ぼっちのシンフォギア   作:ミネラルいろはす

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お待たせしました、色々用事があって書くのが遅れました。


2年後

〜2年後 とある遺跡の近く〜

 

「はぁ、疲れたぁ、早く部屋に戻りてぇ」

 

あたり一面が砂漠のこの場所で、もう何時間も呪具とやらの調査をしていて、俺が着ている洋服は汗でびっしょりになっている。

 

「おいおい、そんなこと言ってる暇があるならとっとと頼まれたもんを見つけちまおうぜ八」

そう提案してくるのは、元ツヴァイウイングの天羽奏さんだ。

なぜ元なのかというとあのライブ会場の惨劇の後、彼女は書類上は死んだことになったからだ。理由としては、俺の監視あるいは俺が暴走した時には殺せるような人物を監視につけるにあたって、当時、死んでもおかしくない怪我をしていたので国にそれをうまく使われる感じになったというわけだ。それに彼女の家族はもういないので、家族の説得もなくあっさりと決まったらしい。

 

本当にクソみたいな理由だ。嫌になる。

 

そのせいで、彼女が俺から離れることはほとんどなく、こうして俺に任務がくると、彼女が付いてくるのがいつものことになっていた。それと彼女が俺を八と呼ぶのは、天羽さんが苗字が呼びづらいから名前の八幡から一字取って八になったと本人から聞いた。普通に比企谷の方がよかったんですけどね、俺の精神衛生的に....

 

「そんなに気を緩めてると、どこかの国のやつにブスリとやられちまうぞ、まぁ、でもそん時はあたしが守ってやるけどな」

 

あんたは殺させやしないさと笑いかけてる天羽さんに少しありがたく思う。

それに、そう忠告してくるのはやはりあの出来事があったからだろう………

 

なぜ他の国の奴らから狙われるようになったのか、簡潔にまとめると2年前のあのライブ会場の惨劇を全て俺のせいにした。そのおかげで、元々あった選択肢は全て無くなり、国によって櫻井さんの実験材料という立ち位置が今の俺である。

 

「まっ、でもあたしはさ、あの時の行動が間違っていたとしても、救われた奴はいるだろ……ほら、八の妹の友達の立花とかさ」

 

そう思うぜと告げられて、少し照れる、自分の行動であまり褒められた事がないせいでこういう不意打ちには弱い。だが、天羽さんの言う通り、あの行動は褒められたものではない。現にあれのせいで司令には多大な迷惑をかけてしまったしな。

 

いたたまれない空気になってしまったので、少し雑に返してしまう。

 

「うるせ、あれは俺がしたくてしたことだ、他の誰にも関係はねぇ」

 

そう言って彼女から顔を晒す。その態度を見ていた天羽さんは、やれやれと言った感じだった。

 

「わかったわかった、本当に素直じゃないな」

 

 

いいから目的の物を探すぞと声をかけて、作業を再開したものの、あの時のことを思い出してしまう。

 

 

 

それは…2年前のライブの後のことである。

俺が風鳴さんの組織に入らせてもらう事になってからしばらくして、ある噂を耳にしたのだ。

 

その噂とは…【立花響のせいでツヴァイウイングの天羽奏は重傷を負った】というものだった。

 

どこの誰が流した噂かはわからないが、噂というのは広がるのが早いもので、しかもそれが今人気上昇中のツヴァイウイングのこととなれば尚更だった。

 

そしてその噂は、外出できない俺の元にも流れてきたのだった。

俺はそれを聞いて、すぐに風鳴さんに真偽を確かめに行った。

いてもたってもいられなかったのだ、大勢の人が傷ついたあの惨劇の中で立花自身も大怪我を負ったのにもかかわらず、それに加えてそんなことを言われなければならないのか、なぜ立花ばかりが理不尽な目にあうのだろうか。

 

「風鳴さん‼︎どうゆうことですか‼︎立花のせいで天羽さんは怪我を負ったんじゃない、ノイズを倒そうとして、それで、怪我を負ったんじゃないんですか‼︎」

 

その怒りを柄にもなく関係もない風鳴さんにぶつけてしまった。

すると風鳴さんは申し訳なさそうにこちらに頭を下げてきた。

 

「すまない、その事なんだが…」

 

それから聞かされた話は、くそみたいな話だった。まず、噂自体は全くのデマであること、本当は絶唱と呼ばれる技のバックファイアが主な怪我らしい。天羽さんの身体が連戦による疲弊と大技の発動に耐えられなかったとのことだ。それに、シンフォギアシステムとは国家機密であり、国として、その構造などを国民に教えるわけにはいかず、ことの真実がバレなければなんでもいいとのことらしく、風鳴さんも国から何もしないようにと厳重注意されているらしい。本当にすまないと何度も謝ってくる風鳴さんは本当に悔しそうだった。

 

そして、その説明を聞いていた俺には、国は真実がバレなければ誰が犠牲になろうともいいという風にしか聞こえなかった。その考えは国の考え方としては間違っていないのだろう、小を犠牲にして大を救う、よくある話だ。ほんとに胸くそ悪い。

 

国としては間違っていない…………だがそれは、立花が犠牲になっていいという訳ではない。

 

俺は話の後、部屋に戻りなんとかして、この噂を払拭できないか考えていた。

だが、考えていても一向に良い案が思いつかない、

国は噂を止める気はなく、真実も話す気がない。

そして、国民は、真実か嘘か関係なくあの災害に対してのストレスを発散できるものがほしかったのだ。そして、そのストレスのはけ口に悲惨にも立花に白羽の矢が立ったというわけか、本当に気持ちが悪い。

 

 

結局その日は、何もいい案が浮かばず、そのまま寝てしまった。

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

『八幡、八幡、起きてよ』

 

「うっ」

 

誰かに呼ばれて目を開けるとそこは、

 

「俺を呼んだのは…阿修羅丸か、何か用か」

 

あいも変わらず真っ黒な空間に刀の上に乗ってこちらを呼んでいる少女がいた。

阿修羅丸がいるということは、ここは俺の心の中という事になる。

先日櫻井さんから教えてもらったことだ、呪具に封じられている人が契約時に心に入り込んで、徐々に精神を汚染していくらしい。だが、その汚染もメンタルを鍛えたり、俺の前の契約者の時に作られた抑制剤を使う事で、汚染の進行をほとんどなくすことができるらしい、そのせいでここに所属してから、真っ先に行われたのがメンタルトレーニングだった。あのトレーニングのことを思い出すたびに震えが止まらなくなる。

 

だが、今はそんなことを思い出している場合ではないと、あの地獄のトレーニングのことを頭から切り離し、彼女の方に視線を向ける。

 

すると、やっと話を聞く準備ができたのがわかった阿修羅丸は刀から降りてこちらに近づいてくる。

 

『ねぇ八幡、君はどうするの?』

 

どうする?意味がわからない。いきなり彼女がこちらにしてきた質問に俺は理解が追いつかなかった。

阿修羅丸は、はぁとため息をついて、続けて言った。

 

『立花ちゃんのことだよ、さっきまでそれで悩んでいたんじゃなかったのかい?』

 

なぜ知っているか?とは聞かない、契約した時に呪具の中の人物は、契約者の外で見たことや聞いたこと経験したことを契約者を通して全部見ていると聞いていたからだ。

たしかに……そうである、だが、それを考えていたら急にここに呼ばれたのだから忘れていても仕方ないと思うぞ

 

『そうやって屁理屈ばかり言ってると碌な大人にならないよ』

 

別に屁理屈じゃないし、しかも思っただけで言ってませーんだ。

 

俺の考えている事に流石の阿修羅丸も唖然としていた。

 

うん、なんか気持ち悪いわ、俺がやるとここまでキモいとは思わなかった。

八幡反省

 

それにこんな馬鹿なことを考えているのには理由がある、それはこの空間の中だと阿修羅丸には俺の心の中を覗くことができる。だから、真剣に相手の話を聞いてしまうと、彼女の欲望に飲まれる事になるので話をする時は深く考えるなと櫻井さんに言われていたが、次の言葉はそういうわけにはいかなかった。

 

『ふ〜ん、八幡はさ僕が彼女の噂をなんとかできるって言ったらどうする?』

 

それは、嘘だと俺は思った。

 

聞いた話だが契約した呪具の依り代の人物はそこから動けない、それに阿修羅丸の能力は、催眠系ではない。なので、彼女がなんとかできるというのは俺に話を聞かせるための嘘だろう。

 

しかし、

 

『違う違う、僕がなんとかするんじゃなくて、君がなんとかするのさ、僕はただなんとかする方法を知っているだけ』

 

そう言ってこちらの顔の前でニコニコしながら知りたい?知りたい?と言ってくる姿に可愛いと思ってしまった自分を殴りたい。

彼女の話をまじめに聞けば聞くほど汚染される可能性が上がると櫻井さんは言っていたが………今はそんなことよりもこの噂をなんとかする方法があるなら知りたい。その一心で阿修羅丸に聞いてしまった。

 

「なんとかできるのか阿修羅丸?」

 

彼女は首を横に振った。

 

『だ〜か〜ら〜僕がなんとかするんじゃなくて君がなんとかするのさ、僕はその方法を教えるだけ』

 

おんなじことだろうと思うのは俺だけだろうか、やり方を教えてもらうのだから、なんとかできるかどうかは阿修羅丸の案によるしな。

まぁ、ここはとりあえず続きを聞いてみることした。

 

「じゃあ、どうすれば彼女の噂を無くすことができるんだ?」

 

『う〜ん、結構単純な話なんだけど、立花ちゃんは、あの災害のせいで、天羽さんに怪我を合わせたって噂になってるんだよね?』

 

確かにあの災害のせいで立花は天羽さんに怪我を負わせたと噂になっているがそれがどうかしたのだろうか?

 

『ならさ、その上をいく噂を流せばいいんじゃないかな?例えばあの災害を引き起こしたのは君だと全世界に報じればいい』

 

それだけで、立花ちゃんから君に矛先が変わるよと微笑む。

衝撃の提案だった、全世界に俺がやったと報じる、確かにそうすれば立花の噂も元を辿れば俺のせいにはなるが…

 

しかし、彼女は俺に考える時間を与えるつもりはないのか、彼女は俺の両頬を掴み再度問う。

 

『君に世界を敵に回す覚悟はあるかい?』

 

彼女を救うために、そう言いながら見惚れるような微笑みに俺はしばらく思考停止してしまった。

 

 

 

 

 




中途半端なとこで終わらせてしまってすいません。
次回で一応2年前のライブの後の立花の噂をどうしたのかって話は終わると思います。
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