ぼっちのシンフォギア   作:ミネラルいろはす

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お待たせしました、テスト期間だったので、投稿がおそくなりました。


彼が取った手段とは……

俺はさっき阿修羅丸に言われた言葉が頭の中で反復している。

彼女は俺に向かってこう言ったのだ。

 

ー世界を敵に回して、立花を救う覚悟はあるのかー

 

と、そしてこちらを見つめる真紅の瞳は俺を捉えて逃さなかった。

さらに、こちらの頰を両手で掴んで、俺が彼女から視線を逸らさないように固定されている。

それに、なんだか顔が近づいてきてる気が……って近い近いそれになんだかいい匂いがする。

目の前には阿修羅丸の顔が鼻先がくっつきそうな程近くにあり驚いた俺は、急いで阿修羅丸の拘束を解き距離を取る。

 

あ、危なかった、あのまま彼女の瞳を見ていたらなんかやばそうな気がした。

それから、少し呼吸を整えてから阿修羅丸が言った方法について冷静に考えてみる。

立花を救うために原因であるコンサート会場の出来事を俺のせいにするか…考え自体は悪くないが、やるやらないの前にどうやってそれを実行するのだろうか。

俺は今特別災害対策二課にいるわけだが正確な場所は聞かされていないので現在地もわからないし、そもそも風鳴さんが行動できないのに俺なんかの行動が上から許可されるわけがない。それに、俺は未だに謎が多いこの呪具の適合者なわけだからな。現状その案を実行するにしても、分からないことが多すぎる。だから、俺には立花の噂をどうにかする方法がわからなかったわけだし。

 

 

だが、阿修羅丸が俺にこの案を提案してきた以上彼女にはこの案が実行できるだけのプランがあることになる、はずだ。多分、きっと、おそらく…

 

『ひどいなぁ〜そんなに僕のことが信用できないの?それに僕はできないことを言うためにわざわざ君を呼ぶわけないじゃないか』

 

いやいやいや、信用も何も契約してから全然時間たってないですし、第一に最終的に俺の体を奪うことが目的の奴に信用なんてあるわけ無いだろ。それともなに?どこかのextraの続編みたいに今まで過ごした時間を俺だけ失ってたの?それは大変だ、今すぐ月の表側に戻らないと。

 

とまぁ冗談はさておき、前半はともかく後半は、確かに彼女の言う通りだ。ここに来た回数自体多くはないが、俺がここに訪れた時は今のところ何か大事な選択を迫られた時だけな気がする。

 

『まぁいっか、とりあえず方法を先に教えてあげよう、やるかやらないかはそれを聞いた後でもいいよね』

 

彼女は俺の返事も待たずにその方法とやらを説明していく。

 

『まぁ、どうするかって話だけど人がたくさんいるところで、話せばいいんだよ、ね簡単でしょ?』

 

え?今の方法?どう考えてもなんか最終的な流れしかなかったんですけど、そこにたどり着くまでのプロセスとかはどうしたんだよ!これじゃあ聞いても聞かなくてもどちらにせよ判断できない。

そもそも人がたくさんいるところに行くこと自体が今の俺には無理だ、というかまずこの施設から出れることさえ今の俺にはわからないし、出れたとしても監視がつくだろうし、それに妙な真似をしようものなら、すぐに取り押さえられる筈だ。

 

俺の内心を読んだのか阿修羅丸はため息交をついた。

 

『はぁ、今のでわからないの〜全く手がかかるなぁ。まぁいいや、じゃあ詳しく説明するね』

 

彼女はやれやれと言った様子で説明し始めた。

 

いや、詳しく説明するなら初めからそうしてくれよ、というかあれだけでわかる奴なんて何人いるんだよと心の中で愚痴を吐きつつ、彼女のいう具体的な方法を聞くことにした、ちなみに『具体的な』だからな、ここがポイントだ。さっきのが説明とは断じて認めんぞ。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

数十分ほどで彼女の具体的な説明は終わった。

 

「なるほどな、確かにその方法なら、立花の噂をなくすことが出来るかもしれないが…デメリットが多すぎないか?」

 

あれから阿修羅丸の詳しい説明を聴いて、率直に思ったことだ。

確かに立花の噂を払拭することはできるがそれとは別にこちらが受ける被害の方がはるかに大きかった。これなら、他の方法を探した方がマシだと思うくらいには…しかし、

 

『ふ〜ん別に僕はやることは強制しないよ、人の噂は75日っていうしね、でも、彼女はその間耐えられるかな?周りの大人や子供達からの悪意にさ、それに噂っていう奴は、時間が経てば経つほど収集がつかなくなるものだよ』

 

それに、これ以外の方法は知ってても教えないよと、ここまでで阿修羅丸の三連コンボにより少しずつ俺の心は揺れている。

デメリットも俺が被るものだけならいいのだが、少なからず国にも影響を与えることになる。そうなれば風鳴さんたちに多大な迷惑を与えることなる。俺のために頑張ってくれたあの人たちに迷惑をかけたくはないが…しかし、阿修羅丸が言っている通り、人の噂は怖いし、時間が経てば経つほど取り返しがつかなくなるものだ。その環境に立花が耐えられるかどうか…

 

 

しばらく考えた結果、俺は阿修羅丸の提案を実行することにした。

 

風鳴さんすいません、俺は俺の大切なものを守るために貴方に迷惑をかけることになります。

俺は風鳴さんに心の中で謝罪をしながら、阿修羅丸の案を実行することを彼女に伝えた。

 

『そっかそっか、やっぱり君はやるって思ってたよ。それじゃあここから君の勇姿いや、愚行の方が似合ってるかな、まあとりあえず見届けさせてもらうよ』

 

 

それじゃあもう行きなよと阿修羅丸が言うと俺の意識がだんだんと薄れていく。

最後に見えていたのは彼女のニコニコとした笑顔だった。

 

『ふふふ、やっぱり面白いなぁ彼は』

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

目が覚めるとそこは見たことある天井だった、というか自室の天井だ。

ということは、阿修羅丸のところから帰ってきたのか。

ふと、今の時間が気になったのでそばに置かれている時計を確認すると、7時30分と表示されている。これなら今からでも阿修羅丸の案を実行することが可能だ。

思いたったが吉日って言うしな、覚悟が鈍らないうちにやってしまった方がいい。

俺は自分の右腕の侵食が以前より進んでいるのを見て、契約者の名前を呼ぶ

 

「阿修羅丸来い!さっさとすませるぞ」

 

彼が叫ぶと彼の影から一本の刀が出てくる。出てきた刀は彼があのコンサート会場で使っていた黒く光る刀であった。

彼はすかさず刀を手に取り胸に突き刺して叫ぶ、自身が身に纏う鎧の名を

 

「モード"ガングニール"」

 

瞬間、彼の体はコンサート会場の時と同じ赤黒いスーツを見に纏っていた。それは、以前よりも禍々しさが増していた。

これのモデルは、天羽奏が纏っていたガングニールと呼ばれるシンフォギアだと櫻井さんから聞いている。

だが、俺の場合は阿修羅丸の力によりガングニールに適合しているのではなく、阿修羅丸が、ガングニールの性質を取り込みそれを彼女ように再構成したものらしい。だから、ガングニールであってガングニールではないとのことだ。なので、禍々しいこのスーツはガングニールではなく、阿修羅丸の力であるらしい。

 

 

彼はある程度体を動かして問題なく動けることを確認してから、行動に移った。

 

「"影深"」

 

言った瞬間徐々に彼の体が自身の影に沈んでいく。

【影深】とは、本来なら今の俺では使えない能力である。自身の影に潜り、移動を行うことができると言うものだ。制限時間も10分と短い。

そもそもこの技は、阿修羅丸の能力の一部である影を操る能力をマスターしてから覚える技なのだが、今回に限り阿修羅丸に代償を払うことにより、今自身が使えないものも一時的に使えるようになっている。阿修羅丸によると使用期限は1日。それが過ぎた場合は能力の発動が1週間できなくなるらしい。ちなみに今回の代償も契約時と同じく俺の寿命である。結果、前までは右肘までだったのが今では右肩まで侵食されている。

 

 

そして影深の一番の利点は、阿修羅丸曰く、あらゆるものに感知されないとのことだ。そして、俺は阿修羅丸に教えてもらった脱出ルートを通り地上を目指す。それにしてもなんであいつは脱出ルートを知っていたんだろうか。

そんな疑問を抱きつつ、影深の制限時間内に外に出られるよう全力で移動していた。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ふぅ、目的地に着いたか、まだ追手は来ていないということはまだ脱走はバレていないということかな」

 

今俺は、平日でも人がゴミのようにいる新宿に来ていた。あの後、外に出た俺は全速力で近くの駅に走り、そのまま新宿行きの電車に乗ったのだ。なぜ新宿に向かったのかと言うと阿修羅丸的に一番人がいそうなところだそうだ。

 

それに、電車に乗っているときは追手が来るかとヒヤヒヤしたが、何事もなかったので首尾よく進んでいると言えるだろう。順調すぎて怖いくらいだ。

 

俺は準備のために一旦路地裏に行き、そこで変身し、阿修羅丸の力で仮面を構築する、と言っても今まで吸収したのがガングニールしかないので必然的に赤黒い仮面が出来上がる。

俺はそれを顔につけて、路地裏から出る。

 

もう、後戻りすることはできない。立花を救うため、世界を敵に回すと決めたのだから。

 

 

 

俺は、すぐ下の地面を思いっきり、ぶん殴った。

 

ズドン!!!

 

地面がひび割れる。

それをやった本人に全員が目を向け、悲鳴をあげる。

なんたってそいつは赤黒いスーツを身に纏っていて更に顔にはスーツと同じ色合いの仮面をつけている。その姿はまるで悪鬼のようだった。

 

「騒ぐな!!!!!!」

 

悪鬼の怒声に固まる民衆。逃げようとしていた人々も彼の声により動けなくなってしまう。それほどの迫力が今の彼にはあるのだ。そして、彼が口を開く。

 

「静かになってくれてありがとう、今日は皆様に大事なことを伝えたくてやってきました。」

 

民衆は、彼の外見とは違い、紳士的な言葉に戸惑っていたが、それもまた次の発言で再び恐怖に染まった。

 

「今回はツヴァイウイングのコンサート会場に続き、この新宿が標的になりました。皆さん死なないように逃げてくださいね」

 

言い終わると同時に、彼は再び地面を殴る。その振動により、恐怖で固まっていた人たちはわれに返り一目散に逃げ始める

何を言っていたかは理解できなくても今ここにいたら死ぬことだけは確実だとそう本能が訴えっていた。

 

 

逃げ始める人々から目を離して、彼は人がいなくなっているところなどを壊しながら、移動する。

先程と同じことを言いながら新宿全体に彼の言葉を伝える。伝わらなくても彼の恐怖は、広がっていく。

 

 

 

ある程度騒ぎを起こし終わった俺はとあるビルの屋上で、待ち人が来るのを待っていた。

 

これで、立花の噂から謎の破壊人の噂に塗り替わるだろう。民衆には立花の噂の真偽を教えたのではなく、それ以上の恐怖をもって立花の噂を塗り潰そうとしたのだ。なぜなら、誤解でも解は出ているので直させるのはすごく難しいが、それ以上のものをもってきてしまえばその問題自体を有耶無耶にできる。

 

 

パタパタパタと屋上にヘリの羽の音が響く。

 

やっと俺の待ち人が来たみたいだ。

 

ヘリから降りて来たのは風鳴さんと櫻井さんそれに何人かの黒服の人たちだった。仮面越しに彼らの表情を見るが、すごく悲しそうなそれでいて困惑の表情がみてとれた。

 

「どうして君は…」

 

「早く捕まえてください、抵抗はしません。スーツも今解除します。」

 

風鳴さんの言葉を遮り、捕まえるように黒服の人たちに促す。

スーツを解除し終わると黒服の人たちが、俺の両手両足を拘束具で止めヘリの中へと押し込んだ。

 

ヘリで飛び立った後も俺を見る2人の表情を思い出して罪悪感にさいなまれる。

 

だが、こうなることをわかっていてやったのだ、後悔なんてしていない。だが、ここまで心にくるとは思ってもみなかった。だから、まあ風鳴さんたちにはなるべく被害がでないことを願う。

 

それとあとは、無事立花の噂が塗り潰れるのを祈るだけだ。

 

 

 




最後の方は自分でも何書いてんのかよくわかんなくなってました。
日にちを開けて何回も付け足して書いていたので多分おかしいところとかあると思うので、あったら報告してください。次回もいつになるかはわかりません
バイトが忙しいもので
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