ハイスクールD×D ~歴代最愚の白龍皇~   作:とんこつラーメン

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平成最後の白龍皇の更新。

間に合ってよかったです。







久し振りに蚊帳の外だよコンチクショー

 次の日。

 グレモリー眷属の皆は揃ってジャージを着た状態で朝も早くから屋敷の庭に集合していた。約一名を除いて。

 

「よし。ちゃんと全員揃ってるな」

 

 律儀に義父さんも皆と同じ等にジャージを着てるし。

 あんな姿を見るのは何気に貴重かも知れない。

 

「あの~。リアス部長がいないんですけど」

「あぁ。アイツなら……」

「グレモリー部長なら、ついさっき執事服を着たカイゼル髭のナイスミドルなおじさまに連れていかれたよ」

「マジか。って、柊さんとオーフィスも来てるのかよ」

「暇だし」

「だし」

 

 だって、貴重な遊び相手であるミリキャス君は朝のお勉強タイムだし、グレイフィアさんも本職で忙しそうにしていた。

 更には皆がこうして久し振りのマジモードでの特訓に入るから、完全な非戦闘員である私達二人が必然的に暇になるのですよ。

 

「多分、そいつはグレモリー家のお抱えの家庭教師だな。前から言ってただろ? 夏休みの間、リアスには徹底的に帝王学を学んで貰うって」

「あれ……本気だったのかよ……」

「当たり前だ。アイツはどうも自分の能力に慢心している節があるからな。ここらで自分を見つめ直して、王として相応しい悪魔になって貰わねぇといけない」

 

 だよね~。

 赤城さんもよく言ってるしね。『慢心、駄目ゼッタイ』って。

 

「どこぞの英雄王じゃあるまいし、『慢心せずして何が王か』とか言われちゃ、お前等も溜まらんだろ?」

「「「「「確かに……」」」」」

 

 一誠君だけじゃなくて、皆も密かに同じ事を思ってたのね……。

 そりゃ、眷属でない私ですら同じ事を思うんだから、当然か。

 

「特訓をする前にまず言っておく。俺が考えたトレーニングメニューはお前等の将来を見据えてのものだ。幾ら転生悪魔だとは言え、お前等はまだまだ高校生。つまりは成長期の真っ只中って事になる。ここで下手に先走れば、却って逆効果になる事も考えられる。だから、お前達もその気で取り組んでほしい。いいな?」

「「「「「はい!」」」」」

 

 おぉ~いい返事。

 

「リアスの奴のメニューも一応は用意してたんだが……まぁ、それは別に後でもいいか。今のアイツの最重要課題は勉学にあるからな」

「そう言えば、ゼノヴィアさんが見当たりませんね」

「朝食時にはいたけど……」

「ゼノヴィアちゃんなら、部屋に戻って二度寝してるよ」

「あいつ……学生でもないのに思いっきり夏休みを満喫してるな……」

「コカビエルさんの勉強……相当にスパルタだったらしいな……」

 

 いや~、アレは並の奴じゃ三日どころか一時間と持たないんじゃないかな?

 それを今まで頑張ったって事は、それだけで褒められていいと思うよ?

 

「アイツは好きなだけ寝かしておいてやれ。眷属じゃない以上、干渉は出来ないからな」

「う~す」

 

 そこら辺はちゃんと線引きしておかないと、後々でトラブルの元になりかねないしね。

 ちゃんと分かってるじゃんよ。

 

「さて……と。時間も限られてるから、早速トレーニング開始……と行きたいところだが、その前に会わなきゃいけない奴がいるんだよな」

「会わなきゃいけない奴? それって誰っすか?」

「今回、お前の為だけに呼んでおいた特別コーチだよ。一誠」

「へ? 俺の為だけに呼んだ?」

「おうよ。昔からな、龍の特訓と言えば実戦形式だと相場は決まってんだ。一度、千夏にも紹介しておきたいと考えてたしな」

「私にも?」

「あぁ。同じ龍仲間として、顔合わせぐらいはしておいた方がいいと思ってな」

「ふ~ん」

 

 ってことは、やって来るのは龍なのかな?

 オーフィスちゃんみたいな人間に変身してるのか、それともまんまドラゴンの姿をしているのか。

 

「もうそろそろ来る頃なんだが……」

 

 義父さんが腕時計を見てから空を見上げる。

 私や皆もそれに合わせて空を見上げていると、何か小さな点がゆっくりとこっちに近づいてくるのが見えた。

 その点は段々と大きくなっていって、やがては明確な形となった。

 

「ちょ……ちょちょちょ~っ!? 一体全体なんなんすかっ!?」

「あれがお前の『特別コーチ』だ」

 

 立派な角に大きな牙。

 見事な翼と巨大な体躯。

 うん。見事に私がよく知っている西洋のドラゴンさんですな。

 

 ドラゴンさんは私達の事を考慮してか、着陸寸前にかなり速度を減速してくれて、出来るだけ地響きを起こさないように降りてきてくれた。

 お蔭で、私でも別に踏んばらなくても余裕で立ってられた。

 

「こうして会うのは久し振りだな。アザゼルよ」

「あの戦争の時以来になるな、タンニーン」

 

 担任? 随分と奇抜なお名前ですこと。

 

「まさか、昔は敵対していたお前に訓練の依頼をされるとは思わなかったぞ」

「いいじゃねぇか。あれから幾星霜の時が経ち、お前も俺も色々と変わった」

「そのようだな。今のお前からは昔の荒々しさがすっかり消えている。かと言って、決して弱くなった感じもしない。寧ろ、あの頃よりも強くなった感もある」

「仲間達以外にも命懸けで守りたいもんが出来た。それだけさ」

「それは……噂で聞いた、お前の義理の娘か?」

「そうだ! 俺の世界一可愛い愛娘だ!」

「お義父さん……」

 

 幾らここが私有地だからって大声で叫ばないでよ。

 めっちゃ恥ずかしいんですけど。

 

「あれ? このドラゴンさんと義父さんって知り合いなの?」

「知り合いってよりは、腐れ縁だな」

「へぇ~」

 

 それって間違いなく、私が生まれるよりもずっと前の話だろうから、敢えて踏み込まないでおこう。

 誰にだって、聞かれたくない事はあるから。

 

「にしてもデッカいね~。約15メートルぐらい?」

「これが本物のドラゴンかよ……」

 

 私と一誠君の中に、彼と同じ存在が宿ってるんだよね。

 そう思うと、なんだか不思議な気分になるね。

 

「タンニーン、紹介するわ。俺の宇宙一大切な愛娘であり、現代の白龍皇でもある柊千夏だ。ほれ、お前も挨拶しろ」

「ほ~い。初めまして。一応、白龍皇やらせてもらってます。柊千夏です」

「私はタンニーン。今は転生悪魔となっているが、嘗ては龍王の一角に名を連ねていた」

「おぉ~。それはまた凄いですね~」

 

 龍王って、これまたビッグネームじゃないですか。

 って事は、第二形態でもあるのかしらん?

 

「どうやら、父親に似ずに素直な子に育っているようだな」

「余計なお世話だ!」

 

 ちゃんと分かってるじゃないの。

 私程に素直な病弱系美少女は他にいないですぜ?

 

「んん……! そして、こいつが今回、お前さんに鍛えて貰いたい男。現代の赤龍帝の兵藤一誠だ」

「ほぅ……貴様がか」

「ど……どうもっす……」

 

 予想外過ぎた特訓相手に緊張&不安を覚えてるっポイ?

 無理もないけどさ、ここまで来たら腹をくくったら?

 

「中々にいい面構えをしている。これは楽しみだな」

「ひぃぃ~……!」

「そう怯えるな。別に殺そうって訳じゃないんだ」

「う……うす……」

 

 頑張りな、男の子。

 流した汗の分だけ漢になれよ。

 

「ところで……お前の娘の隣にいるのは……」

「やっぱり気が付いたか。お前も聞いてるだろ? あのオーフィスが禍の団を抜け出して白龍皇の元にいるって」

「なんだか感じたことのある燐気を感じたと思ったが、矢張りか……」

「どうやら、お前さんの目だけは誤魔化せなかったみたいだな」

 

 むむ? オーフィスちゃんもタンニーンさんとお知り合いなのかな?

 

「久し振りだな、オーフィスよ」

「ん。久し振り、タンニーン」

「まさか、お前がそのような少女の姿になって白龍皇と共にいるとは思わなかったぞ」

「タンニーンは変わってない」

「俺はお前のように変幻自在ではないからな」

 

 懐かしの再会ってか?

 忘れがちだったけど、オーフィスちゃんって龍神だったっけ。

 って事は、立場的にはタンニーンさんよりもオーフィスさんの方が上なの?

 

「今じゃすっかり千夏に懐いてな。完全に妹みたいになってやがる」

「妹? あのオーフィスが? がっはっはっ! そうか! あのオーフィスを妹にか!」

 

 にゃぽ~っ!? いきなりの大声は勘弁ですよ~!?

 

「いや……すまんな。別にお前を貶めた訳じゃない。寧ろ、純粋に凄いと思ったよ。千夏とやら、俺は個人的にお前が気に入った。何か困った事があれば、このタンニーンの名を出すがいい」

「わぁお……」

 

 なんか知らないけど、タンニーンさんに認められた?

 

「にしても、まさかドライグとアルビオンがこうして並んでいる姿を拝めるとは思わなんだ」

『私もだ。だが、偶には悪くないと思っている。実際、千夏は私にとっても大切なパートナーだしな』

「あの気位の高いアルビオンにそこまで言わせるとはな。お前はようやく、自分にとって最高の相棒に巡り合えたわけか」

『後にも先にも、千夏以上の白龍皇は決して現れまいよ』

「べた褒めだな」

 

 久し振りの出番だからって、ちょっと褒め過ぎだよ~!

 割とマジで照れるんですけど!

 

『はぁ~……』

「ド……ドライグ?」

『俺も……あんな風な相棒が欲しかった……』

「ドライグさんっ!?」

「そっちはそっちで気苦労が絶えないようだな」

『全くだ……。タンニーン、俺からも頼む。相棒の心身を徹底的に鍛えてやってくれ』

「任せろ。俺も若い龍たちを鍛えてきた事があるからな。これでも、他者に鍛錬を教えるのには一日の長がある」

『頼もしい限りだ……』

 

 あちらさんは大変そうだね。

 ドラゴン専用の胃薬とか無いのかしら?

 

「時間も惜しいからな。今から始めるぞ」

「えぇっ!?」

「サーゼクスが言ってたが、特訓には向こうに見えている山を使ってくれて構わないそうだ」

「それは有難い。では行くぞ、兵藤一誠とやら」

「おわぁぁぁあぁっ!?」

 

 その大きな手に掴まれて、一誠君はタンニーンさんと一緒に遠くに見える山へと行ってしまいましたとさ。

 

「いってら~」

「ら~」

 

 死なない程度に頑張ってね~。

 

「一誠も行った事だし、お前達も始めるぞ」

 

 お。遂に始まるのね。

 でも、そうなると私が本格的な暇人になるな~。

 え? 夏休みの宿題?

 それって普通は夜にするもんじゃないの?

 夏休みの昼間は遊んでなんぼでしょ?

 

「本当はレイヴェルちゃんやライザーさんのいるフェニックス家に行ってみたかったんだけどね~……」

 

 ライザーさんは声優の仕事で地上に行っていて、レイヴェルちゃんも家の用事で今日はいないってメールで知らせてくれた。

 私、あんまし冥界に知り合いがいないから、行く場所がかなり限定されるんだよね~。

 

「それでしたら、街中へ行ってみてはいかがでしょうか?」

「「へ?」」

 

 いつの間にかグレイフィアさんが後ろにいるし。

 全く気が付かなかった……。

 

「魔王領の主都であるルシファードでしたら比較的治安はいいですし、地上と同じぐらいに施設が充実してますから、冥界散策にはもってこいかと」

「ルシファード……ねぇ~」

 

 冥界の街並み……か。

 私の知っている街とどんな風に差異があるのか、ちょっと見てみたいかも。

 

「それに、オーフィスさんと一緒なら何があっても大丈夫でしょうし」

 

 そうでした。

 今は絶世の美幼女の姿をしていても、中身は世界最強の龍神なんでした。

 並の悪魔なら、束になっても敵わないんだったね。

 

「って提案されたけど、行ってきてもいい? お義父さん」

「んあ? そうだな……俺も千夏に冥界の街を見せてやりたいとは前々から思ってたしな……」

「じゃあ?」

「行ってこい」

「やった~!」

 

 許可が出た~!

 そうと決まれば、善は急げなのですよ!

 お部屋に戻って外出の準備だ~!

 

「千夏の事だから大丈夫だとは思うが、気を付けていけよ? お前が白龍皇であっても、その体が人間である事には違いないんだからな」

「は~い」

『私もついている。任せておけ』

「思慮深いアルビオンが一緒なら、いいブレーキ役にはあるかもな。頼んだぜ」

『あぁ』

 

 そんな訳で、私の今日の予定が決定~!

 次回のタイトルはこれしかないね。

 

『千夏・オーフィスの始めての冥界散策♡ ~美少女コンビ 首都ルシファードを行く~』

 

 作者さん。よろしく頼むよ~!

 

 

 

 

 

 




次回は千夏とオーフィスのお散歩のお話になります。

ここで意外な人物達が登場するかも?



歴代最愚の白龍皇のR-18見たい?

  • 是非とも見たい!!
  • 別にいいかな~
  • 千夏ちゃんは俺の嫁!
  • いつも千夏ちゃんでエロい妄想してます
  • よろしい、やりたまえ
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