【けものフレンズ】すとろんぐぜろ・ぱんでみっく 【二次創作】 作:はらだいこ
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今日もフレンズたちが集い、賑々しいゆうえんちの夜のフードコート。余興としてアルパカの紅茶でだいぶマシになったトキの歌声が流れ、パーティーの予行練習がてら行われるPPPのゲリラライブを肴として、大いに盛り上がっている。
「ぶはー!今日もストロングゼロが美味いなぁ!」
ヘラジカは乾杯の音頭と同時にダブルレモンが並々のジョッキを一息にぐいぐいと飲み乾して酒豪ぶりを部下たちに見せつける。おおー!と感嘆の声が上がり、景気のいい飲みっぷりに、他のテーブルからもぱちぱちと拍手が巻き起こる。
(うぅ、今日も飲みでござるか……ストロングゼロは少し苦手でござる……)
下戸気味のパンサーカメレオンは比較的飲み口が柔らかい桃ダブル味をちびちびと舐める。本当はストロングゼロよりもジャパリまんの方が好きなのだが、生来の気弱な性格のために、どうしても言い出せない。
「このまるごとラ・フランスは上品な味わいですわ~~」
すっかり通気取りなシロサイはワイングラスに注いだまるごとラ・フランスをくゆらせて、芳醇な匂いを楽しむ。
「こっちもいける……」
無口な分、ピッチが早いハシビロコウは一杯目のビターオレンジを飲み乾して、さっそく二杯目のダブル完熟梅に口をつける。ストロングゼロは味の種類が豊富なのでまったく飽きがこず、いくらでも飲めてしまいそうだ。普段は他者を威圧する鋭い眼光もこの時ばかりは少しだけ柔らかくなる。
「串揚げおいしねー!」
「串揚げっていえば、ドライ味が合うですぅ!」
オオアルマジロとアフリカタテガミヤマアラシは串揚げをはふはふと頬張りながら、キンキンに冷えたストロングゼロを交互にやって至福の時。
「ん?どうした?パンサーカメレオン?元気がないな?」
盛り上がっている面々の中で、明らかにパンサーカメレオンのピッチが遅いことがヘラジカは気になった。猪突猛進で回りが見えないと言われるヘラジカも、こと信頼している部下の様子については、よく気が付く。
「え?いや、そんなことはないでござる!」
「遠慮するな!ぐいぐいといけ!今日はぶれいこーだ!」
引っ込み思案なパンサーカメレオンのこと、きっと遠慮しているのだろうと考え、やっと半分減ったグラスに自分がキープしていたストロングゼロをつぎ足す。
「そうですそうですぅ!どんどんいくです!」
アフリカタテガミヤマアラは自分の串焼きをパンサーカメレオンの皿に置いていく。ヘラジカもパンサーカメレオンも自分を思ってのことだと思うとパンサーカメレオンは断れない。
「じゃ、い、いただくでござる」
「よぉし!その意気だ!みんな!今日は飲み明かすぞぉ!」
「「「「「おー!」」」」
また掛け声が上がり、乾杯の音頭とともに、グラスがかち合わされる。引くに引けなくなったパンサーカメレオンはヤケクソ気味に一息にぐいぐいと呷り、あっというまにグラスを開けてしまう。
「いいのみっぷりだぁ!ん?どうした、大丈夫か」
「も、もぅ、のめまひぇん……」
一気に高アルコールを体内に摂取したおかげで耐性のないパンサーカメレオンは猛烈に酔いが回った。視界がぐるぐつと回り、平衡感覚がおかしくなり、呂律もろくに回らなくなる。少し横になろうと席から立ち上がろうとした拍子に、パンサーカメレオンはのめくって、地面にばたんと仰向けに倒れて立ち上がれなくなる。
「!おい、大丈夫か?」
「しっかりするですぅ!」
「みなさま、落ち着きなサイ!で、でもこういう時はどうすれば……!」
「はかせ、呼んでくる」
「どうしよう、どうしよう!」
パンサーカメレオンの昏倒で、楽しかった飲みの雰囲気はふっとびヘラジカ陣営は大混乱の様相。ほぼ同時刻、別のテーブルでも、一騒動が起こっていた。
つづく