それでは本日もお楽しみください! 本編、レッツゴーー☆
僕の左腕に巻かれた腕時計で午後一時十九分ぴったりに東京駅を出発した、東北本線直通の上野東京ライン、黒磯行きは少しずつ首都の喧騒から離れ、埼玉県も北部の辺りまで来ると、僕らが住む三芦県となんら変わりのない平凡な風景が広がり始めた。
僕の右隣に座った会長はタブレットを睨んでいる。次の行程の確認だろう。そのさらに右に座っている山梨はボーッとしている。そして僕の左側に座る愛莉と三春はガールズトークをしていた。僕はというと読書。バスはおろか車でも酔わない僕はもちろん電車でも酔わない。──まあ車で酔う人より電車で酔う人の方が圧倒的に少ないだろうけど。
栗橋駅を過ぎ、利根川を越えると栃木県に入った。僕は慌てて手帳と筆記用具を取り出し腕時計を見る。『午後二時二十四分、栃木県』と記し、その上の書き込みも見直す。出発した時刻、到着した時刻、県をまたいだ時刻、その他起こったことなどをこまめに記録するようにしている。
電車は時速百キロメートル前後で田んぼの真ん中、時には道路と併走して走り、定刻どおり午後二時四十四分に小山駅に到着した。
「よし、次は午後三時過ぎに出発する高崎行きに乗る。とりあえず今のうちにトイレなど行っておくように」
会長がまるで修学旅行の引率の先生のように言う。僕は東京でトイレに行っていなかったので行かせてもらうことにした。
五分経ち、僕が戻ってくると会長が先頭に立って歩き始めた。
「あと10分ほどだな」
会長はデジカメを取り出して駅の案内板を写真に収め始めた。僕もスマホを取り出して『小山』と書かれた看板だけ撮る。
その後しばらくホームを歩いていると電車が入ってきた。三春によるとこの電車は1985年に登場した211系電車で国鉄時代からあるため車両系統の頭に『E』がついていないんだそうだ。
僕らはそんな三春の説明を聞きながら電車に乗り込みロングシートに座る。
「2時間くらいかかるからな」
会長がそう言い、それを聞いた僕は「ちょっと寝ときま~す」とリュックを抱えて眠りについた。
気がつくとだいぶ日が傾いてきていた。
「おはようございま~す」
そう言うと愛莉に「優生は相変わらず寝息が可愛いよね」と言われ僕はまたリュックに顔を突っ伏した。
「あはは。冗談だって」
愛莉がそう言って僕の背中を叩き、僕は「いててて」と顔をあげる。すると電車が減速し始めた。
「おっ、もうすぐ高崎だぞ」
会長の声が右から聞こえ僕は慌ててリュックを背負った。その間も電車は減速を続け、左手首の腕時計で午後五時八分、プシューという音とともに電車の扉が開いた。
というわけでいかがだったでしょうか!!
さて、感想・評価などお待ちしておりますし、良かったら知り合いにこの「音槌政旨」という一介の小説投稿者の名を広めていただければ幸いです。
それではまた、明日の小説でお会いしましょう!サラダバーー☆