君が帰る場所   作:pwpa

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六花の好きな人~過去~

「御昴 六花!!今度こそお前に勝って学年1位の座を奪ってやる!」

 

「別に順位なんて気にしていませんが?」

 

「オレが気にするんだよ!!」

 

一條 神と御昴 六花は学校のテストだけではなく、模試の結果でも首位をキープし続けていた

 

 

 

「んおぉぉぉぉぉ!また負けただと!?」

 

「今回は難しめでしたし、しょうがないじゃないんですか?

というより、順位なんてただの数字、結果知識に繋がればそれで良いのですよ」

 

「難しいのは同じだろ!

小学生の頃は運動も勉強も1番だったんだよ!

だから1番じゃないと嫌なんだ」

 

「なら運動では間違いなく1番じゃないですか

おめでとうございました」

 

パチパチと適当な拍手をして六花はいつも通り本を読み始めた

 

「本の虫め~」

 

六花はこの頃一部の生徒から本の虫と呼ばれていたが、それについては特別気にはしていなかった

 

 

 

「ただいま」

 

「こら六花、店の方から帰ってくるなって言っているだろ」

 

「barなんて夜しか開かないんだから別に良いでしょ

それより投資についてもっと教えてよ」

 

「そんなことよりクラスの奴と遊んだりしろよ

オレが中学の時は寝る間も惜しんで遊んでたんだぞ?」

 

「時代は変わるものだよ、お父さん」

 

「しょうがねぇな、その代わり氷買ってきてくれよな

そんじゃこっち来い、一緒に流れを読むぞ」

 

六花は呼ばれるがままに父親といくつものPCの画面を同時に見始めた

 

「いいか、考えるのも大事だがな……」

 

「これについては才能がモノを言う。でしょ?」

 

「そうだ、1分でも1秒でも早く誰よりも先を見るんだ」

 

ただ真剣に画面を見つめる六花にはほとんどその声は届いていない

父親は六花に簡単だからと投資をさせたことを後悔と喜びが入り交じった

 

 

「ねぇお父さんは何してるの?」

 

「あぁオレか?

オレはこの案件に手を出すつもりだ」

 

「ん~~……どういう感じ?」

 

「オレの古い知り合いの投資に乗る感じだけどな

上手くいけば1.5倍になるし、あいつはオレの何十倍も稼いでるから元金は返ってくる」

 

「なにそれ!ズルい!!」

 

「大人はズルくて汚いんだよ

そしてズルくて汚い大人が金持ちになるように出来てるんだ

六花は取り敢えず1000万貯めてみな

そしたらまた良いこと教えてやるからよ」

 

六花はある意味才能がある、何となく六花に投資した額50万が今では300万を越えている

それを分かっているからこそいっぺんに何でも教えるのではなく、順を追って確実な勉強をさせる

 

「そう膨れてもダメだぞ

だけどな、お前はオレの賢さとお母さんの綺麗さの2つを継いだ最強で自慢の子だ、六花なら必ず貯められる」

 

六花の頭をクシャクシャと撫でると猫のように目を細めている

 

 

「よし、それくらいにしておけ、追いかけすぎるのは失敗する、脳を使いすぎるな」

 

「はーーい、それじゃ氷買ってくるよ」

 

六花はbarから出るとすぐに神に会った

 

「御昴 六花!?なんで飲み屋から出てくんだよ!」

 

「関係ないでしょ」

 

「関係無くない」

 

その場を離れようとした六花の手を神は掴んだ

 

「待てよ」

 

「だからあたしがどこ出入りしてようとも神さんには関係ないですよね

手を離して下さい」

 

「御…いや、六花がこんなところから出てくるのを心配して悪いかよ」

 

「こんなところ?何も知らないのにそんな言い方しないで」

 

睨み付けて手を振り払った

 

「知らねぇよ、六花のこと何にも知らねぇ

だからもっとたくさん六花のこと知りてぇし、オレのことも知ってほしい」

 

「それだけの為にクラスで浮いてるあたしに話しかけていたのですか?」

 

「オレは……オレは六花………お前に一目惚れしたんだよ!

その長い髪も、本を読んでるときに見せる色んな表情も見ているうちにどんどんと好きが大きくなった

だから勉強が出来る共通点で話しかけてたんだよ」

 

六花は目を点にしていた

 

「いやー、青春だね」

 

いつの間にか話を聞いていた父親がその一言を言った

 

 

「だ、だだだだだ誰だーー!!」

 

「六花の彼氏だ!」

 

六花の父親は見た目通り若く、年の離れた兄弟といっても信じられることもある

 

「ず、随分と年の離れた彼氏さんで」

 

でもカッコいいとは神も思っている

 

「それでぇ?お前は六花のなんなんだ?」

 

「いつかお前から六花を奪う男だ!!

オレは1番になる!六花の中でも1番になってやるからな」

 

神はそれだけ言ってその場から走り去った

 

 

「で?お父さんは何してるの?」

 

「いやぁ、店の前で六花と誰か男の声が聞こえたからな

ちょっとからかってやった★ミ

それにしても告白ねぇ~

はっきりと物事言える良い男なんじゃねぇか?」

 

「くっだらないね」

 

六花もそれだけ言って買い物へと出掛けた

 

 

「後であの小僧にはオレから誤解解いとくか…」

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