〜比企谷八幡side〜
あれから2年か…時間が経つのは早いものだな。それもそうか、この2年色々あったしな。
俺は側で作業している奏さんを見る。俺の行動のせいでアイドルを辞めざるを得なくなった奏さんは今は政府の命令により、俺の監視をしているわけだが本当は翼さんと一緒に再びステージに立ちたいと思っているのではないか。
以前天羽さんに聞いてみたことがある、その時は…
「うん?翼と一緒にステージでまた歌いたいかって?そりゃあ、まあ歌いたいさ、でもさ、あたしは今の生活も気に入ってるんだぜ、あたしと了子さんと八の3人での研究や任務なんかをさ、それにステージじゃなくたって翼と歌うことはできるしな」
そう言いながら遠くを見つめる奏さんは少し悲しげだった。
奏さんが、シンフォギアを手に入れるのも、アイドルになるにも死ぬ気で努力をしたときいている、言葉のあやなどではなく、文字通りの死ぬ気でだ。
それを奪ってしまった俺は、もう何もこの人から奪わせるものかと誓ったのだ。
こちらをみているのに奏さんが気づいたらしい。
「なんだよ八?あたしの顔になんかついてんのか?」
俺は首を横に振る
「いやなんもついてねぇよ、それよりまだ見つからないのか?ここまで来て何もないとか無駄骨すぎるだろ」
上手いこと話を誤魔化して、今回ここにいる目的について話を変える。
俺たちは今砂漠にある古代遺跡で反応があったらしい呪具の調査に来ているのだが、一向に反応がない。
それにそもそものここに了子さんが来ていないのに俺たちだけで呪具を探せというのが無理すぎる。了子さんはなんか重要な仕事があるらしく今回は奏さんと俺と残りは調査員の人たちだけの調査なのだ。
了子さん的にはあったらラッキーくらいのものだと思って行ってきてと言われているが、こうも何もないとは流石に思わなかった。
とりあえずこうも発見がないと了子さんに連絡を取った方が良さそうだ。
「奏さん一回了子さんに連絡とりませんか?こうもなにも無いと俺たちだけでは見つけられませんよ」
「ああ〜たしかにそうだよなぁ、素人のあたし達には限界もあるしな、一回連絡取ってみるか」
その時調査員の1人がこちらに向かって走ってくる。慌てている様子から何かあったのだろうか?
「天羽さん風鳴司令から緊急通信です、失われていたネフシュタンの鎧が見つかったそうです。」
「「なっ!」」
ネフシュタンの鎧とは、二年前のコンサート会場での出来事の時に無くなった完全聖遺物で、コンサートはフォニックゲインと呼ばれる歌の力によりネフシュタンの鎧を起動させるためのものだったと後から聞いた。
「それは本当か!一体どこにあったんだ!」
「ほ、報告によりますと少女が纏っていたらしいです、それ以上のことは何もわからないとのことです。」
奏さんの気迫にたじろぎながらも報告を終えた調査員はそそくさとその場を後にする。
「奏さんどうしますか?このままここにいても…」
「わかってるって!今すぐ日本に戻るぞ、みんなに準備をするように指示してくる」
そう言って、テントがある方に走って行ってしまう、俺を1人残して。
「まったく奏さんらしい。…それにしてもネフシュタンか…なんで今頃出てきたのかね」
しかも報告によると少女が纏ってるときた。今まではノイズが相手だったからいいものの、もし敵が人だとしたら俺は……闘うことができるのだろうか
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〜飛行機の中〜
あの後、全員を帰国させるには時間がかかるとのことなので、俺と奏さんの2人だけ帰ることになり、正式に司令からも帰国するようにとのお達しが出たので、今はニ課が用意してくれた飛行機に乗っているのだが、
「遅い、遅いぞ、もう30分もたってんぞ、何もたもたしてんだよ」
「ちょっとは落ち着いてくださいって、まだ30分しか経ってないですし、まだ居場所もわからないんですから、それに翼さんだって助かったんですし」
司令によるとネフシュタンを纏った少女は新しく入った装者と翼さんとの交戦後姿をくらましたらしく、少女を倒すために翼さんが絶唱を謳ったとのことで、一命はとりとめたようだが危険な状態らしく、それに目も覚めていないらしい。
それを聞いて奏さんはいてもたってもいられないらしくさっきからずっと落ち着きがない。
「翼ぁ、ぜってぇ死ぬんじゃねえぞ、あたしが行くまで頑張ってくれよ」
奏さんは翼さんのことで頭がいっぱいのようだが、俺には気になることがある。いや、翼さんのことはもちろん心配だよ、だけどそれよりも新しい装者ってのが誰だってことだよ。装者ってのは、聖遺物を纏って戦う人のことだが、了子さんによれば聖遺物を纏うもとい適合するということはとても難しいらしく、成功例はほとんどないらしい。ここにいる天羽さんも前までは時限式のギアを使っていた。
今は…おっとそんなことより、新しい装者の話だ、司令に聞こうと思ったのだが奏さんが翼さんのことを事細かに聞いているせいで、聞いている時間はなかった。
日本に着くまでの間俺は新しい装者のことを考え、奏さんは翼さんのことを考えていた。
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〜空港〜
「八‼︎遅いぞ、早くしろ」
「ちょ、ちょっと待ってくださいって…」
空港に着いた瞬間奏さんはすぐに降りて待ち合わせ場所であるエントラスへと向かっている。
前を進んでいる奏さんを必死に追いかけながらエントラスへと向かうと、司令と了子さんそれにあれは…
「弦十郎のダンナ‼︎翼の容態はどうなんだ!無事なんだろうな‼︎」
見つけた瞬間に司令に駆け寄って行く奏さんに周りは驚いていたが、そんなことよりも俺は司令たちと一緒にいる少女を見て固まっていた。
俺の見間違いではなければ、いやそんな訳はない、なぜ彼女が…
「立花…」
「お、お兄さん?」
俺たち2人は互いを見つめ合っていたが、次の瞬間には腹部に鋭い痛みが生じる。
「お兄さんお兄さんお兄さんお兄さん…」
そう、立花が俺の腹部にタックルをかまして、そのまま頭を胸に擦り付けたまま、俺のことを呼び続ける。
それからしばらく立花が俺から離れる気配はなかったが、場所を変えて話をすることになり、渋々離れてくれた。
「ほんとうにお兄さんなんですよね…に、偽物じゃなくて、本物の…」
泣きながら尋ねて来る立花にどう応えたものか考える。俺のことは機密のはずなので話していいわけではないが、司令が連れて来ているということは無関係ではないのだろう。なら…
「…ああ、本物の比企谷だ、すまんな今まで黙ってて迷惑かけたな」
「い、いえ、そんなことは、無いです、私、私ずっと…」
また泣き出してしまう立花の頭を昔小町にしてやってたみたいに撫でてやると
だんだんと落ち着いてきたらしく、俺から一歩離れて距離を取る。
「あの後私、私のせいでお兄さんが死んじゃったんじゃないかってずっと思ってて、でも…でも…生きていてくれて、ほんとうによかったです」
さっきまでとは違った明るい笑顔で立花は無事を祝ってくれる。
そして、また抱きついて頭を擦り付けて来る。
自分でもまさかここまで立花に自分の死が影響を与えていたとはおもわなかった。自分の失態のせいで立花が責任を感じていたとは…
「すまんが感動の再会は後にしてもらってもいいかな、場所を移動してこちらで何があったのかを説明しようと思う。」
いいかなとこちらを確認する司令を見てみると先ほどの奏さんよりも人目を集めている。
そりゃそうだ、ニ年を経て美人になった立花が腐った目の男に抱きついて頭を擦り付けていれば何かしら如何わしい感じがするだろう。
そそくさと立花を連れてその場所を離れる。
そのあと、司令に連れられて車に乗る。
ニ課に向かう車の中で立花は俺から離れることはなく、泣き疲れたのか俺の肩ですぴーと寝息を立ててねていた。
肩で寝ている立花の顔を見ていると憑き物が取れたような晴れやかな寝顔だった。
パズドラ石110個使っても虹出ず、テンションがクソ下がりまくりな作者ですが、ちょくちょく更新していきたいと思います。
あ、ちなみにfgo1500万ダウンロード来ましたね、誰を交換しようか悩みますね