クロスアンジュ トライブブラザーズ   作:マシンクーガー

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OP:「Valkyrie-戦乙女-」(双星の陰陽師 第2話 - 第13話: OP)


チャプター05 孤独の少年少女達

アンジュがあの戦闘によりヴィルキスを覚醒してから2日後、ミスルギ皇国に到着したアーサーは今のミスルギ皇国の現状を目の当たりにする。そこはかつてのミスルギ皇国ではなく、新皇帝であるジュリオ・飛鳥・ミスルギが統治する『神聖ミスルギ皇国』へと変わっていた。^元皇后であったソフィアはあの時、偽皇女アンジュリーゼの洗礼の儀によって、愚かなノーマを庇った事で遺体は愚か、その痕跡すら見つかっていなく、元皇帝のジュライは拘束された後、幽閉していた筈が脱走し、現在指名手配とされている。

 

「世間はそうなっているが、皇帝と皇后は俺の元冷凍保存状態でで預かってる。」

 

建物の屋上に寝転がったアーサーはアリマから貰った“霊符”で『擬似マナ』で情報を収取をしていた。

そして今日の新聞記事の一覧を見る。

 

「へぇ〜…ノーマを庇う少年少女の四人組か…」

 

アーサーはその記事の内容を見る。神聖ミスルギ皇国へと再建された後、新皇帝ジュリオの命により、ノーマを匿っている人間を徹底的に拘束し、処分をしているとの事。その中で三人の男女がノーマを連れて、逃亡しているとの事。発見次第三人を拘束及び保護、ノーマを拘束しろと載っていた。

 

「拘束って……ドラゴンを倒す兵器にしてるだけじゃないか。(俺の本当の親は知らないけど、二番目の師匠が言うにはマイラの両親に育てられたとは聞いたな…)……ん?」

 

アーサーは下の方から何やら気配を感じ、下を見る。路地裏の道を急いで走るボロボロの布で体全体を覆った四人組。その四人を追いかける警察官、上から見ていたアーサーは建物の上へ飛び移りながら後を追いかける。

 

そして四人組の少年少女は迷路となっている路地裏の道を走り回っていた。

 

「お兄ちゃん! もうダメ! もう走れないよ!」

 

「ミント!もう少しの辛抱だ!警察官から振り切れば大丈夫!」

 

「でも!フェリスお姉ちゃんとクレインお兄ちゃんも見失っちゃったよ!」

 

「大丈夫だ!フェリスとクレインならきっと……っ!!」

 

だが二人が走っている間に最悪な窮地へと堕とされる。そして二人にようやく追い付いた警察官達がやってくる。少年は大切な妹を守ろうと前に出る。すると警察官の頭上から一つの影が飛び降りた。影は赤い鎧を纏い、少年とノーマ、警察官の間に着地して名を言う。

 

「セイザータリアス!」

 

アーサーはセイザータリアスへとなり、警察官をあっという間にノックダウンする。するとアーサーは二人を抱え、下水道の中を歩いていると、少年がアーサーに怒鳴る。

 

「何で…何で僕達を連れ去った!!まだフェリスとクレインが残っているのに!!」

 

「止めておけ……お前達の姉弟はたった今、検察官と警察に拘束された。」

 

「だったら、助けろよ!」

 

「無駄だ……拘束され、彼らに連行されたら、ノーマと協力した事で拷問や処刑が待っている。」

 

「それでも!」

 

「……分かった。全く…(俺はミスルギ皇国のクソ皇帝の監視を頼まれていたのに!)」

 

アーサーは呆れながら下水道の中を走り、二人がいる場所へと向かうのであった。マンホールのふたを開け、森の中へ出たアーサー。するとランスが行き先が違う事に気づく。

 

「おい!行く場所が違うぞ!」

 

「何を言ってるんだ?武装した彼らに、生身やグランセイザーになった俺に立ち向かえって言うのか?戯け者が……」

 

「何だと!!」

 

「ランスお兄ちゃん!」

 

ランスがアーサーに殴りかかろうとするが、ミントが止める。するとアーサーがリモコンのスイッチを入れ、光学迷彩で隠していたフラドーラを起動させる。

 

「これって!!?」

 

「大きな赤い鳥?」

 

 

 

 

 

 

 

その頃、警察と検察官によって拘束された二人はコンテナの中にいた。二人の他にノーマやノーマを庇って捕まった男女がいた。姉弟は後二人の弟と妹の無事を心配していた。

 

「ランスとミント……無事に逃げ切れたかな?」

 

「大丈夫よ、ランス君ならきっとミントと逃げ切れてる」

 

「フェリス姉さん……?」

 

するとコンテナの上から何やら物音が響く。

 

「何?」

 

中にいるノーマ達や少年少女達が怯えていると、物音の声が届き叫ぶ。

 

「“クロスボウパンチ”!!」

 

天井が真っ赤に光、天井がポッカリと穴が開く。すると光が差す穴から、赤い人が顔を出す。

 

「あ〜〜……落ち着いて皆さん。今から助けます」

 

何と、コンテナの上に自動操縦で動くフラドーラにしがみ付いたアーサーがそのままコンテナの中を覗いていた。アーサーは二人やノーマ達を助け、フラドーラをマニュアルに切り替える。

ミスルギ皇国から離れた森の中、四姉弟達は再開する。

 

「「ランス!ミント!」」

 

「お姉ちゃん!お兄ちゃん!」

 

「心配したのよ!」

 

「ごめんなさい!」

 

「ミント、あの人は?」

 

「姉さん、彼は俺達の味方だよ。」

 

フラドーラから降りたアーサーは自己紹介に入る。

 

「さて、自己紹介がまだだったな……俺の名は“アーサー”。射手座の戦士『セイザータリアス』の装着者だ。」

 

「セイザータリアス?」

 

「さっきの赤い姿だ。本当はアホ皇帝の監視を頼まれていたのに、お前らの余計なことで、フラドーラを世間に見られてしまった。」

 

「アホ皇帝って?」

 

「神聖ミスルギ皇国皇帝 ジュリオ・飛鳥・ミスルギだ。」

 

「「「「あ…アホって……」」」」

 

誰もがジュリオの事をアーサーが彼を【アホ】と言っている事に呆然していると、アーサーの擬似マナに通信が入る。

 

「?……もしもし?」

 

『ちょっとアーサー君!!ミスルギ皇国で何をやらかしたんや〜!!』

 

通信して来たのは司令であるアリマであった。

 

「色々ありまして…現在、収容されそうになっていたノーマや他の人達を救出して、そのーー。」

 

『言い訳は結構!!…ま、兎に角その子達を連れて来てくれないかな?彼らをこのままにする訳にもいかないし、君の事やフラドーラも…』

 

「分かりました。」

 

アーサーは通信を切り、四姉弟やノーマと数人の人間達に言う。

 

「良し、お前達をクラウドブルースに連れて行く。決して余計なことをするなよ。」

 

「クラウドブルース?」

 

皆んなはクラウドブルースと言うのに首を傾げる。

 

 

 

 

 

アーサーは皆んなをクラウドブルースに連れて来た。ランス達は雲の上に大陸が浮いている事に驚いていた。

 

「ようこそ、浮遊大陸クラウドブルースに。」

 

「ここがアーサーさんの住んでいる国!?」

 

「大陸が空に浮いているって…」

 

「おとぎ話に出てくる“巨人の国”みたい!」

 

「当然だ…この技術は“来るべき備え”の為でもあるからな。」

 

「「「「“来るべき備え”?」」」」

 

アーサーはその事を話そうとすると、アリマが急いで来て、アーサーの間に割り込む。

 

「はい〜!その話はまた今度!」

 

アリマはそう言いながらアーサーにある事を報告する。その報告を聞いたアーサーは驚き、家に帰ってみると…。

 

「アリマ司令!家がでかくなってるんですけど!!」

 

「すまない、すまない。君が彼等を連れて来た事で家を拡張させたんだ!」

 

その証拠に、普通の和風屋敷がどっかの貴族さんが住む三階建ての大きな和風屋敷になっており、内装も広間、台所も浴場も大幅に広くなり、庭園も池から大きな湖へと変わっていた。アーサーと焔はあまりの出来事に放心状態へとなっていた。こんなに大きく広くなれば、彼等の保護者として扱われ、周りの人から大家族と勘違いされる事に悩んでいた。

 

「ヤバイ……これが世に言う、『責任感』と言うやつか。」

 

「何々?『これからお前は彼等の保護者となるのだ!それなら、俺と同じ式神を増やした方が良い!』」

 

「式神を増やす?そんな事…出来るのか?」

 

すると焔は白紙の霊符を取り出し、液状の墨と筆を持つ。そして式神の資料を見せる。アーサーは丁寧な書き方で霊符に模様と文字を描く。焔と同時に霊符を書き終え、式神を呼び出す。現れたのはスライムであった。

 

「……え?」

 

アーサーはこの時、このスライムを見て思った。

 

「(このスライム…役に立つ?)(いやいやいや!!どう考えても可笑しいだろ!!?)(て、言うか何でスライム?)(もっとこうーー“豊満で形の良いバストとセクシーでグラマーな美女”か、見た目は怖いけど心優しい奴、ツンツンデレデレか気が大人しい美女のお手伝いさんではないのか!?)(しかも何で焔だけあんなスリムでムチムチした美女なんだよ!!)」

 

最後はやましい事も含めてなのか、心を読んでいた焔が呆れる。だがアーサーが呼び出したスライムは驚きの力を発揮していた。居間や広間の汚れ、皿洗いやゴミ処理までしてくれていた。

 

「実は役に立つ!?」

 

アーサーが驚いていると、擬似マナに通信が入る。アーサーは通信を開くと映像に東護ノ介が映る。

 

『アーサーよ、司令部に来てくれないか?』

 

 

 

 

 

東護ノ介に呼ばれたアーサーは、黄昏の王君の中枢であり司令部に来ていた。中は暗く、円形の広間に到着する。

 

「あの…東護ノ介さん、俺を読んだのは?」

 

「上層部の物と私の兄である“風澄 西十郎”が来ている。」

 

すると円形の広間に空間が歪み、現れたのは少年のように若々しい男性であった。

 

「よぉ、『馬鹿弟子一号』。」

 

「馬鹿弟子一号!?」

 

「そう私の兄 風澄 西十郎は……かつてトリト村で親父と超星寮でお前を育てて来た最強のトライブ使いの一人だ。」

 

「東護ノ介さんのお兄さん!!?」

 

「元だがな……今は十二宮と十二支の称号を持つ存在“十二聖将”を守る防人だ。」

 

すると空間が明るくなり、周りに十二人の男女が取り囲んでいた。

 

「一聖将ーー“白羊の騰蛇” 『獅堂 未加』」

 

「二聖将ーー“金牛の朱雀” 『松坂 直人』」

 

「三聖将ーー“双児の六合” 『伝通院 洸』」

 

「四聖将ーー“巨蟹の勾陳” 『三上 辰平』」

 

「五聖将ーー“獅子の青竜” 『獅堂 剣』」

 

「六聖将ーー“処女の貴人” 『早乙女 蘭』」

 

「七聖将ーー“天秤の天后” 『秤谷 仁』」

 

「八聖将ーー“天蠍の太陰” 『反町 誠』」

 

「九聖将ーー“人馬の玄武” 『弓道 天馬』」

 

「十聖将ーー“磨羯の大裳” 『神谷 豪』」

 

「十一聖将ーー“宝瓶の白虎”『雨宮 涼子』」

 

「十二聖将ーー“双魚の天空” 『魚住 愛』」

 

「《我等!初代グランセイザーだ!!》」

 

十二人のの十二聖将ーーー初代グランセイザー達がその名を轟かせる。

 

「そして…」

 

すると初代グランセイザーの真上から、光り輝く白銀に満ちたドラゴンが姿を現わす。

 

「何だ!?……あの【ドラゴン】は!?」

 

「俺達のリーダーであり、クラウドブルースと言う浮遊大陸を創りし御方ーー【雲龍皇(クラウドドラゴン)】であらせる。」

 

黄昏の王君を創設した人物ーーークラウドドラゴンは翼を広げ、アーサーの所へと降りる。

 

 

 

ーーー其方が、新しき人馬の戦士か。

 

 

「は……はい!」

 

 

ーーー良い面構えをしている。だが、お前は自分の嘆きに逃げを感じている。

 

 

「え?」

 

 

ーーー何れ分かる……だが、その前にこのクラウドブルースに奴が来た。

 

 

「奴?」

 

「奴……“奴”と申しますと!!?」

 

 

すると外から警報が鳴り響く。アーサーは不思議に思うと、クラウドドラゴンが呟く。

 

 

ーーー“絶滅者 ボスキート”だ。

 

 

その名の意味がわからないないが、それは敵なのか、それとも絶望を齎す忌まわしき者か、知る由もなかった。




ED :「きみをつれていく」(超星神グランセイザー: ED)
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