ハイスクールD×D ~歴代最愚の白龍皇~   作:とんこつラーメン

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前回言い忘れた事があったのでここで言います。

実は、前々回の千夏が木場君を励ますシーンにて、ある没ネタが存在してたんです。

木場君が去り際に千夏の事を抱きしめて、それが切っ掛けとなって千夏が木場君の事を異性として認識し始めると言うものだったんですが、私が考えている後々の展開を考えてみると、それはちょっとないかな~と思って没にしました。

この話に恋愛要素が必要かどうかも未だに不明ですしね。

そこは追々考えていきましょうか。






球技大会?何ソレ美味しいの?

 私が最も恐れた瞬間がとうとうやってきてしまった。

 そう……球技大会本番だ。

 テンションは言うまでも無く最悪で、朝からやる気ゼロどころかマイナス値を叩きだしている。

 今朝から一体何回溜息を吐いた事か。

 よく溜息を吐くと幸せが逃げると言うけど、その理論が正しければ私はとっくの昔に不幸のどん底に叩き落されている。

 きっと、今おみくじを引けば100%の確率で大凶を引ける自信がある。

 

「えっと……柊さん、大丈夫か?」

「これが大丈夫そうに見える?」

「…………ごめん」

 

 私の隣にいる一誠君が心配そうに話しかけてくれるが、今の私にはそれに対して明るく返事をする元気は微塵も無い。

 

「あ~♡ 落ち込んでアホ毛が垂れ下がっている千夏ちゃんも可愛い~♡」

 

 そんでもって、さっきから私に後ろから抱き着いている藍華ちゃんをどうにかしてくれると本当に助かる。

 ほっぺを擦りつけてプニプニしてくるんだよね。

 

「この場に小猫ちゃんがいなくて本当によかったな……」

「僕もそう思うよ。もしいたらどうなっていたか……」

 

 こらそこの男子二人。

 男同士で何を共感してるんですか。

 

「にしてもさ、凄い試合だよな……あの二人」

「ハハハ……」

 

 木場君が渇いた笑いしかしなくなった。

 その原因は、私の目の前で繰り広げられているテニスの試合にあった。

 

「見える……私にも敵の動きが見える! そこよ!!」

「やらせはしません! やらせはしませんよリアス! 生徒会の栄光をアナタ如きにやらせはしません!!」

 

 これはどこのテニプリだ?

 今は三年生女子の部のテニスの試合の決勝戦で、試合をしているのは我等がグレモリー部長と支取生徒会長殿の二人。

 ラリーのスピードが尋常じゃないくらいに早くて、私の動体視力じゃ目で追うのもやっと。

 木場君を初めとする運動部に所属している子達ならば普通に見れるかもしれないけど、私にゃ無理ってもんですぜ。

 一応、コートと私達がいる場所の間には金網があるんだけど、ラリーの度に聞こえる風を切る音が怖すぎて全く仕事をしてない。

 

「なぁ……匙」

「どうした?」

「気のせいかもしれないけどさ、徐々にボールが炎を帯びてきてないか?」

「あ、やっぱお前にもそう見える?」

 

 空気の摩擦で熱を持ったのか、もしくは何らかの演出でこうなったのか。

 常識的に考えれば前者だけど、ここは敢えて後者を薦めさせてもらう。

 

「しれっとアンダースコートが丸見えなんだけど、そんな事が小さくなっちまうレベルで凄まじい試合になってきてね?」

「これ……絶対に高校生がしていい試合じゃないだろ」

 

 誰もが言おうとして言わないでいることをハッキリと言ったな。

 私ですらも心の中に秘めていたっていうのに。

 

「もうこの作品のタイトルさ、『テニスのお姫様』に改名したら?」

「それ言っちゃおしまいでしょ」

 

 おっと。ここで藍華ちゃんのツッコみ入りました。

 

「千夏が見てるのに無様な姿は晒せないのよ!!」

「それはこちらのセリフです!!」

 

 おっと~? どうしてそこで私の名前が出てくるのかな~?

 本気で意味不明だぞ~?

 

「ところで、オカ研の他の女子達はどうした?」

「小猫ちゃんは別の試合会場で行われている一年生女子バスケットボールの試合に出てる。アーシアは二年生のバスケに出場してて体育館の方に行ってる」

「姫島先輩は?」

「朱乃さんなら、こことは反対側の場所で試合を見てる。ほら、あそこ」

「あ、ホントだ」

 

 ここからでもハッキリと分かるぐらいに思いっきり頭を抱えとりますがな。

 あれは明らかにグレモリー先輩の発言に呆れてるんだろうな。

 

「柊さんの試合はどうなってるんだ?」

「二年生は三年生が終わってかららしいよ……」

「はぁ? 普通は二年の方が先じゃないのか?」

「それは私が聞きたいよ……。こんな超人テニスの後に試合をしなくちゃいけないなんて、それだけでも立派な罰ゲームだよ……」

 

 トホホ……。

 もう私さ、こんな日に学校に来ただけでも十分に頑張ったよね? ね?

 だから、もう帰ってもOKじゃね?

 

「ふにゃっ!?」

「うおっ!?」

「び…ビビった……」

 

 いきなり金網の隙間にテニスボールが突き刺さった。

 ま…まだ回転してる上に煙も上がってる……。

 

「ご……ごめんなさい千夏! 怖がらせちゃったわね……」

 

 グレモリー先輩が回転しているボールをガシっと握りしめてるけど、摩擦で熱くないの?

 

「もうソーナ! もしも千夏が怪我でもしたらどうするの!」

「その時は、私が二人っきりで看病してあげます!」

「そうはさせるもんですか! 千夏を看病していいのは私だけなんだから!」

 

 おい。なんか話が変な方向にぶっ飛んでますよ。

 

「会長ってあんなキャラだったっけ……」

「ウチの部長もな。ここまでぶっ飛んでるとは思わなかった」

 

 それはきっと、ここにいる全員が共通して思っている事なんじゃないかな。

 ほら、その証拠にいつも笑顔を絶やさない木場君が無表情になって固まってる。

 

 その後、二人の試合は完全に拮抗して、時間終了までずっと決着がつかなかった。

 結果として、グレモリー先輩と支取会長の二人が同時優勝って事で幕が下りた。

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 そして、恐怖の時間が訪れた。

 テニスの二年生女子の部の開幕である。

 実は、今回の球技大会は複数の競技が用意されていて、それぞれに希望した競技に参加していい事になっているんだけど、私は当然のように全競技を完全拒否。

 でも、必ず何らかの試合には参加しないといけない訳で。

 私は定員が一人だけ足りていなかったテニスに強制的に参加させられる羽目になったのでございますですのことよ。

 さっきの試合で知ったと思うけど、ちゃっかりとテニスウェアも準備してやがるのよね、この学校。

 これ絶対に理事長であるサーゼクスさんの仕業でしょ。

 

「あう~……(泣)」

 

 トーナメントはランダムで組まれて、私はよりにもよって一番最初の試合に駆り出されてしまった。

 お願いだから、こんな私を見ないで~!

 

「思ったよりも柊さんってテニスウェアが似合ってて可愛いな……」

「馬子にも衣装ってか」

 

 聞こえてるぞ~匙君。

 そんな君にはRGオーライザーをプレゼントしてやろう。

 OOガンダムは自分で買ってくれたまえ。

 

「キャ~! 千夏~! 素敵よぉ~!!」

「柊さんのテニスウェア姿……もう一生お目にかかれないでしょうから、絶対に写真に収めなくては!」

 

 さっきまで決勝戦を戦っていたお二人さんは黙っててくれませんかねぇ。

 

「えっと……柊さん、大丈夫?」

 

 ちょっとぉぉぉぉっ!? コート内に入ってきた私の対戦相手って、テニス部の副部長さんじゃないですかっ!?

 こんなの、天地がひっくり返っても勝つどころか、まともな試合にすらならないでしょうよ!!

 これはあれだよ? 連邦軍の名も無き一般兵士君が一年戦争時代のボールに乗ってネオ・ジオングに向かってタイマンで戦いを挑むぐらいに無謀なことですよっ!?

 そこんとこハッキリと分かってるっ!? 間違いなく瞬殺だよっ!?

 秒殺じゃなくて瞬殺だからねっ!? 瞬獄殺だからねっ!? 一瞬千撃だよっ!?

 そ……そうだ! ここは私の方から棄権する事を審判さんに言えば解決する筈!

 

「あ……あぅぅ……」

「あの~……」

 

 言うんだ私……勇気を振り絞れ!

 

「わ……たし……き…け……」

「………………」

 

 一言! たった一言でいいんだぞ! ほら、きけ……

 

「あの……審判」

「なんですか?」

「私……棄権します」

「えぇっ!? まだ試合も始まっていないのにっ!?」

 

 この一言で全てが終わるんだ! 何を怖がっているんだ私~!

 

「試合なんて無理よ……だって……」

 

 あ……あれ? なんか対戦相手の副部長さんがこっちに来たよ?

 

「こんなにもビクビクして怖がっている千夏ちゃん相手に試合なんて出来る訳ないじゃないのよ~!!」

「わっふいっ!?」

 

 アイエェェェェェェッ!? いきなり抱き着かれた~!? ナンデっ!?

 

「ごめんねぇぇぇぇぇっ! 怖かったよね? 千夏ちゃんが運動苦手なのは学園でも有名だし、そんなあなたがいきなりテニスの試合とか無理だったよね? でも大丈夫だよ! 私が棄権したから、この試合は千夏ちゃんの勝ちだよ!」

 

 ちょ……ちょい待ち。今……なんと仰いました?

 向こうが棄権して私の勝ち?

 

「私の事は幾らでも嫌いになってくれてもいいから、テニスの事だけは嫌いにならないでね~!!」

 

 アンタはどこの国民的アイドルか。

 

「…………マジ?」

「うん。相手が棄権したから、柊さんの勝ち」

 

 なんでそうなるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!?

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 誰もが全く予想していない私の勝利を皮切りに、二年生の部は有り得ない様相を呈していった。

 運動部所属の子達は順調に試合を勝ち上げっていくんだけど、私とぶつかるとすぐに自ら棄権してしまう。

 もう完全にトーナメントは私を持ち上げるだけの茶番となって、私は自分の意思とは全く関係無くトーナメントを勝ち上がっていった。

 その結果、私は何の盛り上がりも無いまま優勝をしてしまった。

 

「やったわ~! 流石は私の千夏~!」

「なんて感動的な瞬間なんでしょう……」

 

 うん。グレモリー先輩や、この場で喜んでいるのはアンタと生徒会長だけだってことを理解してる?

 他の皆はこの状況にどうリアクションしていいのか困惑してますからね?

 

「ねぇ……一誠君」

「なんだ?」

「私の今の気持ちを思いっきり叫んでもいいかな?」

「どうぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでやねん!!!!!」

 

 

 

 

 




千夏、まさかの優勝(笑)

次回は午後のドッジボール編。

なんて書くと、まるでくにお君のドッジボールみたいですね。

歴代最愚の白龍皇のR-18見たい?

  • 是非とも見たい!!
  • 別にいいかな~
  • 千夏ちゃんは俺の嫁!
  • いつも千夏ちゃんでエロい妄想してます
  • よろしい、やりたまえ
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