漫画家と主夫高校生のD×D   作:カチカチチーズ

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意外と早くに更新が出来た……頑張るぞい
エクスカリバー編も終盤、頑張っていこう


二十一頁

 

 

 

 

 

「――僕は剣になる」

 

「部長、仲間たちの剣となる!今こそ僕の想いに応えてくれッ!魔剣創造(ソード・バース)ッッ!!」

 

 

 魂のそこから吠え上げる木場祐斗のその咆哮に応えるように木場祐斗と共に聖歌を歌っていた聖剣計画の犠牲者たちの魂が木場祐斗へと集束していく。

 魂は木場祐斗の神器と混じり合い、同調し、カタチを成していく。

 魔剣の魔の力と、同志らの聖剣因子という聖に属する力が、本来相反する力が融合していく。

 そんな本来ありえない現象が起きる中、不思議と木場祐斗は落ち着いていた。なぜなら、混ざり合う同志らが木場祐斗に教えてくれているからだ。これは昇華であるのだと。

 次の瞬間、木場祐斗の手には一振りの剣が現れた。

 

 それは魔であり、聖である奇跡の剣。

 

 

「――禁手(バランス・ブレイカー)、『双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)』。聖と魔を有する剣の力、その身で受け止めるといい」

 

 

 そう言って木場祐斗は聖魔剣を携えてフリード・セルゼンへと突貫する。

 『騎士』の駒の能力により尋常ではないスピードを出し、フェイントを何度も混ぜ込んで木場祐斗はフリード・セルゼンの視界より脱し、そのまま視界外より襲撃する。

 しかし、それでも木場祐斗の一撃はフリード・セルゼンによって受け止められた。だが、それに対して驚愕することもなく、木場祐斗は不敵な笑みを見せた。

 

 

「ッ!?本家本元の聖剣を凌駕すんのか、その駄剣が!?」

 

 

 フリード・セルゼンは驚愕の声を出す。何故なら彼の持つエクスカリバーを覆うオーラが聖魔剣によってかき消されていくからだ。

 

 

「それが真のエクスカリバーならば、勝てなかっただろうね。―――でも、そのエクスカリバーでは、僕と、同志たちの想いは絶てない!」

 

「チィッ!」

 

 

 現状にフリードは舌を打ちながらも、木場祐斗を押し返し後方へと下がった。

 そうして改めて構えなおした瞬間、フリードはその姿を消した。

 逃走?一瞬、木場祐斗はそう考えたがすぐさま、とある事を思い出した。統合された聖剣は三本、状況からして統合された三本は奪われた三本、『透明(トランスペアランシー)』『夢幻(ナイトメア)』『天閃(ラビットリィ)』でありこの現象は『透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアランシー)』によるものであると断定し、集中する。

 そして、次の瞬間には虚空より剣戟が響いた。

 

 

「なっ!?」

 

「キミの殺気は分かりやすい。例え速度を上げようとも、透明になろうとも、殺気の来る方向がわかれば、防ぐのも容易いことだよ」

 

「ざっけんなぁ!!無敵の聖剣様だろぉ!?殺気程度も透明にしやがれよッッ!!??」

 

 

 虚空より響く、フリードの叫びを聞きながら木場祐斗は聖魔剣を振るう。

 透明な刀身と聖魔剣が何度も火花を散らす。

 それはフリードの攻撃が一度も当たっていないことを示していて、動揺したのか透明化は解除され見事にフリードの姿が現れる。その表情は驚愕と怒りが混ざったような奇妙なものだった。

 

 

「ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ」

 

 

 唐突になんらかの言霊が響いた。

 木場祐斗は一瞬そちらへとわずかばかりに意識を向ける。そこには歪む空間へとその手を入れながら言霊を発するゼノヴィアがいた。

 無造作に歪みを探り、何かを手にしたのか彼女はその手を歪みから引き抜く。

 

 ────そこにあるのは一振りの聖なるオーラを放つ大剣。

 

 

「この刃に宿りしセイントの御名において、我は解放する。―――デュランダル!」

 

 

 現れたるは彼の聖騎士ローランが振るったといわれる聖剣。

 そのまさかの登場にバルパーもコカビエルも目を丸くする。

 

 

「デュランダルだと!」

 

「貴様、エクスカリバーの使い手ではなかったのか!」

 

 

 そんな彼らに死銃はからからと嗤っている。

 

 

「残念。私はもともと聖剣デュランダルの使い手だ。エクスカリバーの使い手も兼任していたにすぎない」

 

 

 そう言って彼女は片手にエクスカリバー、片手にデュランダルという聖剣二刀流の構えを見せる。

 その構えは付け焼刃のその場しのぎなど微塵も感じさせず、それが本気であることを見るものに理解させた。

 

 

「馬鹿な!私の研究ではデュランダルを扱える領域まで達してはいないぞ!?」

 

「それはそうだろう。ヴァチカンでも人工的なデュランダル使いは創れていない」

 

「では、なぜだ!」

 

「イリナたちと違って、正真正銘私は天然ものだからだよ」

 

 

 ゼノヴィアの返答にバルパーは絶句していた。

 そう、彼女は木場祐斗やその同志らと違い生まれながらに聖剣より祝福された者だった。

 

 

「そ、そんなのアリですかぁぁぁ!?ここにきてのチョー展開!くそったれのクソビッチが!そんな設定いらねぇんだよォォォォ!」

 

 

 絶叫を上げながらフリードはゼノヴィアに肉薄する。聖剣の力により超スピードで放たれる斬撃は悉く二本の聖剣を扱うゼノヴィアに弾かれいなされる。

 そして、デュランダルによる横なぎによってフリードは吹き飛ばされる。

 その余波でグラウンドの地面がえぐられた。

 

 

「――所詮は、折れた聖剣か。使い手も使い手、このデュランダルの相手にもならない」

 

 

 ゼノヴィアはつまらなそうに嘆息する。

 『破壊の聖剣』を凌駕するその力を振るう者からすれば仕方のないことだろう。

 木場祐斗は吹き飛ばされたフリードを追う。それは次で決めるという覚悟の表れだった。

 

 

「マジかよマジかよマジですかよ!伝説のエクスカリバーちゃんがボロ負けっすかっ!酷い!これは酷すぎる!パイセン助けて!無理っすか、そーっすか!かぁーっ!折れたものを再利用しようなんて思うのがいけなかったのでしょうか?人間の浅はかさ、教会の愚かさ、いろんなものを垣間見て俺様は成長していきたい!」

 

 

 殺意の弱まったフリードに肉薄する木場祐斗。それにフリードは対応できず、咄嗟にエクスカリバーで聖魔剣を受け止めようとするが────儚く金属音が鳴り響く。

 エクスカリバーが砕けた。

 

 

「――見ていてくれたかい?僕らの力はエクスカリバーを超えたよ」

 

 

 そのまま、聖魔剣はフリードを切り払った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フリードは倒れ込み、肩口から横腹までの僕がつけた傷から、鮮血を滴らせる。

 ────勝った。

 僕たちはエクスカリバーを超えた。僕は天を仰ぎ、聖魔剣を強く握りしめた。

 感無量という感情よりも、目標を失った喪失感のほうが大きいように思える。僕が生きる理由の一つが、生きていい理由の一つが、無くなったような────

 

 

「せ、聖魔剣だと……?有り得ない……。反発し合う二つの要素が混じり合うなんてことはあるはずがないのだ…………」

 

 

 バルパー・ガリレイが表情を強ばらせている。そうだった、まだ終わってはいない。

 彼を打倒しない限り、悲劇は続く。もう、これ以上僕たちのような存在は生み出してはいけないんだ。

 

 

「バルパー・ガリレイ。覚悟を決めてもらおう」

 

 

 僕は聖魔剣をバルパーへ向け、斬り込もうとする。さあ、同志たち。これで終わりにしよう!全てに決着を!

 

 

「……そうか!わかったぞ!聖と魔、それらを司る存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明はつく!つまり、魔王だけでなく、神も────────ぁ?」

 

 

 何かに思考が達したかのように見えたバルパーの首が飛んだ。

 光で斬り裂いたのではない、これは刃で首を刎ねられたのだ。

 バルパーの首がそのまま落下し転がると、同時にバルパーの身体はそのままグラウンドに突っ伏しその断面から夥しい程に鮮血を吐き出す。

 そして、バルパーの向こう側に立っている人物と僕は対面する。

 

 

《いやはや、少ない情報で真実に辿り着くあたり意外と天才だったわけかバルパー・ガリレイ》

 

 

 黒い外套に黒いアーマースーツ、そして顔を覆う髑髏を模したマスク。

 その手に握られているのは一挺の銃────ライフルだろうか、その銃身の先には鋭い銃剣が装備されている。

 傭兵部隊『笑う棺桶(ラフィン・コフィン)』その首魁であり最上級悪魔であるヴァサゴ家の悪魔を惨殺した男。

 

 死銃がそこに立っていた。

 

 つまりはバルパー・ガリレイを殺したのは────

 

 

《初めまして、で悪いが俺とやりあおうか》

 

 

 死面の男はその手のライフルの銃口を、剣先を此方へと向けて嗤った。

 

 




死銃対木場ファイっ!

魔剣創造と武器製造
同じ創造系神器ですからねぇ
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