バカとテストと召喚獣 奏で繋ぐ物語   作:ソーナ

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第Ⅱ門 明久VS恵衣菜

 

~前回の奏で繋ぐ物語~

 

明久)文月学園と姉妹校になった音ノ木坂学院に来た僕と恵衣菜。初日の挨拶や試験召喚獣について説明とかで大変。そして、理事長であるかおりさんからの頼みで恵衣菜と模擬戦することになったんだけど・・・・・・。もちろん手加減なんかしないよ恵衣菜。最初から全力勝負だからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

「それでは・・・・・・・・・・始め!」

 

 

 

 

「いくよ!」

 

「いきます!」

 

 

 

かおりさんの始めの声が掛かると僕と恵衣菜の召喚獣はそれぞれ双剣と細剣を構えて、フィールド中央に向かって駆け、同時にぶつかった。

 

 

ガキンッ!

 

 

 

 

 総合科目

 

 

 二年 吉井明久  10245点

 

VS

 

 二年 姫宮恵衣菜 10057点

 

 

 

双剣と細剣がフィールドの中央でぶつかり、甲高い金属音と衝撃波が起こった。

僕と恵衣菜の召喚獣の頭上には互いの点数が表示されている。

 

「恵衣菜も一万点越えたんだね」

 

「うん。少しでも明久くんに追い付くために零華ちゃんと合宿中に勉強したんだ」

 

「なるほどね」

 

鍔迫り合いが拮抗するなか僕と恵衣菜は話す。

 

キンッ!

 

甲高い金属音がなり、僕と恵衣菜の召喚獣は地面を後退るように下がる。

 

「くっ!」

 

「うっ!」

 

互いに体勢を取り直して武器を遠距離に変え、同時に腕輪を発動させた。

 

属性付与(エンチャント)発動!全属性(オールエレメント)!」

 

多弾攻撃(マルチプル)発動!」

 

僕の召喚獣が銃のトリガーを引くのと、恵衣菜の召喚獣が弓を放つのはほぼ同時だった。

一発の弾丸と一筋の矢が中央でぶつかり、カン!と音を立てて軌道が反れて飛んでいく。

 

(イグニス)!」

 

僕は両の銃に炎属性を付与して弾丸を放つ。

そして続けて。

 

(グラキアーリス)(フルグラーリス)!」

 

氷と雷を付与した弾丸を放った。

 

「せいっ!」

 

だがそれを恵衣菜の召喚獣は弓で的確に弾丸の中心点を射ち、軌道をずらしてかわす。

 

「さすが恵衣菜。油断できないね」

 

「明久くんこそ・・・・・・。さすがだね」

 

僕と恵衣菜は目配せをして召喚獣の攻撃を止めた。

 

「理事長」

 

僕はフィールドを構築しているかおりさんに声をかける。

 

「なにかしら明久君?」

 

「本気で恵衣菜と闘ってもいいですか?」

 

「え?」

 

かおりさんは少し驚きの表情を出していた。

僕と恵衣菜の右腕にはキラリと腕輪が輝いた。

 

~明久side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~穂乃果side~

 

 

「明久くんと恵衣菜ちゃんの闘いか~」

 

「二人がここにいるとは思いませんでしたね」

 

「うん。ことりもビックリだよ」

 

穂乃果たちは先生たちの指示のもとグラウンドに来ていた。そして、明久くんと恵衣菜ちゃんを囲むように音ノ木坂生と教師の面々が立っていた。

その中、穂乃果たちはグラウンドの中央で観戦していて、隣の海未ちゃんとことりちゃんがそう言う。

するとグラウンドの中央に立った理事長が二人に聞く。

 

 

「それじゃあ二人ともいいわね?」

 

「はい!」

 

「大丈夫です!」

 

「では・・・・・・承認します!」

 

理事長を中心に、文月学園の学園祭で見たのと同じ召喚フィールドが張られた。

その光景に私の周囲の人たちが、わっ、っと驚きの声をあげるのが聞こえた。

 

「はじめようか恵衣菜」

 

「ですね明久くん」

 

「「試獣召喚(サモン)!」」

 

そして二人の召喚獣が召喚された。

召喚された召喚獣は学園祭で見たものと同じ召喚獣だった。そして表示された点数は・・・・・・。

 

 

 

 

総合科目

 

 

 二年 吉井明久  10245点

 

VS

 

 二年 姫宮恵衣菜 10057点

 

 

 

 

 

『『『『『ええぇぇぇええええええええええええええっ!!!?』』』』』

 

周囲の人たちが、と言うか先生まで驚愕の悲鳴をあげていた。

そしてもちろんそれは穂乃果たちもで。

 

「ふ、二人とも、一万点オーバー・・・・・・」

 

「さ、さすが明久と恵衣菜、なのでしょうか・・・・・・」

 

「言葉が出ないよ・・・・・・」

 

そして二人の対決が始まった。

 

 

 

「それでは・・・・・・・・・・始め!」

 

 

 

「いくよ!」

 

「いきます!」

 

 

 

明久くんと恵衣菜ちゃんの召喚獣がグラウンドに形成されたフィールドの中央でぶつかり衝撃波と甲高い金属音が響いた。

 

「速い」

 

「ええ。二人とも速すぎます」

 

「動きが見えないよ~」

 

観るための模擬戦のはずなのに、正直速すぎる。二人の召喚獣が。

今は遠距離からの攻撃をしている。明久くんが二丁拳銃で、恵衣菜ちゃんが弓だね。

そしてしばらく撃ち合って明久くんが理事長に声をかけた。

 

「理事長」

 

「なにかしら明久君?」

 

「本気で恵衣菜と闘ってもいいですか?」

 

「え?」

 

明久くんの言葉に私たちも、えっ?とつい言ってしまった。

 

「あ、あれで本気じゃないの?」

 

「ま、まさか、そんなはずは・・・・・・」

 

「で、でも、二人とも眼が・・・・・・」

 

ことりちゃんが言うとおり、明久くんと恵衣菜ちゃんの眼は冗談を言っている感じじゃなかった。

あれだけでも凄いのにまだ本気じゃないの二人とも!?

 

~穂乃果side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

「本気で恵衣菜と闘ってもいいですか?」

 

「え?」

 

僕はかおりさんに聞いた。

本気で恵衣菜と闘っていいかと。

 

「それは構わないのだけど・・・・・・まだ本気じゃなかったの?」

 

「いえ、十分本気ですよ。まあ、周囲に広がらないよう加減はしてますけど。それに恵衣菜相手に手加減は出来ませんから」

 

「うん。私も、明久くん相手に手加減は出来ないね」

 

「え~と、つまり、どう言うことかしら」

 

「えっとですね。これを使いたいのですが」

 

僕はそう言うと右手を出して、手首に付けている腕輪を見せた。

 

「ああ、なるほど・・・・・・。いいわよ二人とも」

 

「ありがとうございます」

 

僕はかおりさんに礼を言うと、再び恵衣菜に向き直る。

 

「じゃあ許可も得たことだし・・・・・・」

 

「うん」

 

「いくよ、恵衣菜」

 

「もちろんだよ、明久くん」

 

僕と恵衣菜は同時に腕輪の起動ワードを言う。

 

 

終わりと始まりの双翼(ゼロ・ウイング)!」

 

 

吹き荒れろ(テンペスト)――疾風よ(アネモイ)!」

 

 

腕輪の起動ワードを言うと、僕の召喚獣の背には虹色の双翼が。恵衣菜の召喚獣には風が衣のように恵衣菜の召喚獣の周囲を吹き舞っていた。

 

「さあ、始めようか恵衣菜」

 

「そうだね明久くん」

 

「僕との・・・・・・」

 

「私との・・・・・・」

 

「「――――――闘いを!」」

 

そう言うのとほぼ同時に攻撃を始めた。

遠距離からの攻撃に加え近接戦闘へのシフト。それも宙を翔びながら闘う。

 

事象改変(オーバーライド)起動(アクティベーション)!」

 

「閃光、発動!」

 

そして僕らは二つ目の腕輪を起動させる。

 

「はあっ!」

 

「せいっ!」

 

恵衣菜の分裂して降り注がれる矢を弾丸で落とし、剣で切り裂く。

僕の放つ弾丸は恵衣菜の矢で落とされ、細剣で二つに弾丸を裂かれる。

 

「くっ!これはどう!」

 

僕は自身の召喚獣の周囲に魔方陣を出現させ、そこから出る光弾を恵衣菜の召喚獣に向けて放つ。

 

「させないよ!」

 

その光弾を恵衣菜の召喚獣は多弾攻撃の矢で相殺する。

恵衣菜の召喚獣が放つ矢には恵衣菜の召喚獣が纏ってる風が付与されていた。

 

「次はこっちの番!貫いて!」

 

「なっ!?」

 

恵衣菜の召喚獣から放たれた矢は、通常の矢より太く大きかった。そして何より速い。

 

「くうっ!」

 

僕はそれをギリギリのところで回避する。

 

「まだだよ!」

 

しかも連射してきた。

恐らく、《多弾攻撃》を一点に凝縮して更にそこに《閃光》と纏ってる風で付与して放ったのだろう。速さで言うなら、あの攻撃は今までで一番の速さだ。

それなら僕は。

 

「バインド!」

 

僕は弾丸を追尾式の拘束型にして恵衣菜の召喚獣を拘束する。

 

「うそっ!?動けない!」

 

四肢を光の輪で拘束され恵衣菜の召喚獣はしばらく動けない。

僕はその間に弾丸を呪式弾に事象改変し、恵衣菜の召喚獣ではなく、周囲に撃つ。

そしてそれを4発、恵衣菜の召喚獣の四方を囲む形にする。

 

「これなら避けられないよね、いくよ恵衣菜!」

 

銃の砲口を上に向ける。

すると、召喚獣の足元に複雑怪奇な蒼の魔方陣が描かれ、同時に右手の白銀の銃の砲口にも純白の魔方陣が描かれる。それと同時に、呪式弾を放った場所に砲口と似たような小型の魔方陣が現出する。

 

「くっ!」

 

恵衣菜の召喚獣は必死に脱け出そうとするが、バインドで上手く動けない。まあ、後数秒でバインドが解けるだろうけど。だからその前に攻撃する。

 

「―――突き穿て!―――ライトニング・バスター!」

 

砲口を恵衣菜の召喚獣に向け白銀の銃のトリガーを引いた。白銀の銃からは純白のレーザー光線が放たれた。

それと同時に四方からもレーザーが放たれ恵衣菜の召喚獣に迫った。

 

 

ドガンッ!

 

 

五つの場所から放たれたレーザーが恵衣菜の召喚獣に当たり爆発を起こした。

爆発が起こり、爆風と爆煙が起こる。そして、晴れるとそこには・・・・・・

 

「えっ!?」

 

なにもなかった。

恵衣菜の召喚獣もいなかった。ってことは。

 

「っ!」

 

僕は瞬時に召喚獣をその場から退避させた。

召喚獣が待避した一秒後、召喚獣がいた場所を大きな光矢が降り注いだ。

光矢が放たれた場所、上空を見るとそこにはほぼ無傷の恵衣菜の召喚獣矢をつがえてる姿があった。

 

「当たる直前にバインドから脱け出したの!?」

 

バインドが解けて『ライトニング・バスター』が当たるまでは一秒もなかったはずだ。だが、恵衣菜の召喚獣はその一秒の間にその場から離れ上空に上がった。凄まじい速さだ。

 

「危なかった~。ギリギリだったよ」

 

「まさか避けられるなんて思わなかったよ」

 

「いや~、結構ギリギリだったからね。イチかバチかだったよ」

 

この時点での僕と恵衣菜の点数は。

 

 

 

 

 総合科目

 

 

 二年 吉井明久  7869点

 

VS

 

 二年 姫宮恵衣菜 7791点

 

 

 

 

 

となっていた。

 

「やっぱり恵衣菜が相手だからかな?何時もと違うな~」

 

今まで闘ってきた中で零華と同じくらい、恵衣菜はすごい。ここまで互角に戦えるのはそういないからね。

 

「そうだね。さあ、続けようよ明久くん」

 

「わかってるよ」

 

話ながらも僕と恵衣菜の召喚獣は近接戦闘をしていた。

空中という三次元をフルに活用して攻撃する。

右斬り上げからの左突き。左突きから回し蹴り、等々接近戦闘を繰り広げる。

 

キンッ!キンッキンッ!

 

「ぜあっ!」

 

「やあっ!」

 

離れたら遠距離武器で、近距離は近接戦闘武器で行う。

 

「いけっ!」

 

「こちらも!」

 

恵衣菜の召喚獣の《多弾攻撃》による幾数の矢を、事象改変で"ある"ことにした魔法で相殺して打ち落とす。

恵衣菜の召喚獣は魔法攻撃がない、純粋な物理戦闘タイプ。対して僕は事象改変で魔法をある、と言うことに出来るためほぼ万能タイプ。

どちらが有利かと言われると、僕が有利に見えるだろう。だが、実際はそうでもない。何故なら、恵衣菜の召喚獣は僕の召喚獣より速さが桁違いだ。

事象改変でなんとか追い付いているほどだ。

 

「くっ!さすが恵衣菜速いし的確だね」

 

「明久くんこそ。よく私の速度に追い付いて来られるね」

 

油断できない。

集中しないと殺られる。僕は恵衣菜の、恵衣菜は僕の、互いのクセや動きを熟知しているからこそ分かる。

呼吸を整えて、恵衣菜の召喚獣との戦闘に集中する。

 

「動きが速いなら!」

 

僕は恵衣菜との召喚獣との鍔迫り合いを、双翼でバランスをわざと崩させ、離れて再び呪式弾を撃つ。

 

「くっ!」

 

恵衣菜の召喚獣は迫り来る呪式弾を撃ち落とす。

けど、それはフェイク。本命は・・・・・・

 

「ぜぇぇりゃああ!!」

 

呪式弾ではなく双剣による振り抜き様による一閃の切り裂き。

呪式弾を囮として、その間に出せる限りのスピードで恵衣菜の召喚獣に迫って攻撃したのだ。

 

「っ!?やるね明久くん!」

 

「まあね」

 

 

 

 

 総合科目

 

 

 二年 吉井明久  5681点

 

VS

 

 二年 姫宮恵衣菜 5347点

 

 

 

 

 

「ようやく最初の半分かな」

 

「うん」

 

「ところで恵衣菜さ、気付いてる?」

 

「うん・・・・・・なんとなくだけど」

 

僕と恵衣菜は召喚獣の操作を一旦止め、召喚フィールドの外を見る。

 

「「なんでみんな落ち込んでるの!?」」

 

そうなんでか知らないが教師も含めたほとんどの人が地面に膝をついて鬱状態になっていた。

 

「それは多分、二人の点数に驚いたからじゃないかしら」

 

するとかおりさんが苦笑いをしながらいってきた。

 

「「えぇ!?」」

 

僕と恵衣菜はかおりさんの言葉にすっとんきょうな声を出す。

 

「ど、どうする恵衣菜、最後までやる?」

 

「ど、どうしようか」

 

僕と恵衣菜は同時にかおりさんに視線を向ける。

 

「どうせなら最後までやってほしいのだけど・・・・・・それはまた次回でいいかしら?さすがにこの状況では・・・・・・ね」

 

「ですね」

 

「そうした方が良さそうだね」

 

僕と恵衣菜は不完全燃焼ながらも周りの状況になんとも言えなく、勝負はお預けという形となって終わった。

なんか納得いかない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二年一組 

 

 

「今日から夏休み前までウチのクラスに入ることになった吉井と姫宮だ。みんな、仲良くしなよ~」

 

「え~と、吉井明久です。しばらくの間お世話になります?かな。よろしくお願いします」

 

「姫宮恵衣菜です、明久くん同様、しばらくの間よろしくお願いします」

 

あの後、その場でかおりさんの話があって解散。

各クラス毎に教室に戻ったのを確認すると、僕と恵衣菜は一度かおりさんと理事長に行き、今後の予定を確認して、二年一組の担任の山田先生と共に二年一組に行った。そして今に至る。

 

「二人の席は一番後ろのあそこや」

 

山田先生の指差したところは窓際の席だった。

 

「「はい」」

 

クラスの女子から興味深そうな視線を当てられながらも恵衣菜とともに一番後ろの席に行き座る。

 

「ほんじゃまあ、午前はこれで終わりやな。午後からは授業があるから忘れるなよー」

 

そう言うとチャイムが鳴り、山田先生は教室から出ていった。

そしてそれと同時に。

 

「「明久くん!」」

 

「明久!」

 

三人の女子・・・・・・というか幼馴染みが来た。

そう、このクラス二年一組はなんと穂乃果、海未、ことりの在籍してるクラスだったのだ。

このクラスを見たときに一番それが驚いた。

 

「な、なに三人とも」

 

「「「詳しく話を聞かせてくれる(ますか)?!」」」

 

「え、あ、うん」

 

三人の気迫に僕はやや引きながらも答えた。

恵衣菜は若干引きつった笑みを浮かべていたのが記憶に新しかったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









次回 『召喚獣操作(レクチャー)』 GO to The Next LoveLive!
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