漫画家と主夫高校生のD×D   作:カチカチチーズ

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あけおめことよろ。
今年初投稿。
そう言えば今月にドルフロ『低体温症』来ますね!
ちなみに大陸版はやった事ないので完全初見です。どうすればいいのか分からん。

本作は基本的に主人公中心な描写です。


十一頁

 

 

 

 堕天使コカビエル。

 原作において体のいい生贄として和平の為に犠牲となった戦争大好きな堕天使。そんな憐れであった筈の男は真摯に自らの心内を吐き出し、呼びかけた。

 だから俺はそんな彼に応えた。

 

 原作通りに彼が和平という茶番の為の口実として生贄に変わってしまうのか、それともそんな原作など乗り越えて彼が望むように戦争が起こるのか、そんな未来の事は俺には分からない。

 だがしかし、一つだけ分かるのは『俺』というイレギュラーがある事だろう。

 だが、何も問題などありはしない。

 俺は傭兵だ。ただの雇われた傭兵、その先の事など考える必要は無い。未来の事は彼が考えるべきことであって俺はそんな彼の為に働く、それが傭兵というものだ。

 報酬相応の働きをする迄だ。

 

 

《だから、死ね》

 

───パスッ

 

 

 何時もの銀色のFive-seveN────ではなく、サイレンサーを付けたトカレフを使ってそれの頭を撃ち抜く。

 やはり、こちらの方が気楽だ。これは純粋に個人の好き嫌いの話であるがこういう仕事柄暗殺以外にも戦争やら紛争やらに駆り出される訳だが、そういった場所ではやはり銀色というのは目立ちやすくなってしまう。

 如何に二亜の提案とはいえやはり銀色の銃を使うのには抵抗があって……いやまあ、別に嫌いじゃあない。だが、やはり、俺的にはFive-seveNよりもトカレフの方が好ましい。

 まあ、この事はあまり口に出す気は無い……以前そんな事をポツリと工房───実家のではなく、東欧ら辺にある『笑う棺桶(ラフィン・コフィン)』の工房だ───で零した所、それを耳にしたFive-seveN……人形の方のファイブセブンがガチ泣きしながら捨てないで、と懇願してきた事があったからだ。

 

 流石の俺もそんな事されたら自分の言動に気をつける。ちなみにだが、俺は自分の道具はそれが修復不可能になるまで修復を繰り返して使う主義だ。

 前世でもその辺は小さな頃から強くてな、そうそう本を背表紙がぶっ壊れてマジでページ自体も修復出来なくなるまで読んでたからな……オーキド博士になりたかったな。

 仕事に戻らねば。

 

 

《仕事なんでな、死んでもらう》

 

 

 一人また一人とトカレフの銃弾が教会から派遣された奴らの眉間を撃ち抜いていく。

 コカビエルより依頼を受けてからはや数日。

 俺はコカビエルと現地集合……つまるところ舞台となる駒王町にて合流し、こうして教会から派遣されてきた祓魔師(エクソシスト)を始末していた。

 やはりと言うべきか、コカビエルは教会から三本の他称エクスカリバーを強奪しこの町へと入った。

 確か、夢幻(ナイトメア)天閃(ラピッドリィ)そして透明(インビジブル)だったか?正直なんとも微妙としか言えない能力の他称エクスカリバーを取り戻そうと教会は本命の前菜として雑魚の祓魔師を派遣してきたわけだが…………まあ、コカビエルの琴線には触れないのは当たり前で俺はこうして自分から祓魔師狩りに出向いてるわけだ。

 何故わざわざ自分からか?そんなの簡単だろ?あのイカレ白髪はぐれ祓魔師と聖剣マニアと同じ場所にいるのが嫌だからだ。

分かるか?あの白髪はともかくあの腐れ聖剣マニアは俺の『武器製造(ウェポン・ワークス)』もとい雀蜂や俺の武装を見てなんと言ったと思う!?

「所詮、ただの武器を作るしか能のないガラクタか。聖剣や魔剣といったモノが作れんような木っ端創造系神器に興味はない」クソが死ねば?

 お前、使うのに適性が必要な武器と基本的に使い方さえ教えれば子供でも誰かを殺せる武器どっちが有能だと思ってんだ!?はァー、これだから聖剣や魔剣好きは嫌いなんだよォ!!どうせあの厨二病患者な英雄志望共もそういうんだろぉ!?

 神器製だから、普通のよりもかなり頑丈だし威力もあるし俺の武器だぞ!?軍用バイクを並べてパンツァーファウスト装備させた人形達突っ込ませるぞ!?

 うちの子は強くてカッコよくて可愛いんだよォォォオ!!

 

 

「た、隊長……そ、その辺にした方が……」

 

《ァ?……あ》

 

 

 どうやら、少し冷静さをかいていたようだ。

 先程撃ち抜いた祓魔師の顔がとてもとても見せられるようなモノではなくなっていた。

 後処理が面倒になってしまった遺体を軽く焼かせてから付き添いの雀蜂らに処理させている間、俺はふと夜空を見上げる。

 明日は夕方頃から雨が降りそうだ……ああ、確か、明日は…………気がつけばもうこの辺りなのか。

 依頼が依頼であるため、しばし家庭の事情という事で学校を休んでいる俺であるがそれでも明日に何があるのかは覚えている。

 球技大会だ。なんとも日にちが経つのは早いものだ、つい先日に不死鳥との騒動があったばかりだったと思うがしかしそんな事は気にするだけ無駄だろう。

 

 もしかすればこれから先そんな時系列など覚えている意味がなくなるかもしれないのだから。

 

 

「隊長、処理終了しました」

 

《ン、そうか》

 

 

 後ろから聴こえてきた雀蜂の声に軽く反応しつつ、トカレフに弾を装填しなおして────振り向きざまにトカレフを突き出す。

 

 

「ッ!?」

 

《…………気の所為か》

 

 

 振り返った先にいるのは数体の雀蜂。

 それ以外は誰もいない。誰かに見られていた気がしたのだが…………雀蜂たちも特に反応を示さない以上、雀蜂のセンサーにも引っかかっていないようだが………………ふむ。

 面倒なストーカーでもいるのだろう。

 

 

「隊長……」

 

《いや、なんでもない》

 

 

 まあ、確かにアレらが動く頃ではあるだろうし仕方がないと言えば仕方がないが……変に探られても面倒だ。

 

 

《一度帰投する》

 

「ハッ」

 

 

 傭兵だからな、きちんと報酬云々出されたら仕事を受けざるを得ないがしかし、テロリストの仲間にだけはなりたくないな。

 テロリストになったら、それこそ二亜が狙われる可能性が高くなるし……え?もしもテロリストが二亜を狙ったら?

 殺す。二亜に触れる前に殺すさ。全部な。

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 少年は少し過保護だ。

 あたしはそんな風に思いながら筆を動かす。

 今あたしは少年の実家がある駒王町ではなく、少年が時たま使っているというコテージでアルテミシアちゃんと一緒に少し遅いゴールデンウィークなのかそれとも少し早い夏休みを謳歌していた。

 どうしてこんな時期にコテージなんかにいるのかと聞かれれば、表向きには普段仕事柄家に篭もりっぱなしだからたまにはこうして外へ出るのもいいかな?というような理由であるがそれは先程も言った通りあくまでも表向きという話で、実際は彼の今の仕事が仕事だからだ。

 駒王町を舞台として始まる戦い、その中核に彼はいる。

 彼は、少年は、鴎は過保護だ。

 そりゃあ確かに巻き込みかねないからこうして避難させるのはとても理解できる。だがしかしだ、それだけなら適当な旅館にでも行かせればいい、あたし的には箱根とか行ってみたい。さて、何が過保護なのかと言うとこのコテージの周辺には視認出来ないが軽く十体はいるのだ、彼の人形が。

 メタマテリアル光歪曲迷彩だったろうか、そんななんとも浪漫な、ゲフンゲフン……カッコイイ装備をした人形らがコテージの周辺で護衛しているのだ。

 片手間に検索かけたら引っかかったから分かったんだけども……少し過保護じゃないかなぁ。

 

 

「その辺、どう思う?アルちゃん」

 

「?……ウミネコはウミネコだよ?」

 

「うーん、ナイス天然」

 

 

 私の対面で赤本に手を付けてるアルちゃんはいったい何を言っているのか、と言わんばかりに首を傾げるし可愛いな、おい。

 だけども、まあ、実際そんな彼が好きなんだから過保護だ。何だはあまり言えないんだよねぇ……それにあたしもあたしで心配性だし。

 やっぱりアルちゃんみたいにドンと構えてるのが一番なんだろうね。

 

 

「ま、なるようになれ……が一番なのかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こちら黒狗Один。聖剣使い二名、確認。どうぞ』

 

「こちらдвенадцать。そう、ならそのまま監視の継続を。オーバー」

 

『黒狗Один。了解。Один及びтриの三体で行います。どうぞ』

 

「ええ、それでお願い」

 

 

 そう、相手に告げて彼女は通信を切ってカップに注がれたコーヒーを口にする。

 何時も通り瞼を閉じて、退屈そうな笑みを浮かべながら彼女はコーヒーを口にしている。そんな彼女の対面に座る少女はそんな彼女に首を傾げる。

 

 

「ヴェーナ?どうかしたのか?楽しそうに見える」

 

「そうかしら?フフ、そう見えるのねアン」

 

 

 アンと呼んだカチューシャの様なモノを付けた少女に彼女は微笑みながら言葉を口にする。

 

 

「それは、きっと、指揮官が私を頼ってくれるから……じゃないかしら?」

 

「指揮官が?ああ、それはきっととても楽しくて嬉しいことだ」

 

 

 納得する少女に微笑みながらその瞼を閉じながら視線をテーブルの上に置かれた二枚の写真へと向ける。

 そこには栗毛をツインテールにした少女と青い髪に緑のメッシュを入れた少女、二人の少女が写っていた。

 

 

「聖剣使い。それは指揮官にどんな影響を与えるのでしょうね」

 

 




ちなみにエクスカリバー編はもちろん、あの英雄志望との関わった際にどうなるのかは既に決まってます。

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