バカとテストと召喚獣 奏で繋ぐ物語   作:ソーナ

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新年明けましておめでとうございます!
今年も【バカとテストと召喚獣 奏で繋ぐ物語】やソーナの作品をよろしくお願いします!
では、どうぞ!





第Ⅱ問 体育祭準備

 

〜明久side〜

 

 

どうも、文月学園生徒会所属、生徒会長の吉井明久です。

僕らの、第一期生徒会が始まってすでに二週間が経とうとしていたます。色々あるんですが、今僕らの活動は───

 

 

『声だせぇぇぇ!!』

 

『『『フレー!フレー!あーかーぐーみッ!』』』

 

『もっと動きを滑らかに!』

 

 

後一週間後の体育祭だ。

開けた窓から聞こえる声に耳を傾けながら、体育祭に必要な書類やらを整理する。

 

「ったく。学園長にも困ったもんだぜ」

 

「あははは。さすがに今回はね」

 

「まあまあ」

 

雄二の不満気な言葉に僕と恵衣菜は宥めるが、まあ無理もないよね。だって───。

 

 

 

 

 

『         連絡事項

 

 

       文月学園体育祭親睦競技

        生徒・教師交流野球

 

 

 

         上記の種目に対し

        本年は実地要項を変更し、

      競技に召喚獣を用いるものとする。

 

 

       文月学園学園長 藤堂カヲル     』

 

 

 

 

 

っていきなり言われたんだから。いや、告知されたの方がいいかな?

朝学校に来てみたら廊下の掲示板にデカデカとこの文章が貼られていたのだ。それを見た僕は急いで荷物をFクラスに置き、お祖母ちゃんのいる学園長室に駆けた。

そして学園長室に着くなり。

 

「学園長、あの告知はどういうことですかあああっ!?」

 

ノックもし忘れて慌ただしく入った。

 

「うおっ!な、なんだい吉井兄か。ビックリしたさね」

 

「そんなことより、あの告知について説明お願いします!」

 

まさか体育祭の親睦競技が肉体ではなく、召喚獣になるとは誰が考えようか。

 

「もうスケジュールとかも出来上がって、パンフレット配るだけなんですよ!?それなのに、こうなるとまたスケジュール調整が必要になるじゃないですか!!」

 

「あ、ああ。それについては・・・・・・」

 

「しかも、召喚獣で野球なんてどれだけ難しいか召喚システム開発の第一人者である学園長ならわかってますよねえぇぇ!?」

 

「そ、それは知ってるさね。だ、だが、安心するさ・・・・・・」

 

僕の憤る表情と言葉にお祖母ちゃんは、かなり引いて声を出す。

そこに。

 

「お兄ちゃん。そこまでそこまで」

 

「声が廊下にまで聞こえてたよー」

 

「少しは落ち着けよ明久・・・・・・」

 

零華と恵衣菜、雄二の三人が呆れた声で入ってきた。

 

「いやいやいや!これがおちつけるわけないでしょおぉぉおーー!!」

 

「はぁ。吉井、姫宮。頼む」

 

「はぁーい」

 

「うん」

 

未だ落ち着けずにあたふたしていると。

 

「よいしょ♪」

 

「ふわっ!?」

 

「はいはい。明久くん、深呼吸深呼吸」

 

背中に零華が抱きついてきて、恵衣菜は僕の両肩に手を置いて言った。

 

「落ち着いたか明久」

 

「え、あ、うん・・・・・・」

 

雄二の声に僕は心臓がバクバクなっているのを抑えて返す。

ちなみにそう返すも脳内では。

 

「(ヤバかった・・・・・・!ここが学校じゃなくて家だったら二人を押し倒してたかも!)」

 

と悶絶していた。

理由は単純に、二人が可愛かったからである。

 

「はぁ。やれやれ。んじゃ、学園長話の続きを」

 

「ああ。助かったさね坂本」

 

お祖母ちゃんは引き出しからクリアファイルを取り出し僕たちに渡してきた。

 

「さて。本当なら昨日辺りにでも説明するはずだったんだが、生憎別の予定が入ってね。告知が今日になってしまったのさ。すまなかったね」

 

「はぁ」

 

お祖母ちゃんの言葉に僕は間の抜けたような返事を返す。

 

「基本的には体育祭のプログラム、『生徒・教師交流野球』が生身の人間ではなく召喚獣が行うだけだからね。そう大きくプログラムを変える必要は無いさね。時間割の方ももう決まってるのだろう?」

 

「ああ。すでに時間割については事前に提出している」

 

「なら、いいさね。あとはルール辺りを少し改変する必要があるだけさ」

 

「そうか。となると、この辺りを大きく変えた方が良さそうだな」

 

そう言うと、雄二は元々のルールの書かれた紙の一部分にバツを付ける。

 

「【表裏はそれぞれ五回まで。同点の場合は七回裏まで】。【七回裏まで続いても決着がつかない場合は両チーム引き分け。敗北とする】。【各イニングごとに科目を切り替える】・・・・・・とかか?」

 

「そうなるね」

 

「ふむ・・・・・・」

 

「雄二?」

 

顎に手を当てて考えてる姿勢を取る雄二。

しばらくして。

 

「なら、ここはこうか・・・・・・・。あとはここと、ここと、ここだな」

 

部屋の中の椅子に腰掛けて紙に上書きするようにペンを走らせる。

雄二がペンを走らせてしばらくして。

 

「よし。これでどうだ?」

 

雄二の新しく見せてきた紙を僕たちとお祖母ちゃんは見る。

 

「うん。いいんじゃない雄二」

 

「これなら、大きく変える必要もないから負担も減るね」

 

「うん。いいと思うな」

 

僕たちが賛成し。

 

「これなら構わないさね」

 

お祖母ちゃんも賛同する。

 

「なら、これをコピーして全クラスに新たなスケジュール表らを配れば完成だな」

 

雄二が書いた野球大会規則(召喚野球仕様)は以下の通りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      【召喚野球大会規則(校則)】

 

 

・各イニングでは、必ず授業科目の中から一つを用いて勝負すること

 

 

・各試合に於いて、同種の科目を別イニングで再び用いることは認めない

 

 

・立ち会いは試合に参加していない教師が務めること。また、試合中に立ち会いの教師が移動してはならない

 

 

・召喚フィールド(召喚野球仕様)の有効圏外へ打球が飛んだ場合、フェアであればホームラン、その他の場合はファールとする

 

 

・試合は5回の攻防とし、同点である場合は7回まで延長。それでも決着がつかない場合は両クラス敗北の引き分けとする

 

 

・事前に出場メンバー表を提出すること。ここに記載されていない者の試合への介入は例外を除いて一切認めない。(例外:急な体調不良、緊急連絡など)尚、これにはベンチ入りの人員及び立ち会いの教師も含む

 

 

・人数構成は基本ポジション各1名とベンチ入りの2名の計11名とする

 

 

・進行に於いては体育祭本種目を優先する。競技の時間が重なりそうな場合はクラス代表が試合開始の10分前までに、メンバー登録の変更を行っておくこと

 

 

・その他の基本ルールは公認野球規則に準ずる

 

 

・仲良く、楽しく、クラスメイトと協力し、学生らしく、思い出に残るようなプレイをすること

 

 

・以上の項目を召喚野球大会の規則とする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───時を戻して放課後の生徒会室

 

 

「───っし。こっちは終わったぞ」

 

「ちょっと待って、こっちも・・・・・・・・・・よし!今日の分終わったぁー」

 

今生徒会室にいるのは僕と雄二だけだ。

恵衣菜と零華、霧島さんは体育祭の設営やらに行ってる。書類関係は僕と雄二が終わらせてる。

背もたれに背中を預け、伸びをして固まった身体をほぐす。

 

「んんーーっ!ぁぁーーっ」

 

「これで明日各学年に配るだけだな」

 

「そうだね」

 

今回の書類は召喚野球大会のものや生徒会関係、部活動などの少なくない量のものがあった。

 

「体育祭が終わったら予算会議か」

 

「まあ、そっちの方も今日ので終わってるしね」

 

そう言いながら僕は視線を下のデスクに置いてある数枚の書類をボックスに纏めていれる。

 

「だな。おっと、明久これもだ」

 

「サンキュー」

 

雄二から数枚受け取り、それを今入れたボックスに入れ、戸棚の中に仕舞う。

 

「ふぅ。雄二、お茶でいい?」

 

「ああ」

 

室内には小型だが冷蔵庫もあるため、僕はそこからペットボトルのお茶を二本取り出し一本を雄二に渡す。

 

「ふぅ・・・・・・」

 

冷たいお茶が喉を潤す感じに僕は一息吐く。

そこに。

 

「ただいまー」

 

「お帰り恵衣菜、零華、霧島さん」

 

恵衣菜たち三人が部屋に入ってきた。

 

「おう。お疲れさん」

 

「・・・・・・(コク)雄二、それもらっていい?」

 

「あ?別にいいが」

 

「・・・・・・ありがとう」

 

霧島さんに自身の持っていたお茶を渡す雄二。

霧島さんは雄二から受け取ったお茶の飲み口に口を着けそのまま飲む。

ちなみに、それはすでに雄二が口を付けたやつであり。

 

「(い、今さり気なく間接キスをした・・・・・・。さすが霧島さん・・・・・・!)」

 

声に出すのは無粋だから声には出さず思考に出したのだが。

 

「・・・・・・雄二との間接キス」

 

「ぶほっ!!」

 

「翔子ちゃん!?」

 

「わおっ・・・・・・!」

 

頬を紅くした霧島さんがボソリと言ったことにより、部屋の中にいた僕らの耳に入り雄二は噎せ、驚く零華、流石というような感じに口元に手を当てる恵衣菜。僕は苦笑して雄二を見る。

 

「(こ、こういう所は雄二もまだまだなのかな?)」

 

「今明久から物凄くバカにされた気がするんだが・・・・・・」

 

「(ギクッ!)」

 

勘の鋭い雄二の言葉にギクッ!となりながらも平常心を取り繕う。

 

「そんなわけないじゃないか」

 

「・・・・・・声に震えが入ってるぞバカ」

 

「っ!?」

 

「ったく」

 

呆れたように言う雄二の軽口に恵衣菜たちはフフ、と笑う。

そんなところに。

 

「・・・・・・雄二、今日こそは子作りをする」

 

「アホかァ!!?」

 

真顔で霧島さんが雄二に告げた。

そして赤面してツッコム雄二。

 

「・・・・・・?(コク)」

 

「なんで不思議そうに首を傾げてんだ翔子・・・・・・!」

 

「・・・・・・だってお義母さんが『押してだめなら押し倒せ』って言っていたから」

 

「あんのっ!お袋はーーッ!!何翔子に吹き込んでやがんだ!?」

 

「・・・・・・だから雄二と今日子作り。私は問題ない」

 

「いやいやいや!色々と問題があるだろうが!?」

 

雄二と霧島さんの夫婦漫才(?)を眺めつつ僕たちは。

 

「お兄ちゃん、坂本くんたちは置いといて私たちは行こう?」

 

「あはは。そうだね」

 

「あ、さっき海未ちゃんから連絡来て、今日は学校じゃなくて神社でだってよ」

 

「了解」

 

帰る支度をしていた。

 

「雄二、鍵締めよろしくねー」

 

「おぉい明久!?」

 

「じゃ、また明日ー」

 

「この状況下で俺を置いていくな明久!」

 

「・・・・・・雄二、家で子供の名前考える」

 

霧島さんの天然な声と焦る雄二の声を後ろに僕たちは生徒会室を後にし、学校から神田神社へと向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神田神社

 

 

神田神社に着くと、すでに穂乃果たちはストレッチをしている最中だった。

 

「ごめん遅れた」

 

「大丈夫よ、今始めたばかりだから」

 

遅れたことに謝るとアップを終えた絵里が返してきた。

 

「大変でしょ生徒会」

 

「まあね」

 

「わかるわ」

 

音ノ木坂の現生徒会長である絵里は苦労が分かっているらしく同情の眼差しを向けて来てくれた。

 

「あ、明久。練習が終わったあとちょっと相談があるのだけどいいかしら?」

 

「?いいけど」

 

「ありがとう」

 

そう言って絵里はストレッチを終えた穂乃果たちに指示を出し、僕らも練習に参加した。

練習が終わり、穂乃果たちと別れ恵衣菜と零華には先に帰ってもらい、僕は絵里と二人きりでいた。

 

「それで相談ってなにかな?」

 

「私って今生徒会長でしょ?そろそろ次の生徒会長を決めないといけないんだけど」

 

「うん」

 

「次の生徒会長、穂乃果にお願いしようかなって思ってるの」

 

「え・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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