バカとテストと召喚獣 奏で繋ぐ物語   作:ソーナ

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こんにちはソーナです。
皆さんこの緊急事態ともいえる日々にどうお過ごしですか?
良ければ私の投稿小説を読んでくださると嬉しいです。そして、ぜひ感想をお願いします。些細なことでも構いませんので、待ってます!


第Ⅴ問 恋する乙女たちの頑張り!

~前回の奏で繋ぐ物語~

 

零華)つ、ついに残り一クラスとなった肝試し大会。エレンちゃんたちは虚しくも失格になってしまい、私たちが入ることになった。けど、さすがに恐くてお兄ちゃんの腕に抱きつきながら恵衣菜ちゃんとお兄ちゃんと一緒にクリアを目指す!。そんなところに、突如クラスの照明が落ちてしまい私と恵衣菜ちゃんはお兄ちゃんと離ればなれになってしまった。一体どうなるの!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

「雄二?!」

 

「あ、明久!?」

 

室内の照明が落ちて暗くなり、再び照明が点いたかと思うと目の前に現れたのは、一緒のペアを組んでいた恵衣菜と零華ではなく、霧島さんとペアを組んで入った雄二だった。

 

「なんで雄二がここに」

 

「それはこっちの台詞だ。明久がなんでここにいる?姫宮と吉井妹はどうした?」

 

「それがさっきの照明が落ちたときに逸れちゃって・・・・・・。雄二は霧島さんと一緒じゃなかったの?」

 

雄二の質問に答えた僕は、霧島さんの姿が見えないのに不思議に思い聞く。僕の問いに雄二は。

 

「明久と同様だ」

 

と、顔をしかめて答えた。

 

「へ?」

 

「ったく、やられたな。まさか、照明を落としてまでやるとはな」

 

雄二の言葉に僕はさっきの事を思い返してピースを組み立てる。そして、僕も雄二の言っている意味が分かり。

 

「ってことはもしかして・・・・・・」

 

「ああ。恐らく、翔子は姫宮と吉井妹と合流しているだろうな」

 

さっきの出来事は僕と恵衣菜、零華と雄二、霧島さんを分かれさせ、僕と雄二、恵衣菜と零華、霧島さんのペアに入れ換えさせたということだ。

 

「取りあえず進むか」

 

「そうだね。もしかしたら途中で恵衣菜と零華、霧島さんに出会すと思うし」

 

僕と雄二は取り敢えずチェックポイントに向かって足を進めながら会話をする。

 

「いや、おそらくそれはねぇだろうな」

 

「あ、やっぱり?」

 

「ああ。俺や翔子は滅多な事じゃ悲鳴をあげないからな。明久はともかく、姫宮と吉井妹は・・・・・・だろ?」

 

「あ~、うん。恵衣菜は少しは大丈夫だけど、零華は・・・・・・」

 

「って事はだ。俺たちが翔子たちと出会う可能性はかなり低い。というより、アイツらは俺たちと出逢わせないようにするだろうな」

 

雄二と歩きながら会話していると。

 

「ん?」

 

僕の耳に声が聞こえてきた。

 

「どうした明久?」

 

「いや、今なにか聞こえてきたような・・・・・あ」

 

辺りを見渡すと、丁度僕と雄二のいる通路から少し離れた場所に恵衣菜と零華、霧島さんの姿が見えた。

 

「おーい、三人と―――ふむぐっ?!」

 

三人を呼ぼうとした途端、横にいた雄二に口を押さえられ変な声が出てしまった。

 

「何やってんだ明久」

 

「いや、零華たちがいたから呼ぼうかと」

 

「あのなぁ、呼んだら呼んだでアイツらの思うツボだぞ?」

 

「確かに・・・・・・」

 

雄二の言葉から僕は三年生が、この映像を見ていることを思い出した。例え僕と雄二が、零華たちと合流しても、また引き離されるか何かしら手を出してくるはずだ。それに、迷路を作り替えられたら合流しようも合流出来なくなってしまう。なら、零華と恵衣菜には悪いけどこのまま頑張ってもらうしかない。

 

「取り敢えず翔子たちの後をついていくか」

 

「そうだね」

 

僕と雄二は零華たちに声をかけずに、こっそり後に着いていく事にした。雄二も何気に霧島さんのことが心配のようだ。

そう思っていたからか、雄二が疑惑の視線を向けてきた。

 

「・・・・・・明久、なにか失礼なこと考えなかったか?」

 

「さー、気のせいじゃない?」

 

「なんかその目がムカつくな」

 

「アハハ、気のせいだよ雄二」

 

「はぁー」

 

僕の言葉に雄二は疲れたように溜め息を吐いて、僕と雄二はこっそり零華たちの後を追った。

 

~明久side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~恵衣菜side~

 

 

「ぅぅぅ~~・・・・・・」

 

「・・・・・・大丈夫、零華?」

 

「う、うん、大丈夫だよ翔子ちゃん・・・・・・なんとか」

 

「・・・・・・そう?」

 

「う、うん」

 

「にしても、明久くんと坂本君。何処だろう」

 

私たちは突然照明が落ち、再び点いた時偶々近くにいた翔子ちゃんとペアを組み、明久くんと坂本君を探しつつチェックポイントに向かっていた。

私と翔子ちゃんの間には零華ちゃんが怯えて、私の制服の裾を掴んでいる。明久くんとはぐれた時の零華ちゃんの慌てようは尋常じゃなかったね。まあ、仕方がないといや仕方ないんだけど。そのまま三人で迷路を進んでいると、零華ちゃんの体がビクッと震えた。

 

「―――っ?!」

 

「どうしたの零華ちゃん?」

 

「い、今なにか聞こえなかった・・・・・・?」

 

「・・・・・・聞こえなかった」

 

「うん、私も聞こえなかったけど・・・・・・」

 

「気のせい・・・・・・かな・・・・・・」

 

零華ちゃんに言われて辺りを見渡すけどあるのは迷路の壁やら装飾品だけ。

 

「・・・・・・・・・・」

 

その一ヶ所に、人影があるのが見えたけど二人には言わなかった。

あの人影が明久くんと坂本君だとは限らないからだ。

 

「恵衣菜ちゃん?」

 

「・・・・・・何かあった?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

そう言い、さらに進んでいくと。

 

『おげああ゙あ゙あ゙―――』

 

「ひぅぅ・・・・・・っ!うぅー・・・・・・っ!」

 

「・・・・・・零華、大丈夫。これはただ召喚獣。見かけが変わっただけの作り物」

 

「大丈夫だよ零華ちゃん。私と翔子ちゃんが着いてるから」

 

「う、うん・・・・・・!ふ、二人がいるから・・・・・・!頑張るよ・・・・・・!お兄ちゃんが着いてなくても頑張る・・・・・・!」

 

涙声になりながらも懸命に耐える零華ちゃんを翔子ちゃんと一緒に支えてチェックポイントに向かう。

 

「翔子ちゃん」

 

「・・・・・・(コク)わかってる」

 

私は翔子ちゃんと一言そう会話して、零華ちゃんを守るようにして一緒に歩く。翔子ちゃんは平気みたいだけど、私は少し怖い。けど、零華ちゃんがこうだからしっかりしないと!

そう思いながら進んでいくと。

 

『うらめし・・・・・や・・・・・・』

 

「―――っ!―――っ!だ、大丈夫・・・・・・!大丈夫です・・・・・・っ!」

 

「・・・・・・大丈夫、なにもいないから」

 

召喚獣のお化けが現れ、零華ちゃんは眼をギュッと閉じて視ないようにしている。

 

『オネエチャンタチ コッチヲ ムイテヨゥ・・・・・・」

 

「はぅぅ・・・・・・っ!ひぅぅ・・・・・・っ!空耳だよね?幻聴だよね・・・・・・っ?!」

 

「・・・・・・私たちは取り込み中、だからそんな暇ない」

 

「零華ちゃん大丈夫だからね」

 

懸命に頑張る零華ちゃんと一緒に私と翔子ちゃんはチェックポイントへ向かう。

そこからさらに進んでいくと。

 

「・・・・・・零華、着いた」

 

「―――え・・・・・・?」

 

私たちは最後のチェックポイントにたどり着いた。目の前には想定外だとでも言うように驚いている常夏コンビ先輩さんがいた。

 

「げっ!お、おい常村!こいつら失格してねぇぞ!どうするんだ?!」

 

「どうするもこうするも、勝負するしかないだろ!」

 

どうやら私たちがここにいると言うことは二人にとっても予想外みたいだね。まあ、私たちを明久くんと坂本君と離れさせたのに、失格させてないのは予定外なのかな。

そう考えながら零華ちゃんを守りながら翔子ちゃんに小さな声で会話する。

 

「翔子ちゃん」

 

「・・・・・・なに?」

 

「あの二人は私と翔子ちゃんで相手しよう」

 

「・・・・・・(コク)はじめからそのつもり」

 

翔子ちゃんも私と同じ考えだったみたいですぐに返してくれた。

翔子ちゃんと私で二人を相手しようと前に出ると。

 

「まったく・・・・・・吉井と坂本をボコる前にとんだ邪魔が入ったな。ったく、誰だよミスったヤツ」

 

「あのクズ二人より面倒じゃねえか」

 

「二年なんざバカだらけだから楽勝だって言ってたのは誰だよ」

 

「悪かったよ。訂正する。吉井と坂本はクズだが、中にはちょっとはマシなやつもいるから注意が必要だ。これでいいか?」

 

「今更遅ぇよ」

 

常夏コンビ先輩がそう言った。

それを聞いた私と翔子ちゃんは足を止め。

 

「・・・・・・雄二たちは、クズじゃない」

 

「明久くんたちは、クズなんかじゃない」

 

そうハッキリと言った。私と翔子ちゃんの声に僅かながら怒気が入っていたのは当然だ。

 

「―――あ?」

 

「・・・・・・クズじゃない!」

 

翔子ちゃんが声を荒げて言ったことに私は、翔子ちゃんも激怒していることを感じた。

 

「「アッハハハハ!!」」

 

「アイツらがクズじゃないって」

 

「すぐに問題は起こすわ、教師に眼をつけられてるわ、オマケに吉井は観察処分者。これのどこがクズじゃないんだよ」

 

「そんならこれはどうだ?クズ改め、社会のゴミ」

 

「いや、それはさすがにゴミに対して失礼だ」

 

「「アッハハハハ!!」」

 

「ゴミはおとなしくゴミ溜めにでも埋まってろっての」

 

「まったくだぜ。ほんとクズでゴミでどうしようもねえヤツなんか―――」

 

ああ、ほんと・・・・・・ウザイ人たちだね。そう思いつつ、目の前にいる人たちに反論しようとしたその瞬間。

 

「ふざけないでよ・・・・・・!」

 

「「え」」

 

私と翔子ちゃんのすぐ後ろから低く、ものすごく冷たい声が聞こえた。翔子ちゃんと同時にバッと後ろを向くと、そこには長い髪を流して顔を俯かせて肩を震わせている零華ちゃんの姿があった。

 

「零華・・・・・・ちゃん・・・・・・?」

 

「・・・・・・零華・・・・・・?」

 

私と翔子ちゃんの間を通り抜けて、目の前の二人に零華ちゃんは近寄っていく。

 

「あ?」

 

「んだよ?」

 

零華ちゃんはゆったりとした歩みで二人に近寄る。

やがて、二人の前で止まった零華ちゃんは。

 

 

 

 

パシンッ!!

 

 

 

 

二人の頬を思いっきり叩いた。

 

「「!」」

 

零華ちゃんのその行動に、思わず私と翔子ちゃんは眼を見開いた。

 

「テ、テメェ・・・・・・!」

 

「いきなり何するんだ!」

 

いきなりの事に二人は顔に怒りを浮かべて零華ちゃんに言う。その二人に零華ちゃんは大きな声を出して返す。

 

「お兄ちゃんと坂本君はクズなんかでも、ゴミなんかでもないっ!!!!」

 

零華ちゃんの声で失格になってしまったのか、私のブレザーの胸元のポケットに入れてあった集音マイクの失格の判定音が鳴り響いた。

 

「お兄ちゃんと坂本君はあなたたち二人より何倍も、何万倍も優しいし、仲間思いだよ!人を見下すあなたたちに劣るはずがない!!」

 

「んだとテメェ!」

 

「俺たちがあのクズたちに劣っているだと!?」

 

「そうだよ!だってあなたたちは卑怯な手を使ってしか勝てないじゃない!召喚大会の時だって、元教頭の人の手を使って学園長が封印した腕輪でお兄ちゃんと恵衣菜ちゃんを・・・・・・!だから、私はあなたたちを許さない!お兄ちゃんたちのことをまったく知らないくせに好き勝手に言う、あなたたち二人を絶対に。ぜぇーったいに許さないんだから!!!!」

 

零華ちゃんの涙混じりの声に、私と翔子ちゃんは何も言えなかった。と言うより、見ていることしか出来なかった。それほどまでに零華ちゃんの気迫に驚いていたのだ。

 

「ぎゃんぎゃんわめくな!失格者はさっさと出ていけ!」

 

「・・・・・・言われるまでもない」

 

「そうだね。その顔、いつまでも見ていて良いものじゃないし。行こう零華ちゃん、翔子ちゃん」

 

「・・・・・・(コク)」

 

「うん・・・・・・」

 

私たちは二人に背を向けてAクラスから出ていった。

 

~恵衣菜side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~明久side~

 

 

『お兄ちゃんと坂本君はあなたたち二人より何倍も、何万倍も優しいし、仲間思いだよ!人を見下すあなたたちに劣るはずがない!!』

 

『んだとテメェ!』

 

『俺たちがあのクズたちに劣っているだと!?』

 

『そうだよ!だってあなたたちは卑怯な手を使ってしか勝てないじゃない!召喚大会の時だって、元教頭の人の手を使って学園長が封印した腕輪でお兄ちゃんと恵衣菜ちゃんを・・・・・・!だから、私はあなたたちを許さない!お兄ちゃんたちのことをまったく知らないくせに好き勝手に言う、あなたたち二人を絶対に。ぜぇーったいに許さないんだから!!!!』

 

『ぎゃんぎゃんわめくな!失格者はさっさと出ていけ!』

 

『・・・・・・言われるまでもない』

 

『そうだね。その顔、いつまでも見ていて良いものじゃないし。行こう零華ちゃん、翔子ちゃん』

 

『・・・・・・(コク)』

 

『うん・・・・・・』

 

 

恵衣菜たちの気配が遠ざかっていくのを、チェックポイント近くの物陰に隠れて感じた僕と雄二は小さな声で話す。

 

「・・・・・・・・・」

 

「ったく、泣くなよ明久」

 

「泣いてないよ・・・・・・」

 

「じゃあその涙はなんだよ」

 

「これは嬉し泣きだよ」

 

目尻に浮かんだ涙を拭いながら雄二に言う。

僕が少し泣いている理由は、零華の言葉が嬉しかったからだ。

 

「今回は流石にシスコンとは言えないか・・・・・・」

 

「雄二」

 

「吉井妹にあそこまで言われちゃ、ここで退くわけ行かねぇだろ。それに」

 

雄二は目付きを鋭くして顔を上げる。

 

「はあ。にしても残念だな吉井妹たち。あんなに頑張って、苦労したのに」

 

「だね。でも、零華はちゃんと頑張ったよ。それはこの僕が見てた。それに恵衣菜も・・・・・・」

 

「ま、翔子は滅多なことじゃ驚かせねぇが・・・・・・」

 

本当、三人とももったいない。あんなに歯を食いしばって、一生懸命頑張ったのに。

だから。

 

「それじゃ行こうか雄二」

 

「ああ、行くか明久」

 

僕と雄二は常夏コンビのいるチェックポイントを目指して歩き出す。今回の肝試しはお祖母ちゃんの提案で始まったものだ。元々、肝試しなんて遊びにすぎない。ムキになってそこまでやるものじゃない。―――けど。

 

 

 

「「ここからは本気だクソ野郎!!」」

 

 

 

僕と雄二は常夏コンビを絶対に許さない!

 

 

 










次回 『肝試しの本気勝負!』 Let GO to The Next BAKALiVE!
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