バカとテストと召喚獣 奏で繋ぐ物語   作:ソーナ

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第Ⅷ門 μ's、ミュージックスタート!

 

~前回の奏で繋ぐ物語~

 

 

穂乃果)私の本当の気持ちを明久くんたちに伝えて、留学に行くことりちゃんにも言った。ことりちゃんが戻ってきて音ノ木坂学院に戻る私とことりちゃんのスマホには明久くんからライブ開催の告知が。さあ、始めよう!私たちの・・・明久くんたちも入れたμ's、12人で奏でる私たちの歌を!届けよう!新たなμ'sを!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

 

「明久君、照明設備は完了したよ!」

 

「こっちの音響もバッチリだよ!」

 

「お兄ちゃん、ステージも出来てるよ!」

 

ヒデコ、恵衣菜、零華からそれぞれ聞いた僕は、チェックリストの記入欄に表記する。

 

「オッケー!あと30分で開演だからお願い!」

 

「任せて!」

 

「もちろんよ!」

 

「うん!」

 

サポートしてくれてるヒデコ、フミコ、ミカに言って、僕は恵衣菜と零華と一緒に舞台袖に移動する。

 

「穂乃果とことりは・・・」

 

「まだです」

 

舞台袖には穂乃果とことりを除いたμ's7人が制服姿でいた。

 

「あと30分よ、間に合うの・・・?」

 

「大丈夫、穂乃果とことりなら・・・・・・」

 

僕は心配そうに言う絵里に自信満々に言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

23分後

 

 

 

 

開演7分前になってもまだ穂乃果とことりは来ていなかった。すでに講堂は生徒や教師で一杯だ。その中には亜里沙ちゃんや雪穂ちゃん。穂乃果や真姫たちの親も来ていた。

 

「うぅ・・・緊張する~」

 

「それより、凛たち制服のままだよ」

 

「まっ、スクールアイドルらしくていいんじゃない?」

 

舞台袖では花陽の緊張した声と凛の戸惑いの声が上がり、真姫が凛に普段通りに答えた。

 

「穂乃果とことりは間に合うの?」

 

「絶対来ます。必ず」

 

にこの問いに海未はハッキリと、確固たる自身を持って答えて僕たちを見る。

 

「来るよ、穂乃果とことりは」

 

「うん。あの二人なら絶対に・・・!」

 

「大丈夫だよ・・・!」

 

海未の言葉に後付けするように僕と恵衣菜、零華が言う。

 

「って言ってる間にそろそろ時間やけど・・・」

 

「お客さんを待たせるわけにはいかないわ」

 

希と絵里の戸惑いの声が上がるが、僕、恵衣菜、零華、海未の幼馴染は必ず来ると言うことを胸に、舞台袖の扉に目を向ける。

そして、その1分後。

 

「うわぁぁあ!・・・痛ぁ~い」

 

「穂乃果ちゃん!?」

 

「だ、大丈夫、穂乃果ちゃん!?」

 

なんというか穂乃果らしい登場の仕方でパッとしない感じで穂乃果が入って来た。というか、慌てて入って来たのか転けて尻餅をついていた。尻餅をついた穂乃果を花陽と零華が心配する。

そして、穂乃果が入って来た扉からもう一人・・・

 

「ことり!」

 

「ことりちゃん!」

 

音ノ木坂学院の制服を着たことりがいつもの笑顔で入って来た。入って来たことりに絵里と恵衣菜が声を出す。

 

「くぅ~・・・お待たせー」

 

「全く~、ハラハラしたにャ~」

 

「ちょっとパッとしないけどね」

 

穂乃果の言葉に凛と僕が答え、希がにこに声をかける。

 

「じゃあ全員揃った所で部長、一言」

 

「ええっ!・・・なーんてね。ここは考えてあるわ」

 

希の言葉に自信満々のにこは右手の中指と人差し指をVの字にして前に出す。

 

「今日みんなを、一番の笑顔にするわよ!」

 

にこに続いて穂乃果たちもVの字を出して繋げる。

 

「1!」

 

穂乃果からの掛け声が始まり。

 

「2!」

 

ことり。

 

「3!」

 

海未。

 

「4!」

 

真姫。

 

「5!」

 

凛。

 

「6!」

 

花陽。

 

「7!」

 

にこ。

 

「8!」

 

希。

 

「9!」

 

絵里が番号を言う。

何時もならこれで終わりなはずなんだけど・・・。

 

「ほら、明久くんたちも!」

 

「ぼ、僕たちも!?」

 

穂乃果の声と穂乃果たち全員の視線に僕、恵衣菜、零華は戸惑う。

 

「うん!」

 

「そうよ」

 

「明久と恵衣菜、零華はもう私たちの・・・μ'sのメンバーなんです」

 

「例え学校は違うかもしれないけど、明久たちは私たちの仲間よ。そうでしょ」

 

「そうにゃ!」

 

「は、はいっ!」

 

「当たり前でしょ」

 

「カードもそう出てるで」

 

ことり、真姫、海未、絵里、凛、花陽、にこ、希の言葉に僕たちは顔を見合わせ、穂乃果たちに加わって。

 

「10!」

 

零華、

 

「11!」

 

恵衣菜、

 

「12!」

 

そして最後、僕が声を出した。

 

「よォーし。行こう!」

 

穂乃果の言葉で僕、恵衣菜、零華を除く、9人がステージに上がった。

穂乃果たちがステージの立ち位置に立つと、幕が開き音楽が流れる。

このライブで歌う曲は、穂乃果とことり、海未が、μ'sが最初に歌った曲。『START:DASH!!』だ。

 

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『I say...

Hey,hey,hey,START:DASH!!

Hey,hey,hey,START:DASH!!』』』』』』』』』

 

『うぶ毛の小鳥たちも』

 

『いつか空に羽ばたく』

 

『大きな強い翼で飛ぶ』

 

『諦めちゃダメなんだ』

 

『その日が絶対来る』

 

『君も感じてるよね。始まりの鼓動』

 

『明日よ変われ!』

 

『希望に変われ!』

 

『眩しい光に照らされて変われ』

 

『『『『『『『『『START!!』』』』』』』』』

 

 

 

 

「私たちのファーストライブはこの講堂でした。その時、私は思ったんです。"いつかここを満員にして見せるって"。一生懸命頑張って、今私たちがここにいる。この思いを、いつか皆に届けるって。その夢が今日、叶いました。だから、私たちはまた、駆け出します。新しい夢に向かって!」

 

 

 

 

『『『『『『『『『悲しみに閉ざされて

泣くだけの君じゃない

熱い胸 きっと未来を切り開く筈さ

悲しみに閉ざされて

泣くだけじゃつまらない』』』』』』』』』

 

『『『きっと』』』

 

『『『(きっと)』』』

 

『『『君の』』』

 

『『『(夢の)』』』

 

『『『チカラ』』』

 

『『『(いまを)』』』

 

『『『動かすチカラ』』』

 

『『『『『『『『『信じてるよ…だから START!!』』』』』』』』』

 

 

『またひとつ 夢が生まれ…』

 

 

『悲しみに閉ざされて』

 

『泣くだけの君じゃない』

 

『熱い胸 きっと未来を切り開く筈さ』

 

『『『『『『『『『喜びを受けとめて

君と僕つながろう

迷い道 やっと外へ抜けだした筈さ

喜びを受けとめて

君と僕 進むだろう』』』』』』』』』

 

『それは』

 

『(それは)』

 

『遠い』

 

『(夢の)』

 

『カケラ』

 

『(だけど)』

 

『愛しいカケラ』

 

『『『『『『『『『彼方へと…僕は DASH!!』』』』』』』』』

 

『『『『『『『『『Hey,hey,hey,START:DASH!!

Hey,hey,hey,START:DASH!!』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

ライブの曲、『START:DASH!!』が終わると、観客席から歓声と拍手の嵐が巻き起こった。

僕たちも舞台袖で拍手をしている。

途中で、穂乃果の言葉があったがそれも含めて、最高の、新しいμ'sの駆け出しに相応しいと思った。

観客席の拍手と歓声に、穂乃果たちもステージ上でそれぞれ喜びを表していた。

 

「穂乃果!」

 

「穂乃果ちゃん!」

 

海未とことりが穂乃果の横に嬉しそうに立った。

 

「みなさん、今日は本当にありがとうございました!」

 

穂乃果は笑顔のまま観客席の皆に聞こえるように言った。

 

「ここで、私たちの新しい仲間を紹介します!」

 

「「「えっ!?」」」

 

穂乃果の急な言葉に僕と恵衣菜、零華は驚いたが、ステージ上の希や真姫たちは穂乃果の横に並び立って予め相談していた感じだった。

すると、

 

「さ、明久、恵衣菜、零華」

 

「う、海未?どういうこと?」

 

「フフ。まあ、まあ」

 

「ほら、こっちだよ」

 

海未、絵里、ことりに連れられて僕たちは舞台袖からステージに上がった。

 

「紹介します!私たちμ'sの新しいメンバー!左から、姫宮恵衣菜ちゃん!吉井零華ちゃん!そして、吉井明久くんです!」

 

穂乃果の紹介に更に観客席の歓声が上がった感じがした。

 

「ほ、穂乃果!?ど、どう言うこと!?」

 

「穂乃果ちゃん!?」

 

「えっ!?穂乃果ちゃん!?」

 

「言ったでしょ。明久たちは学校が違っても、もう私たちμ'sのメンバーだって」

 

「い、いや、絵里そうだけど。僕は男なんだよ?」

 

「大丈夫よ。例えステージに立ってなくても、明久たちはもうμ'sのメンバーなんだから」

 

僕たちの戸惑いに絵里と真姫がそう答えた。

 

「三人は学校は違いますけど、何時も私たちを助けてくれました。励ましてくれました。例え、違う学校でも、三人は私たちμ'sのメンバーの一員です!」

 

穂乃果の僕たちへのことを伝えると、歓声が更に高くなりこの講堂が壊れるのではないかと思うくらい声が反響した。

 

「あ、そうだ。それととっても、大事なこといい忘れてました」

 

穂乃果が思い出したかの様に言い海未と僕が穂乃果の名を呼び、恵衣菜たちは首をかしげた。

 

「「「「「「「「「?」」」」」」」」」

 

「「穂乃果?」」

 

僕らの視線に穂乃果はアイコンタクトで答え、その意味が分かった僕らは列を直して、

 

「さあ、みなさん。ご一緒に!」

 

穂乃果の声を合図に、講堂にいる全員が発した。

それは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『『『『μ's、ミュージック・・・・・・スタート!!』』』』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕たちの、μ'sの始まりの言葉。

 

 

 

 

 

 




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次回 『音ノ木坂学院での日常』 GO to The Next LoveLive!

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