漫画家と主夫高校生のD×D   作:カチカチチーズ

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気が付けば書き終わっていた。
俺も何を言ってるのかわからない、以下略。

UNDEADの方は現在執筆中ですが、今週投稿は厳しそうです。


三十六頁

 

 

 

 

 駒王協定よりなんやかんやで数日。

 高校生は間近に迫った夏休みに心を躍らせ、課題に頭を抱えるこの頃だろう。

 傭兵であれども学生である俺もまたしかり。精神年齢三十路を超える俺とてやはり男であることにはなにも変わらず、夏休みは去年同様リゼヴィムが人間界で所有している島のビーチでの三日間あるバカンスを二亜やアルテミシア、人形らと楽しむことが密かな楽しみとなっている。

 え?課題?そんなん英語がクソなだけでなんら問題はない。現国に関しては何をとち狂っているのかしっかり読書感想文なんてものを課題にした挙句に両面ありの文章課題を十五枚、しめて三十種類の文章課題なんぞを出してきたが先も言ってきた通り、英語がクソなだけで他はまったくもって問題ではない。

 こちとら、前世の大学を国語と世界史だけで合格したような人間だぞ?英語?知らない子ですね。

 理科も数学も俺の演算処理能力があれば片手間で終わる。

 

 

 さあ、待つのは楽しい楽しいバカンス!!

 血生臭い戦場や硝煙香る戦場を後にして、遊ぶとしようか!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、これはなんぞや」

 

 

 軽く首を捻りつつ、俺は缶に口を付ける。

 キリン缶だが、あくまでレモンなんで飲酒じゃあない。いや、それはともかく、目の前に繰り広げられている現状に俺は疑問しかない。

 

 

「うへへへ……」

 

「振り切りますよぉ…!」

 

 

 終業式を来週に控えた金曜日、その夜。

 なんとか、次回のコミケの新刊作業を終え、あとは印刷するだけとなった二亜は謎のめんどくさいテンションで絡んできたため、二亜のアシスタントをしてたRO635をスケープゴートにしたんだが……酒でも飲ませたかROは目を回しながら振り切ってるし、二亜はシャツを脱ぎ捨ててROの太ももに頬ずりしている。

 うーん、なんともカオス。

 

 

「というか、俺がつまみ用意してる間に二本飲ませたのかよ……」

 

 

 そんな風に呟きつつ、空き缶を片付け用の袋に突っ込んでいく。

 まったく、なんというか……と、

 

 

「かもめぇ」

 

 

 いつの間にに回り込んできたのか、二亜が俺の背におぶさってくる。

 いくら、俺が服を着ているとはいえ、二亜は既にシャツを脱いでいるわけで普通に服を着ている時よりも二亜の感覚が理解できる。如何に二亜が酔っているとはいえ、こんなことをされれば反応しないわけがなく──────

 

 

「まあ、その前に。二亜、お前ザルだろ」

 

 

 俺の言葉に肩へ顎を乗っけてきた二亜の表情と猫撫で声が止まる。

 こいつはザルだ。

 そりゃ確かに酔いはするが、ザルなこいつにとって缶酒二、三本は飲んだうちに入らない。悪酔いしないから助かりはする、まあ、普通に二日酔いは発症するが。

 ともかく、こいつは別に酔ってない。顔をほんのり赤らめてはいるがほぼほぼ正気だ。俺の言葉に固まるあたり、事実であることは間違いない。

 

 

「え、えっと、なんのことでっしゃろ……」

 

「口調おかしくなってるぞ」

 

 

 焼き鳥の皮を食いつつ、口調のおかしな二亜の眉間をぐりぐりと人差し指で押しつつ俺は呆れる。

 まったく、酔ったふりをして何をするつもりだったのか。

 

 

「ナニをだよ」

 

「やかましい」

 

 

 硬直から戻ったか、無駄に決め顔しながらズボンの方に伸ばしてきた手を払って、二亜の顔面にアイアンクローをかましておく。というか、ナチュラルに心を読んできたな、こいつ。

 さて、どうするか。

 如何に人形とはいえROをこのまま放置するのは正直どうかと思うし………RO?

 

 

「RO、どこ行った」

 

 

 ちゃぶ台というか、テーブル挟んだ向かいの床でへべれけしてたROの姿がいつのまにやら忽然と消えていた。

 どこへ消えたのか、お手洗い?まさか、あのへべれけが自主的にいくのは難しいだろう。では、どこへ。

 テーブルの下?潜り込んでも足は見える。

 はてさて

 

 

「かもめ、はな、そ?あたしの、頭弾けそう」

 

「お前はこのままなぁ」

 

 

 二亜の要望は却下して、軽く顏を動かし部屋を見回すがどこにも見当たらない。まぁ、廊下に行って階段上ったりしなければ問題はないだろう。多分きっと、メイビー。

 と、なれば、だ。

 

 

「まずはお前をどうにかするか」

 

「はっ!?あたしに乱暴するつもりなのね!?エロ同人みたいに!?朝〇先生のエロ同人みたいに!?」

 

「…………ハンッ」

 

「鼻で嗤われたッッ!!??」

 

 

 朝〇先生の同人みたいにって、悪いなお前はお呼びじゃないんだ。せめて、アルテミシア並みにしてから来てくれ。

 

 

「胸か!?やっぱり、胸なのか!?ゼロはなにもあたしに応えてくれない!!」

 

「そもそもお前は脚枠では?」

 

 

 アイアンクローを解除し、二亜を背中から引きはがす。面倒なことを喚いてるが適当にあしらいつつ、ももを口に運んで、改めて二亜を見る。

 何故にシャツの下に来ていたのか不明な黒のベビードールに同じく黒いガーターと下着ってこいつ、いつの間に下も脱いでんだよ。馬鹿なの?健全な作品なんだよ?

 

 

「少年のエッチ」

 

「上はいいから、せめて下は穿け馬鹿」

 

 

 俺の視線に気づいたんだろう。にやついた表情で自分の身体を抱きつつふざけたことをぬかす馬鹿に俺は呆れながら皮を食べる。

 まったく、この馬鹿は。どうして、こうもあれなことを言うんですかねぇ………ああ、エロ親父インストールしてるからか。

 

 

「なんか、すごいおかしな認識を受けた気が」

 

「安心しろ。前からその認識だ」

 

 

 俺の返しは予想外だったか、口をとがらせて文句を言いながら二亜はポカポカという感じに叩いてくるが漫画家の腕力ではそこまでの威力は出ず、対して傭兵としてそれなりに鍛えている俺にはほぼほぼノーダメだ。

 ン?諦めたかって

 

 

「ちょ、おま」

 

「ぐへへへ、兄ちゃんいい身体してるやんけ」

 

 

 人の服に手突っ込み始めたし、なんか意味が分からんことを言い始めるし、やっぱり頭大丈夫かこの馬鹿。

 

 

「二亜、おとなしくやめるか、大変なことになるのとどっちがいい」

 

「ふぁっ!?霊装着衣凌辱プレイだって!?」

 

「やっぱり頭沸いてるだろお前」

 

 

 常温で愉快に頭が沸騰してるようだ。

 流石だな。

 え?大変なことってなんなのかって?バックアップとったうえで二亜のスマホのアプリをアンストする。

 

 

「鬼か!?」

 

「だから、ナチュラルに人の心読みに行くのやめろ、馬鹿」

 

 

 流石にこれは額に手を当てる程度にどうかしてると思う。うん、割とマジで。

 さて、そろそろまじめにやるとするか、なあ?

 

 

「え、待と?ねえ、少年、なんで手首回してるの?なんで関節の駆動良くしてるの?え、ねぇ、待とう、いや、待ってください、ほんとマジで」

 

「安心しろすこしキャメルクラッチするだけだ」

 

「安心する要素ゼロでは!?」

 

 

 知らんなぁ。

 逃げようとする二亜の肩を掴み留め、そのままうつ伏せに寝そべらせる。

 体重をかけないように二亜の背に跨り、顎に背を滑り込ませる。

 

 

「助けてぇぇぇ!!」

 

「知らないのか?死銃からは逃げられない」

 

「大魔王の話じゃなかったっけ!?」

 

 

 二亜の悲鳴は無視してそのまま──────

 

 

「さあ、お前の罪を数えろ!!」

 

────サイクロン!ジョーカー!

 

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 唐突にリビングの扉を開けて飛び込んできた、ROに俺も二亜も固まってしまう。

 こいつ……さては俺の部屋に行ってたな?どうしてわかるのかって?俺の趣味で神器の応用作成した代物を腰に巻いてるからだ。いや、確かにこいつのセリフ的にあってるけれども……ええ。

 

 

「………いま、誰か私を嗤いましたか?」

 

「いや、酔ってるとはいえ滑ってるのはつらいだろうなぁって」

 

「誰か……私を……嗤ってくれよ……」

 

「いつから、お前は兄弟を二度失ってんだ」

 

 

 萎えた。二亜の上からどいてテーブルの上の物を片付けてく。

 なにやら、ROがその場でしゃがんで俯いているが彼女の肩に軽く手を置いてそのまま台所の方へ行く。憐れRO。

 

 

「しきかぁぁぁぁあんんんんッッッ!!??」

 

 

 

 

 

 とりあえず、あとで慰めてやるか。後、M16に教えたろ。

 

 

 

 

 




アズールレーン楽しいな。
RO可愛いですよね。あと、ISW欲しいです

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