問題:『文月学園、学園長の名前を答えなさい』
解答
吉井明久、姫宮恵衣菜、吉井零華
『藤堂カヲル学園長』
教師コメント
『正解です。3人はよく学園長の実験に協力してくれるので助かると学園長がおっしゃっていましたよ』
Fクラス生徒(一部除く)
『妖怪』
教師コメント
『・・・・・・・・・・・・・・』
~明久side~
『それではAクラス対Fクラス、最終決戦フィールドは総合科目です。それでは・・・・・・・
新野さんのアナウンスと同時に試合開始のブザーが鳴った。
「行くよっ、零華!」
「行きます、兄様!」
「「勝負!」」
ブザーが鳴り響くと同時に僕と零華の召喚獣はそれぞれ双剣と槍を握りフィールドの中央ぶつかる。
ドガンッ!
『キャアアアアア』
『くっ・・・・・・』
僕と零華の召喚獣の双剣と槍がぶつかり衝撃波と爆発が生まれる。それによりあちこちで悲鳴があがった。
『す、凄まじい威力です。これでまだ、腕輪を使ってないのですから二人とも一体どんな能力を持っているのでしょうか?・・・・・・・って、あれ?二人の召喚獣の姿が見当たりません、どこへ行ったのでしょうか?』
『かなり速く動いているため見えないのだと思います。現にフィールドのあちこちで金属音が聞こえます』
『確かに聞こえます。にしても二人とも速すぎませんかね?』
解説席で新野さんと高橋女史が説明した通り、あの爆発と衝撃波の後、僕と零華はフィールドのあちこちを動き回り攻撃していた。しかも、かなりの速度で。
キンッ!キンキンッ!
そのためフィールドのあちこちで金属音が鳴り響いている。
「はあっ!」
「せいっ!」
『は、速すぎてどんな戦闘が行われているのか全くわかりません!』
『確かにこの速度は信じられないくらいの速度ですね。解説する間もありません』
そのまま暫く打ち合って元の場所に僕と零華の召喚獣を戻した。
Fクラス 吉井明久 10457点
VS
Aクラス 吉井零華 9026点
「さすが兄様ですね」
「うん。零華もね」
「では、私は使わせてもらいますね」
そう言うと零華は槍をしまい懐から魔導書を取り出した。零華の召喚獣の格好は僕と似たような格好で、僕が黒に対して零華は白と碧、ピンクの3色を合わせた色だった。違うのは僕がズボンなのに対して零華のはスカートだった。
「じゃあ、僕も」
僕は左手の片手剣を背中の鞘にしまい(腰でも良かったんだけどね)懐から拳銃を取り戻し構える。
拳銃は2丁あるが今は左手に白銀の銃、右手に黒金色の片手剣と言う出で立ちをしている。
『な、なんと、両選手とも姫宮選手と同じように二つ目の武器を取り出しました!』
『特例として姫宮さん、吉井兄妹の3人には武装が二つ与えられています。これは学園長からの要望ですので』
「じゃあ、早速いきます!腕輪発動!
零華は魔導書を装備すると早速腕輪を発動してきた。
「兄様、いきますよ!」
「うっ・・・・・!」
僕は零華の召喚獣の周囲に展開された魔方陣を見て驚いた。
数が十数あったからだ。
そして、零華はその魔方陣から光の矢をだした。魔法の射手だ。その数、約30。
僕は慌てて召喚獣に指示をだし右手の片手剣を背中の鞘に戻し、もう一丁の黒の銃を取り出し装備する。
ドンッ!バンッ!バンッ!
30の光の矢を2丁拳銃を構えて、躱し零華に向かって撃つ。
「やりますね、兄様」
僕が放った銃弾は零華の目の前で何かに阻まれたかのように空中に止まり床に落ちた。
「へぇー、
「そうですよ兄様」
「じゃあ、僕もいくよ。腕輪発動!
僕は腕輪の能力を2丁拳に付与した。
2丁拳は属性付与の影響を受け6色のオーラに包まれていた。
「いくよ!
僕は属性付与で付与した炎の弾丸を零華の召喚獣に向けて撃つ。属性を言えばその属性を付与した弾丸が放たれる。
「そうはいきません!」
零華の召喚獣は今度は水の矢で弾丸を落とした。
「続けていくよ!
僕は続けて属性付与を施した弾丸を放つ。
それに対応して零華も魔法で撃ち落としてくる。
「来たれ、風の精霊、雷の精霊よ。集い来たりて2精よ迸れ。相重なりて、鋭き槍となりて敵を突き破れ!
「属性付与!
ドガンッ!
僕の放った全属性を付与した弾丸と零華の魔法の槍が中央でぶつかり爆発が起こる。
僕と零華はそれぞれの攻撃を遠距離から撃ち落として攻撃する。僕はあちこち移動しながら、零華は動かずに守備は防御魔法で対抗している。
Fクラス 吉井明久 9816点
VS
Aクラス 吉井零華 8646点
「はあ、はあ、はあ・・・・・・ここまでは互角。さすが零華だね」
「はあ、はあ、はあ・・・・・そんなことないですよ、兄様。点数差は1000点以上離れてるんですから」
「そうだね。それじゃ、この腕輪使おうかな」
「ええ。私も使おうと思っていました兄様」
僕と零華は同時に自身の右手に着けている腕輪を見せた。
『試合開始から早くも10分が経とうとしています』
『ここまで、長いのは初めてですね。さらに二人とも学園長から頼まれている腕輪を使うようですね』
解説席から新野さんと高橋女史の会話が聞こえる。
「では、私からいきます!
零華が右手の手首に着けた純白の腕輪を見せ、起動ワードを言うと零華の召喚獣の背中から左右二対の純白の羽が現れた。
『な、な、なんだでしょうかこれは!?いきなり吉井零華選手の召喚獣から純白の翼が生えたー!まるで天使が降臨したようです!』
『学園長、ああゆうのまで開発していたんですね』
「可愛いよ、零華の召喚獣。うん。て言うか、まるでじゃなくて、天使だね」
「ありがとうございます、兄様」
僕が誉めると零華は照れたように顔を赤くして、俯きながら答えた。
「じゃあ、僕も・・・・・・・・」
僕は右手を横に突き出し手首に着けた虹色の腕輪を見せ、起動ワードを言う。
「
起動ワードを紡ぐと僕の召喚獣にも左右二対の翼が現れる。
零華の召喚獣の翼が純白に対して、僕の召喚獣の双翼は虹色に輝いていた。
『吉井明久選手も翼を生やしました!高橋先生、これも学園長先生がですか?」
『見たいですね。姫宮さんのも合わせると、どれも始めてみる物です』
「格好いいです、兄様」
「そうかな?ありがとう零華。それじゃあ・・・・・・」
「ええ・・・・・」
「「続けて闘りましょう(るよ)!」」
僕と零華の召喚獣は互いに宙に浮き飛び上がる。
『な、なんと、両選手の召喚獣が宙に浮いています!?』
『浮いていると言うより、飛んでいる。と言ったほうがあってるかもしれませんね』
僕は右手の黒の銃をしまい、黒金色の片手剣を取り出す。
「いくよ!」
「いきます!」
そして同時に動いた。
「来たれ、光の精、雷の精。集い来たりて我に従え。天視たり駆け抜けよ。百乗の矢となりて敵を突き穿て。
零華の放った魔法は全て僕のほうにやってくる。その数約100。
さすが零華だね。だけど、僕も負けるわけにはいかないんだ!
僕は迫ってくる雷光の矢を弾丸でいくつか相殺し、片手剣で斬り裂く。
「はあぁああああああ!」
そのまま僕は零華に突っ込み零華に攻撃を与える。
だが、当たる直前。
キィン!
「くっ・・・・・」
零華は槍でそれを防いだ。
「まさか、魔法を斬り裂くなんて・・・・・思ってませんでした」
「うん。正直僕も始めてやったからね。出来るか不安だったよ」
僕はそう言うと左手の白銀の銃をしまい、蒼銀色の片手剣を抜き放つ。
「ここからは双剣だけでいくよ」
そう言うやいなや僕は召喚獣に突撃の指示を出す。
「速い!?」
空中全てを使う3次元の戦闘にまだ慣れないが出来ないことはない。
僕は双翼をフルに生かし零華の召喚獣に攻撃を仕掛ける。
キンッ!キィン!
『遠距離からの攻撃が終わると今度は超高速の接近戦、こんなの見たことありません!』
『そうですね。私もこんな試召戦争の決着は見たことありません。両者一歩も引かず凄まじいです』
Fクラス 吉井明久 5816点
VS
Aクラス 吉井零華 5159点
僕と零華の点数は徐々に減っていっている。
それに加えここまでの長時間の戦闘はまだ、経験したこと無いため、何時集中力が切れるかわからない。
キィン!キンキィン!
僕も零華も決定的なダメージを与えられずに試合時間はすでに18分を超えていた。
「これならどうですか、兄様!」
零華はそう言うと僕から距離を取り、槍を下方。僕の方に向ける。
「いきます!発動、ミストルティンの槍!」
零華はそう言うと上空から僕目掛けて突っ込んできた。
「マズイっ!
僕は咄嗟にもう一つの腕輪を使った。
ドゴーンッ!!
「うっ・・・・!」
「キャッ・・・・・!」
僕と零華の召喚獣がぶつかり爆発と衝撃波が起き爆煙が生じた。
僕らは顔を手で覆い爆風を凌ぐ。
「危なかった~」
「やっぱり防ぎましたか」
爆煙が消え去るとそこには双剣と槍で鍔迫り合いしている、僕と零華の召喚獣があった。
「事象改変を使わなかったら危なかったよ」
Fクラス 吉井明久 4910点
VS
Aクラス 吉井零華 4542点
今の攻撃で僕の点数は大幅に削られていた。
腕輪を使った分も差し引いてはあるが、完全には相殺出来なかったようだ。
『な、な、な、なんて威力!一撃で吉井明久選手の点数を大幅に削らせました!』
『吉井さんの腕輪を吉井くんは相殺して中和したのでしょう。ですが、完全には相殺出来なかったようですね』
「続けていきます!」
零華はそう言うと魔導書を左手で持ち飛び上がった。
「我、天を視たりて紡ぎ奏でる者なり。素は足れど慈しめ慈愛を持って奏でよ。8つの精霊よ集え、灼熱業火の旋風、咲き誇れる終演の黒白の花園、荒れ狂える雷地。黄昏時に終わりをもたらすものよ、今その時なり。現祖へと帰せ、宇宙からの天象」
「そうはさせない!」
僕は瞬時に零華に接近するが、近づく一歩手前で零華の詠唱が終わった。
僕の周り、いや、周囲に複雑怪奇な魔方陣が描かれる。
「
零華の詠唱の終により、僕は空中から地面に引き落とされた。
そして、地面には同じく複雑怪奇な魔方陣が描かれている。
「マズイっ!」
そう思った瞬間、魔方陣から様々な八属性の魔法攻撃が仕掛けられた。
魔方陣の円外には炎の壁がありそれは上で重なっている。
逃げ道を塞ぐつもりらしい。
『吉井明久選手、ピンチ!このままやられてしまうのでしょうか!?』
『吉井さんの放った魔法はエレンさんの放った魔法より強力です。これで終わってしまうかもしれません』
「これで終わりです兄様」
「それはどうかな零華」
「え?」
「さっきどうやって零華の攻撃を凌いだか教えてあげようか。あれは同威力の攻撃をぶつけて相殺したんだよ。もっとも完全に相殺は出来なかったけど・・・・・」
「ま、まさか・・・・・・」
「うん、零華の考えている通りだよ・・・・・」
そう言うと零華の召喚獣が放った魔法が消えていった。
「僕のもう一つの腕輪。この能力は事象改変。今、零華の攻撃を無かったってことに上書きしたのさ」
そう言うといなや完全に零華の放った魔法が消えた。いや、書き消された。
僕の召喚獣の足元には複雑怪奇な魔方陣が掛かれていた。
「僕の腕輪、事象改変はあったことを無かったことに、無かったことをあったことに、書き変える能力だよ」
「そ、そんな・・・・・・」
「そして、属性付与を使えばこんなことも出来るよ」
僕は双剣に虹色に輝くオーラを纏わせ振り払う。
振り払った場所からは光の矢数十本が存在していた。
「それは、魔法!?」
「うん。無かったことをあったことにしたからね。でも、これにも欠点があるんだ」
「欠点?」
「うん。相手に何もしないで点数を0にしたり防御不可能、自身無敵のような反則じみた行動は出来ないんだよ」
「なるほど。では・・・・・・」
「うん。ここからは・・・・・・・・本気の本気で相手するよ零華!」
「わかりました兄様。では私も・・・・・・・・いきます!」
僕は待機させていた光の矢を零華に、向けて放つ。
だが、それは零華も魔法で撃ち落としてくる。
時間は既に20分を切ろうとしている。早めに決めなくては。
「はあっ!」
「やあっ!」
そしてそのまま5分後
Fクラス 吉井明久 364点
VS
Aクラス 吉井零華 287点
「次で決着をつけようか零華」
「そうですね、兄様」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
僕と零華の闘いにスタジアム全体が盛り上がるが既にそんなのは耳に入ってこない。集中しないと勝てない相手だからこそだ。
そして同時に動いた。
「発動!ミストルティンの槍!」
「属性付与!全属性!」
僕と零華の召喚獣は最初と同じようにフィールドの中央でぶつかりあった。
ドゴーンッ!!
またしても爆発が起こり衝撃波と爆煙が現れる。
「「くっ・・・・・・」」
爆発が収まり爆煙が消え去ると立っていたのは・・・・・
Fクラス 吉井明久 1点
VS
Aクラス 吉井零華 0点
僕の召喚獣だった。
『
固唾を飲んで静まり返っていたスタジアムに勝者を告げる、システムからのアナウンスが流れた。
『つ、つ、ついに決着~!!試合時間25分の戦いの中で勝ち星を上げたのは、Fクラス、吉井明久選手!!よって今回のAクラス対Fクラスの試召戦争は―――――4勝3敗2分けでFクラスの勝利です!!』
『『『『『『『『『『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!』』』』』』』』』』
解説席の新野さんの放送によりスタジアム中から歓声の声が上がる。
「はあ、はあ、はあ。・・・・・・・・なんとか、勝てた」
「はあ、はあ、はあ。・・・・・・・・負けちゃいましたね」
僕と零華はその場で静かに崩れ落ちた。
さすがに長時間の召喚獣の操作はやったこと無いため疲れた。
僕と零華は息を整えフィールドの中央に向かった。
「お疲れさま零華。いい試合だったよ」
「私もです兄様。次闘うときは私が勝ちます」
「うん。楽しみにしてるよ零華」
僕と零華はその場で手を握った。
今は兄妹とか関係ない。激闘を繰り広げた相手、だ。
『会場のみなさま!激闘を繰り広げた両選手に盛大な拍手をお願いします!』
新野さんの放送に会場全体から盛大な拍手が響いてきた。
『以上を持ちましてAクラス対Fクラスの試召戦争を終了致します。解説は第2年学年主任、高橋洋子と』
『実況は私2年放送部、新野すみれがお送りいたしました』
そう放送してこの場は閉められた。
10分後
観客がいなくなりこの場にはAクラスとFクラスの生徒全員と高橋先生、西村先生、福原先生、学園長先生がいた。
「両クラスともお疲れさん。いい闘いだったさね。さて、Fクラスからの要望を聞こうか」
「ああ。俺たちFクラスの要望はAクラスとの良好な関係だ」
「そんなんでもいいのかい?実際、あんたらはAクラスとは良好な関係さね」
「ああ。本当ならもう一回振り分け試験をお願いしたかったんだが・・・・・・・」
「僕たちは今年度はこのままFクラスで行きます」
「兄様!?」
「ふむ。ちなみにどうしてだい?」
零華や霧島さん、Fクラスのみんなが驚くなか僕は言った。
「僕らがAクラスになったら、またAクラスと試召戦争が出来ないからです」
「ああ。俺たちも今度Aクラスとやるときは団体戦ではなく普通に試召戦争をやって勝ちたいからな」
「ふっ。ハハハ」
「学園長?」
僕はいきなり笑い出した学園長に尋ねた。
「すまないね。なるほど、そんなこと言ったのはあんたたちが初めてだよ。そうじゃないかね、西村先生、高橋先生、福原先生」
「そうですね。今回の試召戦争を見たとしても今年のFクラスは中々面白いと思います。Aクラス並の実力者が数人いるため当然と言えばそうですが」
「ですな。今までそんな事を言ったクラスはありませんでした」
「私も高橋先生と西村先生と同じです」
「そうさね。ふむ。それじゃあ、Fクラスの設備を少し上げるとするさかいね。今まで他クラスから設備は交換してないんだ、それくらいならば良しとするさね」
「ありがとうございます、学園長」
「感謝する」
「Aクラスの連中もいいさね?」
学園長は零華たちAクラスをみて言う。
「はい。私たちも異論はありません」
「・・・・・・私もです」
「それじゃあ、後は先生に任せるとするよ。ああ、そうだ。吉井兄妹と姫宮はアタシと一緒についてきな」
「は、はい。わかりました」
学園長に呼び出され僕と恵衣菜、零華はクラスのみんなから抜け出し学園長の後を着いていった。
抜け出す際、雄二に、この場で何か伝えられたら後で教えてほしいと、言った。
学園長室
僕らは学園長先導のもと学園長室に来ていた。
「さて。3人とも腕輪の実験どうもさね。お陰で見直すべき点が見つかったよ」
「いえ。僕らも他の腕輪とは違うことが体験できましたから良かったと思います」
「私もです」
「私も」
僕らは手首に着けていた腕輪を外し言った。
「ところで学園長、これはどうしたら良いでしょうか?」
「ふむ。その腕輪はあんたたち3人が管理しておいてくれて構わないよ」
「え?いいんですか?」
「ああ。但し通常の試召戦争での使用は禁止だよ。使うとするならAクラスだけだね」
「わかりました」
僕らは学園長からそう言われ腕輪を無くさないように、再び手首に着け袖で隠す。
「それより、吉井兄。あんた平気なのかい?」
「?どう言うことですか学園長先生?」
「いや、さっきから吉井兄の顔色が悪い気がするんさね」
「「えっ!?」」
恵衣菜と零華は慌てて僕を見る
「うっ・・・・・・」
「明久くん!」
「兄様!」
僕はさすがに限界だったのかその場に倒れるとまではいかなくとも膝をついた。
その僕に恵衣菜と零華が慌てて駆け寄った。
「やっぱりね」
「学園長、気づいてたんですね」
「当たり前さね。これでもここの長さね。生徒一人の体調くらいすぐにわかるよ。二人には上手く隠していたつもりだったようだがね」
「アハハ・・・・・・」
僕は学園長の言葉に苦笑いで返した。
実際、フィードバックや事象改変の腕輪の影響で僕の体は限界に近かったのだ。
「明久くん、大丈夫?」
「ありがとう恵衣菜。大丈夫」
「兄様、無茶しすぎです」
「ごめんね零華」
「吉井兄はこの後保健室で休んで来るといいさね。付き添いとして姫宮を随伴させるよ。吉井妹には悪いけど」
「ええ、わかってます。Aクラス代表が行かないわけにはいきませんから」
「すまないさね」
「いえ。それでは私はこれで失礼します」
零華はそう言うと学園長室から出てAクラスへと向かった。
「さてと。姫宮、保健室の校医にはアタシから連絡しとくさね」
「ありがとうございます、学園長先生」
「それじゃあ、吉井のこと頼むさね」
「はい」
「それでは失礼します、学園長」
「失礼します、学園長先生」
学園長にそう言い僕は恵衣菜に助けられて保健室に向かった。
保健室に着くと既に連絡が来ていたのか保健室校医の小暮翠先生がいた。
「連絡は来ているよ。明久君をベットに寝かせてあげて恵衣菜ちゃん」
「はい」
保健室校医の小暮翠さんは葵姉さんの実姉だ。
二人の年の差は確か5歳・・・・・・だったかな?
その為、僕や恵衣菜も面識がある。
昔、幼い頃よく翠姉さんに怒られていたのを覚えている。
「全く、明久君は相変わらずね」
「ご、ゴメンなさい翠姉さん」
「今は私ら3人だけだからいいけど、他の人がいるところでは先生って呼びなよ」
「うん」
「それじゃあしばらく寝ていれば治るだろうから恵衣菜ちゃん、付いていてあげて」
「うん」
「私はちょっと職員室に行くから何かあったら職員室に来て」
「はーい」
そう言うと翠姉さんは保健室から出ていった。
そして、保健室には僕と恵衣菜の二人だけとなった。
やっと終わった~
次回から新しい章に入ります。
次回 『デート』 ここテストに出ます。
それではまた次回、Don't miss it.!