★六花side
「あたしからも謝るよ、本当にごめん」
「六花ちゃんは何だかんだで断れない人ですから
それに、あたしや昴くんの話を聞いてあたし達を引き合わせてくれましたし」
大雅と六道さんからLINEが入っていたのをこっそりと見て笑った
無茶はするな、小恋を頼む
どっちを優先するべきかなんて分からないけど、あたしはあたしのやり方で戻してあげるよ
「そんなのさ、楽しいからに決まってるじゃん
だってあたしが言ったように彼って行動するんだよ?
そんな面白いこと止められると思う?」
「えっと……嘘…ですよね?」
鏡を動かして隣に繋がる穴を見せた
「今は向こうの部屋に棚が置かれてるから壁が出来てるけど、ずらせばすぐそこに六道さんがいる」
動揺しているのはすぐに分かる
「ねぇ西城さん知ってる?あたしと六道さんが初めて会った時のこととか」
「知らないし、そんなこと今はどうでも良いじゃないですか」
「まぁ聞きなよ、六道さんってば頭からこの穴に突っ込んできてあたしの下着姿見たんだよ
それといきなり押し倒してきたから写真撮って脅してたんだよね」
「脅していたって……」
「あたしの従順なペットになるようにって、それでね」
「もう聞きたくない!」
耳を塞ぐ手を押さえて話を続けた
「なら別の話をしようか、六道さんってオナニーして絶頂迎えるときにこれでもかってくらい上向くの、しかもオカズは巨乳モノばっかりで」
「止めてって言ってるでしょ!!」
頬を叩かれよろめき倒れたとき、穴の前に立て掛けていた鏡にぶつかり、鏡は割れて瞼を少しだけ切った
ポタポタと血が流れていくあたしを心配したのか西城さんはすぐにあたしの肩を抱いて心配してくれた
「別に大袈裟に心配する必要はないよ
それにしてもあたしだけ血を見せることになるなんてね
よかったら初めては六道さんの部屋でヤりなよ
あたしも西城さんの初めて流れる血が見てみたい」
「六花ちゃんはそんなこと言う子じゃ無いです」
西城さんの腕を掴んで耳元で囁いた
「あたしは六道さんにとって大切な人を盾にして、主従関係や穴のことを秘密にしてきたんだよ」
掴んでいた手を逆手に引っ張られてベッドへ押し倒された
「あたしの知る六花ちゃんはそんな人じゃない
無理して変なこと言わないで下さい」
「あたしさ好きな人が死んで、もうどうでも良いって思ってた時期があったんだよね、でも六道さんを目で追い始めてから、六道さんで濡れるようになったんだよ
六道さんのオナニーする声を聞いてあたしも声を圧し殺してオナニーしていたの
そういえばあたしから押し倒したこともあったかな、主従関係のルール違反とか言って六道さんを感じたことがあったんだ
それでも六道さんってばあたしに手を出そうとしないんだよね、西城さんが好きだからかもしれないけど黙っていれば好きなことやりたい放題なのに、六道さんは腰抜け種無しのチキン野郎だよ」
「昴くんの悪口言わないで!!」
ベッドに押し倒されたまま何度も叩かれた
「折角友達になれたと思ったのに、突然そんなこと言われて……あたしはどう捉えれば良いの!?
あたしは昴くんも六花ちゃんも大雅くんも信じていたのに、それが違うって裏切られたらあたしは……!」
「あたしだけを嫌って恨めばいい」
1度西城さんの手は止まった
「本当にあたしは六花ちゃんのこと恨みますよ」
「うん、それで良いよ」
「裏切り者……最低………昴くんは絶対に渡さないから!!」
再び西城さんが手を上げた時、その手を六道さんが止めて
大雅はあたしを抱き起こした
「す、昴くん?」
「黙っていたことは本当に悪かった
さっきこいつが言っていたことが真実なんだ
それでもオレは……オレは………!!
小恋、お前のことが好きだ」
「昴くんは何も悪くありません、悪いのは全部六花ちゃんです、昴くんは六花ちゃんに操られていただけです」
六道さんはあたしと大雅に頭を下げ、西城さんの肩を抱いて部屋を出ていった
救急箱から絆創膏や消毒液を取り出しながら大雅は深くため息をついた
「急にため息?どうしたの?」
「六花がなに話していたか聞いてたんだよ」
「ごめんね、大雅にも秘密にしていたこともあったから」
「そんなことオレが気にすると思うかよ
オレはそれ以上に六花を悪者役にしてしまったことを後悔してんだよ、他にもっと小恋ちゃんを納得させる方法があったんじゃねぇかって
こんなに叩かれて、血まで流して、ボロボロになって誤解されたままなのは、解決なんかじゃないだろ」
「解決してるよ、間違った答えだけど解は出ているから
もう他に答えを導き出す必要なんて無いの」
「それは自己犠牲にした自己満足だ」
「自己満足……そうかもね
でも六道さんと西城さんの仲は戻ってる」
「六花と小恋ちゃんの関係は崩れた」
「あたしはあたしだけを見てくれる人がいればそれで良いの」
時計の針が0:00を刺した
「こんな状態だけどクリスマス一緒に迎えられたね」
「本当にこんな状態だけどな」
少し腫れた頬を撫でられた途端に少しだけ涙が流れた
「おかしいな、泣くようなことはしなかったのに」
「今は泣いとけ、でもこれからは絶対に泣かせねぇ
だから六花、今度はオレを信じろ
前にも言ったかもしれねぇけど、自己犠牲なんてさせねぇ、六花がそう思ってなくてもオレがそう思うことはさせねぇから」
「ズルいな、こんな時に優しくされたら全部持ってかれちゃうよ」
「オレは
ハハハハと笑う大雅の手を自分の胸に移させた
「ならもう全部持っていってよ」
「くっ………」
大雅は歯を食い縛って片手で胸を押さえる手を退かした
「したくないの?」
「すげーしたいに決まってんだろ!!」
「だからして良いよ」
「でもこの流れは違うんだよ、本当はクリスマスの夜はアツーイ夜にしようとしてたけどさ」
「えっと……女の子に恥をかかせるつもり(棒)」
・・・・・・
「なんで棒読み何だよ」
「言い慣れてないから」
「風呂入って頭を冷やしてきなよ、それで今日は寝ときな
オレも母さん呼んで迎えに来てもらうから」
「帰らないで!!」
何でそう言ったのか自分でも分からない
ただ一人になりたくないと心から強く思った
「分かったよ、それじゃ今日は泊まるから、明日デート行こうぜ、約束な」
「うん」
その日はお風呂から出るとそのまま泥のように眠ってしまった
ただいつもと違うのは確かな温かさがすぐとなりにあったこと