ハイスクールD×D ~歴代最愚の白龍皇~   作:とんこつラーメン

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プール回の続きです。

言うまでも無く、原作のようには行きません。

ソーナがカメラ片手にやって来た時点でカオス確定ですから。






スク水万歳

 ソーナ先輩のまさかのカメラマンとしての乱入があったけど、そこを気にしたら負けだと全員で納得し、私達はのんびりと少し早目のプールを堪能する事にした。

 

「さてと、早速で悪いけど一誠君や。これを膨らましてたもれ」

「ん? 浮輪でも持ってきてるのか?」

「浮輪じゃなくて、こ・れ」

「え? ちょ……これってまさか……ビニールボートっ!?」

 

 その通り。

 前から一度でいいから、学校のプールにこれを浮かべて上に乗ってみたかったんだよね~。

 まさか、高校生になってから、その願望が実現するとは思わなんだ。

 

「はぁ……。どうやって持ってきたとか、そんなツッコみはするだけ無駄なんだろうな……」

「阿部さんが校門付近まで持ってくれました」

「あの人も来てたのかよっ!?」

「えっ!? 阿部さんがいるのかいっ!?」

 

 おう……木場君が一瞬で反応しやがったですよ。

 

「ボートを持ってくれた後、すぐに仕事場である工場に戻っていったよ。あの人も何気に忙しい人だし」

「そうか……残念だよ」

「あの阿部さんって人、あの性癖さえなければ普通に尊敬できるんだけどな……」

 

 性癖は人それぞれだよ。

 それをどうこう言っちゃいけませんぜ?

 

「で? ビニールボートを膨らませるのはいいとして、足踏み式の空気ポンプはどこにあるんだ?」

「無いよ?」

「え?」

「だから、ポンプは無いよ。忘れた」

「おいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!? だったらどうやって膨らますんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

「一誠君。君には立派な肺がちゃんとあるじゃないか」

「口から空気を送り込んで膨らませとっ!? 絶対に呼吸困難になるわ!!」

「赤龍帝の籠手で自分の肺活量を倍加すればイケるんじゃない?」

「そんなの…………出来るのか?」

『やろうと思えば不可能じゃないが……。そんな発想をするとはな……』

 

 今までずっと話題に出なかったけど、私だってちゃんと『赤龍帝の籠手』に関しては色々と聞いてるんだよ?

 私の持つ『白龍皇の光翼』とは対になるような能力で、『倍加』と『譲渡』が出来るって。

 

「でも、一回倍加した程度じゃ焼け石に水な気が……」

「一回でダメなら、何回も倍加すれじゃいいじゃない」

「そんな、マリー・アントワネットみたいなことを言われても」

「い・い・か・ら。やって」

「へいへい。分かりましたよ。ドライグ」

『し……仕方あるまい……』

 

 渋々とした感じで一誠君は左腕に真っ赤で刺々しい籠手を出現させて『Boost!』の発生音を出した。

 

「がんばれ~がんばふぁ~……」

「適当な応援しやがって……」

 

 おぉ~。見る見るうちに皺々だったビニールボートが膨らんでいく。

 これはこれで面白いな~。まるで、動画の早送りを見ているみたい。

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

「快適快適~♡」

「これは……いいですね……」

 

 プールの上をプカプカと浮くボートに乗って、ボケ~っと寝転がっている。

 このボートは割と大きい部類に入る為、私一人じゃ少し大きい。

 だから、小猫ちゃんも一緒に乗ってのんびりとしていた。

 

「よし、その調子だ」

「うんしょ……うんしょ……」

 

 んでもって、さっきまで頑張ってこのボートを膨らませていた一誠君は、少しの休憩の後にアーシアちゃんに泳ぎ方を教えている。

 こう……彼女の手を持ってバシャバシャ~的な感じ。

 想像力豊かな読者の皆ならばすぐに脳内妄想できると信じているよ。

 

「リア充爆発しろ~」

「しろ~」

「しねぇよ!!」

「「しないんだ……」」

「なんで毎回毎回残念そうにするっ!?」

 

 だって、リア充は私達オタクの天敵みたいな存在だし。

 いつの日か世界中のオタク達が集結して、世界リア充撲滅大作戦を敢行すると本気で信じているからね。

 勿論、その時は私も最前線に立たせて貰おう。

 

「小猫ちゃんは泳ぎが得意な人?」

「いえ。少しぐらいなら大丈夫ですけど、あまり得意とは言えないと思います」

「少しって言うと、25メートルぐらい?」

「もう少し短めですね」

「そ~なんだ~。私と同じだね~」

「千夏先輩も泳ぎが得意じゃないんですか?」

「うん。25メートルが限界かな。これでもかなり記録は伸びた方なんだよ~。昔はそれこそ、10メートルも泳げなかったし」

「それはやっぱり……体力的な問題で?」

「それもあるけど、どうしても水中だと力んじゃって、段々と沈んでいっちゃうんだよ」

「それ分かります。私も不思議と沈んでしまうんですよ」

「だよね~。水泳選手とかマジで超人だよね。漫画家や声優さんやラノベ作家と同じ位に尊敬してる」

「凄い基準ですね」

 

 私達オタクにとって、そういった業界の方々は神様です。

 

「そういや、木場君は?」

「あそこです」

 

 小猫ちゃんが指差した場所には、木場君が一心不乱に何回もプールの端から端を泳ぎまくっている。

 

「スゲ~……。木場君って体力あるんだね~」

「仮にも運動部と掛け持ちしてますからね」

 

 そうだったね。あんなに重い竹刀を振り回す剣道部なんだから、否が応でも腕力とか鍛えられるんだろうな。

 

「ふぅ……」

 

 あ、やっと止まった。

 

「頑張ってるね~」

「千夏ちゃんに小猫ちゃん。なんとも優雅だね」

「これもまたプールの楽しみ方だと思います」

「はは……そうだね」

「にしても、どうしてそこまで泳いでいるの?」

「少しでも阿部さんのような素敵な肉体に近づきたくてね。そうすれば、いつか僕も受けから攻めに……」

 

 成る程。木場君は受け担当……っと。

 

「少し体を休めたら、今度は背泳ぎにも挑戦してみようかな」

 

 いつもの爽やかスマイルを浮かべながら、木場君はプールサイドにある水筒を取りに行った。

 

「もう、止められない止まらない……だね~」

「今の裕斗先輩は、色んな意味で暴走特急ですね」

「いい例えをするね~」

 

 暴走特急か~。

 言い得て妙だけど、なんだか納得してしまう。

 

「ちょっと喉乾いてきたかも」

「私達も水分補給しましょうか」

「だね~」

 

 手を使ってボートを漕いで、端まで移動していく。

 あ~……プールの水が冷たくて気持ちいい~♡

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 パラソルの下でゴクゴクと予め買っておいたペットボトルのお茶を飲んでいると、後ろからグレモリー先輩が近づいてきた。

 ……相変わらず、無駄にデッカイ胸をしやがって……! でもいいもん!

 いざとなれば、私にも『切り札(・・・)』があるし。

 

「ち……千夏」

「どったの?」

「ひ……日焼け止めはもう塗ったのかしら?」

「あ」

 

 ビニールボートに夢中になって、すっかり忘れてた。

 こいつはうっかりうっかり。

 

「よ……よかったら、私が塗ってあげましょうか?」

「え?」

 

 顔を真っ赤にして息が荒くなって、しかも口からは涎が出ている状態で言われても危険性しか感じない。

 この人には前科がありまくるから。

 

「リアス……今の貴女、完全に不審者よ」

「不審者じゃないわ!! 私はただ、千夏の体を合法的に触りたいだけよ!」

「本音、漏れてる漏れてる」

 

 少しは隠そうとしなさいよ。

 

「いえ。ここは臨場感溢れる映像を撮影する為、生徒会長である私が直々に柊さんの可愛らしい腕や足を隅から隅までゆっくりぬっちょりめっちょりと……」

 

 ぬっちょりって何? めっちょりって何?

 初めて聞いた擬音なんですけど?

 

「さぁ千夏……私が最高の快楽をプレゼントしてあげるわ……♡」

「リアスには任せておけません。矢張り私が……」

「全く……。仮にも最上級生であるのに、同性の後輩の子に本気で欲情するなんて……」

 

 ひ……姫島先ぱぁ~い!!

 今……分かりました。宇宙の心は彼女だったんですね。

 

「隙有りです」

「「あぁ~っ!?」」

 

 二人がジリジリと滲み寄ってくる瞬間を狙って、小猫ちゃんが日焼け止めを奪取。

 そのまま私の所までやって来てくれた。

 

「お二人には任せられません。ここは私が日焼け止めを塗ります」

「小猫ちゃ~ん♡」

 

 困った時の小猫ちゃんだね~。

 流石は私の盟友。

 

「ほら。二人の邪魔をしちゃ悪いでしょ? 行きますわよ」

「ちょ……朱乃~!」

「くっ……! これしきの事で!」

「あっ!?」

 

 かなり恥ずかしいけど、上半身の部分だけ水着を肌蹴させて、パラソルの下に敷いてあるシートの上にうつ伏せになって、邪魔にならないように髪を横に掻き分けておく。

 

「うわぁ……」

 

 うぅ……ドキドキするけど、小猫ちゃんになら見せてもOK……かな?

 

(本当に凄く綺麗な肌……。自分で言っておきながら、触るのを躊躇っちゃう……)

 

 スローな手つきで小猫ちゃんは日焼け止めを私の背中に塗り始めた。

 

「んん……♡」

「………………」

 

 今思えば、誰かに日焼け止めを塗って貰うのって、これが初めてかも……。

 こいつは……気持ちいいですな……♡

 

(ド……ドキドキする……。興奮が止まらない……)

 

 あれ? オイル越しだからかな。小猫ちゃんの手、変に熱くない?

 

(こ……これは、最高のシャッターチャンス! ちゃんとシャッター音を消して邪魔しないように撮影しなくては!!)

 

 あう~……。なんだか眠気を誘いますにゃ~♡

 瞼が段々と重くなっていきますですよ~。

 

「あふぅ……♡」

 

 太腿……ちゃんと塗ってくれるんだ……。

 これもまた気持ちいい……♡

 

 こうして、小猫ちゃんが私の肌が露出している場所を殆ど塗ってくれたお蔭で、私は実に有意義な時間を過ごす事が出来た。

 

「日焼け止め塗ってくれてありがとね。今度は私が小猫ちゃんに塗ってあげるよ」

「い……いいんですか?」

「勿論。ちゃんとお返しはしないとだし」

「じゃ……じゃあ……お願いします」

「はい。お願いされました」

 

 選手交代。

 今度は小猫ちゃんがシートの上にうつ伏せになって、私が手にオイルを出して塗る側に。

 

「いくよ~」

「は……はい」

 

 小猫ちゃんの肌も綺麗だな~。

 これは、実に塗り甲斐がありますね~。

 では、背中からアムロ行きま~す。

 

「ひゃう……♡」

「大丈夫~?」

「ひゃい……ひもちいいれふ……♡」

 

 いや。呂律回ってないから。

 

(千夏先輩にオイルを塗ってあげて、同じようにオイルを塗って貰って……。今日は間違いなく人生最高の日です……♡)

 

 小猫ちゃんの反応が一々可愛すぎて困る件。

 こいつは……グレートですぜ。

 

「ねぇ……小猫ちゃん」

「な……なんですか?」

「オイルの塗りあいっこしようか?」

「はい?」

 

 両手に思いっきりオイルを出してか~ら~の~……ダイブ!

 

「ち……千夏先輩っ!? ひゃっ!?」

「にゃははっ♡ ここか? ここがええのんか~?」

「わ……私も反撃です! えい!」

「ひゃふんっ♡ そこは反則だよ~♡」

 

 私が小猫ちゃんに抱き着きながら腕や足にオイルを塗り込んでいくと、お返しと言わんばかりに彼女も私の太腿やお尻に手を伸ばしてオイルを塗ってくる。

 まるで童心に戻ったかのようにはしゃいで、私達は夢中でオイルの塗りあいっこをしていく。

 

「あん……♡」

「あ………♡」

 

 途中、お互いの体の敏感な所が触れ合ってエロい声を出してしまった。

 気が付けば、私達の顔はすっごく接近していて、今にも唇と唇が触れあいそうになる。

 

「小猫ちゃん……」

「千夏先輩……」

 

 いつの間にか、私は小猫ちゃんの顔しか見えなくなっていた。

 それは向こうも同じみたいで、彼女の顔が少しずつ近づいてくる。

 もう二人の間にある空間は数ミリしかない所まできて、そして…………。

 

「「ハァ……ハァ……ハァ……♡」」

 

 ハァハァ? なにこの息遣いは?

 絶対に小猫ちゃんじゃないよね?

 

「「………………」」

 

 私と小猫ちゃんが同じ方を見ると、そこには鼻血を出しながら血走った目でこっちをジッと見ている三年生二人の姿があった。

 特に生徒会長は、バッチリとカメラをこっちに向けている。

 

「「さぁ! 早く続きを!!」」

「「出来るわけないでしょ」」

 

 完全に水を差されちゃったよ……。

 折角いい雰囲気だったのに……全部が台無しだ。

 

「いつの間に抜け出して……」

 

 姫島先輩の包囲網を潜り抜けたのかよ。

 その執念は一体何なんだ?

 

「続きは……また今度にしよっか」

「そうですね、千夏先輩♡」

 

 私と小猫ちゃんのラブラブ空間が発生している間も、一誠君とアーシアちゃんはリア充オーラ出しまくりで泳ぎの練習をしていて、木場君は阿部さんを想いながら泳ぎ続けていた。

 この中で一番まともじゃないのが部長と生徒会長って……。

 今更ながら、この学園は色んな意味で本当に大丈夫か?

 

 でもまぁ……今回のプールは素直に楽しかったな。

 次は小猫ちゃんと二人きりで楽しみたいかも。 

 

 

 

 




今回の千夏と小猫の急激な百合展開は、書いている途中で思いつきました。

なんていうか……妄想が爆発しすぎて、歯止めが利かなくなってました。

もうこれ、完全に小猫がヒロインですね。

歴代最愚の白龍皇のR-18見たい?

  • 是非とも見たい!!
  • 別にいいかな~
  • 千夏ちゃんは俺の嫁!
  • いつも千夏ちゃんでエロい妄想してます
  • よろしい、やりたまえ

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