君が帰る場所   作:pwpa

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クリスマス

★大雅side

 

 

「どうした?今日はなんだかソワソワしてるな」

 

「そりゃ初めて彼女が家に来るからな

それより兄貴は邪魔すんなよ」

 

「彼女って……あぁ学生証の子か

珍しくまだ付き合っていたんだな」

 

「あったり前だろ?マイスイートエンジェルだぞ

つーかなんで兄貴は学生証の写真知ってんだよ」

 

「あー、その子の髪切ったのオレだし

その時ちょっと見ちゃった」

 

「世間狭っ!!」

 

話を聞いた限りでは間違いなく六花ちゃんだと思うけど、流石六花ちゃんだ、兄貴のフェロモンにやられないとは

 

どうこうしているうちにチャイムが鳴り誰より先に玄関へ向かって扉を開けて抱き締めた

 

「ようこそ六花ちゃん」

 

「ちょっと大雅さん、いきなりびっくりだよ」

 

「いやぁ、もう待ち遠しくてな」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「もしもあたしじゃなかったらどうするつもりだったの」

 

「ifの話は無し、六花ちゃんだったんだからそれで良いんだよ、さぁ入って入って」

 

よっし!昴達が来る前に来てくれた!

キスの4~5回は出来るんじゃね?

 

下心満杯の状態でオレの部屋に案内した

 

「外観もだけど、中も凄く広いね」

 

「一応金持ちだからな、ココアとかコーヒー飲む?」

 

「じゃあコーヒー貰おうかな

お砂糖とミルクはいらないから」

 

六花ちゃん甘党に見えてブラック飲めるのか

学校だとイチゴミルクとかバナナミルクとか飲んでるのに意外だな

 

そう思いながらも部屋を出てコーヒーを煎れて戻ると部屋に兄貴がいた

 

「何でまた髪切りに来てくんないの?」

 

「だって自分で出来ますし」

 

「いやいや、プロに任せた方が良いって

六花ちゃんの髪を切らせてもらえるならお代なんていらないからさ」

 

編み込んである兄貴の髪を掴んで引っ張った

 

「おーい、兄貴でも六花ちゃんに手を出すなら許さないぞ」

 

「あだだだだ……分かった分かったよ

今日はオレも出掛けて居なくなるから安心しろ、明日の夜まで帰って来ねぇから」

 

部屋を出ていったと思った兄貴はまたオレの部屋に顔だけ出して言った

 

「おい大雅、ゴムはしろよ」

 

「死ね!!」

 

ドアを蹴り閉めてようやく落ち着いた

 

「ごめんな、あんなのが兄貴で

コーヒーまだ熱いから気を付けなよ」

 

「よく似てるんじゃないかな」

 

コートもマフラーも帽子もしっかりとたたんで隅に置いてあり、六花ちゃんもそれなりにくつろげている様子

 

「六花ちゃん」

 

「何?」

 

「これから呼び捨てにして良いかな?

六花ちゃんもオレのこと呼び方変えてほしい」

 

「大雅さん…大雅……大雅くん?」

 

頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいるのが何となく分かった、だけど呼び方だけで距離はまた縮まる

神って野郎もさん付けで呼ばれてたなら

『くん』もしくは呼び捨てで呼ばれる方が優位に立てる気がする

 

「大雅……うん、あたしも敬称無しで呼ぶようにするね」

 

「六花…」

 

「大雅」

 

「ハハハハ、なんか照れるな

基本みんなからタイガーだの大雅だの呼ばれてんのに」

 

やべぇ、今どんな顔してるのか自分でも分からねぇ

鼻の下伸びたりしてねぇかな、真っ赤になってねぇかな

 

「大雅?」

 

落ち着け!オレは昴とは違う!こんなんで狼狽えるな

 

「六花、今オレはキスしたい」

 

「良いよ」

 

このキスだけでエッチする何倍も意味がある気がする

 

 

もう唇の当たる寸前くらいでドアが開いた

 

「お待たせー……」

「遅くなりまし……」

 

 

お前ら空気読め!!!

 

「えっと……邪魔しちゃった感じか?」

 

「えっとあのその……お二人はもうそんな関係にまで」

 

六花は少し目を開くとオレの襟を引っ張って六花からキスをしてきた

 

「焦らされるのは好きじゃないの

それと六道さんと西城さんもこんにちは」

 

嬉しいけど!嬉しいけど!?こいつらが後30分遅れて来たら大人の階段ルールルー♪だったんじゃねぇか?

 

「えっと、親父さんが通してくれてさ、部屋にいるからどうぞって」

 

「あの糞親父め」

 

「六花ちゃん大人ですね…」

 

「キスなんて今時の小学生でもするよ」

 

「まぁ最近のガキは進んでるからな、気を取り直すか、お前ら何か飲むか?」

 

「オレも小恋もココアで、来る途中で話してたからな

大雅の家のココアは旨いって」

 

「あっそ……それじゃ準備してくるわ」

 

「あたしも手伝うよ」

 

六花はそう言ってオレの後を追ってきた

 

「大雅のお父さん今日は家にいるの?」

 

「まぁな、母さんもいる」

 

「良い家族じゃん」

 

おっと……六花の前で母親の話はしない方が良かったか?

 

「お父さんに挨拶だけしたいけど大丈夫?」

 

「あいさつってそんな堅苦しいことしなくても良いよ」

 

「マナーとして、第一印象も大切だしね」

 

六花の手元にはしっかりと包みまで用意されていた

 

「それじゃ先にあいさつしとっか

顔は怖いけど中身はそうでもねぇから、あんまり緊張すんなよ」

 

 

先に親父の部屋へ向かった

 

「君は?」

 

「はじめまして、大雅さんとお付き合いさせていただいています御昴 六花です

あいさつが遅れてしまって申し訳ございません

これ良ければ食べて下さい」

 

六花から受け取った小包をその場で開き始めた

 

「Gallerのミニバーか」

 

ガレーのミニバーか、無難なところ突いてきたな

 

「チョコレートは嫌いでしたか?」

 

「いや、出来過ぎたくらいのお嬢さんだ

大雅みたいなちゃらんぽらんの彼女は疲れるかもしれないがこれからも大雅のことをよろしく頼む

よかったな大雅、今日私の所にあいさつにこなければ『二度と敷地を跨ぐな』と言うところだったぞ」

 

あっぶねー……

 

「そんな非常識なことするわけ無いじゃないですか~」

 

六花は後ろ手に別の包みを持っていたけど、それについては何も触れないでいた

それから少し話をした後でココアを準備し部屋に戻った

 

「それじゃまずはせっかくの冬休みだってのに宿題を出しやがったからな、それをみんなで写し合うか」

 

六花と小恋ちゃんのノートをオレと昴で必死に写して、二時間ほどで全て終わることが出来た

 

「これからは自分達でやらないとダメですよ」

 

「まぁまぁ小恋ちゃん、そんな固いことは無しにして今からは楽しもうぜ

それじゃまずはどこ行くか」

 

「大雅の家でだらだらしてれば良いんじゃね?」

 

「夜なら親父は寝たら朝まで起きねぇし、母さんは仕事で出掛けるから騒いでも問題ねぇけど、今はなに言われるか分かんねぇからな」

 

「そっか…取り敢えず腹減ったな」

 

「それじゃ飯食いに行くか」

 

個々に準備を済ませて家から出ると、外はクリスマス色で染まっている

 

「そうだ六花、早いけどクリスマスプレゼント渡したいから、手を出して」

 

六花の出した左手の薬指に指輪をはめた

 

「あたしの指のサイズ良く分かったね」

 

「よく手を繋いでるからな」

 

「流石大雅、誰かさんとは大違い

あたしは何も考えてなかったなぁ……これでも良い?」

 

六花は今巻いているマフラーを掴んで聞いてきた

 

「もちのろん!」

 

わざわざ胸元の空いた服を着てきたのはこれが目的なのだ、神に渡してオレに渡さないのは許されない

 

「ちなみにこのマフラーって六花の手作り?」

 

「そうだけど?チクチクする?」

 

「家宝にする!」

 

少し長めのマフラーを巻くと、少しまだ六花の温もりを感じることが出来た

 

 

「お、オレも小恋にプレゼントがある!」

 

「あたしにですか?」

 

「これ、お揃いの腕時計何だけど、これからも同じ時間を同じように歩いて行きたいから、付けていてほしい」

 

「ありがとうございます、嬉しいです」

 

小恋ちゃんからも昴はネックレスを貰っていて、嬉しそうにデレデレしているけど、あの昴があんな言葉を言えるなんてな、六花が何か助言でもしたのか?

 

「なぁ六花、昴に何か言ったのか?」

 

六花に耳打ちすると、六花も小声で答えた

 

「買い物に付き合ったし、渡すときの台詞も考えたよ」

 

ちょっぴりジェラシー、昴も人の彼女を誘うなら一言あっても良いんじゃないか?

 

「ヤキモチ?」

 

「そうだよ、六花を誰にも渡したくねぇし」

 

「大丈夫、嫌いな人とキスなんて出来ないもん」

 

腕にしがみついてきた六花の頭を撫でて、昴も嬉しそうだし水に流すことにした

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