クロスアンジュ トライブブラザーズ   作:マシンクーガー

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OP:「Valkyrie-戦乙女-」(双星の陰陽師 第2話 - 第13話: OP)

二話連続更新!


チャプター06 絶滅者の咆哮

 

遡る事数分前、黄昏の王君 本校舎内部でそれは起こった。突然の爆発に生徒達は驚く。爆発した校舎から異形な黒い怪物が現れ、生徒達を無差別に食い殺していく。駆け付けた斥候部隊も応戦するが、怪物はたった一体で部隊を壊滅打撃に負わせて行く一方であった。

黒い怪物は不気味な笑い声を上げたその時、何処からか轟き叫ぶ声が響く。

 

「“マタドール・バースト”」

 

炎の中から破壊光弾が飛んで来て、黒い怪物に炸裂した。揺らめく炎の中から現れたのは『聖撃砲ブルキャノン』を装備したグランセイザーことライドであった。

 

「セイザータウロン!」

 

ライドはブルキャノンを構え、黒い怪物目掛けて集中砲火する。雷撃を纏った破壊光弾は黒い怪物に炸裂する。しかし、黒い怪物はライドの攻撃を防御しており、ライドに向かって走って来た。するとライドの前に同じ大地のトライブであるセイザーヴィジュエルことヨーコが『聖烈爪レディ・クロー』で黒い怪物の攻撃の軌道を晒す。そしてその隙をつき、セイザートラゴスことクサビが『聖貫槍スパイラル・ホーン』のドリルで黒い怪物を吹き飛ばす。

 

「見たか!俺達 大地のトライブの装着者の力を!」

 

砂埃が舞い上がったその時、砂埃から雷撃を纏った破壊光弾がタウロンを吹き飛ばした。

 

「「っ!?」」

 

二人は驚くと、黒い怪物の肩にタウロンと同じ武器である聖撃砲ブルキャノンが装備されていた。

 

「ブルキャノン!?」

 

黒い怪物が雄叫びを上げ、今度はヴィジュエルと同じ武器の聖烈爪レディ・クローを展開し、ヨーコとクサビに切りかかる。

 

「コイツ、あたし達の武器を見真似ている!」

 

「なら、私に任せろ!」

 

次の声は聖転鋸ブラスト・ソーという大剣状のノコギリを持ったセイザーゴルビオンことエクエスであった。エクエスはブラスト・ソーを掲げ、大波を発生させる。

 

「デ・ストーム!!」

 

大波が一気に黒い怪物や燃え上がっていた校舎を包み込む。

 

「エクエス!おせぇぞ!!」

 

「すまない、人命救助が最優先だったからな。」

 

すると大波で流され、瓦礫に埋もれていた黒い怪物が起き上がり、真っ赤に染まった血眼を輝かせる。

 

「奴は俺達の武器、技を見て真似る事ができる学習能力も持っている。となるとちょっと厄介な相手になるかもしれない。」

 

エクエスはブラスト・ソーを構える。そしてちょうどそこにパイシーズことエミリー、ギャンズことマナコ、ダイルことガイ、リオンことトウジ、タリアスことアーサーも合流する。

 

「ライド!エクエス!皆んな!」

 

すると黒い怪物がアーサーの方を向く。

 

「?」

 

すると黒い怪物が『聖緋弓ファルコンボウ』を展開し、アーサーの技である“バーニングファルコン”を放つ。

 

「《っ!!?》」

 

炎を纏った紅蓮の矢がタリアスに向かってくる。アーサーは急いで聖緋弓ファルコンボウを展開し、同じ技を放つ。

 

「バーニングファルコン!!」

 

アーサーの放った紅蓮の矢と黒い怪物の紅蓮の矢が激突し、周囲に衝撃波が起こる。アーサー達が吹き飛ばされると、黒い怪物も吹き飛ばされる。瓦礫に埋もれた皆んな、そんな中アーサーが起き上がり、周囲を見渡す。

 

「皆んな!……大丈夫か!?」

 

ライド達の安否を確認しようと立ち上がった直後、黒い怪物が現れ、アーサーを首を掴む。

 

「グッ!!」

 

黒い怪物の顔半分がさっきの衝撃波の影響で崩れており、アーサーを睨みながらじわじわと首を締めていく。

 

「カハッッ!!」

 

アーサーが苦しんでいると、気がついたエクエスとライドがアーサーを助けようと黒い怪物に向かって来る。しかし、黒い怪物は不気味な笑い声を上げ、ライドとエクエスを払い除ける。

 

「クソッ…………」

 

アーサーの意識が薄れていく中、ある光景が頭に浮かぶ。紅蓮の炎の中、血の涙を流す悪魔、鬼を模した右腕が浮かび上がってくる。

 

「負けてっ……たまるかあああぁぁぁ!!!!」

 

その時、アーサーの右腕から炎が舞い上がり、形を変えていく。紅蓮の炎の様に光る模様、赤々とした腕、鬼の顔をした籠手、鋼鉄をも溶解してしまう鋭利の爪が生えた。鬼の様な手となったアーサーは黒い怪物の腕を掴む。すると掴んだ手から焼く音と煙が上がる。黒い怪物が悲鳴を上げ、アーサーから手を離す。それと同時に怪物の左腕が溶け落ちる。アーサーは紅蓮の右腕の拳を握り、渾身を込めて黒い怪物に強烈な一撃を放つ。

 

 

ッッッ!!!

 

 

途轍もない衝撃波が起こり、気がつくと黒い怪物の胴体に大きな風穴が空いていた。黒い怪物は何が起こったのか分からなく、血眼の輝きを失い、絶命する。その光景にライド達は驚く。

 

「嘘だろ!?あんな固てぇ奴を一撃!?」

 

「もしかしたら、俺たちの知らないアーサーの力かも知れない。それよりもアーサーを!」

 

「あぁ!」

 

ライド達は急いで倒れたアーサーを運び出す。

 

 

 

 

 

 

医務室ーーーアーサーはそこで目を覚ます。

 

「あれ?ここは?」

 

「気が付いたか?」

 

目の前にライド、エクエス、マイラが心配していた。

 

「あ痛たたたたっ。」

 

「無理するな」

 

アーサーが起き上がろうとするが、右腕に痛みが走る。

 

「すまん……って!?」

 

「ええええぇぇぇぇぇ!!??」

 

アーサーは右腕を見て驚く。夢なら覚めて欲しいほどの禍々しい鬼の腕であった。

 

「その鬼の様な腕……完全にアーサーの身体と一体化しているんだ。手術しようとしても、メスの刃がいとも簡単に溶けてしまうんだ。アーサー…何か、この腕で見たことあるか?」

 

「〜〜〜〜。分からない…けど、頭の中で悪魔がこの腕と同じ鬼の腕を使っていた。」

 

「“悪魔”?」

 

「うん…微かだけど、頭の中や夢でいつも同じ夢を見るんだ。その夢が……」

 

「おぅ…気が付いたか。」

 

医務室に西十郎が来る。

 

「アーサー、ライド、エクエス、マイラ……他の八人も格納庫に集まっている。集合しろ。」

 

突然の事に、アーサー達は急いで皆んなが集まっている格納庫へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

格納庫に着くと、そこにアリマと東護ノ介、そしてトウジ達が待っていた。

 

「あ、来た!」

 

「遅れてすみません!」

 

「アーサー、腕大丈夫か?」

 

トウジがアーサーを心配する。アーサーは右腕を抑えると、妙な違和感を感じた。

 

「あれ!?」

 

さっきまで鬼の腕だったのが、生まれたままの腕であり、しかも義手ではなく、本当の生身の腕であった。そして話は変わり、西十郎がアーサー達に新たな任務を与える。その内容とは。

 

「俺達を下界の偵察任務を与える?」

 

「そうだ、あの黒い怪物が出てきたと言うことは……“奴”も動き出したと言うことになる。」

 

「……“エンブリヲ”」

 

「そして、彼に付き従う最強の七人……“穢れ騎士”もいる。」

 

エンブリヲと彼を守る七人の従者であり騎士もいることに驚くアーサー。すると格納庫が明るくなり、現れたのはフラドーラとヴィンセクト、グランヴェ、ゼーアであった。

 

「“フラドーラ”、ヴィンセクト、グランヴェ”、“ゼーア”……けど、頭部が違う。」

 

「お前たちグランセイザー専用にカスタマイズしたんだ。その為、頭部がお前たちの使っている武器を装備させている事に能力を飛躍的に発揮させることができる。それとアーサー、お前ミスルギの夫妻を隠してただろ?」

 

「え!?(バレた……。)」

 

「《ハアァッ!!?》」

 

「アーサーお前!?」

 

「とんでもないことをしたね。」

 

「何でミスルギ皇室の皇帝と皇后を連れてきたの!?」

 

「それは……色々あって。」

 

皆んなに責められ、アーサーは落ち着いた表情で謝罪する。

 

「言い訳は言わない……“ごめんなさい”」

 

「……ま、兎に角冷凍保存状態は解除して置く。二人には話しておかなければならないことがあるからな。」

 

「……お願いします。」

 

アーサーはそう言い、西十郎が二人が入っているカプセルを運び出す。マイラはここに残って皆んなのサポートをする事になり、風のトライブであるタスクの応酬、及びアルゼナルのノーマ達の行動を探ってくれとの追加命令が下った。11人はそれぞれの機体に乗り込む。アーサーのは頭部に聖緋弓ファルコンボウが装備されたフラドーラに、ライドは聖撃砲ブルキャノンが装備されたグランヴェに、エクエスは聖転鋸ブラスト・ソーが装備されたゼーアに乗り込む。トウジ達もそれぞれの機体に乗り込むと、東護ノ介とアリマ、西十郎が解説してくれる。

 

「新たな機能に、待機中の酸素を取り込んでエネルギーに変えるシステムとここに繋がる次元跳躍ゲートを組み込んだ。そうすれば、いついかなる時でも修理や緊急事態での対応ができる。呉々も気をつけんだよ!」

 

アリマはそう言い、11体のロボットのリフトロックを解除する。機体の推進機が作動し、11人は一斉に発進した。

 

 

 

 

その頃、科学班が回収した黒い怪物……東護ノ介が黒い怪物に驚く。

 

「っ!!……まさか、あの悲劇の再来が来るとは。」

 

東護ノ介が呟く中、別の場所では冷凍保存から目覚めたジュライ皇帝陛下とソフィア皇后陛下を西十郎が尋問していた。

 

「さて、あなた方には……話しておかなければならないことがあります。心して聞いてください、ジュライ皇帝陛下とソフィア皇后陛下…。」

 

西十郎から放った言葉に二人は身の毛もよだつ恐怖を抱え込む。

 

「そ…そんな…!!」

 

「まさか…」

 

「えぇ……馬鹿弟子一号の記憶が戻れば、アイツは真っ先に…“馬鹿弟子二号”に襲いかかる事になります。その時は、覚悟しておいてください…」

 

「何て…ことだ……!」

 

「本当に……申し訳ございません…!!」

 

頭を下げるジュライ皇帝陛下と泣き崩れるソフィア皇后陛下、西十郎は落ち着いた表情で言う。

 

「これは俺やあなた方の責任でもある……馬鹿弟子の始末を私に任せてもよろしいでしょうか?」

 

「頼む…!!」

 

「これ以上…12年前の連鎖を断ち切る為に、アンジュリーゼとシルヴィアを守ってください…!!」

 

「分かった…」

 

ソフィア皇后陛下の頼み事を聞き入れた西十郎は立ち上がる。

 

「何処へ?」

 

「言われた通り…アンタ達の娘であるアンジュリーゼを守りにさ。」

 

西十郎はそう言い、何処かへと消えたのであった。




ED :「きみをつれていく」(超星神グランセイザー: ED)
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