君が帰る場所   作:pwpa

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壊れた物の直しかた

★昴side

 

 

 

「初詣も人が多いんだな」

 

「毎年こんな感じですよ、昴くんおみくじ引きましょ」

 

「おぉ、良いねぇおみくじ」

 

小恋と一緒におみくじを引いた

大概こういう場合のおみくじとかいうものは普通以上の結果が出るもんだ

 

「あたしは吉でしたね

金運、恋愛運共に良さそうです」

 

やっぱりな、オレも悪くて小吉だろうし

 

少しワクワクしながら開いた

 

『最悪最凶暗黒大魔凶』

 

・・・・

 

さいあくさいきょうあんこくだいまきょう……

 

何だろうこれは、でもこれは見なかったことにしたい…

 

 

「昴くんはどうでしたか?」

 

チラッと見られた時は小恋も固まった

 

「は、ははははは……

悪戯にしてはやりすぎだよなぁ……」

 

「で、ですよね」

 

とっとと枝に縛って神社を後にした

 

 

「昴くんはどんなお願いをしたんですか?」

 

「そういう小恋はどんなことを?」

 

「あたしは、今年1年昴くんと一緒に過ごして、来年もまた一緒にお詣りさせてくださいってお願いをしました」

 

「そうか、それなら叶うだろうな」

 

小恋の手をしっかりと握りながらオレは再び口を開いた

 

「オレはまた四人で集まれますようにって願った」

 

「四人でって……」

 

「オレと小恋、それに大雅と御昴の四人だ」

 

「あ、あはははは

何を言っているんですか、六花ちゃんにまた何かされたんですか?そうですよね?」

 

「違うよ」

 

「弱味をまた握られてるんですか?」

 

「だから違うんだよ」

 

「ならどうしてまた六花ちゃんの名前が昴くんから出てくるんですか」

 

「場所を変えてゆっくり話そう」

 

「今日は家族と出掛けますから長くならないのであれば平気です」

 

オレはバカだからこの先何て言えば良いのかなんてわかってないけど、あいつだけが傷付いてオレは何もななのはおかしいことくらい分かってる

 

ファミレスに入って御昴が小恋に言ったことをなぞるようにオレも話した

これまでのことを全て

 

「六花ちゃんから聞いたこととほとんど同じですけど、昴くんはどうしてほしいのですか?」

 

「オレは……オレを叱ってほしい、それで小恋がまた御昴と友達に戻ってほしい」

 

「叱ることは出来ますけど、戻ることは出来ません」

 

「すぐじゃなくても良いんだ」

 

「どうしてそこまで六花ちゃんにこだわるの?」

 

「オレは小恋と付き合えて本当に良かったと思ってるし楽しいけどさ、やっぱりあいつらが一緒の方がもっと楽しいんだ……何気ないLINEのやり取りでも、ただ話してるだけでも

だから今すぐに御昴を許してやってほしいなんて言わないけど、少しずつ戻っていってほしい」

 

「ダメですよ、だってあたし六花ちゃんにあんなにも酷いこと言ってしまいましたし、何度も叩いてしまいました」

 

心が揺らいでるのか?

これならあともう少し押せば………

いや、オレが焦るとダメなことくらいは学習した

 

「時間を置いてもう一度二人で話し合ってみてほしい

オレさ、正直四人でいるとき想像してたことがあるんだよ」

 

「想像……ですか………?」

 

「あぁ、大人になってもまた四人で集まって、酒を飲み交わしながら一緒に笑い合えたら良いなって

それでさ、あいつらの間にはもう子どもが出来ていて、オレと小恋で笑ってやりたいんだ

バカの考えるようなバカげた妄想かもしれねぇけどさ…、オレはそういうことが出来る関係を崩したくないんだよ」

 

小恋は少しだけ笑ってくれた

 

「おかしな想像ですね」

 

「そうだろうな」

 

「でも、そういう関係も良いかもしれません」

 

!?

 

「またあたしに少しだけ時間を下さい

心の整理が出来るまで、どれだけかかるか分かりませんが」

 

「それでも…良い……ありがと……」

 

「ちょっと昴くん?泣かないで下さい」

 

小恋に言われて初めて泣いていることに気が付いた

 

「あれ?何でオレ泣いてんだ?変だな…ハハハハ

そうだ、これ」

 

オレは小恋にスマホ用のストラップを渡した

 

「これ最初にオレが選んだ小恋へのプレゼントなんだ

御昴にセンスがないって言われちゃったものだけど、受け取ってほしい」

 

そっと手にとってまた笑われた

 

「本当にセンスが無いじゃないですか」

 

「う、うるせぇな……可愛いなって思ったんだよ」

 

「でも昴くんがあたしの為に選んでくれたものですから大事にしますね

それと、腕時計はまだ残っていますか?」

 

オレは少し気まずそうに頷いた

 

「それもください、六花ちゃんがあたしと昴くんを想って選んでくれたんですから」

 

「意外と強いんだな、小恋は」

 

腕時計を渡すとしっかりとつけてくれた

 

「ありがとうございます、この後あたしはこのまま家族と出掛けますので……あたしもあたしなりにがんばりますから、六花ちゃんに負けないくらい」

 

ファミレスに入った時とは真逆くらいなテンションで小恋はお金を置いて出ていった

 

 

「ふぅ………」

 

とりあえずやれるだけのことはやったのかな

 

 

「あたしに負けないように何を頑張るんだろうね」

 

「さぁ、けどまぁ時間はあまりかからない様子だったんじゃね?」

 

!!!!???!?!?!?!!!?!

 

「お前ら!いつからそこに!?」

 

「こたつに入りすぎって大雅に怒られて、お昼は外に出ることにしたの」

 

「つーかバレないかオレがドキドキしてたぞ

それにしても、オレと六花がデキ婚とかとんだ妄想野郎だな」

 

「さすがのあたしでも吹き出しそうだったよ」

 

「うううううううるせぇな!

バカな妄想だって言っただろうが!!」

 

恥ずか死ぬ!!

 

「話を聞いてたならわかると思うけどな、小恋から話があると思うからちゃんと聞いてやれよ!いいな!!」

 

「分かってるよ」

 

六花はコーヒーを啜りながらオレの方を見もしないでそれだけ返事をされた

 

ある意味信用しがたい返事だが、これ以上また一緒にいられるところを見られたらたまったもんじゃねぇ

 

「それじゃ任せるからな!!」

 

支払いを済ませてオレは逃げるように帰った

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