ぼっちのシンフォギア   作:ミネラルいろはす

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お待たせしました。
ちなみに八幡が戦って死んだと伝えられたのは小町と立花だけなので、未来はふつうにコンサート会場で巻き込まれて死んだと思ってます。
なので、小町だけが前回八幡の姿を見て兄だと確信することができました。
まぁ、兄妹だからというのもありますが…


兄妹

時が止まるとは一体どういう状況のことを指すのだろうか

ありえないことが起こった時に時が止まるという表現を使うとするのなら、それは今を置いて他にはないだろう。

なぜならば、今目の前にはもう二度と会うことなど出来ないと思っていた妹と出会ってしまったのだから。

二年前のあのコンサート会場での事件以降、俺は死んだことになった。

ならば必然的に比企谷八幡と関わりがあったものとの接触、会話などは禁止されていた。そもそも俺と関わりがあったのは家族と妹の友達くらいだが…

だが、それでも妹と会えなくなるのは死ぬほど辛かったが、呪具と呼ばれる阿修羅丸との契約をした以上、誰がこの力を狙っているかわからない。そもそも、今になっても完全には阿修羅丸の力を制御できていない。俺なんかと一緒にいたら巻き込んでしまう。

だから、小町のためを思って俺は小町ともう会えないことを快く了承した。

 

 

だが、今目の前にいる少女は間違いなく、妹の小町であると断言できる。

二年前とは見違えるほどに大きくなってはいるが、妹を見間違えるほど腐った目を持っているつもりはない。

そしてそれは、妹も同じようだ。二年前に死んだ兄が目の前に現れてそれでも兄と呼んでくれるとは思わなかった。

 

俺は小町に一歩近づく、すると小町も目から涙を流しながら俺の方へと一歩歩み寄ってくる。

 

「本当に?お兄ちゃんなんだよね?本当の本当に?」

 

まるでそうであってほしい、そうでなければ嫌だと小町は俺に問いかける。

だが、ここで小町の兄であると認めてしまえば小町を俺の事情に巻き込んでしまう可能性がある。だから今ここで俺が兄であると認めないのが一番効率がいい筈だ。

 

それを踏まえた上で俺が取る行動など決まっている。

俺はガングニールの変身を解く

 

 

 

俺は更に小町に近づき抱きしめる。

力強く抱きしめる、1人にして悪かったと

優しく包み込む、悲しい思いをさせて悪かったと

 

そうだ、例えそれが一番効率の良い方法だとしても兄として妹を悲しませるわけにはいかない。

 

「そうだ、お前の兄の八幡だ、すまんな今まで悲しい思いをさせて」

 

俺は先ほどよりも力を入れて小町を抱きしめる。

すると小町も俺を抱きしめ返す。

顔を俺の胸に擦り付けながら泣いているのがわかる。

 

「あぁ本当に悪かったな小町」

 

抱きついている小町の頭を撫でる。

そしてふとあたりを見渡すと目と目が会う少女

 

「え、えーと小町ちゃんのお兄さんってことは本当に八幡さんなんですか?」

 

そう聞いてくる黒髪ショートの女の子を俺は知っている。二年前のあの日本当は俺の代わりにコンサートに行く予定だった女の子小日向未来。

あまり俺とは接点は無かったが妹の小町を通じて少しは知っていた。

 

「ああ、さっきも言ったが本当に小町の兄の比企谷八幡だ」

 

動揺している小日向に向けて嘘ではないと告げるがやはり俺のことを怪しく思っているらしい。

 

「で、でも二年前のコンサート会場で事故にあって死んだって……」

 

一般的にはそう伝えられているが、うーむ本当の理由を話していいものか俺だけでは判断できない。阿修羅丸のことはトップシークレットだし…

 

どう説明しようか悩んでるいると司令室から通信が入る。

 

「比企谷君今の状況の説明をしたまえ。」

 

いきなりの通信に驚いたが、今の状況ね……この状況は何と言ったらいいのだろうか

 

「え、えーとですね、あの、少々困った事態というか、何というか…」

 

俺は今現在俺に抱きついて泣いている妹とそれを疑いの眼差しで見つめている友達と何が起きたかわからない少年を見て言葉を詰まらせた。

だが、それを司令室は危険な状況だと判断したのかすぐに現在の状況の報告を求めてきた。

 

「何‼︎まさか体の怪我が悪化したのか‼︎くそ、やはり俺が出て入れば……、比企谷君そこから逃げられるだけの体力は残っているか、ないならなんとかそこで耐えてくれ、今からそっちに俺が迎えに行く」

 

待て待て待て、なんかすごいピンチだと思われているぞ、いやたしかにピンチだがそういうピンチではないというかなんというか、俺は慌てて司令に状況を説明する。

 

「ふむ、なるほど大体状況はわかった、そちらに緒川を向かわせる。少年を避難所に連れて行った後、彼女たち2人には説明をに二課で行う。響君のこともあるしな」

 

「了解しました、緒川さんは後どれくらいでこちらに来れそうですか?」

 

「いや、緒川のやつならもう…」

 

「はい、ここにいます司令。それでは、少年を避難所に連れて行き次第、彼女たちを二課に連れて行きます。」

 

いやいやいや、おかしいでしょ、なんなん?二課は奏者だけでなく、オトナも化け物揃いかよ、司令が来るように行ってから全然時間経ってないよ?どこから来たのかは知らないけど緒川さん来るのはやすぎん?

 

おっと、あまりの超常現象に頭がおかしくなっていたようだ。

 

 

「それでは、あなたたちをまず避難所に連れて行き、そこからあなたたち2人は我々の本部に来て説明をさせてもらいます。それでいいですか?」

 

「わかりました、そこで全部教えてくれるんですよね?八幡さんのことと二年前本当は何があったのか」

 

「はい、本部に呼ぶということはそういうことかと、それではそろそろ…」

 

緒川さんは小町を見ている。いや厳密には小町が抱きついている俺を見ている。いや、わかってるよ、だからさっきから引き離そうとしてるんだけど全然離れないんだよ。

ダイソンの掃除機かっていうくらいの吸引力ですよ、くっついたら離れないなんて

だがずっとこうしているわけにはいかないので仕方なく小町を揺さぶり緒川さんに着いて行くように促す。

 

「この人について行ってもお兄ちゃんとはまた会える?ずっと一緒にいれる?」

 

難しい質問だ、司令が2人をどうするのかわからない以上俺からはなんとも言えないし、これ以上俺と関われば小町に危険が及ぶかもしれない。

だから、俺は嘘をつく

 

「あぁ、大丈夫だ、緒川さんから後で俺を呼んでもらうように頼んでおく、だから、安心して行ってこい。」

 

妹を悲しませないように俺は、俺が嫌った嘘をつく。

小町は俺から離れて小日向の方へと向かう。

 

「わかった、それじゃあ小町行ってくる‼︎でもね、もしお兄ちゃんと会えなかったら、わかってるよね?」

 

⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎

なぜか、振り向いた小町の笑顔がすごく黒かったような気が………もし会わなかったらどうなるのだろうか……ウン、ハチマンウソツカナイ

 

 

最後まで俺を警戒していた小日向と最後の最後で今まで見たことのないような笑顔を見せた小町と俺が来てからずっと空気だった少年を連れて、緒川さんは避難所に向かった。それにしても、あの少年昔の俺みたいだったなぁ、最後まで空気だったところとか俺そっくりだわ、マジで。

 

そんなことを考えながら再度ガングニールを纏う。

しかし、今までのただ黒いガングニールではない。

先の阿修羅丸との契約により力の解放が進み、ガングニールには緑色のラインが幾重にも張り巡らされている。

 

それに刀だった阿修羅丸は奏さんのアームドギアそっくりの黒と緑の槍へと変わった、というよりは変化した。

これが今までなかったアームドギアの構成だ。

とは言え、これは奏さんの真似しただけのただの模倣品。

本物に比べれば数段劣る。

だが、これのいいところは変化するところだ。阿修羅丸の特性の1つ分解と構築。これにより、俺のアームドギアは常に変えることができる。

なので、戦いながら槍から刀へと変えることもできるというわけだ。

そして戦いの中で武器が変わるというのはとんでもない優位になる。

なぜなら、一瞬でリーチや間合いが変わるからだ。

どんな人物でもいきなり武器が変わればそこに隙が生じる。

 

だが、この契約により更に俺の浸食は進み、上半身の右部分を半分浸食している。

しかし、今回は阿修羅丸と契約したおかげで妹の小町を助けることに間に合ったので、不幸中の幸いだ。

 

俺は黒と緑の螺旋を描く槍を構え、商店街のノイズを倒しに向かう。




次回からそろそろ話が進むと思われます
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