バカとテストと召喚獣 奏で繋ぐ物語   作:ソーナ

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バカテスト

問題『核や染色体を観察する際に使われる溶液は?』


解答


吉井明久

『酢酸カーミン溶液、酢酸オルセイン』


教師コメント

『何も言うことはありません』


綺羅つばさ

『酢酸カーミン溶液、酢酸オルセイン』


教師コメント

『おみごとです』


南ことり

『     』


教師コメント

『南さんが解答しないとは珍しいですね。何かありましたか?』





第Ⅳ門 音ノ木坂学院文化祭

 

~明久side~

 

「どうしたの海未、こんな時間に電話するなんて?海未にしては珍しいね?」

 

音ノ木坂学院の文化祭を明日に控えた夜。僕が自室でゲームしていると、幼なじみの一人の海未から電話がかかってきた。

ちなみに現時刻は夜の10時を少し過ぎたあたりである。

 

『明久』

 

「ん?」

 

『ことりのこと、知っていたんですか?』

 

「っ!」

 

僕は海未からの発言に息を呑んだ。

 

『その反応は知っていたみたいですね』

 

「うん。先週、ことりから聞いた」

 

『そうですか。・・・・・・私はつい先程聞きました』

 

「え?」

 

僕は海未の先程という単語に疑問を抱いたがすぐにわかった。多分、ことりは月曜言おうしたが言えなかったのだ。だから今日話したのだろう。

 

「そう・・・・・・」

 

『驚かないんですね』

 

「うん。ことりから話すって聞いていたから」

 

『明久はどうしたらいいと思いますか?』

 

「どうしたらいいって?」

 

『ことりをこのまま行かせても良いのか、と言うことです』

 

「・・・・・・・・・・穂乃果には」

 

『いえ・・・・・・言ってません。というより言えません、今はまだ・・・』

 

「だよね・・・・・・。穂乃果、明日の文化祭張り切ってるし。今、ことりのこと聞いたら・・・・・・」

 

『ええ・・・・・・』

 

僕は自室から窓の外を見る。

外はかなりの雨が降っていた。

 

「恵衣菜と零華、つばさには?」

 

『話すみたいです。私の後に話すと言っていましたから』

 

「そう・・・・・・」

 

『明久・・・私は・・・・・・どうしたらいいのでしょう』

 

「海未・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 音ノ木坂学院文化祭当日

 

 

 

「僕を呼んだ理由はことりの件でしょ――――つばさ」

 

僕は、海未との電話の翌日。音ノ木坂学院文化祭当日の早朝(と言っても時間は8時なのだが)つばさに呼ばれ音ノ木坂学院近くのファーストフード店に来ていた。

 

「ええ」

 

つばさは珍しく私服姿に眼鏡をかけて僕の前に座っている。

 

「明久くんはことりちゃんのこと、どう思う?」

 

「どう思うって?」

 

「このまま行かせても良いのかと言うことよ」

 

「海未にも聞かれたよ、それ・・・・・・。どうしたらいいと思うのかって」

 

「それで?」

 

「僕は出来ることならことりの意見を尊重したい。けど、本音は・・・・・・」

 

「本音は?」

 

「ことりと、離れたくないかな。それはことりだけじゃなくて穂乃果や海未、つばさにも言えることだけど」

 

「そう・・・・・・。私も同じよ。出来るならことりちゃんとは別れたくないわ」

 

「・・・・・・つばさ、このこと穂乃果には言った?」

 

「・・・・・・いえ、言ってないわ。あの子のことだもの、この話を聞いたら絶対今日の音ノ木坂の文化祭に気が入らなくなる」

 

つばさは席の横の窓を見て、音ノ木坂学院の方向を見る。

外の天気は生憎の空模様で雨が降っていた。

 

「穂乃果のことだからそうなるよね・・・・・・」

 

「ええ・・・・・・」

 

僕とつばさはテーブルに置いてあるコーヒーを口に含み喉を潤わせる。

 

「恵衣菜ちゃんと零華ちゃんは・・・・・・?」

 

「恵衣菜と零華には昨日、海未から電話があった後に話したよ。ことりから聞いたみたい」

 

「そう・・・・・・」

 

そのまましばらく無言の状態が続いた。

 

「・・・・・・・・・・つばさは音ノ木坂学院の文化祭、見なくていいの?」

 

「私も穂乃果たちのライブ見てみたいけど、生憎このあと予定が入っちゃったのよね」

 

つばさは肩をすくめて苦笑いぎみに答えた。

僕はその返答に軽く苦笑を浮かべる。

 

「やっぱりAーRISEともなると大変なんだね」

 

「まあ、ね。でも、こうしてプライベートの時とそうでない時とではちゃんとスイッチのオン/オフは切り替えてるから、安心して」

 

「ほんとかな~」

 

「ええ」

 

「でも、つばさっておっちょこちょいのところあるよね?」

 

「そうかしら?」

 

「うん」

 

「まあ、いいじゃないの。明久くんたちに見せる私と他の人たちに見せる私は違うんだから」

 

「まあね」

 

僕らは顔を見合わせてクスリと声を大きくせずに笑った。

 

「さてと、それじゃあ私はもう行くわね」

 

「僕も行くよ、そろそろ合流しないと。あ、忘れるところだった、はい、これ」

 

「これは?」

 

「僕が作ったチーズケーキ。英玲奈とあんじゅの分も入ってるから休憩のときにでも食べて」

 

「あ、ありがとう//////」

 

「どういたしまして」

 

僕とつばさは一緒にお店を出て、音ノ木坂学院に繋がる階段付近の交差点で分かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 音ノ木坂学院 校門前

 

 

「お待たせ」

 

「遅いよ明久くん」

 

「遅いですよ兄様」

 

「アハハ、ごめん恵衣菜、零華」

 

「まあ、いいですけど。つばさちゃんはやっぱり来れないと?」

 

「うん。残念がっていたけどこのあと予定が入っちゃったみたい」

 

「そうなんだ」

 

「うん。ところで母さんは?」

 

「あ~、お母さんならもうかおりさんと一緒に中に」

 

「はやっ!!」

 

僕は一緒にいない母さんを聞いて、零華の言葉にツッコンだ。相変わらずの早さだと思う。

 

「あれ、葵姉さんは?」

 

「葵お姉ちゃんは家の用事みたいですよ」

 

「そうなんだ」

 

「じゃあ行こうよ明久くん、零華ちゃん」

 

「うん」

 

「はい」

 

僕らはこうして音ノ木坂学院の中に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 校舎内

 

 

 

「ねえ、なんか目立ってない僕」

 

「そう?」

 

「そうですか兄様?」

 

「うん、なんかさっきから異様に視線が・・・・・・」

 

校舎内に入ったのはいいんだが何故か周りは女子、女子、女子だらけという、男子が僕だけなのだ。

文化祭なのに何故保護者の親がいないのか疑問だが。

 

「それよりここだよね、〈アイドル研究部〉の部室って?」

 

「うん」

 

「いるかなみんな?」

 

僕らは〈アイドル研究部〉の扉を前にして話す。

 

 

"コンコン"

 

 

『はーい』

 

「お邪魔しまーす」

 

僕は扉をノックし、中から返事が帰ってきたことを確認すると、扉を開けた。

 

「明久。恵衣菜に零華も」

 

「差し入れに来たよ」

 

「あら、ありがとう明久」

 

中に入ると絵里たちがいた。

 

「はい、差し入れ。ライブが上手くいくように願掛けしといたよ」

 

「願掛けって、それなら希がもういるじゃない」

 

「あー、確かに」

 

「ちょっとー真姫ちゃん、それってどういう意味や?」

 

「だって希のタロット占いってかなりの確率で当たるんだもの」

 

「確かに当たるね。それも高い確率で」

 

「ええ」

 

「ちょっ、明久君、エリチ。も~」

 

そんなやり取りに部屋の中は笑いに包まれた。

 

「あれ、穂乃果は?」

 

そんな中、僕はただ一人、穂乃果がいないことに気付いた。

 

「そう言えばいないね」

 

「何時もなら張り切ってテンション高くいるのに」

 

「そう言えば穂乃果を見てないわ。誰か聞いてる?」

 

絵里の言葉に海未たちは首を横に振って答えた。

 

「まあ、まだ開演まで時間はありますから大丈夫だとは思いますけど・・・・・・」

 

「なら、いいけど」

 

そんなとき。

 

「明久君、ちょっとウチに付いてきてもらっていいかな?」

 

「?」

 

希に小声で言われ、僕は部室から出た。

希に連れられて部室から出た僕は、廊下の端に連れてこられた。

 

「どうしたの希?」

 

「実はさっきライブについて占ったらこれが出たんよ」

 

対面した希から渡されたのは一枚のカード。

それは希がよく使うタロット占いのタロットカードだった。

 

「これって」

 

差し出されたカードは、塔の逆位置。

 

「確か塔の逆位置って・・・・・・」

 

「そうや、塔の逆位置の意味は、崩壊目前、トラブル、不安や」

 

「嫌な予感がするってこと?」

 

「ウチも思いたくはないんやけど」

 

塔の逆位置が出たということは近い内に何か起こるということだろう。それも今日を起点として。正直信じたくはない。だが、希のタロット占いの的中率はかなり高い、僕自身も希には何かスピリチュアル的なものがあると思っているのだ。

 

「せめて何もなければいいんだけど」

 

僕は窓から見えるそとの風景を見て不安げにそう呟いた。

そんな僕らを無視するかのように雨はさらに強くなっていった。

 

 

~明久side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~outer side~

 

「明久くん、また料理の腕あげたんじゃない、真奈美」

 

「ほんとね~。ことりちゃんのチーズケーキも美味しいけど、明久くんの作ったチーズケーキも美味しいわね~」

 

明久たちが〈アイドル研究部〉にいる頃、音ノ木坂学院の理事長室では二人の大人がお茶をしていた。

 

「ところでかおりちゃん」

 

「なにかしら?」

 

「かおりちゃん、ここで見ているだけでいいの?」

 

「そうね~。回りたいは回りたいのだけどこっちも仕事がね~」

 

「なるほどね~」

 

「真奈美は次何処に行くのだったかしら?」

 

「えっと、明後日に日本を発って次はイギリスね」

 

「ホント大変ね~、女優兼モデルは」

 

「ホントよ~。お陰でかおりちゃんや明久くんに零華ちゃんと離れ離れなんだからぁ~」

 

「まだ治らないの、その寂しがりは?」

 

「無理だよ~」

 

「即答なのね・・・・・・」

 

「もう、どうせだからそろそろ引退しようかしら~」

 

「ちなみに理由は?」

 

「明久くんと零華ちゃんたちと離れ離れだから」

 

「親バカすぎないかしら真奈美・・・・・・?」

 

「うぅぅ、かおりちゃんが苛めるよ~」

 

「はいはい、よしよし」

 

親友同士の会話?なのかと思う。

もしこの場に明久と零華とことりがいたら絶句することに間違いないだろう。

 

「ところでかおりちゃん?」

 

「ん?」

 

「ことりちゃんなんだけど・・・・・・」

 

「ことりがどうかしたの?」

 

「ことりちゃん、明久くんのこと好きだよね」

 

「そうね・・・・・・。この間も明久君の話ばかりしてたし」

 

「でも、明久くんには恵衣菜ちゃんがいるんだよね~」

 

「そうなのよね」

 

「あ!でも、一つだけ解決策があると言えばある」

 

「なにかしら・・・・・・・・と言いたいところなのだけど、なんとなく予想できたわ」

 

「さすがかおりちゃん♪」

 

「真奈美が言いたいことってこれでしょ」

 

「「一夫多妻制にすればいい」」

 

「そうだよ」

 

「まあ、私もことりがいいなら文句は言わないのだけど・・・・・」

 

「だよねぇ。でも、明久くん、ことりちゃんだけじゃなくていろんな人落としてるんだよね~。特に幼馴染の穂乃果ちゃんと海未ちゃんとことりちゃんとつばさちゃん」

 

「そうなのよね・・・・・・」

 

「「ハァー・・・・・・」」

 

この場に自分の子供がいたら赤面することまず間違いないのだが、ツッコミ役の明久がいないせいか、二人の大人の会話はさらに続いていくのだった。

 

~outer side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

「くしゅん!」

 

「大丈夫ですか明久?」

 

「大丈夫、明久くん?」

 

「うん・・・大丈夫。風邪かな・・・・・・」

 

屋上へ続く階段で僕らはいた。

 

「ああ~!すごい雨!」

 

「お客さん全然いない」

 

「この雨だもの。しょうがないわ」

 

「私たちの歌声でお客さんを集めるしかないわ」

 

「~っ!そう言われると燃えてくるわね!にっこにっこに~!」

 

屋上への扉付近では凛、花陽、絵里、にこ、が外を見て話していた。

そんな中階段の半ばにいる僕、ことり、海未の雰囲気は暗かった。

 

「ことり、ほんとにいいんですか?」

 

「うん・・・・・・」

 

「でも・・・」

 

「本番直前にこんなこと言ったら、穂乃果ちゃんにも、みんなにも悪いよ」

 

「けどことり、今日がリミットなんでしょ」

 

「うん。だからライブが終わったら私から話す。みんなにも・・・・・・穂乃果ちゃんにも・・・・・・」

 

「ことり・・・・・・」

 

ことりはそう言うと階段から降りていった。

 

「明久、私はどうしたら・・・・・・」

 

「僕は、何もできないのか・・・・・・」

 

僕と海未は降りていくことりの背中を見ながら自虐ぎみにそう呟いた。

僕と海未はそのあと、ライブ時間まで分かれ、僕は恵衣菜と零華と音ノ木坂文化祭を周り、海未は部室へと戻っていった。

 

~明久side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~海未side~

 

明久と分かれた私は、部室でライブ衣裳に着替え、未だに来ない穂乃果をみんなで待っていました。

 

「穂乃果、遅いですね」

 

「ええ。そろそろ開演時間なのだけど・・・・・・」

 

絵里がそう言うと、

 

「おはよう」

 

穂乃果が部室に来ました。

 

「穂乃果」

 

「遅いわよー」

 

「ごめんごめん。当日に寝坊しちゃうなんて、おろろろろ・・・・・・」

 

「穂乃果ちゃん、大丈夫?」

 

「ごめんごめん。うっ・・・・・・」

 

「穂乃果?声がちょっと変じゃない?」

 

「えっ!?そ、そうかな!?のど飴舐めとくよ、へへ・・・・・・」

 

 

 

 

明久がこの時いたら穂乃果の様子がおかしいのに気付いたのかもしれません。この時、私は穂乃果の様子がおかしいということに気づきませんでした。そして、それがあんなことになるなんて・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

「全然止まないわね」

 

「ていうかさっきより強くなってない!?」

 

「これじゃあ、例えお客さんが来てくれたとしても・・・・・・」

 

外の天気を見て絵里たちに不安げになるのが感じ取れました。

そこへ。

 

「やろう!」

 

「穂乃果・・・・・・」

 

「ファーストライブの時もそうだった。あそこで諦めずにやって来られたから、今のμ'sがあると思うの。だからみんな・・・行こう!」

 

「そうだよね。そのためにずっと頑張って来たんだもん」

 

「後悔だけはしたくないにゃー」

 

「泣いても笑ってもこのライブのあとに結果が出る」

 

「なら思いっきりやるしかないやん」

 

「進化した私たちを見せるわよ!」

 

「やってやるわ!」

 

穂乃果の言葉に全員に活気が戻ったのが感じ取れました。

そして、私は隣のことりに。

 

「ことり・・・」

 

「あ、ごめん」

 

「とにかく今はライブに集中しましょう。せっかくここまで来たんですから」

 

「うん・・・」

 

「それに、明久たちもいるんですから頑張らないと」

 

「そうだね・・・」

 

 

私たちはやる気を出して、部室から出てライブ会場の屋上へ向かいました。

 

~海未side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

 音ノ木坂学院屋上 野外ステージ

 

 

「亜里沙ぁ~~!」

 

「雪穂ちゃん、こっちだよ」

 

「明久さん!」

 

僕たちは、絵里の妹の亜里沙ちゃんと一緒にいると穂乃果の妹の雪穂ちゃんが傘を持って走ってくるのが見えた。

 

「間に合いましたか?」

 

「まだ始まってないから大丈夫だよ」

 

「うん!今始まるとこ」

 

「よかった~」

 

野外ステージ前には雨が降っているため、全員傘をさしていた。

そして、ライブ開演時間になり穂乃果たちμ'sがステージに出てきた。

彼女たちの後ろのスポットライトが彼女たちを照らしだす。

 

~明久side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~穂乃果side~

 

「(大丈夫。いける。できる)」

 

雨が降り、濡れながらステージに立つ私は目を閉じ集中しながら声に出さずに言う。

 

「(今までだってそうやって来たんだから。出来ると思えばなんだってやってこられた)」

 

目を開け、お客さんを見てさらに自問する。

 

「(大丈夫!)」

 

~穂乃果side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

僕はステージに立つ彼女たちμ'sの表情から決意の顔を感じた。

だが、そんななか穂乃果の様子が少し妙なのが気になった。

そして、ライブが始まった。

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『Oh yeah! Oh yeah! Oh yeah!

   一進一跳!

   Oh yeah! Oh yeah! Oh yeah!』』』』』』』』』

 

『ほら負けないよね?』

 

『悔しいなまだ No brand』

 

『知られてないよ No brand』

 

『なにもかもこれから 熱い気分』

 

『楽しいよでも No brand』

 

『『『『『『『『『Do you know?)』』』』』』』』』

 

『張りきってるんだ No brand』

 

『(Do you know?)』

 

『だから』

 

『(おいで)』

 

『ここで出会うために』

 

『Yes,I know!』

 

『目指す場所は』

 

『(高い)』

 

『いまより高く』

 

『(どこまで?)』

 

『チャンスの前髪を』

 

『(持って)』

 

『はなさないから』

 

『(ぎゅっと)』

 

『はなさないから』

 

『『(Oh yeah!)』』

 

『奇跡の虹を』

 

『『『『『『『『『渡るんだ』』』』』』』』』

 

『『『『『『『『『壁は Hi Hi Hi 壊せるものさ Hi Hi Hi

 倒せるものさ

 自分からもっとチカラを出してよ

 Hi Hi Hi 壊せるものさ Hi Hi Hi 倒せるものさ

 勇気で未来を見せて

 (Oh yeah! Oh yeah! Oh yeah!うん負けないから!)

 (Oh yeah! Oh yeah! Oh yeah! Oh yeah!)』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

「うっ・・・・・・」

 

「穂乃果!」

 

「穂乃果ちゃん!」

 

曲が流れ終わりスポットライトが消えた途端、穂乃果が横に倒れたのだ。

 

「穂乃果!」

 

僕は傘を放り出して穂乃果へ向かって走った。

 

「穂乃果、しっかりして!」

 

ステージに上がり穂乃果に駆け寄った僕は、穂乃果の額に手を当てた。

 

「っ!すごい熱!」

 

「熱!」

 

僕の言葉に絵里は驚いたように同じように穂乃果に触り確かめた。

 

「すごい熱よ!」

 

「お姉ちゃん」

 

亜里沙ちゃんと一緒にいた雪穂ちゃんも熱と聞いて傘を放り出して駆けつけてステージにきた。

 

「穂乃果!」

 

「「「穂乃果ちゃん!」」」

 

「・・・・・・つ・・・次の曲・・・・・・」

 

海未とことり、恵衣菜、零華も心配そうに声をかけるなか穂乃果はギリギリ聞こえるかどうかの声でそう言った。

 

「・・・・・・せっかく、ここまで来たんだから・・・・・・」

 

「穂乃果ちゃんっ!」

 

そう言うと穂乃果は意識を失ったように動かなくなった。

 

「零華、すぐに母さんたちに!」

 

「うん!」

 

「恵衣菜は保険医をお願い!」

 

「わかったよ!」

 

僕はすぐさま二人に指示し、零華と恵衣菜は走って屋上から出ていった。

 

「絵里、穂乃果はこれ以上は・・・・・・」

 

「ええ・・・。穂乃果を頼むわ明久」

 

「任せて」

 

僕は絵里にお客さんに聞こえないように言った。

客席からは様々な不安気の声が耳に入ってくる。

 

「すみません!メンバーにアクシデントが発生しました。少々お待ちください!」

 

絵里がお客さんにそう言う後で、僕は穂乃果を抱き抱える。

 

「お姉ちゃん」

 

僕が穂乃果を抱え、ステージから離れるなか後ろから雪穂ちゃんがついてくる。

そして、海未とことりも穂乃果を運ぶのに手伝ってくれた。

屋上から出た僕たちは急いで保健室に向かった。

僕は保健室に向かうなか希が占ったタロットカードを思い出した。

 

「(塔の逆位置の意味はこれのことだったのか。 いや、多分、これが起点なんだ)」

 

僕はこれから起こることに不安になりながらも保健室へと向かっていった。

 

 

 












次回 『強化合宿』 Let GO to The NextStory!
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