今回からバカとテストと召喚獣を書いていきます。
なにかと不備がございますでしょうがご了承下さいませ
ここ『文月学園』は世界初、ある特殊なシステムを採用した進学校である。
そのひとつは試験召喚戦争。最先端の技術で実現されたクラス間戦争である。
そしてもうひとつは成績による教室の設備である。
1年の終わりに振り分け試験を行い、その成績により上のAクラスから下のFクラスまで6段階にクラス分けされる。
『試験召喚システム』とは科学とオカルトの偶然により出来た物だ。テストの点数がそのまま自分の分身、『試験召喚獣』の体力や攻撃力、防御力、素早さなどになる。
文月学園が点数上限を無くしたのが今から4年前。様々なスポンサーや世間から注目を集めている学校である。
そして振り分け試験当日。一人の男子学生と一人の女子学生が振り分け試験を受けていた。
~明久side~
「これが振り分け試験か。難しいって噂だけど・・・・・・解ける。二人とも問題なく解けるだろう」
僕の名前は吉井明久。年齢は16歳。ここ文月学園に通っている。
そして今、2年次のクラス分けの為の振り分け試験を受けている。
辺りからはカリカリと鉛筆やシャーペンが走る音が聞こえてくる。
その音の中隣から、
「はあ・・・・・・はあ・・・・・」
苦しそうな吐息が聞こえてくる。
隣に座っているのは一人の女子学生。
名前は姫宮 恵衣菜。僕の幼馴染みであり大切な人だ。
"恵衣菜大丈夫かな?なんか無理してる気がする"
僕の思ったことはその十数秒後、実際に起きるものとなった。
ガタンッ!
「なっ!?」
僕は思わず絶句をした。
恵衣菜の体がふらっ、と傾くと此方に倒れてきたのだ。
「恵衣菜!」
僕は恵衣菜が床と衝突する寸前のところで、恵衣菜を受け止めた。
椅子が倒れる音と僕の声で辺りの人は僕たちの方を見てきた。
「恵衣菜大丈夫!?恵衣菜!」
「あ・・・・・・・あき・・・・・・ひ・・・・さ・・・・・・くん」
「良かった、意識はある」
僕は恵衣菜の意識があることを確認すると少し安堵した。
恵衣菜のおでこを触るとものすごく熱かった。
ただの熱じゃないことは確かだ。
「恵衣菜、すごい熱。どうして」
「ご・・・・・・・めん・・・・・・黙っ・・・・・・てて」
「とにかく今は早く保健室に連れていかないと!」
僕がそう思っていると、足音をカツカツと立たせて一人の男性教師が来た。このクラスの振り分け試験の担当教師だ。
「吉井!さっさと席に座れ!・・・・・姫宮、体調が悪いなら保健室に行くか?但し、途中退席は無得点扱いとなるがそれでもいいか?」
僕はこの教師の物言いにカチンと来た。
第一今はそんなこと言ってる場合じゃないのに。
「今はそんなこと言ってる場合じゃないと思いますけど!早く保健室に連れていかないと」
「吉井、お前には聞いていない。黙ってなさい」
「なっ!?」
「どうする姫宮」
「・・・・・・・たい・・・・・せき・・・・・します」
恵衣菜は苦しそうになんとか答える。
「恵衣菜」
「それではさっさと行きなさい」
「はっ!?」
僕は今この教師の言った言葉に対して聞き返した。
「まさか恵衣菜をこのまま一人で行かせるんですか!?」
「当然だろ」
「ふざけないで下さい!恵衣菜は体調を崩しているんですよ!一人で行けるはずが無いでしょう!誰か手を貸さないと」
「くどいぞ吉井!お前は早く席に着け!」
「大・・・・・・・丈夫・・・・・だよ・・・・明久・・・・・くん・・・・・・だから・・・・・明久くん・・・・・は・・・・・・席に・・・・・着いて・・・・」
「でも恵衣菜!」
「大丈夫・・・・・・・なんとか・・・・・なると思う・・・・・・から・・・・・」
「!?危ない!?」
一人で保健室に行こうとした恵衣菜は立ち上がると、足元が覚束無いのかフラフラとしていた。
「恵衣菜、僕も一緒に行くからね!」
「吉井、いい加減にしろ!お前も無得点にするぞ!」
僕はこの教師の言葉にいい加減に頭にきていたのか、
「なら僕のも無得点にしたらどうです?僕は無得点か恵衣菜だったら恵衣菜の方を選びます。それに・・・・・・・・貴方のような最低な教師は教師ではない!」
低く目の前にいる教師に軽く殺気を込めた目で睨み言った。
「くっ・・・・・・・」
僕の殺気で怯んだのか目の前の教師は何も言えなかった。
「吉井明久退席します!」
僕は恵衣菜を抱っこ。正確にはお姫様抱っこで抱え保健室に校則に触れない速度で向かった。
~明久side out~
~雄二side~
俺の名は坂本雄二。文月学園に通っている高校生だ。
今は振り分け試験の最中なんだが同じクラスで受けていた生徒が倒れたみたいだな。
チラリと後ろを見ると、そこには教師と言い争っている男子生徒がいた。そしてその男子生徒の腕の中には顔を真っ赤にしていかにも体調が悪そうな女子生徒がいた。
『まさか恵衣菜をこのまま一人で行かせるんですか!?』
俺は言い争っている男子せいとを見た。
「ん。明久じゃないか。・・・・・・・なるほどな」
俺は親友・・・・・・と言うよりか悪友の一人である明久の腕の中にいる女子生徒を見た。
その中には明久の幼馴染みの姫宮恵衣菜がいた。
『当然だろ』
俺はあの教師の言ったことにはっ?、と思った。
それでも教師かよ。普通体調が悪い生徒を一人で行かせるか?
『ふざけないで下さい!恵衣菜は体調を崩しているんですよ!一人で行けるはずが無いでしょう!誰か手を貸さないと』
明久は教師に反発している。
その場の誰もが明久の事が正しいと思っているだろう。
ただ一人、あの教師を除いては。
姫宮が一人で出ていこうとするが足元が覚束無いのかフラフラとし、やがてバランスを取れずに倒れてしまった。
『恵衣菜、僕も一緒に行くからね!』
『吉井、いい加減にしろ!お前も無得点にするぞ!』
『なら僕のも無得点にしたらどうです?僕は無得点か恵衣菜だったら恵衣菜の方を選びます。それに・・・・・・・・貴方のような最低な教師は教師ではない!』
明久の言葉に俺は一瞬すごい寒気が襲った。
言動から明久はかなり怒っていたのだろう。
『吉井明久退席します!』
そう言うと明久は姫宮を抱えて出ていった。
後には明久の殺気で動けないものがいくばかりかいた。
『くっ。あの学園のハジめ』
はっ?おい、あの教師今なんて言った。明久の事を学園のハジって言ったか?
俺は教師が言った台詞を聞き逃さなかった。
『観察処分者の分際でこの私に・・・・・ああ、あのバカのせいで私の担当クラスから二人も退席者が出てしまったではないか』
教師の物言いに俺はかなりムカついていた。
だが、ここで手を出すと明久と姫宮が苦労すると判断し、多少ムカついて震えている拳を納めた。
「あの二人のために俺も協力してやるか」
俺は机の上にある振り分け試験用紙を見て点数を調節することにした。
あの二人は無得点扱いでFクラスに配属になるだろう。だから俺はFクラスの代表レベルの点数に調節し、答案用紙を提出した。
~雄二side out~
初めはここまで、ではまた次回にお会いしましょう