ハイスクールD×D ~歴代最愚の白龍皇~   作:とんこつラーメン

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やっと千夏が主人公します。

やっぱ、戦闘シーンこそが華ですよね!

でも、誰も真面目にやるとは言ってない。







私が! 私こそが! 主人公だ!!

 私が窓の外を見ると同時に、義父さんを初めとしたトップの面々も同じ様に外を見た。

 すると、いきなり黒いローブみたいな物を身に纏った、明らかに『私は魔法使いですよ』的な連中が人一人分ぐらいの大きさの魔法陣から次々と現れる。

 それと同時に、私達がいる新校舎全体に大きな振動が走った。

 

「ちっ!」

「な……なんなのっ!?」

「うわぁっ!?」

「くっ……!」

「これは……!」

 

 グレモリー先輩達はいきなりの事に動揺していたけど、小猫ちゃんと黒歌さんは少し驚いただけで、比較的落ち着いていた。

 木場君も同じように、冷静な顔で状況を見ている。

 中でも感心したのはギャー君で、本当は悲鳴を挙げたいだろうに、彼は一生懸命に恐怖に耐えている。

 どうやら、ギャー君は立派にツェペリさんの教えを守っているみたい。

 そう、本当の勇気とは、恐怖を我が物とする事なんだ。

 

「千夏、大丈夫か!」

「う……うん……」

「ご心配なく。私とグレイフィアさんが付いておりますので」

「あぁ……助かるぜ」

 

 でも、こんな状況だというのに、ゼノヴィアちゃんだけは全く変わらず参考書を読み続けている。

 

「まぁ……変に暴れられるよりはマシか……」

 

 それでいいんだ……コカビエルさん。

 

「義父さん、あれって……」

「あれは魔術師達か。だが、なんであんな連中がここに……?」

「目的は明らかに、この会談を潰す事にあるようですが、どうして会談を潰そうと思ったのかが分かりませんね」

「それは、連中を捕まえて直接聞けば済む話だ」

「御尤も」

 

 珍しく義父さんが真剣な顔をして、外にいる魔術師達を睨み付けている。

 少しだけカッコいいと思ってしまった。

 

「ここには私達の手で張られた結界がある為、侵入するなど不可能な筈ですが……」

「多分だがよ、俺達が結界を張る前に学園内に直通の魔法陣を敷いてやがったんだろうぜ」

「こ……ここにピンポイントに?」

「まさか。何か所か怪しい場所を予めリストアップして、そこに敷いてたんじゃねぇのか? 手間は掛かるが、外れるよりはよっぽどいい」

「面倒な事を……!」

 

 それ以外にも、どうやって会談がある日を知ったのか、とかあるけど、それこそ義父さん達の領分だと思うから、私は口を挟まない事にした。

 

「このままでは面倒な事になりそうですね。次々と戦力を集結させている」

「どうやら、相当な数を揃えてきてるみたいだな。それだけ、この会談と俺達の事を重要視している証拠って事だが……」

「一番の疑問は、どうやって会談の日時と場所を知ったか……ですね」

「それもまた、連中から聞けばいいだろ。今は兎に角、この状況をなんとかしなければ」

 

 あまり場馴れしていない一誠君とかは焦りまくっているけど、私は割と冷静。

 なんでかって? おいおい……私は仮にも堕天使総督の義娘ですぜ?

 こういった荒事には慣れっこだっつーの。

 

「念の為に、校舎にも私達の手で結界は張っていますが、それもいつまで持つかは分かりません。ここは一刻も早く打って出るべきでしょう」

「と言っても、俺達首脳陣は下手に動く訳にはいかねぇ……」

 

 そうなると、必然的に選択肢は限られてくるよね。

 最初から分かりきっている事だけどさ。

 

「コカビエル、行ってくれるか?」

「当然だ。こんな時の為に俺がいるんだからな」

 

 グリゴリでも一番の武闘派であるコカビエルさんなら楽勝だろう。

 けど、今回だけは一言言わせて貰おう。

 

「義父さん」

「なんだ?」

「……私も行くよ」

「「「「「えぇぇっ!?」」」」」

 

 うん。グレモリー先輩達が驚くのは予想していたよ。

 小猫ちゃんや木場君が普通に受け入れているのはビックリだけど。

 

「む……無茶よ! 相手はこっちを殺しに来てるのよ!」

「そうですわ! 余りにも危険すぎます!」

「柊さんじゃなくて俺が行く! 運動も碌に出来ない子に無理なんてさせられるかよ!」

 

 ………なんだろうね。不謹慎かもだけど、私の事を真剣に心配してくれることが素直に嬉しいよ。

 でもね、ここだけは引く訳にはいかないんだ。

 

「……いいんだな?」

「うん」

「……分かった。好きなだけ暴れてこい」

「りょーかい」

 

 はい。義父さんからの許可は出ましたっと。

 

「アザゼルさん!! 何を考えてるんスか!!」

「そうよ! お兄様からも何か言って!!」

「僕は……千夏ちゃんの意思を尊重するよ」

「そんな……」

 

 普段の私を知っている皆なら、ここは食い止めるのが普通だろうね。

 でも、まだ皆にも話していない事があるんだよ。

 

「ご心配なく。私も出ます」

「無論、私もです。千夏さんの為なら、幾らでも体を張りましょう」

 

 ガブリエルさん……グレイフィアさん……。

 

「心配すんな。千夏は、お前等が思っているほど弱くはねぇよ。少なくとも、今の未熟なテメェらよりはずっと強い」

「え……?」

 

 あやや。褒められちった。

 

「怖がりなギャー君が一生懸命に恐怖に耐えてるのに、ここで私が頑張らない訳にはいかないでしょ? それに、偶には主人公らしい見せ場も作らないとね」

「柊さん……」

「一誠君は、ここで皆を守って。それと、これも渡すね」

「これって……芸能人とかがよく使ってる、服に取り付けるタイプの小型マイク? それと……iPad?」

「これで外の光景が見れるから。ツッコミ宜しく」

「何をする気なんだよ……」

「それは秘密」

「どうやって外が見れるのかとか、聞かない方がいいんだろうな……」

「よく分かってるじゃん」

 

 これもまたご都合主義だよ。

 言い方を変えれば、作者の意思だ。

 

「それじゃ、今から屋上に行ってくる」

「何故に屋上!?」

「すぐに分かるよ。義父さん、演出よろ」

「任せとけ」

 

 つーわけで、私は屋上に向かっていくことに。

 勿論、走ってはいかないよ? ちゃんと翼を生やして行きますがな。

 私が出て行った後で、コカビエルさん達も外に行ったらしい。

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

『千夏』

「なに?」

『お前……禁手(バランス・ブレイク)を使う気だな?』

「当たり前じゃん。じゃないと、私がまともに戦闘シーンを演じるなんて不可能だし」

『お前が禁手に至ったのは12歳の時。あれから幾年月が経過したが、こうして実戦で使用するのは初めてだな』

「そうだね。実は、自分で言い出しておきながらも、地味に緊張してます」

『怖い……じゃなくてか?』

「私が今更、恐怖に屈すると思ってるの?」

『そうだな……失言だった』

「別にいいよ。それよりも急ごう。ついでに『皆』も呼ばないと……」

 

 私は屋上に移動しながら、スマホを使って『皆』にメールを一斉送信した。

 

「これでよし……と。チーム白龍皇、全員集合だ」

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 千夏が屋上に向かった頃、駒王学園のグラウンド上空には、魔法陣を使用して次々と増援が出てくる。

 見渡す限りの味方を見て、魔術師の一人は怪しくほくそ笑む。

 

「ククク……これだけ揃えば、魔王だろうとなんだろうと敵ではないわ!」

 

 だが、そんな彼等を倒さんとする者達がやって来た。

 この場における三大勢力の最高戦力。

 

 歴戦の勇士コカビエル。

 グレモリー家のメイド長にして、魔王サーゼクスの妻であり『女王』グレイフィア。

 ミカエルの片腕と称され、四大天使の紅一点ガブリエル。

  

 並の連中が見たら、即座に逃げ出す程の戦士達だ。

 だが、魔術師たちはそれを見ても余裕の態度を崩さない。

 

「迎撃が出る事は予想していたが、よもや、噂に名高い連中が姿を現すとはな……」

 

 三人の姿を見て、即座に攻撃態勢に移行する。

 一方のコカビエル達も、相手がいかに格下とは言え、微塵も油断の体勢を見せない。

 塵も積もればなんとやら。

 少なくとも、数の上では向こうの方が圧倒的なのだ。

 

「ふん……雑魚風情が。貴様等に我等を止められると、本気で考えているのか?」

「だとしたら、よっぽどの身の程知らずですね」

「ここで活躍して、千夏さんにいい恰好を見せて……」

 

 約一名だけ煩悩に溢れているが、ここは誰もツッコまない。

 それは一誠の役目だから。

 

『あれ……? なんか今、俺の立ち位置が確定してしまったような気がする……』

 

 マイク越しに一誠が何か言っているが、君の役目はまだ先だ。

 もうちょっとだけ待っていてほしい。

 

『あ、はい……』

 

 よろしい。

 

 グラウンドに張りつめた空気が流れ、両者共に臨戦態勢になる。

 指の動き、足の動き、目の動き。

 それら全てに全神経を集中させて、相手の動きを少しでも先に読もうとする。

 

「かかれぇぇぇぇぇ!!!」

 

 痺れを切らした魔術師達が一斉に襲い掛かる!!

 だが、その時!!

 

「待てぃ!!」

「「「「「「!!!?」」」」」」

 

 屋上に一つの小柄な人影が出現する。

 長い髪が風に靡き、腕組みをしているのが分かった。

 

 とあるBGM……というか、マシンロボの主人公であるお兄さんの例のBGMをバックに、月明かりが姿を照らす。

 

「ど……どこにいる!?」

「あそこです!」

「なんだとっ!?」

 

 影から出てきたのは、一人の白い髪の少女。

 可愛らしくも美しい少女が、怒りの表情で魔術師達を見下ろしていた。

 

「戦いの空しさを知らぬ愚かな者達よ! 戦いは愛する者を助ける為だけに許される! その勝利の為に我が身を捨てる勇気を持つ者……人、それを『英雄』という!!」

「な……何者だ!! 名を名乗れ!!」

「貴様等に名乗る名前は無いっ!!!」

 

 少女が天高く自分のスマホを掲げると、大きく叫んだ。

 

「来い!! 私の掛け替えのない仲間達よ!! 今こそ……正義の為に!!!」

「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」」」」」

 

 どこからともなく、五つの影がグラウンドに降臨した。

 着地と共に土煙が上がるが、すぐに風が吹いて霧散する。

 

「千夏の嬢ちゃんの為なら、いつでも駆けつけるぜ」

 

 新世界の水先案内人『阿部高和』!

 

「今度こそ、誰かを助けられる人間になってみせる!」

 

 日本に帰化した元はぐれ神父のフリードこと『桐ヶ谷和人』!

 またの名を『黒の剣士キリト』!

 

「千夏ちゃんを困らせる悪い人達はお仕置きだにょ!!」

 

 筋骨隆々の世界最凶の魔法少女(?)ミルたん!

 

「ふはははははは!! 我が嫁である千夏が助けを求めるならば、俺は神すらも倒してみせよう!!」

 

 フェニックス家の三男にして、現在は大人気声優も同時にこなしている『ライザー・フェニックス』!

 

「千夏さん! この私が来たからには、もう大丈夫ですわよ!」

 

 ライザーの妹にして、自他共に認めるレズビアンの『レイヴェル・フェニックス』!

 そして!!

 

「これが! 私の誇る『チーム白龍皇』だ!!!」

 

 現代の白龍皇にして、堕天使総督の義理の娘『柊千夏』!!

 

 そこにコカビエルとグレイフィア、ガブリエル加わり、様々な意味で最強のチームが誕生した。

 

 襲撃者である魔術師達、終了のお知らせである。

 

 

 

 

 

 

 




本格的な初の戦闘シーンは次回に持ち越しです。

前書きにも書いてますけど、皆さんの思い描くような戦闘シーンでは絶対にありません。

これでもかとネタを盛り込みまくる予定ですから。

更に、千夏の禁手がやっと登場します。

歴代最愚の白龍皇のR-18見たい?

  • 是非とも見たい!!
  • 別にいいかな~
  • 千夏ちゃんは俺の嫁!
  • いつも千夏ちゃんでエロい妄想してます
  • よろしい、やりたまえ
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