『セイザーパイシーズ』私は“エミリー”です。ようこそ、クラウドブルースに。」
トウジ、ミクモ、ミュリエーナ、ガイ、クサビ、ヨーコ、マナコ、エミリーが自己紹介を終えると、東護ノ介がこれからここに住む家の所在地の地図を渡す。荷物をまとめ持ったアーサーはその家に思わずドン引きする。
「ここが……今日から俺が住む家?」
和風建築ではあるが、外見や中はゴミや煤でボロボロ、庭は草だらけ、今にも潰れそうな屋敷であった。
「これ……一回でも跳んだら床崩れるかもしれないなぁ。」
アーサーは少し困っていると、彼の裾を引っ張る。
「?」
裾を引っ張っていたのは二足で立つまるまる太った鳥であった。
「何だこの鳥は?」
すると鳥が怒りながらアーサーの顔まで跳び上がり、嘴で彼の顔を突く。
「痛だだだだだ!!!!!」
その後、アーサーはまるまるとした鳥…この家の式神である『焔』と言うドードーがヂェスチャーしながら説明を聞く。
「何?(今から掃除をする!窓拭き、床掃除、草むしり、建て替え、全部!)……ふざけるなぁ〜!」
アーサーは焔の頬を引っ張ったり、焔に突かれながら、家や外の掃除を終わらせていく。
「終わった〜!」
無事に壁を張り替えたり、掃除したり、建て替え、草むしり、綺麗になった家。アーサーは時計を見ると、とっくに午前四時になっておりり、急いで晩御飯改め、朝ごはんを調理する。幸いにも、家には冷蔵庫やガス、電気があったため、アーサーお得意で好きな朝食ができた。(メニューは炊いた玄米、ほうれん草ナムル、味噌汁、ハムエッグ、焼き鮭)アーサーが朝食を食べていると門からブザーが鳴る。
『アーサー。私だ、東護ノ介だ。』
アーサーは門を開け、東護ノ介を招き入れる。
「だいぶん綺麗になったではないか。」
「大変でしたよ。入って焔とすぐに掃除して、片付いたらもう未明でした。」
「それは大変であったな……そうだ、お前に頼みたい事がある。」
東護ノ介はポケットから変な手紙を取り出し、アーサーに渡す。アーサーは手紙を見る。
「“ど〜も〜!アリマだよ!早速君に任務だ!下の方で何やらあの皇女さんがラグナメイルを覚醒しようとしてる、そう言う事だから見に行って行ってくれないか?ついでに風のトライブのタスク君も呼ぶ事と神聖ミスルギ皇国に行ってあの新皇帝さんの様子も見に行ってくれないかな〜?ま、報酬はちゃんと給与するし、家賃もタダにしてやるから、んじゃまたな。アリマより♪”」
手紙と言うより、任務の内容にアーサーは呆れる。
「タスクはちょっと…だがよりにもよってあの皇女さんの偵察とまたあのゲスな国に行かないとダメなのか…。」
「そうなるな。」
「ハァ…行ってまいります。」
アーサーは疲れた体でフラドールがある格納庫へと歩いていくのであった。
フラドールに乗って、クラウドブルースから降りていくフラドール。雲の中を降りていくアーサーは途中、昨夜寝てないせいかコックピット内で眠ってしまう。
夢の中、アーサーは何かを見ていた。炎の中、笑い声を上げる鬼の右腕を持つ少年が泣き崩れていた。そしてそこに東護ノ介がやって来る。
「アーサー!?」
「………師匠。僕……僕……」
泣き崩れる少年…それは他の誰でも無い幼き頃のアーサーであった。すると館の炎がさらに増し、崩れていく。
「ぐ!!」
すると館が柱が俺、崖の底へと崩れ落ちる。東護ノ介は何とかアーサーを助けようとするが既に遅し、東護ノ介が手を伸ばしたが、アーサーは手を伸ばさず、そのまま崖の底へと落ちていくのであった。その時、落ちていくアーサーは呟く。
「何が…………凄いトライブ使いだよ…」
すると今度は揺らめく炎へと変わり、中から血だらけで黒焦げになった少年少女が歩いて来る。
《あぁさぁ…》
《どうして私達を助けてくれなかったなぉお?あぁさぁあああ》
《口先ばっかり… 結局一人も救えてねーじゃん…》
《痛いよおおぉぉぉぉぉ》
《助けでぇ〜〜……》
《お前がもっと強かったら 皆んな死なずに済んだんだあ…》
「違う……僕……」
《人殺し……このぉ人殺しぃぃいい!!!》
「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ァァァァァァ!!!」
断末魔の悲鳴と共に、アーサーは目を覚ます。
「うわああぁぁっ!!??」
額から汗をかき、先の夢のことを考える。
「(今のは何だ?……それに、あの焼死体達……何処かで……ダメだ!思い出せない!)」
アーサーは頭を抱えながら右腕の義手を見る。
「(あの右腕……何だろう、あの右腕を見ていると…)」
アーサーは義手を見て、呟く。
「“腹が減った”!………」
アーサーの口が不気味な微笑みと共に、彼の口が耳まで裂け、鋭利の牙、野獣のような眼へと変わった。
「…………っ!!?」
突然の言葉に驚くアーサー。するとようやく雲を出て、海が見えてくる。
「やっと海が見えてきた……。」
アーサーはフラドールをホバリングしながら下降していると、警報が鳴り響く。
「ん?」
レーダーをよく見ると、12時の方向に多数の熱源を確認する。
「どうやら戦っているようだな。(フラドールの光学迷彩を使おう。)」
アーサーはフラドールの光学迷彩システムを起動し、周囲に溶け込むかのように透明化する。
「良し、偵察開始と行きますか!」
フラドールのバーニアが出力を上げ、熱源反応がある空域へと向かうのであった。
ED :「きみをつれていく」(超星神グランセイザー: ED)
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