~前回の奏で繋ぐ物語~
真姫)前回は私たちではなく明久の妹、零華のストーリーだったんだけど、見ていて私たちも流石にイラッと来たわ。明久が入院した理由も分かったし流石に友達としてムカつくわ。まあ、そんなこんなで、今回も零華主役のストーリー、さて、今回はどんな話なのかしら
~零華side~
全校集会でお兄ちゃんの事が知れ渡った翌日。私は普段通り登校し、坂本君たちも入れたAクラスで勉強し、お昼休みはお兄ちゃんとの電話でお兄ちゃん成分の補充とお昼を食べて午後の授業を受けて放課後、帰宅というサイクルをしています。
――――――はずなんですけど!
「あ、あの、よ、吉井さん!好きです!つ、付き合ってください!」
「・・・・・・・・・・」
私はなぜか他校の生徒らしき人から告白されていました。
というかこれで何度目ですか?!!
「あの、え~と、その、ごめんなさい!」
私はそう言うと走ってその場を立ち去りました。
走って離れたところで息を整え、さっき告白してきた人のことを思い出します。
さっきの人、私から見ても部活系爽やか男子で、女の子からもかなりモテてると思うんですけど。
「う、うーん、私の中で一番カッコいいのってお兄ちゃんだからなぁ」
そんな人よりお兄ちゃんの方が何倍も何億万倍もカッコいいのです!
「ていうか、私の初恋がお兄ちゃんだし」
思い出すだけで顔が熱くなるのを自覚する。
その状態で家に帰ると、ちょうどお兄ちゃんと恵衣菜ちゃんが一緒に帰ってきました。
恵衣菜ちゃんの家の姫宮家は吉井家と直ぐ隣で私たちは小さい頃からの付き合いです。互いの親が留守がちなため、恵衣菜ちゃんは基本吉井家で生活しているのです。
一応吉井家は二階建てのかなり大きいお家です。まあ、それはお隣の姫宮家もなんですけどね。
ここ最近は無いですが、中学生くらいまで幼馴染みの穂乃果ちゃん、ことりちゃん、海未ちゃん、つばさちゃんたちとよくお泊まりをしていました。
「零華、お帰り!」
「お帰りなさい零華ちゃん」
「お兄ちゃん!零華ちゃんもお帰りなさいです」
私はお兄ちゃんと恵衣菜ちゃんにお帰りを言い、家の中に入りました。
そして夕食のときに、今日あったことを話しました。
「それでね、土屋君と愛子ちゃんがまた保健体育談義で、愛子ちゃんが土屋君にパンチラしたら土屋君が鼻血を吹いちゃって辺り一面鼻血だらけになっちゃったよ」
「あはは!康太は相変わらずそういうのに弱いんだね」
「将来、愛子ちゃんが大変そうだね。あ、でも明久くんも人のこと言えないんじゃない?」
「え?どういうこと恵衣菜?」
「だって明久くん、私や零華ちゃん、穂乃果ちゃんやことりちゃん、海未ちゃんたちが抱き付いても顔赤くするじゃん」
「そ、それは仕方にゃいよ!」
「あ、噛んだ」
「噛んだねお兄ちゃん」
「っ~!///」
噛んで恥ずかしいのか顔を赤くしたお兄ちゃんが可愛くて、つい恵衣菜ちゃんと笑ってしまった。
「わ、笑わないでよ!」
「ごめん。お兄ちゃんが可愛かったからつい」
「ついじゃないよ零華ー」
「ウフフ。本当に明久くんと零華ちゃんは仲良しだね」
恵衣菜ちゃんが笑みを浮かべて、私とお兄ちゃんのやり取りを眺めた。
「(まあ、双子だし、兄妹だからね)」
私は瞬時にそう脳裏に出す。
正直、私の全てはお兄ちゃんの物なんだから。えーと、こう言うの近親相姦って言うんだっけ?
私は不意にそんな事を思いながら、お兄ちゃんと恵衣菜ちゃんと話を続ける。
そこで私は放課後にあった事を思い出して言った。
「あ、そう言えば今日の帰りね、他校の男子生徒から告白されたんだけど・・・・・・」
「よし、今すぐそいつを半殺しにしよう!」
「あ、明久くん!?」
「お、お兄ちゃん!?待って!」
私が言い終える前にお兄ちゃんが急に立ち上がってハイライトの無くした眼で言った。
ハイライトさん仕事してー!
私と恵衣菜ちゃんはお兄ちゃんの行動に驚きながら止める。
だが、どこからそんな力が出てくるのかいつも以上に力が凄かった。
「あ、もしもし母さん。零華がね、他校の男子生徒から告白されたんだって。どうする?殺るよね?」
「なんでお母さんに電話してるの!?」
「いつの間にスマホ出したの!?」
でもっていつの間にかスマホを取り出してお母さんに電話していた。
『なんですって!?私の零華ちゃんに告白?!今すぐ帰るわ!明久くん、一緒にその生徒を殺るわよ!』
「わかった母さん!」
「ちょっ!?お兄ちゃん!?お母さん!?落ち着いて話を聞いてぇ!!」
「あはは・・・・・・さすが吉井家」
「恵衣菜ちゃんも手伝ってぇー!」
呑気に言う恵衣菜ちゃんに私は助けを求めた。
私はお母さんを、恵衣菜ちゃんが明久くんをなんとかして、告白は断ったという事を伝えると二人とも安堵して元通りになった。
その間、所要時間約20分。
「もう!お兄ちゃん!お母さんも!二人ともほんとセッカチなんだから!」
「だ、だって零華が・・・・・・」
『だって私の零華ちゃんが・・・・・・』
「だってもなんでもかんでもじゃないよ!」
「『はい・・・・・・・』」
そんな訳で私はお兄ちゃんとお母さんをお説教してました。
「あはは・・・・・・流石に今回は私も擁護できないかも・・・・・・」
恵衣菜ちゃんは正座中のお兄ちゃんとテレビ電話越しで正座しているお母さんをみて苦笑していた。
そのあと私のお説教は15分続きました。
翌日 文月学園二年Aクラス 放課後
「―――それで大変だったよ」
「相変わらずなのかよ明久・・・・・・」
「なんか更にシスコンに磨き掛かっている様に思えるのは俺の気のせいか・・・・・・?」
「安心しろ須川。ここにいる全員同じ事思っているはずだ」
『『『『うんうん』』』』
翔子ちゃんや坂本君たちと昨日のことを話していると、何故か全員が横溝君の言葉に頷いていました。
ちなみに根本君や友香ちゃんや美紀ちゃんなど私の友達が勢揃いしています。
「だが、まあ、明久が元気そうなら良かったぜ」
坂本君が安堵したように言うと木下君が続けて言う。
「そうじゃの。文月には西村教諭が見張ってはいるがあやつらがいるからのぉ」
「姫路と島田か・・・・・・」
木下君の言葉に須川君が険しい表情で言う。
「今のところ真面目に受けてるみたいだが・・・・・・問題は清水か?」
「・・・・・・ああ」
「確かに。清水の事だ、明久の事を恨んでいそうだな」
「しかし彼女は今停学中だ。現状は問題無いと思うが・・・・・・」
根元君の言葉に久保君が答えるが私は根元君の言葉通りだと思う。
「無いとは言いきれないわ」
「うん。私たちのクラスでも清水さんは一番目立っていたもの」
「そうだな。清水さんは島田さんがああなったのは明久のせいだと思っていると思う」
清水美春と同じクラスの美紀ちゃんと平賀君が思い出すように語った。
「・・・・・・でも、吉井の側には誰かしらがいるはずだからそう簡単に襲ったりはしないはず」
「ならいいんだけどね・・・・・・」
「・・・・・・零華はなにか思う事があるの?」
「うん」
私は翔子ちゃんの言葉に重々しく頷き土屋君と愛子ちゃんに視線を向けた。
「土屋君、学園内にある清水美春の隠しカメラは」
「・・・・・・月曜日のうちにすべて見つけてある。俺が入れないところは愛子に手伝ってもらった」
「うん、手伝ったボクも驚いたよ。まさか全部の女子更衣室に隠しカメラがあるなんて・・・・・・。しかも一つや二つじゃ無くて少なくても五つはあったよ」
「そんなに!?」
愛子ちゃんの言葉に木下さんは驚愕の声をあげる。
けどそれは私も同じだ。まさかすべての女子更衣室に隠しカメラがあるなんて思わなかったのだ。
「この事先生には?」
「・・・・・・まだ伝えてない」
「だよね」
流石に私もこれに関してはどうしたらいいのか分からない。
「・・・・・・西村先生や高橋女史には報告した方が良いと思う」
「翔子ちゃんもそう思う?」
「・・・・・・(コク)」
私たちはその後どうするべきか話し合い、更に調べてから翌日、先生に報告する事にした。
翌日 早朝 文月学園 会議室
「学園長、西村先生、高橋先生、これを見てください」
私は会議室のスクリーンに隠しカメラの映像を流した。
「これは・・・・・・更衣室の映像か?」
「ですね。しかもいろんな角度から見れますね」
「吉井妹、それはどこの更衣室なんだい?」
映像を見て西村先生、高橋先生、学園長がそう言う。
「この映像は当校の女子更衣室の映像です」
「なんだって?!」
「仕掛けた犯人も特定済みです」
「誰だい?」
「二年Dクラス所属、清水美春です」
「「「なっ!」」」
私の言葉に学園長たちは言葉を無くしたように驚愕の表情を浮かばせた。
「これはリアルタイムではなく、隠しカメラによって撮影されたものです。土屋君と工藤さんが見つけ、清水美春が仕掛けたと思わしき隠しカメラはすべて撤去、確保済みです」
「つまり他にもあったということか?」
「はい。校舎の至るところに仕掛けられてました」
私は袋に入れた隠しカメラを取り出す。
「学園長、これは一大事です」
「ああ。直ぐに緊急の職員会議を開くさね!高橋先生は全教員をこの会議室に召集するさね」
「分かりました」
「西村先生はこの映像の解析を土屋、工藤、両名と共に直ぐにするさね。恐らくAクラスに居るはずさね」
「了解しました」
学園長が西村先生と高橋先生にそう指示すると二人は直ぐ様会議室から出ていった。
「はあー。にしても吉井妹、よくこんなに隠しカメラを見つけたさね」
「見付けたのは土屋君と工藤さんです。私はただ二人に依頼しただけです」
「そうかい。・・・・・・零華」
私の事を零華と呼んだと言うことは、私個人の事を聞きたいのだろう。この映像の。
「ん?」
「零華から見てこれはどう思うさね」
「はっきり言っても大丈夫?」
「ああ」
「うん・・・・・・。流石に情状酌量の余地は無いと思う」
「やはりかい」
「うん」
私はハッキリと言った。
土屋君は撮影する人に許可を取って撮影しているから許せる。けど、清水美春のは流石に許容範囲を越えていた。到底許せる事では無い。
「お祖母ちゃん的には?」
「私情なら今すぐ退学さね。けど、学園の長としては他の教員と話し合わないといけないさね」
「お兄ちゃんが音ノ木坂に行っていて良かったよ」
「アタシもそう思うさね」
お兄ちゃんがいたら恐らくかなり・・・・・・いや、目茶苦茶本気で怒る。
「取り敢えず、この事はアタシらで処理しておくさね。土屋と工藤は西村先生に手伝ってもらうさね」
「わかった」
私はお祖母ちゃんにそう言うとみんなのいるAクラスに向かった。
Aクラスにはかなりの人数がいた。
「・・・・・・零華」
「うん」
私と翔子ちゃんはアイコンタクトで話し頷いた。
その事には全員理解しており、坂本君たちも無言で頷いた。
それから数日。お兄ちゃんと恵衣菜さんは音ノ木坂学院で生徒兼講師として。私たちは期末テストに向けて勉強していた。その際、μ'sが解散の危機になったり、ことりちゃんが留学に行ったり(穂乃果ちゃんのお陰で行かなかった)と多忙の日々だった。清水美春以外の生徒が登校しそれぞれの日々を送る。
Fクラスは坂本君たち以外は西村先生が監督のもと授業をしている。そして、停学中の清水美春には隠しカメラの件の処罰はまだ議論が行われている。隠しカメラ発覚の二日後、お祖母ちゃんは清水美春の両親を呼んで話したらしい。その後どうなったのかは知らないが、復学してもこの学園に彼女の居場所はないと思う。
「ふぅ~。やっと落ち着いた日常が戻ったね」
「・・・・・・そうね」
「そうだな」
試験召喚戦争もなく、授業を受けみんなとお昼を過ごしたりする毎日。私は解き終わった問題集を閉じて、紅茶を飲んだ。
「来学期はすぐに体育祭があるから楽しみだなあ」
「・・・・・・ええ」
「その前にはこの期末テストで良い成績を残さないとね」
「わかってるよ優子ちゃん」
「なあ、ところで明久と姫宮は期末テストどうするんだ?」
「確か、期末テストの日に音ノ木坂学院で受けるっていっていたかな?」
「なるほどな。にしてもこうも喧騒のない日々を過ごしたのは久し振りだな」
「儂らのクラスはいつも喧騒があるからの」
「・・・・・・迷惑極まりない」
「ホントだぜ」
「同じく」
「坂本君たちも苦労していたのね」
遠い目をして言う坂本君たちに、優子ちゃんが声を掛けるが私は何も言えなかった。というか同情する。
そんなこんなでお兄ちゃんと恵衣菜ちゃんが居ない日々が過ぎていきました。お兄ちゃんが居ないのは寂しいですが心配を掛けない様に無茶しないでいこうと思ってます!
「(お兄ちゃんと恵衣菜ちゃんも頑張って)」
青空の広がる空を見上げて私はそんな事を声に出さずに言ったのだった。
零華たちが楽しい日常を過ごしている中―――
「あの豚野郎のせいで・・・・・・!絶対に許さないのです。絶望を味合わせて殺してやります!あの雌豚共も同じ様にしてやるですよ・・・・・・!」
一人の怨嗟の憎悪が明久たちに向いていた。
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