ハイスクールD×D ~歴代最愚の白龍皇~   作:とんこつラーメン

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夕食後、歯を磨こうとしていたら、蛇口の所に例のGが出現。

本気でビビって部屋まで急いで戻って、奴が消え去るのを待って、少ししてから再び向かってみると、アイツはもういなくなっていた。

なんでも、ウチのお母さんがキッチンペーパーを使って手で握り潰したらしい。

勇者は意外と身近にいるものだと実感させられました。







練習でも嫌なものは嫌だ

「ご心配をお掛けして、本当にすいませんでした」

 

 放課後になると、すぐに木場君は部室へと向かって部の皆に謝罪をした。

 頭を下げている彼の顔からは、この前のような暗い表情は無く、私達が知っているいつもの彼の顔に戻っている。

 

「素直に謝ってくれるのはとても嬉しいけど、随分と早い立ち直りなのね。何かあったのかしら?」

「特にコレと言った事はありません。ただ、千夏ちゃんに励まされただけです」

「「「「「千夏ちゃんっ!?」」」」」

 

 お~……やっぱセイバーオルタの火力は凄いな~。

 すぐにレベリングとかした甲斐があったってもんだ。

 宝具の威力とかすんばらしい。

 ん? 誰か私の事を呼んだ?

 

「ど…どうしていきなり千夏の事を名前で呼びだすの?」

「同じ部の仲間を名前で呼んではおかしいですか?」

「そ…そんな事は無いけど……」

 

 アルトリア系のサーヴァントにはハズレが無いからいいやね~。

 私のカルデアの主力である槍トリアさんもお強いですからにゃ~。

 

「ち…千夏っ!」

「はい?」

「そ……その……裕斗と何かあったの?」

「何にもないけど? 私はただ、風邪を引きそうになっていた友達にコーヒーを飲ませてあげただけだっつーの」

「そ……それだけ?」

「それ以外に何か?」

「いえ……その……」

 

 一体このぶちょーさんは何を疑っているのやら。

 木場君が意味深にウィンクをしてきたけど、何の合図?

 

「俺が知らない所で、木場と柊さんが仲良くなってる?」

「お二人が仲良くなってよかったですね~」

 

 このバカップルは何の疑いも持ってないようだ。

 ウチのシャア専用悪魔さんも少しはこの二人を見習ったら?

 

「まさか……ここで裕斗先輩が一歩前に出てくるとは……!」

 

 こ…小猫ちゃん? なんか顔が怖いよ?

 

「リアス。今は純粋に裕斗君が立ち直った事を喜ぶべきじゃないの?」

「そ…そうね。ちょっと見苦しかったわね」

 

 ちょっとか~? かなりの間違いじゃないの~?

 

「とにかくこれで、球技大会に向けて練習も出来そうね」

「れんしゅー? 普通、球技大会ってクラス単位で行うもんじゃないの?」

「本来ならばそうなんだけど、この駒王学園の球技大会は少し違うの」

「大会当日は、午前中にクラス対抗戦や男女別の競技を行って、午後から部活動対抗戦になっているんだよ」

 

 木場君の丁寧な説明を聞いて、我が耳を疑った。

 

「この学校はマジで何を考えてるんだ! クラス対抗だけで十分じゃんか! 負けたらそこで試合終了で、後はのんびり出来るんだからさ! 別に部活対抗戦とかしなくてもいいでしょっ!?」

「それを防ぐために、部活ごとの試合も行われる事になったそうですわよ? 皆が少しでも球技大会を楽しめるようにと」

「私は楽しむ気なんてさらさらないんですよ~!(泣)」

 

 いざとなったら球技大会の日に学校を休むか?

 いや……ここまで来ている以上、ここで下手に休めば確実に義父さんの耳にも入ると思うし、最悪の場合はお小遣いが減る可能性だって有り得る……!

 

「…………よし」

「千夏先輩? どこに行くんですか?」

「校長室。直談判で球技大会を中止にしてくれるように交渉してくる」

「そんなに嫌なのかっ!?」

「嫌だ。いざとなったら私のロリボディを活かした色仕掛けで……」

「変な方向で体を張るのはやめろって!」

 

 むお~! その手を離したまえ~一誠君~!

 このままでは私の優雅な学園生活に支障が出てしまう~!

 

「ち…千夏の色仕掛け……ハァ……ハァ……♡」

 

 ギャ~! 誰かソコの変態部長を止めて~!

 鼻血垂らしながら確実に私の事をロックオンしてるよ~!

 

「はぁ……。ほら、行くならさっさと練習に行くわよ? グラウンドを使える時間も限られてるんだし」

「離して頂戴! 朱乃~! 私には千夏のセクシーシーンを写真に収めて動画に撮って、それを自分の部屋で見ながらハァハァするという崇高な使命があるのよ~!」

「意味不明な事を言わないで頂戴! 千夏ちゃんが困ってるでしょう!」

「千夏~!」

 

 あ……グレモリー部長が姫島先輩に首根っこを持たれて強制連行されていった。

 

「柊さんもああなりたいか?」

「…………行きましゅ」

「よろしい。大丈夫だって、練習なんだから、端の方で大人しくしてればいいさ」

「一誠君の言う通りさ。無理する必要は無いよ」

「ぶだりども~……!」

 

 木場君は言うに及ばず、一誠君も意外と優しいじゃないか~。

 これで君がオッパイ星人出身でなければ、普通にモテていたと思うぞ~。

 

「心配無用です。球技大会でも千夏先輩は私が守ります」

「小猫ちゃ~ん……」

 

 まさか、後輩の女の子がこんなにも頼もしく見える日が来ようとは……。

 

 一瞬、アーシアちゃんも私と同種の立場じゃね? と思ったりもしたけど、よくよく考えたら彼女も立派な転生悪魔なんだよね。

 って事は、少なくとも私よりは身体能力が高いわけでして。

 

 この世に球技大会なんて思いついた奴は死ねばいいのに。

 両手足を四台の車に括り付けてから、いっせーので東西南北に向かって同時に走り出す刑を執行されればいいのに。

 

 結局、私もグレモリー先輩と同様にグラウンドへと強制連行されるのでした。

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

 活動中の運動部(今日は陸上部)の優しさにより、オカ研はグラウンドの端の方で球技大会に向けての練習を行っていた。

 

「やると決めたからには全力で行くんだから~!」

「なんか部長が自棄になってるっ!?」

 

 全員がジャージ姿になって、グレモリー先輩がなんでか千本ノックのような形でボールを打って、他の皆がそれをキャッチしている。

 え? 私はやってませんよ?

 一応ジャージには着替えたけど、私自身は端っこの方で座って見学中でさね。

 日陰に入ってからガリガリくんソーダ味を堪能中。

 

「ねぇ……私思ったんだけどさ」

『なんだ?』

「皆は普通に野球の練習をやってるけど、球技大会で行われる予定の種目ってちゃんと知ってるのかな?」

『多分、知らないんじゃないか?』

「やっぱり?」

 

 前々から思ってたけど、どうもグレモリー先輩は情報収集能力が低いような気がする。

 姫島先輩が言うには、悪魔の中では比較的優秀な方ではあるらしいが、今のままではその能力が宝の持ち腐れになっているんじゃない?

 

『これは私の予想ではあるが、球技大会ならば一番メジャーな種目である野球は必ず選ばれるだろうと言う楽観的な考えから、今の練習をしているんじゃないのか?』

「だと思ったよ。これで本番になってから野球じゃなかったら確実に草生えるね」

『言ってやるな。流石に哀れになってくる』

 

 つーか、普通は事前に通知とかするんじゃないの?

 もしくは、私達が見落としているだけとか?

 

『どうやら小休止するようだぞ』

「みたいだね」

 

 タオルで顔の汗を拭いながら、眩しい笑顔を浮かべて木場君がこっちに来るから。

 

「偶には何も考えずに思いっきり体を動かすのもいいね。とても心がスッキリするよ」

「私には理解できない考えだな~」

「ははは……。千夏ちゃんは運動が嫌いだからね」

「嫌いじゃなくて苦手なんだよ。そう言った意味じゃ、運動部に所属している皆を純粋に尊敬してるよ」

「それじゃあ、僕も尊敬されているのかな?」

「そっか。木場君は剣道部も兼任してたっけ」

 

 二つの部の掛け持ち……私には一生掛かっても無理な芸当だ。

 何をどう思えば、そんな凄い事をしようと思うんだろうか。

 

「あれ? そのアイスはどこで買ってきたんだい?」

「普通に購買部に売ってあったよ?」

「知らなかった……」

 

 木場君って購買部でお菓子とかよりも文房具を買ってそうなイメージだもんね。

 

「木場~! 練習を再開するぞ~!」

「一誠君が呼んでる。もう行くね」

「ん。ガンバ」

「ありがとう。君のお蔭で、僕は少しだけ前を向けた。だから、なんとか頑張ってみるよ」

 

 頑張ってみる……か。

 その言葉が出てきただけでも、大きな前進なのかな。

 

 木場君が戻ってから練習が再開された。

 再び小気味のいい金属音が響き渡る。

 

「あれってよく見たら、硬球じゃなくて軟球を使ってるんだね」

『バットはともかく、ボールの方は無くしたら大変だからな。野球部もそこまでは許容しなかったんだろう』

「安全性とかも考えたら、その方が良さそうだけどね」

 

 一誠君がキレイにキャッチして送球した。

 ああして見ると、彼って意外と運動神経ある?

 

「アーシアちゃんがトンネルした」

『元シスターだからな。運動能力を求めるのは酷だろう』

「身体能力と運動神経は別ってか」

 

 んでもって、小猫ちゃんは華麗にフライをキャッチ。

 木場君も得意のスピードを利用して、地面スレスレに飛んでくるボールをジャンピングキャッチした。

 因みに姫島先輩はグレモリー先輩の傍でボールを手渡している。

 

 おや? なんか棒に『あ』って出てきたぞ。

 もしかして、これは当たり?

 

『お……おい? 千夏……』

「どったの~?」

『こっちにボールが飛んできてるぞ』

「え?」

 

 上を見上げた時にはもう、ボールは目の前に迫ってきていた。

 

 コツン。

 

「あわびゅ」

 

 軟球だったからそこまで痛くは無かったけど、それでも私は命中した時の衝撃で倒れてしまった。

 

「キャ~~~~~!? 千夏~~~~~~!?」

「ひ……柊さんっ!?」

「千夏先輩っ!?」

「「千夏ちゃんっ!?」」

「千夏さんっ!?」

 

 ア…アイスは守り抜いたぞ……、

 この当たり付きは捨てるには勿体ないからね。

 

「ご……ごめんなさ~い!! 私のバッティングコントロールが悪かったから……」

「む……むぎゅ……! ぐるじい……」

 

 皆が私を心配して集まってきてくれたのはいいけど、またパイセンの胸に窒息させられる……!

 どうしてこの人は私を抱きしめたがるんだ……!

 

「リ……リアス! 千夏ちゃんの顔が真っ青になってますわ!」

「またやっちゃった~!」

「息が出来るって素晴らしいんだね……」

「妙な事で悟りを開いてるね……」

 

 二度も窒息死しそうになれば、嫌でも呼吸の重要さが理解出来ちゃうでしょうよ……。

 

「うぐぐ……! 同性同士ならではの特典か……!」

 

 一誠君……私を羨ましがるのは勝手だけど、こっちは割とマジで死にかけてるんだからね?

 

「だ……大丈夫ですか?」

「う~ん……」

 

 アーシアちゃんが癒しのオーラでボールの当たった頭を治そうとしてくれた。

 痛み自体は無いんだけどね、その心が普通に嬉しいから黙っている事にしよう。

 

『こんなんで本当に球技大会は大丈夫なのか?』

『白いのは達観してるな……』

『お前が肩肘張り過ぎてるんだよ、赤いの。少しは現代に馴染もうと努力してみろ』

『むぅ……』

 

 龍同士で何か話してるけど、今は気持ちのいい癒しの力に身を委ねようか。

 でも、アルビオンの危惧も理解出来る。

 我等がオカ研は球技大会にて一回でも勝利する事が出来るのだろうか。

 負けたら負けたでいいんだけどね。

 目下の問題は、私自身がどうやって球技大会を乗り切るかと言う事だ。

 勝つにしても負けるにしても、最低一度は試合をしなけりゃいけないんだよね。

 はぁ~……作者さんよ、ご都合主義で球技大会の日に私を病気にしてくれませんかね?

 え? ダメ?

 

 

 

 

 

 

 




4400文字ジャスト。

キリがいいけど、数字は不吉。

次回こそ球技大会?

歴代最愚の白龍皇のR-18見たい?

  • 是非とも見たい!!
  • 別にいいかな~
  • 千夏ちゃんは俺の嫁!
  • いつも千夏ちゃんでエロい妄想してます
  • よろしい、やりたまえ
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