ラブライブ!サンシャイン!!~BUILD the Rainbow~   作:白銀るる

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コラボ編 第4話!

物欲センサー、どうにかならないですかね……

今回はとある二人が先行で登場します!(チラ見せとは言ってない)


EP4 動き出すウォリアーズ

「な、何だよあれ!」

 

 突如として、町の上空に現れた飛行物体。

 街を覆い、陽の光を妨げたそれを見つけた人々は、呆然と立ち尽くしていた。

 

「もしかしてユーフォー……?」「あれ本物なの?」「宇宙人の侵略!?」「え? 地球終わっちゃうの!?」

 

 誰かがそんなことを言い始め、一気に騒がしくなっていく町。

「お、おい! 何か開いたぞ!」

「まさか爆弾とか落としてくるんじゃ……」

 船の変化に気付いた四人の学生のグループ。

 四人の内の一人の女子生徒の言葉を受け、もう一人の女子が「急に怖いこと言わないでよ!」と返す。

 

 そして次の瞬間、最初に口を開いた男子生徒とは別の少年が、青ざめた顔で船を──否、船から降りてきた何かを指さした。

「爆弾じゃない……もっとヤバそうなのが来た……!」

 

 空を隠す船。それから現れたのは、無数の黒い影。

 おおよそ人とは言い難い人型のそれは、この町を目指して降りてくる。

 そして……。

 

「うわああああああああ!!!」

 

 黒い影──機械兵(コマンダー)達は攻撃を開始した。

 

 ***

 

「この……! 野郎!!」

 フルボトルを握った龍輝が、突如研究所に襲いかかって来たロボット達を粉砕する。

「多分、あの男の駒だろうな……。寝起きを襲ってくるとはな……少しは時間をわきまえて欲しいぜ!!」

「いや、お前が遅かっただけだろ」

 おいおいまじかよ。俺は昨日の組手でくったくただってのに……。

 俺も龍輝同様、拳でロボット達を砕き、防衛線を死守していた。

 パワーアップアイテムの開発は完成した。

 では何故変身しないのか。

 しないんじゃない、出来ないんだ。

 龍輝はスクラッシュドライバーを使えるレベルではあるが、それでも体への負荷はでかいし、暴走の危険も孕んでいる。

 出来るだけ龍輝に負担がかからないようにと、俺が進言したのだ。

「うおりゃああああ!!」

 武器を持った相手には、ビートクローザーで応戦し、ロボット達を倒していく。

 だが、ロボット達の数は一向に減らない。

 倒しても倒しても、また新しいのが現れるのだ。

「いくら倒してもキリがねぇ!」

「無理ゲーだろ、こんなの……!」

 どうする……! これじゃあ変身したって何も変わらない! 

 こっちが消耗し続けていつか倒れる……。

 

「パンドラボックスの反応を追ってきたら……まさかこんな所に来るなんて」

 

 聞こえてきたのは女の声。

 しかし、そこにいたのは人間の女ではなく、コウモリの怪人だった。

「ナイトローグ……!」

 龍輝は彼女を睨みつけるが、当の彼女の視線は彼ではなく俺を捉えていた。

「生憎だが、お前の相手をしてる暇はねー!」

「こんな所で雑魚の掃除をしている場合でもないんじゃないの?」

「んだと!?」

 売り言葉に買い言葉、更に二人の間に一触即発の雰囲気が流れ始める。

「ストップストップ! 龍輝、落ち着け。変身出来ないんじゃ勝負にもならないぞ?」

「う……」

「安心してくれ。わたしは君と戦いに来たわけじゃない」

 そう言いながらナイトローグは、龍輝の背後に迫っていたロボットをスチームガンで撃ち抜いた。

「なっ……」

「万丈龍輝。この町の……いや、この世界の運命は君に掛かっている。だから、ここはわたしに任せて行け」

 ナイトローグと龍輝は敵対しているようだが……どうやら思ったより状況は悪化しているようだ。

「スクラッシュドライバーの調整終わったよ! ってアレ? 一人増えてる?」

 こんなシリアスな場面だってのに、巧さんはマイペースにボケを挟む。

「コウモリの怪人……まさか君がナイトローグ!?」

 一人驚愕する巧さんを尻目に見合う龍輝とローグ。

 二人の間にしばし沈黙が訪れるが、

「……分かった。先生、ドライバーを貸してくれ」

「あ、ああ……。そうだ、これも戦兎君に届けてくれ」

 龍輝は彼女の共闘するという案に乗り、先生からドライバーとビルドの強化アイテムを受け取った。

 

 さて、龍輝達と敵対している彼女が協力を仰いでくるということは、さっきも言った通りかなり状況は不味いようだ。

 龍輝は信じてくれているとはいえ、俺が突如現れたライダー(怪しい奴)であることに変わりはない。

 出来れば使いたくなかったが、そうは言ってられないらしい。

 

「龍輝、行くぞ。俺に掴まれ」

「おう! ……え? 何だよその少年漫画みたいなセリ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フ……はあああああああ!?」

 

 俺達はワープの力を使い、浦の星まで瞬間移動した。

 思った通り、浦の星にもロボット達が大量に押し寄せていた。

「ちっ……やっぱりこうなってたか……」

「ちょ! お前今何を……!」

「龍輝、お前はアイドル部のとこに行ってソイツを渡してこい!」

 何の振りもなしに突然ワープさせられたのだ、驚くのは当然だ。

 だが、今は驚いている場合ではないのだ。龍輝はそれをすぐに理解し、俺に対する言葉を飲み込んで頷き、校舎へ向かっていった。

 

 

「さてと……あとは、一匹残らず喰らい尽くすかあ!!」

「エボルドライバー!」

 

 

 

 ***

 

 昨日のことだけで腹いっぱいだってのに……今日も朝からとんでもないこと尽くしだ。

 それでも、驚いているだけじゃいられない。

 妨害工作をされているらしく、携帯等での通信は出来なかったが、流石に念話(テレパシー)までは守備範囲外だったようだ。

 俺は女神様と連絡を取り、今は全員保健室にいると言われ、保健室へ足を向けた。

 

「随分早かったな」

 俺を出迎えてくれたのは女神様。

 いや、出迎えてくれた、というよりは鉢合わせたという方が正しいかもしれない。

 ここに来るまでに倒れているロボットをいくつも見たが、やはり彼女が倒していた物のようだ。

「千歌さん達は大丈夫だよな?」

「うむ。校舎にまで侵入してきたから、ちょいと駆除しておったのじゃ。流石に室内では破壊出来んから、奴らのプログラムを書き換えて無力化しただけじゃがな。それより、出来たんじゃな? ビルドの強化アイテム」

「ああ。戦兎が目覚めたら渡してくれ。俺は仁と先に町の方に行く。このまま好き勝手させる訳には行かない……!」

 今こうしている間にも、奴らは町で暴れ続けている。

 絶対に奴らを止めなければならない……! 

「罠かもしれんぞ? ぬしらを誘き寄せる為の」

「それでも行く。戦兎が救ってくれたこの命で、今度はこの町の人達を救う!」

 俺はそれだけ言い残し、来た道を戻る。

 一人で持ちこたえてくれている仁の所へ。

 

 

「やはりあやつはぬしの子じゃな」

 

 

 ***

 

 

「ねーねースコル。これってやっぱり侵略ってことになるのかな?」

「やむを得んだろう。パンドラボックスを手に入れる為だ。それに殺傷設定はしていない。死者が出ることは無いだろう」

 逃げ惑う人々。

 町を破壊する機械兵。

 そのどちらでも無い二人組が、目の前に広がる光景を傍観している。エルジュとスコルだ。

 スコルの言葉通り、機械兵達は一般人を攻撃するように設定はされていない。

 機械兵達が攻撃しているのは、全て建物や車、そして騒ぎを鎮圧する為に出撃してきたガーディアン。

 二人の狙いは、逃亡した三人の仮面ライダー。

 彼らを誘き出す為に破壊活動を行っているのだ。

 目的の為なら手段を選んでいる場合では無い、頭ではそう考えているが、人々の悲鳴は彼らの心を締め付けていた。

「……あんまり良い気はしないね」

「仕方ない。これも宇宙の悪を絶つ為だ。その為ならわたしは……」

 

 刹那、二人の周辺にいた機械兵達が、線を描くように次々と爆発四散していく。

「来る……!」

 敵の気配を察知したスコルは、素早くスコルピオンゾディアックボトルを腕に挿し、スコルピオハードスマッシュに変身する。

 

「だあああああああ!!!」

 

 スコルピオがエルジュを庇うように小太刀を構えると、彼を目がけて、金色の戦士がパイルバンカーのような武器で突貫攻撃を仕掛けてきた。

「ぐっ……! はああああ!!」

 スコルピオはそれを何とか押し返す。

 金色の戦士は押し飛ばされるも、体勢を崩すことなく、彼らと対峙した。

 更にその隣に青い怪人が現れる。

「ほー、コイツの初撃を防ぐたぁ、やるなぁ」

 青い怪人は金色の戦士の肩に手を乗せ、スコルピオを賞賛する。

 声だけ聞けば陽気だが、彼から放たれる雰囲気は、そんな陽気さとは相反している。

「貴様ら……何者だ?!」

 スコルピオは構えたまま、彼らに名を問う。

「人に名前を聞く時は、まず自分から名乗らないと失礼じゃないか? ま、俺には名乗る名など無い。しがないの傭兵さ」

「仮面ライダーグリス……! 復讐だかなんだか知らねえが、ここは俺達の星だ! さっさと帰んな!」

 青い怪人──スタッグハードスマッシュと、金色の戦士──仮面ライダーグリスは、エルジュとスコルピオを睨む。

「仮面ライダー……三人だけだと思ってたけど、他にもいたんだね」

 スコルピオの陰から出てくるエルジュ。その手には、ヴァルゴゾディアックボトルが。

「確かに君達にケンカをしかけたのはアタシらだね。けどね、こっちにも引き下がれない理由があるんだよ!!」

 エルジュはヴァルゴボトルを鎖骨の辺りに挿し、ヴァルゴハードスマッシュに変貌した。

 これで二対二。

 数十秒間、睨み合っていた彼らだが、ヴァルゴとグリスが発射した光弾がぶつかり、弾けることで、彼らの戦いの火蓋は切って落とされた。

 

 ***

 

 仁を残したグラウンドに戻ると、信じられない光景が広がっていた。

 あぐらをかく仁と見るも無残な姿のロボットの残骸。

 戦場というより、大量惨殺の現場のようだ……。

「お、割と早かったな」

「あ、ああ……。お前、これ一人でやったのか……?」

「まあな。それより早く行こうぜ。親玉の居場所は掴んでるしな」

「それは俺もなんとなく分かる」

 俺と仁が見つめる先には、まるでSF映画に出てくるような宇宙船。

 それも、町一つの空を覆ってしまう程巨大だ。

「またワープするんだろ?」

「ああ。また俺に掴まっててくれ」

 

 

 仁の肩に手をかけると、ほんの数秒で景色が変わった。

 俺達が立っているのは、浦の星のグラウンドではなく、近未来的な施設の内部。

 きっとあの船の中に侵入出来たのだろう。

「おかしいな……」

「どうしたんだ? もしかしてここ、あの船にワープ出来なかったのか!?」

「いや、船の中には来れた……が、あの野郎の所にワープしたはずなんだがな……」

 あの野郎……あのスマッシュだった男のことだろう。

 ソイツの所にワープしようとしたが、出来なかったというところか。

 

「なるほど。あの移動速度は高速移動ではなく、瞬間移動だったというわけか」

 

 そこへ銃を担いだ一人の男が姿を現した。

 その腰には、俺達から奪ったビルドドライバーのうちの一つが装着されている。

「この船の中では転移系の能力は使えない。外からの侵入でも、全てこの部屋に通じるようになっている」

「つーことは、ここはこの船の砦ってことか」

「その通りだ。この船の最初にして最後の砦。そして俺はその砦の番人……サジ」

 サジと名乗った奴は、見たことの無い二本のフルボトルをドライバーに装填する。

 

「サジタリウス! 仮面ライダー! ベストマッチ!」

 

 サジがレバーを回すと、スナップライドビルダーと金色のアーマーが前後に形成されていき、待機音が流れ始める。

 

「Are you ready?」

 

「変身」

 

「シュート・ジ・アロー! メイク・スターダスト!」

 

 アーマーはサジを挟み込み、奴は仮面ライダーへ変身を遂げた。

 

 金色に輝く装甲。

 星にも矢のようにも見える肩アーマー。

 弓を引いたような形の複眼は、龍の顔のようにも見える。

 

「俺は仮面ライダースターダスト……友と、そしてこの俺の悲願を果たす為、ここでお前達を倒す!!」

 

 スターダストは携えていた銃を弓に作り替え、金色の矢を放ってくる。

「変身前に攻撃するとは、礼儀がなってねぇな!」

 奴の攻撃を躱し、仁もドライバーを装着し、変身しようとするが……。

 

「仁、先に行ってくれ」

 

 俺はその仁を止め、奥に進むように促した。

 二人で戦えば、確実にスターダストは倒すことは出来る。

 けど、消耗した状態であの男には勝てない。

 それならば、仁を先に行かせて俺が一人でコイツと戦い、戦兎の為の活路を開く。

 それが俺の出した答え、そしてつけるべきケジメだった。

「……しゃあねぇな。そんな目ェ見せられたら、止められねぇよ」

「悪ぃな。ワガママ言っちまって」

「無茶すんなよ」

「おう!」

 仁は一度後ろに下がり、同時に俺は一歩前に出る。

「スクラッシュドライバー!」

 クセの強い起動音と共に、俺の腰にベルトが装着される。

 次に、ドラゴンフルボトルの成分をゲル状にし、更に強力な力を使えるようにしたドラゴンスクラッシュゼリーを取り出し、キャップを開けてドライバーに挿し込む。

「ドラゴンゼリー!」

 待機音が流れ始めたのを確かめて、腕をレンチ型のレバーの上まで移動させる。

「変身!」

 いつもの「Are you ready?」という問い掛けは無いものの、俺の覚悟はとうに決まっていた。

 レバーを勢い良く押し、変身の為の操作の全てを終える。

 

「潰れる! 流れる! 溢れ出る! ドラゴン イン クローズチャージ!! ブラァァァ!!」

 

 俺を囲うようにビーカーが形成され、その中が液体──ヴァリアブルゼリーで満たされる。

 やがて銀色のアーマーが俺の体を覆い、最後にゼリーが頭部でCZCヴァリアブルヘッドアーマーを生成した。

 

 俺は仮面ライダークローズの強化形態──クローズチャージに変身した。

 

 

 

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