【けものフレンズ】すとろんぐぜろ・ぱんでみっく 【二次創作】   作:はらだいこ

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アニメけものフレンズの二次創作です。長い沈黙を破り地上に持ち出されたストロングゼロ。ツチノコの最初の飲み仲間となったスナネコ。酔っぱらいの楽しげな雰囲気に誘われて、フレンズたちが集まってきました。こうしてストロングゼロという禁断の酒がジャパリパークへと解き放たれたのです。応援よろしくお願いします。

pixiv:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10109207


第二話 初めての宴会

ダブルレモン味、まるごとラ・フランス、ダブルグレープフルーツ味、ビターシトラス味、ドライ味と熱しやすく冷めやすい性質そのままに、スナネコは缶を手にとっては眺めすぐに次の缶を眺めていく。

  

「これがツチノコが見つけたっていう、珍しい飲み物ですか?」

 

 キラキラして綺麗なので、殺風景な洞穴の置物にぴったりというのがスナネコの第一印象で、飲み物だと言われてもピンとこない。

 

「そーだ、同じ砂漠住まいということで、真っ先に、おまえに見せてやってるんだぞ」

 

 酔いが醒めたツチノコが、スナネコに手伝ってもらってとりあえず地上に運び上げたストロングゼロ。350ml缶を24本入れのダンボールを五箱で百二十本。現在、ゆうえんちにいるフレンズで分け合うには十分な量だろう。

 

「これを飲むと気持ちがよくなるんですか?」

「ああ、ふわふわと体が軽くなるんだ。おまえも一本飲んでみろ!」

 

 人見知りなツチノコが自信満々に何かを勧めてくるのは珍しいことで、早くも関心を無くしつつあるスナネコは、とりあえず一本(まるごとラ・フランス味)、開けてみることにした。

 

ぐびっ!

 

「うーん、あんまりおいしくないです」

「そーいうな。もう一口いってみろ」

 

 口をへの字に曲げながら、ツチノコの熱意に負けてもう一口。アルコールが胃の腑に染み渡り、独特の匂いが鋭敏なスナネコの鼻を突き抜ける。

 

「あっ……なんか変な気分……」

 

 頭がくらっときて、ツチノコが言う様に身体が軽くなったような気がする。

 

「そっから、だんだん気持ち良くなってくるんだよなぁ!ひひっ!」

 

 未だかつてない奇妙な感覚に戸惑うスナネコをを安心させるべく、自分もストロングゼロ(ダブルグレープフルーツ味)を開けて、豪快に呷って見せる。

 

「ぷはー!このしゅわしゅわも慣れれば結構、癖になるぞぉ!」

「ツチノコ、なんか明るいです」

 

 いつもとは違うツチノコのノリにつられてスナネコもストロングゼロを口にする。スナネコの言う通り、少しずつ気持ちよくなってきた。ツチノコとスナネコの楽しそうな雰囲気に誘われるようにフレンズたちが集まってきた。

 

「わーい。なにしてるのー!」

「二人とも、なに飲んでるんすか?」

「興味深いのであります!」

「むむ、見るからに怪しげな……わたしが確かめさせてもらうわ!」

 

 PPPマネージャー、マーゲイの指導のもと、ライブステージ設営の手伝いの帰りのコツメカワウソ、アメリカビーバー、オグロプレーリードッグたちは二人が飲むストロングゼロに興味津々。学者肌のツチノコはおほんと咳払いをして、ストロングゼロに対する自分なりの知見を述べようとするが、好奇心旺盛なコツメカワウソと探偵気取りのアミメキリンがためらいもなくストロングゼロを手に取った。

 

「きらきらしてきれいだぞー!」

「表面がつるつるして、地面におけばフレンズを転ばせることが可能……危険だわ」

 

 フレンズの中でもとくに頭が軽い二人の、文字通り軽率な行動にツチノコは怒髪天。価値ある遺跡で爪とぎをするサーバルしかり、ジャパリパークにはモノの価値というものが分からないフレンズが多すぎる。

 

「こらー!人の話をきかんかー!」

「ここをこうすれば、蓋が開くんですよ」

 

 興味が新しく来たフレンズたちに移ったスナネコは簡単に飲み方を説明して回ると、純粋な好奇心を抱く者から、半信半疑な者まで、それぞれストロングゼロを口にしていく。

 

 ぐびっ!

 

「うぅ、ジガジガする!口の中が痛いわよ!」

 

 ぐびびっ!

 

「うぇー、へんなあじー!」

 

 ごくっ!

 

「甘いのか苦いのか、よく分からないっす」

 

 ごっくん!

 

「ジャパリまんの方がおいしいのです」

 

 初めてのストロングゼロの味にフレンズたちの評価は最悪。せっかくの発見を共有できないのでは意味がないと、さも美味しそうにストロングゼロを飲んで見せて、酔いが回るまでフレンズをなんとか場に繋ぎとめる。

 

 

「まぁ、まて!みろみろ!飲んでいくうちによくなってくるんだよぉ!」

 

 ぐいぐいっ!

 

「ぶはぁー!お前らも嘘だと思って、もう一口いってみろぉ!」

 

 味はいまいちだが、ツチノコの飲んでれば楽しくなるという言葉に嘘はなさそうなので、フレンズたちはちびちびとストロングゼロを舐めていく。

 

 ぐびびっ!

 

「あっ!なんか、身体がポカポカしてきたっす」

 

 ぐいっ!ぐいっ!

 

「わー!たーのしー!」

 

 ごくくっ!

 

「お~~!なんかふらふらするのです!」

 

 ごきゅきゅっ!

 

「これはっ!なんだか気分がよくなてきたわ!怪しい!もっと飲んで捜査しなければ!」

 

 酔いが回れば味覚も鈍くなって、まずい味も気にならなくなり、徐々にピッチも上がっていく。フレンズたちの頬に赤味が差して、なんだか浮かれた空気が流れだした。気をきかせたスナネコが溜め込んでいたジャパリまんを持ってきた。

 

「おぉ!スナネコいいぞ!何か食べた気分だったんだ!」

 

 一番酔いが回っているツチノコが真っ先に手を付けて頬張る。他のフレンズも一日の労働の疲れとアルコールの高揚からジャパリまんの登場に歓声が上がる。

 

「わーい!ジャパリまん!ジャパリまん!!」

「オレっちももらうっす!」

「飲めば気持ち良くなるけど、やっぱりまずいから、口直しにいいかもしれないわね」

「これだけ飲んでると、なんだか口さみしいから、ちょうどいいのです!」

 

 ストロングゼロを飲みながらジャパリまんを食し、みなで肩を組み、手を取り合って、歌い踊る。ヒトがいた頃はこれを”宴会”と呼んだがツチノコをはじめ、フレンズたちは知る由もない。こうして、ストロングゼロはジャパリパークに解き放たれたのであった。

 

つづく

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