私は私を許さない   作:如月 刹那

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お待たせいたしました。アナスタシアの内容が記憶から抜け落ち脳内ガバガバだったため、ストーリー見直しながら、平行して進めてたら時間がかかってしまいました。
では、ごゆっくりしていってください。


私は私を許さない:壊

 

こんにちは。マシュ・キリエライトです。今回はアナスタシアさんが、召喚されてからのお話を少しさせていただきます。

 

あの後、数分もすれば、先輩は戻ってきました。どうやらアナスタシアさんは、先輩の部屋で寝ているそうです。羨ましい……いえ、なんでもないです。

 

その時に、先輩とお話をしたのですが……。

 

私の中で違和感……認識の齟齬がある気がしました。

 

でも、あの状態のアナスタシアさんを、落ち着けることが出来たと聞いたので、安心したのもあって、特に気にすることはしませんでした。

 

 

 

 

 

 

———今、思えば、私はずっと旅をしてきたサーヴァントとしても、サポートとしても未熟だと。先輩とアナスタシアさんが、あんなことになるなんて、私には思いもよらなかったのです。

 

 

 

 

 

 

カルデア崩壊から1週間、アナスタシア召喚から4日が過ぎた。あれからのアナスタシアは、前のようにスタッフ達のカウンセリングなどを行い、周りとコミュニケーションを取っていた。

ゴルドルフ新所長とも仲直りし、改めて自己紹介した末で、今も会話などを交わしているようだ。

 

周りから見れば、前と同じように振舞えているだろう。ただし立香からの視点では、全くの別物だ。

 

瞳の奥が淀んでいる。感覚でしか感じられないものだが、前とは明らかに違っている。何を考えているかは、想像に難くないが、自分としては、アナスタシアの意思を尊重したい。

 

俺自身も、もう2度と彼女(ナースチャ)を離さないと決めた。ずっと支える為に。クリプターを倒し、アナスタシアを守り抜き、生き続ける。

 

 

 

そう

 

 

 

何を犠牲にしようとも

 

 

 

俺はナースチャだけの【正義の味方】だから

 

 

 

———藤丸立香は生きる理由(呪い)を抱え、壊れていく。

 

 

 

 

 

 

 

あれからマスターの様子がおかしいように、アナスタシアは感じた。ずっと過ごしてきた自分にだからこそ、分かったのだろうか。十中八九、自分が召喚された時の出来事が原因だと思われる。

 

だから、アナスタシアは前よりも立香の近くにいるように心掛けた。その行動の甲斐あってか、自身のマスターの変化を理解してしまった。

 

私の所為だ。立香はもう普通ではない。私が業を背負わせてしまった。きっと立香は、前の立香に戻らない。戻れない。

 

でも、私はそれを嬉しく思うわ。立香が私を1番に想ってくれているもの。私の中で、1番大切な存在が。恐らく、これから私が起こす行動も見守って、見捨てないでいてくれるだろう。

 

 

 

だから私は

 

 

 

あらゆる敵を凍り殺し

 

 

 

邪魔する者を嬲り殺し

 

 

 

遍く邪悪を呪い殺す

 

 

 

殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して

 

 

 

奴らの大切なものを全て奪い殺す

 

 

 

こんな私を愛してくれるマスターを失わない為にも

 

 

 

願わくば、立香に幸あらんことを

 

 

 

———皇女は復讐の炎を灯し、マスターの安寧を祈る。

 

 

 

 

 

 

「…………喜べ少年少女。君達の願いは漸く叶う」

 

「何か言ったか?」

 

「ただの独り言だ。気にしないでくれたまえ」

 

異聞帯のロシア領にて、ここまたイレギュラーな存在が愉悦にほくそ笑み、胸を躍らせた。

 

 

 

 

 

 

 

「いくぞ。キャスター」

 

「ええ。全てを凍てつかしましょう」

 

教会前にて、クリプターとサーヴァント率いる立香は対峙した。通信でも、マシュ達がこちらの様子を見ている。

 

『アナスタシア……さん』

 

マシュが呟いた。あちらにアナスタシアがいることに、やはり思うところがあるのだろう。しかし、何も問題はない。ここまで来るのに随分と犠牲(・・)も出した。今更、特に言うこともない。

 

———全てはこの時のために。

 

皇帝(ツァーリ)の威光に平伏せよ。我が名はアナスタシア」

 

「君のサーヴァントと、こちらのサーヴァント。どちらが強いか、改めて勝負だ」

 

ああ。勝負だ。

 

 

 

 

 

俺のサーヴァントの存在に、気付けない時点でそちらの負けだ。

 

 

 

 

 

「惨たらしく、凍え死になさい」

 

突如、カドックとアナスタシアの背後から、凄まじい魔力が現出し、氷塊が放たれる。それに反応出来なかった、カドックが吹き飛ばされた。

 

「ガハッ……!?」

 

「カドック!?」

 

すぐさまあちらのアナスタシアは、カドックに駆け寄ったが、自身のサーヴァントの憎悪は全然晴らされないようだ。隙を与えず、アナスタシアは、立香に令呪を使うように促す。

 

「立香」

 

「令呪を持って命ずる。ナースチャ。宝具を展開し、全力で奴等を殺せ」

 

『先輩!?何を言っているんですか!やめてください!!』

 

通信からマシュの制止の声が、聞こえて来るが関係ない。周りにいる、アヴィケブロンやビリーも咄嗟のことで、驚愕に染まっている。

アナスタシアには、このロシア領の探索中、ずっと霊体化してもらっていた。原住民を混乱させないための配慮だ。

 

こちらの令呪は1日で1画回復するが、簡易な命令しか使えない。だが、相手に悟られないレベルに魔力を薄めることぐらいなら、この令呪とアナスタシアの協力で、なんとか実現できる。

 

さあ。ナースチャ。君の思うがままに。その憎悪で相手を凍てつかせろ。

 

「ヴィイ、奴等の全てを見抜き、呪い殺しなさい。何度でも、呪いなさい。大切な者を奪われた、この憎悪は決して晴れることはない。ならば、あらゆるものを奪い殺せ!殺し尽くせ!魔眼起動!」

 

アナスタシアの背後にヴィイが現れ、怒りのままにカドックとアナスタシアに、その鉄槌を何度も振り下ろし、魔眼で辺り一帯を凍土へと変える。

 

復讐者(アヴェンジャー)の如く、復讐心を燃え上がらせ、不気味に顔に笑みを浮かべながら、カドックとアナスタシアに殺意の言霊を放つ。

 

「殺せ。殺せ。殺せ。私の心を晴らすために、愛しい立香(マスター)を守るために。害為すもの全てが、壊れて千切れて割れてしまえ!疾走・精霊眼球(ヴィイ・ヴィイ・ヴィイ)!!」

 

あちらは何とか耐えているようだが、苦悶の表情でこちらを睨みつけてきている。カドックに攻撃されたことを怒っているのだろうか。ならば、因果応報だ。

 

奴等はアナスタシアを、悲しませた。心を壊した。俺が出来るのは、それを支えることだけ。

 

 

 

 

 

 

 

結論から言えば、逃げられた。カドックがなんとか令呪を使い、撤退をされてしまった。こちらからしたら、不完全燃焼でしかない。

 

周りに冷気を立ち込めさせながら、自身のマスターに宣言した。

 

「ねぇ、立香。今度は必ず殺すわ」

 

「……うん。ナースチャ。俺はナースチャがやりたいように、出来るよう、頑張るよ」

 

きっと、前までならこんな私を諭してくれた。でも、もう後戻りはできない。私も立香も壊れている。マシュや他のサーヴァント達は、黙って見ているが、内心よく思ってないことは、簡単に分かる。

 

ごめんなさい、マシュ。もう私達はお互いに依存しなければ、生きていけないでしょう。貴方の大切な先輩をこうしてしまったことを考えれば、クリプターの連中と変わりないのかもしれません。

 

だから全て終わったその時は———。

 

 

 

 

 

 

「こんな状況になってしまうとは……予想外だ」

 

「本当にそう思っているのかい?ホームズ」

 

「勿論だとも。こうなりうる可能性は考えていたが、私も過信してたのだろうね。彼ならば……と」

 

「それは些か無責任だと思うけどね。そんな予想がついていたなら、私はもっと2人を……」

 

「それは無理と言える。彼はアナスタシア嬢と親身であることは、誰の目を見ても明らかだった。その2人自身が乗り切ることができなかった。他の誰が何と言おうと、納得はしないだろう」

 

「むぅ……。とりあえず、クリプターを殺すのは賛成できない。彼らからは情報も得られるし、何より殺してしまったら、本当に立香君は戻ってこれなくなってしまう」

 

「もう、手遅れかもしれないがね」

 

「そんなことを言わないでほしいなぁ。私は何であろうと、2人を止めてみせる。彼らの為にも、マシュのためにもね。……勿論、彼等を守る為に消えた、ロマンだってそんなこと望んじゃいないはずだしね」

 

「私も努力はしよう」

 

 

 

 

 

壊れた歯車は動き続ける。

 

壊れ続けて無くなるまで。

 

誰かが止めるまで。

 

———決して、止まらない。




こんにちは。ここまで見てくださって、ありがとうございます。作者の如月刹那です。

正直、練りが甘かったなぁって思います。ぐだとアナスタシアの壊れている感をもっと出したかったけど、自分の語彙力の限界など感じましたね。語彙力のボキャブラリー少なすぎる。同じことしか言えんのかサルゥ!

では、ストーリーの解説をば。

今回は前回を経て、アナスタシアと藤丸立香が互いに依存し、壊れていく様を書きました。ボイスなども確認したんですけど、元からかなり辛辣なボイスしてますね、皇女様。
最近はガッデムホット(めっさあついわ)とかでお転婆感漂ってますけどね。わざわざ上着も脱がない、水着の霊基にしてくれる人のところにも行かない。遠回しに一緒に水着選びのデートにでも、誘いたいと言ってるんですかねぇ……?

次に藤丸立香君。彼は前回で正義の味方になると言い、エミヤがそれを嘆くシーンがありましたが、よくよく考えると衛宮士郎とは方向性が違うと思いました。

衛宮士郎は自分を犠牲にしてでも誰かを守る印象があるけど、藤丸立香は自身を犠牲にはしなさそうなんですよね。散々、生きたいと言っていますし。彼はどちらかというと、自分と守る対象以外を犠牲にしてでも、生きるタイプだと考え、今回のようになりました。

やったね、エミヤ!犠牲が増えるよ!

正直、カドアナ好きには、本当に済まんことしてると思っている。反省はしている。だが、私は謝らない!

とりあえず、今のところ構想としてはラストバトルで決着をつけようかなーって感じで、第1異聞帯のネタバレにあまりならないように組み立ててはいます。元がアナvsアナやりたかっただけですし、アナスタシアストーリー全部をやる気はありませんでした。

あとは止まるルート止まらないルートの2種類を書くか、どちらか1つを書くかで迷っていますね。気まぐれで決めます。止まるんじゃねぇぞ……ルートはありません。

残り1,2話で決着が付くと思います。どんな最期になるか、想像を膨らませながら、お楽しみにしてくださいませ。

では、長々と語りましたが、今回もありがとうございました!次回も、よろしくお願いいたします!

PS.誤字脱字などおかしいところがあれば、報告をお願いします。すぐさま修正させていただきます。
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